「欲望の経済を終わらせる」(井出英作 著 インターナショナル新書 2020年)
本書を読んでコロちゃんは、袋小路におちいっているような日本から、抜け出る方策が見つかったような気分を持ちました。
30年以上停滞している日本経済。今までの総理大臣も一生懸命がんばって仕事をしてくれたと思うんですよね。
小渕総理は大型経済対策を思い切った金額の予算を組んだし、小泉総理は新自由主義で非正規雇用を増やして、産業競争力を高めたはずだし、安倍総理は金融緩和で成長を目指しましたし。
だけど、結果は30年間GDP成長率は横ばいですよね。なぜそうなのかが、よくわからなかったんですけど、それらの状況の経済史的な位置と意味が本書では俯瞰できると思いました。
また、都市部と地方の相反する利益と中央の政策の構造をリアルに解剖したり、日銀の政策の現実的な結果をはっきりと言い切る内容には納得する思いを持ちました。
日銀の低金利政策によって失われた年数十兆円にもなる貯蓄の金利収入の行先は「企業部門と中所得層(住宅ローンの借り入れを行えるそう)」との説明には思わず納得のため息をもらす思いでした。
これでは「量的緩和政策は巨大な所得『逆』配分を起こしかねない。何と日銀が格差拡大を進める結果になっている」というのです。
政治経済が混迷し、国民の分断と格差が進行しつつある日本で、最高に説得力のある本だとコロちゃんは思いました。
本書を、ぜひ読むことをおすすめします。絶対興味深いですよ。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に触りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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