【経済考】「停滞の経済」から脱出できるのか?

経済

おはようございます。今朝コロちゃんは、ワンコとの散歩を終えて、朝食を食べながら天気予報を聞いていましたら「沖縄地方が梅雨入り」したと流れていました。

コロちゃんは「いよいよ梅雨が迫っているね」と、ちょっとダークな気分となりましたよ。

今朝のワンコとの散歩では、良く晴れた青空が広がっていて、気温は寒くはなく、暑くもない、ちょうど良い気候でした。

こんな気分がいい朝が続いて欲しいなと思いながら、散歩から帰ってきましたけれど、なかなかそのような日々は長く続くことはないようですね。

ちなみに、コロちゃんが住んでいる地方の「梅雨入り」は毎年いつごろかなと調べてみました。

この「梅雨の入り明け」には、平均5日ほどの「移り変わりの期間」があるそうです。気象庁が発表している「梅雨入りと梅雨明けの時期」は、おおむね「移り変わりの中日」を示しているそうですよ。

それを頭に置いて、コロちゃんちが住んでいる地方の「梅雨入り梅雨明け」を見ると、以下のようになるそうですよ。

●「梅雨入り: 6月7日頃」
〇「梅雨明け:7月19日頃」

ふーむ、これを見るとまだ「梅雨入り」までは2週間ほどありますね。まだしばらくは「洗濯物」の心配はしなくとも大丈夫ですね。

しかし、この「梅雨入り明け」を見ると「梅雨期間は6週間」ですか。いやいや、やっぱり長い期間ですね。できれば「カラ梅雨」であって欲しいですよ。

今日は「停滞の経済から脱出できるのか?」をカキコキしますね。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「日本銀行が企業のアンケート調査を行なったと、失われた30年の原因への日銀の見解」

☆「アンケート内容を読むと、コロちゃんが経済に興味をもったわけ」

☆「コロちゃんの視点と、コロちゃんの考察」

1.「日本銀行が企業のアンケート調査を行なった」

先日5月20日に「日本銀行」は、「金融政策の多角的レビュー」の一環として、「国内の企業2500社」を対象に「アンケート調査」を行なったと発表しました。

コロちゃんは、この「アンケート調査結果」を読むと、1990年以降の「失われた30年」への「現在の日本銀行の考え方」がわかるのではないかと考えて、さっそく読んでみることにしました。

この発表された調査結果は「多角的レビューシリーズ、地域経済報告ーさくらレポートー(別冊シリーズ)」です。

題名は「1990 年代半ば以降の企業行動等に関するアンケート調査の集計結果について」となっています。

それでは、以下に内容をご紹介してみますね。

2.「失われた30年の原因への日銀の見解」

コロちゃんは、素人のおじいちゃんですが、いつも「日本経済が失われた30年」となった理由を知りたいと思っていました。

「失われた30年」のスタート地点は1990年の「バブル崩壊」ですが、それ以来の30年のほとんどをコロちゃんは「東京都内」でお仕事をしていて、その街中の風景をリアルタイムに見てきていたのです。

それが、今回「日本銀行」は「企業へのアンケート調査」を行なって、「1990年代半ば以降の企業行動の特徴や、それがわが国の経済動向および賃金・物価形成に及ぼした影響」を調べたのです。

