【社会考】「令和モデル」を知っていますか?

社会

おはようございます。今朝、ワンコとの散歩でお空を見上げたら、一面に「うろこ雲」が見えました。家に帰ってから「うろこ雲」を調べてみましたら、別名「いわし雲」とも言うそうです。

この雲はどちらも巻積雲の一種で、空の高い所で発生する雲だとありましたね。だけど、この雲は「うろこ」には見えますけれど、「いわし」にはちょっと見えませんね。

どういう理由で名付けられたのかなー?お魚の「いわし」が大好物の人が名付けたのかもしれませんね。

今日は「令和5年版 男女共同参画白書」について、ポチポチします。

1.きつーい「ダメ出し」

先日に「経済財政白書」をご紹介しましたが、このブログの「株主様&編集長様」である「次男一家家長様」から、以下の様な「きつーいダメ出し」がありました。

固すぎる、同じことを言っていて飽きた!

そんなこと言ってもなー、いっぱいいっぱいなんだよー。

( ɵ̷̥̥᷄﹏ɵ̷̥̥᷅ )グチュッ…

なるほど、ちょっと「白書」からの引用が多かったのかな・・・、官僚さんの書く文章は正確だけど、わかりにくいですからね。

(悪いのはコロちゃんじゃなく、文章が固い官僚のせいだと責任転嫁)

そうそう、すべて悪いのはコロちゃんじゃないもーん。
(´σД`)知らんがな・・・

これからは、なるべくわかり易い柔らかい文章に翻訳を心がけましょう。

2.「令和モデル」を知っていますか?

今日は「令和5年版男女共同参画白書」の内容をポチポチしてみたいと思います。

この「男女共同参画白書」は、毎年作成されて国会に報告されるもので、今日取り上げる「令和5年版男女共同参画白書」は、2023年の6月16日に閣議決定・公表されたものです

その内容のテーマは、「昭和モデルから令和モデルへ」というものでした。

下記の引用をご覧ください。

「内閣府 令和5年版 男女共同参画白書」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/zentai/pdf/r05_tokusyu.pdf
出典:内閣府 令和5年版 全体版(PDF版)より(9月11日利用)

上記の引用は、字がごちゃごちゃしていますから、読まなくとも結構です。

要するに「男性は仕事」「女性は家庭」という「サラリーマンの夫と専業主婦から成る家庭」を前提とした制度・雇用慣行を「昭和モデル」と言っています。

そして、家庭でも仕事でも活躍できる社会への変革が実現した姿が「令和モデル」として、目指すべき社会のあり方だと言っています。

だけど「令和モデル」という言葉なんて、コロちゃんは初めて聞きましたよ。

内閣府の宣伝が足りないのか、それともあんまりやる気がないのか、どちらかはわかりませんけど、皆さんは知っていましたか?

えっ、知らないのはコロちゃんだけじゃないかって? 

そんなことないですよね、皆さんも知りませんよね? キョロキョロ
(「・д・。 )(「。・д・)゙きょろきょろ

そうです、知らないのはコロちゃんだけじゃないです、宣伝が足りないのですよ。

それでは「令和モデル」とは、どんなことを言っているのか見てみましょう。

3.世の中が変わったから、生き方も変えようね

最初に「白書」では、世の中が変わったと言っています。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 男女共同参画白書」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/zentai/pdf/r05_tokusyu.pdf
出典:内閣府 令和5年版 全体版(PDF版)より(9月11日利用)

上記のグラフを見ると、1985年に社会の多数派は「夫婦と子ども世帯40.0%」でしたが、2020年になると社会の多数派は「単独世帯38.0%」となりました。

なんと現在では「単独世帯」がほぼ4割となっているのです。35年の間に「家族」という社会の最小単位が縮小しました。

そして、「専業主婦世帯」と「共働き世帯」の変化です。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 男女共同参画白書」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/zentai/pdf/r05_tokusyu.pdf
出典:内閣府 令和5年版 全体版(PDF版)より(9月11日利用)

上記のグラフによると、専業主婦世帯(赤線)が多かった1985年から、35年後の2020年には、共働き世帯(青線)が逆転しています。

2020年の数値をみると「共働き世帯1191万世帯」と「専業主婦世帯430万世帯」と、3倍近い差となっています。

上記の「世の中が変わった」という内容が、「白書」の冒頭に出てくるんですけど、これで言いたいことを全て察しろって言うのは無理でしょう。

何が言いたいかっていうことを、下記にコロちゃんが翻訳します。

①家族の人数の減少が進行している。
②専業主婦が減り、共稼ぎ世帯が増えている。
③日本の税や社会保障は、世帯単位となっている。
④長寿化で1人暮らしの高齢女性が増えている。
⑤高齢女性の構造的な困窮化が進んでいる。
⑥(税や社会保障は世帯単位となっているから1人暮らしは想定していないため対応がしにくい)

