【社会考】「ストライキ」を知っていますか?

社会

おはようございます。今日の日中はいい天気ですね。朝晩は寒いのですが、日中に太陽が照っていると室内のレースのカーテンの下でワンコが日向ぼっこをするんです。

ワンコは、気持ちよさそうにウトウトと寝ていますよ。

このワンコはもう14歳になりますから、夜だけではなく昼間も寝ていることが多くなってきましたね。まだまだ長生きしてもらいたいですけど、ワンコの寿命は分かりませんからね。

コロちゃんとワンコと、今どちらが長生きするかの競争をしていますよ。コロちゃんは、ワンコに負けないように、散歩の時も一生懸命に歩くことにしましょう。

今日は「ストライキ」についてカキコキします。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「ストライキ知ってますかと、世界中で増えているストライキ」

☆「ストライキ多発の背景と、法的な位置」

☆「日本のストライキ時代と、再びか?」

☆「不満は鬱積しているけど・・・」

1.「ストライキを知っていますか?」

皆さん「ストライキ」って知ってますか?

「馬鹿にすんな、そんなの知ってるよ」という方には失礼しました。

「知っている」という方には、以下の質問をいたします。

①「ストライキを見たことがありますか?」

②「ストライキを行なったことがありますか?」

・・・えー? 返事が聞こえませんね。
(∩゚д゚)アーアーキコエナーイ

「見たことも参加したこともないよ!」byブログ読者

そうですよね。令和4年(2022年)の全国の「争議行為を伴う争議の件数は65件・参加人員は6447名」でしかありません。
(厚生労働省:令和4年労働争議統計調査の概況より)

「総争議」の件数は、過去2番目に低くなっていて、「ストライキ」は「絶滅危惧種」並みに見かけられない実態となっているのです。

「大きな争議」という例としては、昨年の夏8月に行なわれた「西武池袋店のストライキ」がありますね。

このストライキは61年ぶりと言う事で話題に上がりました。半世紀以上もここの「労組」はストライキを行なったことがなかったのです。

この辺りの「日本の争議事情」を見るのは後にして、まずは世界の「ストライキ」を見てみましょう。

2.「世界中で増えているストライキ」

報道によりますと、日本ではめったに見られない「ストライキ」が世界各国で激増しています。

コロちゃんが新聞で見聞きしただけでも、以下の様に欧米各国で激しく「争議」が燃え上がっています。

①「アメリカ」

昨年2023年9月に、「全米自動車労働組合(UAW)」の「デトロイト3(GM、フォード、ステランティス)」が、史上初の「合同ストライキ」に突入しています。

そして、その後の11月には「大幅賃上げ他」の要求を勝ち取っています。

また、ハリウッドの「全米俳優組合」が43年ぶりにストライキに入り、昨年11月に暫定合意に達したと報じられています。

それ以外にも、アメリカ産業界では「労働組合のストライキ」が多発していて、2022年の3倍にあたる50万人が参加したと報じられています。

コロちゃんが知っている「スターバックス」では、昨年11月に200店舗以上がストライキに突入しています。

アメリカは、長年の「株主資本主義」の下での「格差の拡大」への不満と、インフレ下の「生活苦への怒り」などが、この続発する「ストライキ」へ向かわせたとされています。

②「ドイツ・フランス・イギリス」

「ドイツ鉄道」の機関士労働組合(GDL)は、「労働時間短縮とインフレ手当ての支給」を要求して1月8日にも「大規模ストライキ」を行なうと報じられています。

また「フランス」では、昨年末に「高速鉄道ユーロスター」が「ストライキ」の影響で運航を停止する状況となっていましたが、1月21日に政府高官の仲裁で「賞与増額」で解決しています。