最初に、その結論が記載されていますので見てみましょう。このようなレポートには、良く最初に結論部分を簡潔にまとめて書いた後に、その理由を記載する形が多いですね。

その方がその後の文章内容を理解しやすいですからね。

本レポートでは「1990代以降の景気低迷の理由」を4点に纏めています。下記に整理して書いてみますね。

◎「わが国の設備投資や物価・賃金の停滞が長期に渡って続いた要因」

❶「バブル崩壊・金融危機・リーマンショックを経て、企業は設備投資・リスクテイクを抑制し、財務改善と現預金の確保を優先するようになった」

❷「バブル崩壊・金融危機を受けて、消費者の低価格志向・取引企業のコストカットの中で、コスト転嫁が困難となった」

❸「多くの企業が低価格を維持するために、賃金を抑制し消費者の低価格志向を定着させる悪循環を招いた」

➍「少子高齢化も、成長期待の低下や社会保障負担の拡大などを通じて、設備投資や賃金を抑制する方向に働いた」

上記のまとめの❶~➍は、コロちゃんが勝手にまとめたものですのですが、だいたいこのような趣旨だと思います。

コロちゃんは、この冒頭部分を読んで「日本人」は「同調圧力」が強い社会だということを頭に浮かべましたよ。

「日本人」は、危機となった時には全員が一斉に同じ方向へ走り出すのです。

上記の「日銀の分析」を読むと「バブル崩壊・金融危機・リーマンショック」への対応で、「日本企業」は、一斉に「同じ行動に走った」ことが伺われます。

その結果が、その時点では誰もが予想もしなかった「日本経済」全体の「物価・賃金の停滞」を招いてしまったのでしょう。

3.「アンケート内容を読む」

この調査の様な「経済のプロ」が調査した内容を、コロちゃんの様な素人がまとめるのは、そもそも「不遜なこと」なのですが、アンケートを読んだ感想ぐらいは書いても許されるでしょうね。

ざっと以下に、コロちゃんの感想を簡単に書いてみますね。

➀「国内事業の消極化につながった事象」

この「設問」は、企業に対して「国内事業の積極化/消極化に繋がった事象」の双方を尋ねているのですが、「消極化要因」では「半数以上の企業」が以下の4点を選択していると強調しています。

◎「国内事業の消極化につながった事象」

❶「バブル崩壊」(1990年)
❷「金融危機」(1990年代末)
❸「リーマンショック」(2008年)
➍「新型コロナ」(2020年)

これを「本文」では「概ね10年に一度のペースで、過半数の企業を消極化させるような大規模なショックが発生してきたことが改めて確認された」としています。

コロちゃんの見方では、日本の半数以上の企業が「10年ごとに起こった危機」にすっかりビビッて、異様にリスクを取らなくなったと読み取りましたよ。

「資本主義経済」で「企業家」がリスクを取らなくなったら、それこそ「ネズミを捕らない猫」みたいなもんだと、コロちゃんは思いましたよ。

「だらしない」と、コロちゃんは無責任に思いますが、「日本企業」の社長さんは「平均年齢60.5歳※」です。

(※帝国データバンク:2023年全国社長年齢分析調査より)

10年ごとに起きた「経済ショック」の中で、新規投資に踏み出す冒険は「高齢者の社長さん」ほど避けたのだと思われますよ。

➁「国内の設備投資がキャッシュフローの改善対比緩やかだった理由」

上記の小見出しの「設問➁」は、一言で言うと「企業が内部留保を貯めこんで設備投資をしなかった理由」と、コロちゃんは読み替えましたよ。

この「内部留保」については、2015年に麻生太郎自民党副総裁が、(企業が稼いだ利益を内部にため込むことを優先する姿勢を指摘して)「守銭奴みたいなものだ※」と苦言を呈していましたね。

(※2015年1月5日生命保険協会新年賀詞交換会での麻生氏の挨拶)

また「日本企業が設備投資を行なわなくなっていた」ことについては、「伊丹一橋大学名誉教授」が新聞で以下のように主張していました(※)。

(※2024年5月5日:日経新聞:経済教室掲載)

◎「配当と設備投資」

➀「1992年度(バブル崩壊直後)には『配当2.8兆円』は『設備投資28.2兆円』の1割ほど」

➁「2021年度に初めて『配当』が『設備投資』と逆転」

③「2022年度は『配当24.7兆円』が『設備投資22.0兆円』を1割以上も上回る」

この論考では、上記の内容の後に「これでは成長は出来ないだろう」と記載しています。

「伊丹教授」は、「日本経済が成長できない理由」として、「日本企業」が「配当」を増やして「設備投資」を減らしたからだとおっしゃっているのです。

上記のように「日本企業」が「配当」は増やすなかで「内部留保」を貯めこんで、「設備投資」を抑えていった事実は、すでに多くの方が指摘しています。

そして、その「日本企業側の理由」が、このアンケートでハッキリしたのです。

「設備投資を日本企業がしなくなった理由」は、この「企業アンケート」では以下のようにまとめています。

◎「設備投資の伸びが穏やかになった理由」

❶「成長期待の低下」
❷「債務圧縮・財務改善圧力」
❸「将来に備えた現預金の蓄積を優先」
➍「大規模な投資に対する失敗リスクの警戒」

うーむ、ケインズは資本主義・企業家を「アニマル・スピリッツ※」と言ったそうですが、上記の❶~➍を読むと、まったくその気配はないですね。

(※アニマル・スピリッツ:起業家の野心的な意欲と訳される:1936年:ケインズ:著作「雇用・利子および貨幣の一般理論」より)