最後の⑥は、コロちゃんの感想です。

年金にしても「夫婦単位」で暮らせる金額が「モデル世帯」となっています。また、健康保険も世帯主が納付義務者となっています。

日本の、税や社会保障の制度の多くは、「世帯単位」で制度設計されているのです。

ところが、現在は女性の二人に1人は90歳まで生きる時代です。配偶者が亡くなった後に、高齢女性が年金の減少で困窮化してしまうのです。

また、結婚しない男女、離婚した男女も増えています。その方たちも、日本の「モデル家族」には当てはまりません。

このようなデータを見ると、今までの「人数の多い家族単位」だった制度を「個人単位」に切り替える必要があると、コロちゃんは思いました。

4.「平均給与の推移」

コロちゃんは、この「給与」はとりあげたくなかったんですよね。

だって、鬼の「株主様&編集長様」が、「所得を上げればいいは聞き飽きた」って言うんだもん。

しかし、やっぱり書きますね。下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 男女共同参画白書」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/zentai/pdf/r05_tokusyu.pdf
出典:内閣府 令和5年版 全体版(PDF版)より(9月11日利用)

上記のグラフは、1978~2021年の男女別の「平均給与の推移」です。

突っ込みどころは、いっぱいありますよね。

〇女性は、男性と比べて低いがここ30年間ほとんど横ばい。

〇男性は1990年代前半までは上昇傾向、それ以降は下降傾向。

しかし、コロちゃんは、結婚しない男女が増えている中で、この給与からの年金支払いでは、独身女性の老後が困窮化するという点を強調したいですね。

そもそも女性は、職種が非正規雇用の場合も多いですから、老後は困窮化する可能性がより高いです。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 男女共同参画白書」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/zentai/pdf/r05_tokusyu.pdf
出典:内閣府 令和5年版 全体版(PDF版)より(9月11日利用)

上記のグラフによると、女性の非正規雇用率は、30~54.5%です。このような職種で一生が終わる方を、日本の諸制度は想定していないのです。

5.働きすぎだろ「日本人」

「白書」では、生活時間を調べた調査があります。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 男女共同参画白書」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/zentai/pdf/r05_tokusyu.pdf
出典:内閣府 令和5年版(PDF版)より(9月11日利用)

上記の棒グラフの下の方の薄緑色が「有償労働時間」です。上の方の薄赤色が「無償労働時間」です。

「有償労働」は、下記の時間の合計となります。

「すべての仕事」
「通勤・通学」
「授業や講義・学校での活動等」
「調査・宿題」、「求職活動」
「その他の有償労働・学業関連行動」

「無償労働」は、下記の時間の合計となります。

「日常の家事」
「買い物」
「世帯員・非世帯員のケア」
「ボランティア活動」
「家事関連活動のための移動」

このグラフを見ますと「男性の有償労働時間」は、「日本の男性」がぶっちぎりの世界一です。お隣の「韓国の男性」が世界二位となりますが、全く自慢にはなりませんね。

「白書」では、この男性の無償労働時間が長いことが、わが国の女性の活躍を阻害する一因となっていると批判していますね。

6.死因のトップは「自殺」

コロちゃんは、長い事生きてきましたから、苦しい時もつらい時も、いろんな時を過ごしてきました。その中には、世間的には「修羅場」と呼ばれるような厳しい局面もありました。

その時には、今は亡き妻の寄り添う姿勢に支えられながら、何とかクリアしてきました。

しかし世の中には、つらい時に別の道を選んでしまう方もいらっしゃいます。

下記の表は「年齢階級別死因順位(2021年)」です。

「内閣府 令和5年版 男女共同参画白書」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/zentai/pdf/r05_tokusyu.pdf
出典:内閣府 令和5年版(PDF版)より(9月11日利用)

上記の表は、字が小さいですから読まなくともいいです。

表の内容は、10~44歳方たちの死因の理由です。男女別に5歳刻みになっていますが、「男性の死因」は全年代にわたって第1位が「自殺」です。

「白書」では、以下の様に記載しています。

「男性は女性と比較して『経済・生活問題』『勤務問題』を原因とする自殺が多い。この背景には、『男性は一家の大黒柱』という性別役割分担意識や長時間労働等の慣行等があると考えられる」

