【読書考】「徳川の幕末」を読んで

読書

コロちゃんは、本書の著者の松浦玲さんの大ファンです。その大好きな作家・歴史学者が2020年に出版したのが本書「徳川の幕末」です。

これはさっそく読まなきゃあと、いそいそと本書を手に持ちました。

「徳川の幕末」(松浦玲 著 筑摩書房 2020年)

コロちゃんは、本書の著者の松浦玲さんの著作は全部読みました。著者は幕末史が専門で、多数の本を書いていますが、コロちゃんが特に大好きなのは「勝海舟」。

分厚い本ですがとにかく詳細で勝海舟のキャラがよくわかる魅力的な本です。

その大好きな作家・歴史学者が新たに出版した「幕末」についての本です。すでに幕末史については、多くの方が本を出されていますが、この本は幕末の「人材と政局」を中心に描かれているのです。

本書は、まるで毎日の日記のように詳しいのです。

ここまで詳細だと、読者がよほど時代の大枠を知っていないと面白くないのではないかと心配してしまうのですが、それでも飽きずに最後まで読ませるのは筆者の力量なのでしょう。

勝海舟の専門家が、「勝海舟が徹底して徳川家茂をほめる」と指摘するのも面白いです。

また、海舟を「記録の細部が怪しいのも困るが、家茂をほめるための前後憧憬は見苦しい」と切り捨てるように書いているのには思わず笑ってしまいました。

豊富な歴史資料を生かして、登場人物の内面にまで踏み込んでいるので、人物のキャラが頭に浮かびます。本書は、研究書ではなくあくまでも一般書として面白いのです。

「政局」という言葉自体わかりにくいですよね。国家指導者の政治的常識は、一般の常識とはかけ離れていますから、そのために数多くの政治書があります。

その政局を中心にこの本は人間を描いているわけですけど、大政奉還以後の、徳川慶喜の行動については、本書を読んでも、やはり決断力がなかったのかと考えざるを得ません。

そして部下に人がいない、権力機構が崩壊するときはこんなものかとも思いました。鳥羽伏見の戦闘も指揮官がいればやりようがあったのではないかとも思える書き方です。

今までにもコロちゃんは数多くの幕末を題材とした本を読んできましたが、その目にも本書は魅力的に感じました。本書は面白いです。みなさんにも読むことをおすすめしますよ。

著者の松浦玲さんは1931年生まれだそうです。本書の発行は2020年、なんと89歳の時の著作です。心より尊敬いたします。

本書を、ぜひ読むことをおすすめします。絶対面白いですよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に触りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

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