一方「イギリス」でも「35%の賃金改善」を求めて若手医師が「ストライキ」に踏み切ったと報じられています。

欧州では長く続く「インフレ」による物価上昇を背景に、「大幅賃上げ」を求める動きが相次いで起きているように見えますね。

3.「ストライキ多発の背景」

上記のように、世界中で「ストライキ」の動きが活発化しています。その背景には大きく二つの理由があると言われています。下記に書き出しますね。

◎「ストライキ多発の理由」

①「物価上昇による生活への圧迫」

「ウクライナ戦争」や「イスラエル・ガザ地区での戦争」を背景に、原油や小麦などの高騰などの「物価上昇」の動きが世界中に広がっています。

②「行き過ぎた資本主義による格差の拡大」

ここ数十年の経済の動きは、「企業収益」が株主と企業経営者に過度に分配されており、労働者への還元は少なく抑えられていて「格差の拡大」が進行しています。

この上記の二つの理由が、欧米において40年ぶりに「争議行為」が多発する理由となっていると、コロちゃんも考えていますよ。

4.「ストライキの法的な位置」

「ストライキ」は違法ではありません。

「日本国憲法」は、勤労者の「団結権・団体交渉権・団体行動権」を保証しています(憲法28条)。

上記の「団体交渉」が行き詰まった時に「争議行為」を実施することは、「団体行動権」の範囲内とされています。

「争議行為」とは、下記の三つを言います。

◎「争議行為」

①「ストライキ」
②「怠業」
③「ロックアウト」(作業所閉鎖)

そしてこれらの「争議行為」には、下記の免責が認められています。

◎「争議行為による免責事項」

①「刑事免責」(警察は介入できません)

②「民事免責」(ストライキの損害を労組に請求できません)

③「不当労働行為からの保護」(争議行為を理由とした組合員への不利益な扱いはできません)

上記のこの3つをもって「労働者の権利」が確保・保障されているのです。

コロちゃんは、法律の「専門家」ではありませんので、あまり詳しくはありませんがざっと見た「ストライキ」の説明でした。

5.「日本のストライキ時代」

このブログの最初に「皆さん、ストライキって知っていますか?」と聞きましたよね。

実は、知っているはずもなければ、見たことがあるはずがないんですよ。

だって、ホントに「現在の日本」での「ストライキ」は、ほとんど行なわれなくなってしまっているんですから。

そしてコロちゃんが「ストライキ」を、知っているのもこれも当たり前なのです。

コロちゃんの「青年時代」にはやたらあちこちで「ストライキ」が行なわれていたのです。

コロちゃん世代の人間ならば、みんな知っているし見かけたこともあるのです。

下記のグラフをご覧ください。

「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」より

https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0702_01.html
出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構 早わかりグラフで見る長期労働統計 より(1月6日利用)

上記のグラフは「独立行政法人労働政策研究・研修機構」の、1946~2021年の「労働争議の件数」です。

「黒太実線」が「総争議件数」です。一目見ても真ん中に大きな山が盛り上がっているのがわかります。1974年の部分です。

「総争議件数」のピークは1974年の1万462件です。

1970年代と言えば、コロちゃんが20代前半の「イケイケの若者」だった時代ですね。街中を歩いていると、よく「赤旗」が翻っている建物を見かけることがありました。

何よりも「日本国有鉄道(現在のJR)」の労組は、毎年3月ごろになると必ず「ストライキ」に入っていましたから、サラリーマンは職場に前日より宿泊することが毎年の日課となっていました。

そのために「貸布団業」が盛況だったことを記憶していますね。

ストライキ前日から職場に泊まり込むのですから、サラリーマンの負担は大きかったのですが、それへの不満はほとんど聞かれませんでした。

なぜかと言うと、ストライキで大きな賃上げが得られると、それが「世間相場」となって直ぐに自分の賃上げに波及していたからです。

それが1990年代頃から「労働争議件数」が年々減り始めてきて、一昨年2022年の「総争議件数」は270件まで減少しています。

比較の為にもう一度1974年と2022年の「総争議件数」を下記に書き出しますね。

◎「総争議件数」

①「1974年 1万462件」
②「2022年   270件」

あらためてこの数字を見ると、なんと「日本人は争わなくなった」「日本人はおとなしくなった」と思いますね。

6.「再びストライキの時代が来るのか?」

世界的な「ストライキ」増加の動きを見ていると、「日本」でも再び「ストライキ」が続発する時代が来るのだろうかと誰しもが思いますね。

しかし、コロちゃんは「日本」ではかつての様な「ストライキの時代」は来ないだろうと考えています。

その理由は「時代の条件」が違っていることです。1974年と2024年の、いくつかの条件を下記で比較してみましょう。

①「物価上昇率」

まずは、ストライキが一番多発したピークの1974年と一昨年2022年の「物価上昇率」を比べてみましょう。

❶「1974年物価上昇率 23%」
❷「2022年物価上昇率 3.0%」

昨年2023年の「消費者物価上昇率」はまだ発表になっていませんので、一昨年の数字になりますが、3.0%と最近の数値としては大きな数字となっています。

しかし、1974年は凄いです。なんと23%です。これだけ物価が上がるとたちまち「生活苦」となる方がたが続出します。「ストライキ」を支持したくなるのも無理はありません。