「昭和の男」には、妻と子を養うという古い観念を持った父親がほとんどでした。

その価値観を作り上げた経済的諸条件が社会に無くなっても、観念が変化するには長い時間がかかります。

そういう意味では、上記の表で自殺という道を選ばざるを得なかった方たちは、時代の変化に殺された被害者だと、コロちゃんは思いました。

7.ほんとかよ!「男性育休制度」

コロちゃんが子育てをしていた昭和・平成時代には「男性育休制度」はありませんでしたから、現在の「男性育休制度」を調べていると、思わず「ホントかよ!」とつぶやくことが多いです

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 男女共同参画白書」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/zentai/pdf/r05_tokusyu.pdf
出典:内閣府 令和5年版(PDF版)より(9月11日利用)

上記のグラフは、2004~2021年の「男性育児休業取得率」です。

えっ! 2004年にもう「パパ育休制度」があったの?

ポチポチと調べてみましたら、「育児・介護休業法」の成立は1991年で、「パパ・ママ育休プラス」が創設されたのは2009年(施行は2010年)となっていますね。

それに2023年4月に施行された法律により、以下が義務付けされたとありました。

〇「妊娠・出産等(本人又は配偶者)の申出をした労働者に対して事業主から個別の制度周知及び休業の取得意向の確認のための措置を講ずることを事業主に義務付け」

〇「従業員数1,000人超の企業について、男性の「育児休業等の取得率」又は「育児休業等及び育児目的休暇の取得率」の公表の義務付け」

まあこれは、今年の4月施行ですけれど、社長さんはちゃんと守ってくれてるかなー?
ʅ(。◔‸◔。)ʃ…ハテ?

またこんなことも書いてありました。興味深いので書いておきます。

「国立研究開発法人国立成育医療研究センターによる研究分析結果では、乳児期の父親の育児への関わりが多いことが、子供が16歳時点でのメンタルヘルス不調を予防する可能性が示唆されている」

ねっ、面白いでしょう? いったいどうやって調べたのかと思ったら、欄外の脚注に記載がありました。

『2001年に生まれた子供がいる世帯で、父親の育児への関わり(「おむつを取り換える」「入浴させる」など)の程度を最も少ない群から多い群まで4群に分けて、それぞれの群における16歳時点での子供のメンタルヘルスの状況を比較した結果、最も関わりが少ない群と比較して、最も多い群では、メンタルヘルスの不調のリスクが10%下がっていた』

へー、実際に行なって調べたんですね。ということは、この調査は16年以上かけて調べたんですね。すごいですね。
(⑉>ᴗ<ノノ゙✩:+✧︎⋆パチパチ

8.「昭和モデル」から「令和モデル」に

冒頭でも触れましたが「男性の長時間労働や、家事・育児等を理由に働き方を変える女性等の昭和時代の働き方、雇用慣行」は、もう時代に合わないとしています。

そして「令和モデル」に転換しなければならないといっているのですが、コロちゃんには、きれいごとばかりで具体性が感じられないのです。

だって、下記のように取り組まなければならないとしているのですよ。

①「男女ともに自分の希望が満たされ、能力を最大限に発揮して仕事ができる環境の整備」

②「男女ともに仕事と家事・育児等のバランスが取れた生活を送ることができること」

③「これらを下支えする前提としての、女性の経済的自立」

その上で「制度・慣行を今の時代に合ったものに変え、新しい発想、新しい叡智を取り入れ、全ての人が活躍できる社会、「令和モデル」への転換の先にこそ、我が国の更なる成長がある」と締めているのです。

ねっ、きれいごとばかりでしょう。所詮行政機関は民間企業に命令はできませんから、お願いするか法律を作ってもらうしかないのですよね。

今日は、「男女共同参画白書」を読んでみましたけれど、問題点が良く見えてきたことだけが成果でした。

まあ、行政がホンキで取り組むならば、男女共同参画大臣に男性を指名したりはしないよね。まだまだ日本には「令和モデル」の実現は遠そうだと、コロちゃんは思いました。

そういえば、つい先日の9月13日に岸田第2次改造内閣が発足して、内閣府特命担当大臣(こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画)に、加藤鮎子さんが指名されました。

やっと男女共同参画大臣に女性が就任されましたね。

加藤鮎子さんは、慶応大学卒、米国コロンビア大学院修了の才媛ですね、年齢は54歳。政治家としてはお若い方です。コロちゃんは、ご活躍を祈念しますよ。

この「令和5年版 男女共同参画白書」を読んでみたいと思った方は、以下のリンクのクリックをお願いします。

男女共同参画白書 令和5年版 全体版(PDF版) | 内閣府男女共同参画局
内閣府男女共同参画局のページ。「男女共同...

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい

👀 Mabel Amber, who will one dayによるPixabayからの画像

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