そしてこの「調査結果」には、以下のような記載も見えます。

「前半(1990年代半ば~2000年代頃)には、保有設備の過剰感が新規の投資を抑制したことに加え、企業が財務の改善を特に優先した」

「後半以降(2010年代頃)では将来に備えて現預金の蓄積を優先した姿が確認できる」

その理由としての「企業側」の言い分は以下です。

「企業からは、前半(1990年代半ば~2000年代頃)・後半(2010年代頃)の両方の時期において、国内の成長期待の低下に加え、金融危機後の貸し渋り・貸し剥がしの経験から、設備投資よりも財務の健全化を優先したとの声が多く聞かれている」

この様に「バブル崩壊」以降の30年を俯瞰すると、「政府・銀行・企業」のそれぞれが、それぞれの「最善策」を推し進めたと見えてきます。

そしてその結果、誰もが考えなかった「経済停滞」が出現してしまったように見えますね。

これは「合成の誤謬※」というのでしょうか?

(※何らかの問題解決にあたり一人一人が正しいとされる行動をしても、全員が同じ行動をとると、想定とは逆に思わぬ悪い結果を招いてしまう事)

それは、困った時の為に「お金を貯めておく」ことはコロちゃんでもしない訳じゃないですけど、将来の成長を捨ててまで「お金を貯めこむ」のは、「資本主義経済下の企業家」が選ぶ道なのでしょうか。

だけど、今コロちゃんが疑問を呈しても、これは既に1990年以降の「日本企業」の経営者の皆さんが選んできた道なのですよね。

その時の経営者の皆さんは、まさか同じ行動を「日本企業」のほぼ全部が取り始めて、その結果「日本経済の大いなる停滞」が始まるとは誰一人も想像しなかったのでしょうね。

③「物価が上がらなくなったきっかけと、価格転嫁の難しさ」

次に「コストをなかなか転嫁できなかった」との問いと回答をみると、「価格転嫁の困難さは緩和方向にあることが確認できた」としています。

要するに「価格転嫁しやすくなってきた」と言っていますね。

この項目でコロちゃんが興味を持った点は、「1990年代に最初に物価が上がらなくなったきっかけ」が何だったのかです。

コロちゃんが記憶している1970年代以降1990年の「バブル崩壊」までは、毎年物価が上がっていたのが、その後ほとんど物価上昇が見られない「デフレ経済」に陥ったのですからね。

その「1990年代に物価上昇率が0%付近まで低下してしまった、すなわち価格転嫁が困難化してしまった最初のきっかけは何だったのか」をこの調査では以下のように記載しています。

◎「物価が上がらなくなったきっかけ」

➀「バブル崩壊や金融システム不安を受けて、消費者の低価格志向が強まり安価な商品しか売れなくなった」

➁「企業のコストカット意識が急速に強まった」

これを読んでコロちゃんは、2001年の「吉野家牛丼並盛¥250円」と2002年の「マクドナルド・ハンバーガー1個¥59円」を思い出しましたよ。

あの時は安かったなー。
(´゚д゚`)イイナァー

コロちゃんは次男がスーパーマーケットの中にあったマクドナルドの店舗で、ハンバーガーをたくさん買ってきて食べたことを思い出しましたよ。

あの時代では「価格破壊」と消費者には好意的に捉えられていたように記憶していますが、その「安売り競争」が、「日本経済の停滞」に繋がっていたとは当時は誰も思いもしなかったですね。

そして「価格転嫁の難しかった理由」を、以下のようにまとめています。

◎「価格転嫁の難しかった理由」

❶「競合他社との価格競争」
❷「消費者の強い節約志向」
❸「値上げによるイメージ悪化」

この❶❷は、日本の市場がすでに「飽和化・レッドオーシャン化※」していたことを思わせますね。

(※レッド・オーシャン:競争が激しい既存市場: 競争のない未開拓市場はブルーオーシャン)