②「賃上げ額」

❶「1974年賃上げ額 39.2%」
❷「2023年賃上げ額 3.58%」(連合最終集計)

今からではちょっと信じられないかもしれませんが、1974年の「賃上げ率」は39.2%と、4割近い賃上げを勝ち取っています。

この数字は、もちろん上記で見てきた1万件以上の「ストライキ」を背景に勝ち取られています。

このように「賃上げ」がなければ「物価上昇」の下で生活が成り立たないところまで進んでくると、「おとなしい日本人」も「ストライキ」を起こすのです。

しかしコロちゃんは、「日本」ではもう1974年のような「ストライキの時代」は来ないのではないかと考えています。

その理由は、下記をご覧ください。

③「平均年齢」

ここでは1974年と2024年の「日本人の平均年齢」を見てみましょう。

❶「1970年平均年齢 30.5歳」
❷「2024年平均年齢 48.1歳」
(1974年の平均年齢が見つからなかったので近い1970年の平均年齢です)

1974年に「日本人口最大のボリュームゾーン」の「団塊の世代」は、25~27歳です。「日本社会」の平均年齢も若く(30歳前後)、若者が満ち溢れる活気のある「日本」でした。

2024現在では「平均年齢48.1歳」と、社会の中堅というよりはそろそろ「高齢化」に片足を踏み込んでいる年齢となっています。

現在の多くの職場では、非正規雇用の高齢者が数多く働いています。その中ではなかなか心を一つにした「ストライキ」という「争議行為」は起こらないのではないかと、コロちゃんは考えますね。

④「高齢化率」

次は「高齢化率」です。これも現在では高くなっていますが、1970年頃はどうだったのでしょうか。

❶「1970年高齢化率 7.06%」
❷「2023年高齢化率 29.0%」
(総務省「人口推計」令和4年10月1日より)

上記の数字を見ると、コロちゃんはため息が出ますよ。

2023年の「高齢化率29.0%」は、1970年の「高齢化率7.06%」の4倍です。老いたのはコロちゃんだけではなく、「日本国クン」も」老いたのです。

これだけ老いると、多少は元気がなくなっても仕方がないですね。やはり、物価上昇への不満は「ストライキ」ではなく、他のところで噴出するのではないでしょうか。

どこで不満が爆発するのか、コロちゃんにはわかりませんが、「日本」では「ストライキ」のような「明るく元気のよい陽性の噴出ではない」ように思えます。

7.「不満は鬱積しているけど・・・」

いくら「高齢化」が進んで、おじいちゃんおばあちゃんになっても、人間ですから誰しもが「不安・不満」を持ちます。

「物価の上昇」や「格差の拡大」は、多少の違いはあっても欧米諸国と同じく「日本」にも起きています。

「老いた日本」では、若い時の様に「爆発的激情」には進まなくとも、いずれは必ず「鬱屈した不満」はどこかに噴出することでしょう。

その「不満」がどこに噴出するのかというと、コロちゃんが思いつくのは「犯罪の増加」や「弱者へのヘイト」「選挙での投票」などですね。

歴史を顧みると、社会が変わる時には驚くほど一気に変化することが良くありますから、これからの「日本」にはびっくりするような変化が起こるかもしれませんね。

コロちゃんは、目を皿のようにして「社会」を見つめていますよ。日本がこれからどのように進むのを興味をもって見つめていますよ。

皆さんも、ぜひ「社会の動き」に興味を持つことをお勧めします。「日本」が変わるのかもしれませんよ。

なんと言っても、これからの「日本」で生きていくのは、コロちゃんたち高齢者より若い方の方がはるかに長く生きるのですからね。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

Роман ГераскинによるPixabayからの画像

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