ひょっとしたら、「日本市場」は1990年前後が転換点だったのかも知れませんね。

念のためにコロちゃんの記憶を言えば、1990年の「バブル崩壊」以前は、「値上げは毎年あるのが当たり前」でしたね。

だから「高い金利のローン」を借りても、先に商品を手に入れた消費者が多かったんですよ。

そう考えれば、1990年の「バブル崩壊以前」の「日本経済」では、「物価と賃金の好循環」が成り立っていたのです。

それが、1990年の「バブル崩壊」をきっかけにして、風景が全く変わりました。

その中で「価格転嫁」が難しくなった理由が「❶競合他社との価格競争」だったわけです。

更に、1990年代の末は「経済危機」を受けて消費者の生活防衛意識が高まった時代です。「❷消費者の強い節約志向」は、それを受けた当然の行動ですね。

それじゃ「物価」も上がりませんよね。なんか、コロちゃんは「悪循環だ」と思いましたよ。

➃「企業の賃金設定」

次に誰もが気になる「賃金設定」について見てみましょう。

「正規労働者」の基本給の引き上げや「ベア※」については、「現在に近づくにつれてベアの抑制傾向は緩和されている」と記載しています。

(※ベア:ベースアップ:業績などに応じて社員全員の給与を一律で上げる仕組み:定期昇給は年齢・勤続年数・仕事の成果に応じて昇給する仕組み)

また「現在においては『ベアに積極的』との回答が規模を問わず大幅に増加している」としています。

しかし、コロちゃんが興味を持って読んだのは、「ベアを抑制していた企業」へのその理由を聞いた回答です。

◎「ベア抑制の理由」

➀「賃上げ分を価格に転嫁できない」

➁「賃上げをしなくても正規労働者を確保できた」

③「削減困難な固定費の増加を懸念」

この「➁賃上げをしなくても正規労働者を確保できた」は意味深ですよね。経営者は、労働者に好意で「賃上げ」をすることなどはない事をよく表していますね。

当然にして「正規労働者」よりも安上がりな「非正規労働者」は、雇える状況だったら、いくらでも「正規労働者」と差し替えたことでしょう。

「資本の論理」とは実に冷徹なものですよね。

ただ、この「アンケート調査結果」では、「現在は人手不足の深刻化などにより『賃上げをしなくても正規労働者を確保できた』という状況はほぼ解消している」と記載していますね。

この「企業の回答」が全体の傾向ならば、今後の「非正規雇用」の増加はとどまる可能性が出てきますね。

何しろ、未だに「非正規雇用労働者の増加」は続いているのが現状ですからね。

それと「ベアを抑制していた企業」」は、以前より3割程度減少していると、コロちゃんだったらまだ3割もあるのと言いたくなる記載があります。

更に、小さな企業で「ベアを抑制した理由」として「社会保険料負担の拡大」を最後に付け加えていますね。

この点は「少子化支援金」を「医療保険」に上乗せして徴収しようとしている「岸田総理」に、ぜひお聞かせしたいですね。

「社会保険料負担を増やす」と、「賃上げ(ベア)は抑制されちゃうよ」ってね。

⑤「賃金と物価の関係」

この設問は「物価と賃金がともに緩やかに上昇する状態」と「物価と賃金がともにほとんど変動しない状態」のどちらが事業活動上好ましいと思うかです。

当然のこととして、前者の「物価と賃金が共に穏やかに上昇する状態」を8割弱の企業が選んでいます。

そして、その理由は「賃金の増加は家計の消費にプラスだから」と「価格転嫁が容易になるから」が多いですね。

この設問と回答は、今朝の新聞の「見出し」にもなりましたから、これが一番「新聞社」としては書きたかった内容なのでしょう。新聞の見出しは以下の通りです。

「賃金・物価の穏やかな上昇/企業の7割好ましい」

コロちゃんは、物価上昇に対する抵抗値が低い「年金生活」ですから、物価が上がらないで欲しいのですが、企業経営者は「物価と賃金が共に上昇する」方を選んだようですね。

コロちゃんが思うには、「企業経営者はもう停滞する日本経済には飽き飽きしている」のではないかと思いましたけどね。

⑥「金融緩和の成績表」

「日銀」の前総裁の「黒田日銀」による「異次元の金融緩和」は、今も継続されていますから、まだ「日本銀行の金看板」と言っても良いかと思われます。

その「金融緩和」に対する「企業経営者」の成績評価は、どう出たのでしょうか。

「過去25年間の金融緩和」について効果の実感を企業に尋ねますと、約9割の企業が効果を実感し、約1割の企業が効果を実感しないと答えています。

その実感された効果としては、以下があげられています。

◎「金融緩和の効果」

➀「借入金利の低下」
➁「融資姿勢の積極化」

そしてその逆の「金融緩和の副作用」については、以下があげられています。

◎「金融緩和の副作用」

❶「企業の新陳代謝の停滞」
❷「金融機関の収益力の低下」
❸「為替相場の動向」

まあ、これは両方とも予想された内容ですね。「金融緩和」は金利が低下しますから、それにより「融資」は借りやすくなったでしょう。

その反面「副作用」として、ゾンビ企業が増えたり、銀行収益が低下して合併でメガバンクが誕生したり、最近では「円安」による物価上昇が指摘されていますね。

最後に付け加えるように「低金利によって収益拡大プレッシャーが減退したことが、自社の成長意欲の停滞に繋がったと振り返る声」を紹介しています。

これにはコロちゃんは上記で「アニマル・スピリッツが無くなった」と書いたことが頭に浮かび、思わず笑ってしまいましたよ。

これはコロちゃんの考えですが、「金融緩和」は「企業経営者」にとっては「ぬるま湯」ですから、誰もリスクをとって「外へ出る(成長する)気が無くなっちゃうお風呂」だと思いますよ。

そして「現状」を、以下のように指摘しています。

「現在は、バブル崩壊・金融危機以降長らく定着してしまったわが国の企業行動に大きな変化が生じている途上にあると解釈できる」

その「大きな変化」がどのように起きるのかは、まだ途上ですから全貌は見えてきていません。

ただ、出来ますれば「多くの国民が良かった」と感じる方向へ変わって欲しいものだと、コロちゃんは考えていますよ。

ざっと、このような内容の「1990年代半ば以降の企業行動等に関するアンケート調査の集計結果について」でした。

4.「コロちゃんが経済に興味をもったわけ」

コロちゃんは、上記の「日銀」の「多角的レビュー」の「企業アンケート調査結果」を読み書きしながら、ちょっと感慨を覚えました。

このような「金融政策」にコロちゃんが関心を持ったのは、2012年に当時野党だった「安倍自民党」が衆議院総選挙のスローガンに「金融緩和で景気回復」を掲げて大勝利したことからでした。

その時のコロちゃんは「金融緩和」が何を意味するのかも知らなかったのです。

そして「バリバリの保守派の安倍氏」が、「日銀エリートたち」にケンカを売っている風景に違和感を感じたのです。

そこから、少しずつ「経済本」を読み始めたコロちゃんでしたが、自分の考えや意見が形成されるまでには長い時間がかりましたね。

今では「金融政策」は、「保守やリベラル」といった「政治思想」とは距離のある分野だと考えていますね。

ただ、もう少し歴史を引いて眺めると、「政府の関与と市場経済」の適度な距離を模索する学問のようにも思えますね。

とにかく、いわゆる「プロ集団のはずの日銀エリート」でさえも、はっきりした答えがわからなかったのが「失われた30年」なのです。

そりゃ答えが前から分かっていれば、成長しない状態が30年も続くわけはありませんからね。コロちゃんはそのような未知の分野を調べて解明するなどには、ドキドキする思いを持ちますよ。

そのような引いた視点で見ると、今回の「日銀」の「1990年代半ば以降の企業行動等に関するアンケート調査の集計結果について」は非常に興味深い内容でした。

5.「コロちゃんの視点」

コロちゃんが、この「アンケート調査結果」を読んだ感想は、いくつかありますので簡単に書いてみたいと思いますね。

➀「10年ごとの経済ショックとは運が悪い」

上記でもご紹介しましたが、「日本経済」は10年ごとに大きな「経済ショック」が襲来しています。

❶「バブル経済崩壊:1990年」

これは株価の崩落は1990年ですが、土地価格の暴落は1991年になります。誰もが知っている「バブル崩壊」は、戦後日本で最大の経済ショックでした。

この端緒については、この場では深入りしませんが「日銀の相次ぐ利上げ」と「大蔵省の土地関連融資の総量規制」が原因とされています。

まあ要するに経済の「冷やし過ぎ」ですよね。完全な「日銀・大蔵省の政策ミス」ですね。

❷「金融危機:1990年代末期」

1997年に「北海道拓殖銀行」や「山一証券」が破綻し、1998年に「日本長期信用銀行」や「日本債券信用銀行」が破綻しました。

これは「バブル崩壊後の不良債権処理」の先送りや、バブル期の損失を隠すなどの違法行為による破たんでしたから、「経営の失敗」でしょう。ただ規模が大きいだけに社会的影響も大きかったですね。

❸「リーマン危機:2008年」

悪いのはアメリカの証券会社で、日本はサブプライムローンの組み込まれた債権を買ったお客さんですから、運が悪いとしか言いようがありません。

アメリカ発の危機でしたが、「実体経済」が被ったマイナスは日本が一番大きかったとされています。

上記のように、ほぼ10年おきに経済危機に見舞われた日本経済のショックは、「日本」の企業経営者に大きな影響を与えてましたね。

これらの「経済危機」は天災ではありません。それぞれ「戦犯」はいたのです。コロちゃんの見たところでは以下ですね。

◎「経済危機の戦犯」

❶「1990年:バブル崩壊:日本銀行・大蔵省」

❷「1990年代末期:金融危機:大蔵省・銀行経営者」

❸「2008年:リーマン危機:アメリカ当局」

コロちゃんの見解です)

ただその時点で皆が最善の行動を取って、危機を避けられたのかというと、過去に前例がありませんでしたから難しかっただろうなと思われますね。

その意味では、日本は「運が悪かった」とも言えるとコロちゃんは思いましたよ。

しかしこの「経済危機」時に、「企業経営者たち」が一斉にリスクを回避し始めたことが今回のアンケートでハッキリ確認できました。

➁「企業は設備投資と賃金を抑制し内部留保を増やした」

上記の「バブル崩壊」の経済の冷やし過ぎは「日銀と大蔵省」のミスでしたが、「企業経営者」はハリネズミのように危機感を持ち、以下の行動に進みます。

◎「企業経営者の行動」

❶「設備投資を減らす」

❷「賃金を上げない(ベアゼロ)、定年退職者の後釜に非正規雇用を雇う」

❸「内部留保を増やして危機に備える」

上記の詳細な説明は、今までもこのブログで書いていますので、ここでは省略しますね。

コロちゃんは、他国での「リーマンショック」や他の「経済危機対応」について読んだ論考では、大方の国では「危機対応」は1~2年で終わり、その後は回復に向かったことがほとんどです。

「日本」のように経済不振が30年も続いた例は、トンと聞いたことがないのですよ。

その理由は、上記のような「個別企業経営者」が一斉に同じ方向へ走っていく「同調文化」にあるのではないかと、コロちゃんは考えたのです。

③「国民は一斉に低価格志向に進み消費を減らして生活防衛に走った」

上記で触れました「ベアゼロ」という言葉を聞くと、コロちゃんは2002年の「日経連(のちに経団連と統合)の奥田会長」の言葉を思い出します。

当時トヨタの会長でもあった奥田会長は、2002年のトヨタが1兆円の史上最高の利益を計上したにもかかわらず「雇用維持」のため「ベア見送り、定期昇給の凍結にも踏み込む」姿勢を表明したのです。

給料が上がらなかった多くの国民は、その結果「低価格志向」に走り、消費を減らして「生活防衛」に進みました。

上記の経過が、ぎくしゃくしながらも、1990年代以降の30年に渡って続いて行ったというのが、コロちゃんが今回の「日銀のアンケート調査結果」を読んで感じた感想となります。

これは、あくまでもコロちゃんの感想ですよ。素人のおじいちゃんの感想ですから、多くの間違いがあるかもしれませんよ。

だけど、この「コロちゃんの感想」がもし正しかったら、いったい誰が悪かったのでしょうね。

だって「➀10年ごとの経済ショック」は、誰も起こそうとして起きたものではないし、「➁企業は設備投資と賃金を抑制し内部留保を増やした」のは、企業の自由な経済活動の結果でしょうね。

そして「③国民が低価格志向に進み消費を減らして生活防衛に走った」ことも、だれも責められないでしょう。

しいて言えば「天災のようなもの」とな・・・るのかなー?
 σ( ̄^ ̄)ウーン?

コロちゃんの眼には、「経済は人為的にコントロールできないものだ」と映るのですが、今後どのような評価が出て来るのかを、コロちゃんは楽しみにしていますよ。

6.「コロちゃんの考察」

今日は、長々と「失われた30年の理由はこれだ!」とする「企業アンケートの結果」を考察してみました。

ちょっと、分かりにくい表現や内容があったかと思いますが、それはひとえにコロちゃんの知識と文章力の不足と限界です。

今後も、コロちゃんは興味の赴くところにいろいろ学んでいきたいと思いますので、それをわかりやすくこのブログで発信することも続けて行きたいですね。

えっ、今日のブログは分かりにくい・・・ですか? ゴメンナサイ。コロちゃんの力不足ですね。
(;・д・)ノ、ア.ゴメン

皆様方にも、コロちゃんの下手な文章に懲りずに、またお訪ねしてくださいね。お待ちしていますよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

joeiancgによるPixabayからの画像
PVアクセスランキング にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました