【経済考】日本の未来は明るい・・・よね?

経済

コロちゃんは、おひとりさまのおじいちゃんですから、普段お話しをする相手は数少ないです。 (´_`。)グスン

特に若者となると、たまに子たちと話すか、甥っ子くらいしか相手は居ないのですが、みな口々にそれぞれの幼い子どもたちの将来の不安を語ることがあります。

どうも、彼らは日本の未来は暗いと考えているようです。

だけど、コロちゃんは、そうは思っていないんですよね。日本は長期的には、まだまだ豊かさを保持できる国だと思っています。そこら辺りを今日はポチポチと語ってみます。

1.日本を覆う閉塞感

今私たちの日本は、30年間ほとんど成長しない経済、少しづつ低下する実質賃金、いかんともし難い少子高齢化など、暗いお話しばかりが目に付きます。

そして、それから脱出する方法を提示してくれる政治家や思想家も見当たりません。

一言で言うと日本の空は一面が「閉塞感」に覆われているといっていいでしょう。

コロちゃんの子たちも甥っ子も、30~40代の中堅と言ってよい立派な社会人ですが、彼らも、将来は厳しいと見ている様です。

2.いろんな時代を見てきたけど、今はそんなに悪いのかな

コロちゃんの少年時代は1960年代です。「ALWAYS 3丁目の夕日」の世界ですね。

高度成長のとば口ですから、まだまだ日本は貧しいです。自宅にお風呂がある家も少なく、週に2回くらい銭湯に通う家も多かったです。

1970年代は高度成長の時代です。その恩恵が、一般庶民まで行き渡るのはもっと後になります。

コロちゃんの青春時代は3畳一間のアパートから始まりました。当時はまだ皆んなが貧しかったんです。

1980年代になると、徐々に余裕が出てきます。「私をスキーに連れてって」は1987年の映画です。

80年代以前は、一般大衆には生活にレジャーの余裕はなかったんです。

そして、80年代末期のバブル経済とその崩壊です。ただ、国民生活というレベルでは、この頃には皆んなが、ほぼ現在と同じ快適な消費生活に到達していたと思います。

その後も、経済事象では山や谷もありましたが、ここ30年は現在とほとんど変わらない生活を国民の大多数が過ごせているのではないでしょうか。

コロちゃんから見ると、現在の生活は「豊か」です。むしろ飽食の心配をするほどです。

3.豊かな生活です

これはコロちゃんの勝手な考えですが、「衣食住」の保証がされていることが原点だと思っています。

生きる上での最低限の必要性を確保して、その上で充実して生きる為に何かを上積みする。

その「何か」は人それぞれで違うと思いますが。

今の日本では、「衣」は一昔前よりはるかに安く手に入りますから困らないでしょう。

「食」もカロリーべースで、全体消費量の半分が廃棄されているのが現状です。困ってません。

「住」は、空き家はこれからどんどん増えるでしょうから、将来はさほど困らなくなるのではないかと思います。

「国民生活」とは、何も一時代前の貴族の生活を目指すものでは有りません。現在の日本の普通の生活が維持できれば、充分「豊か」と言えるのではないでしょうか。

下記の表を見ても、実質GDP成長率は、低いとはいえ成長しているのですから、配分を上手に政策誘導すれば、国民のほとんど全てが現状を維持することは難しく無いはずです。

成長した分の配分が一部に偏っているから、困窮する人が生まれるのではないでしょうか。

日本経済は、毎年マイナス成長になっているわけではないのです。

コロちゃんは、日本の問題点は「配分」にあると思っています。

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000173082_1.pdf

 出典:厚生労働省 近年の経済成長率と賃金上昇率の動向
ー バブル崩壊後の直近20年間の動向を中心に ー より(11月19日利用)

4.経済学者は?

コロちゃんは、2012年頃から経済問題に興味を持ち始めました。

当時民主党野田政権に対して、野党の安倍自民党がアベノミクス(金融緩和で景気回復)を掲げて総選挙の争点となったからです。

総選挙の結果、安倍政権が復権して、黒田日銀による「異次元緩和」が行われました。

そして、その10年後の現在、「金融緩和」では日本経済は成長出来なかったという結論を皆んなが目の当たりに見ているわけです。

この「アベノミクス」の失敗をどう捉えるのかという本が、昨年から少しずつ出版されて来ています。

ハッキリ言って、みな手探り状態でいろいろ推論を提示している様にしか思えませんが、実に興味深いです。

コロちゃんは経済書も【読書考】として、このブログに載せようと原稿を書いてはみたのですが、どう書き直しても「面白くない!」。

「経済」はブログには向かないのかコロちゃんの書き方が下手なのか。(๑>◡<๑)

コロちゃんの筆力が大幅にアップしたら、その内にもっと載せられる様になるかも知れません。

何とか書いてブログで発表済みの「成長の臨界」は、下記にリンクを貼ってありますので、ご興味があればお読みください。

【読書考】「成長の臨界」を読んで

成長の臨海(河野龍太郎 慶應義塾大学出版会)

本書は、日本経済が「低成長、ゼロインフレ、ゼロ金利、膨張する公的債務の組み合わせ」による「デフレ均衡」に陥って、それから抜け出せなくなっていると考察しています。

その上で、利潤を追求する企業経営者の人的投資の怠りや非正規雇用の拡大を厳しく批判しています。

そして、危機のマグマが臨界点に達した時に、長期金利の急騰や財政危機が起こる可能性があるとしています。

首都直下型地震や南海トラフ地震のような天変地異、あるいは、台湾海峡などをめぐる東アジアでの地政学リスクがあると警鐘を鳴らしているんですね。

非常に危機感溢れた主張です。コロちゃんには、将来を非常にネガティヴに捉えていて厳しい言葉で警告している様に感じました。

「日本経済の見えない真実」(門間一夫 著 日経BP社)

日本の潜在成長率が低いのは、①日本が先進国である②人口の減少、高齢化が進んでいると言う。2つの理由でほぼ説明できると書いています。

また、現状を非常に冷静に「そもそも先進国はそう成長出来ないものだ」とスッパリと言い切っています。

と言うことは、もう「打つ手が無い」と言っているのと同じで、まとめると本書は、日本は今後まず成長出来ないと言っているのですね。

本書は「終わりに」でも「これからの30年で昔の教科書の世界に戻れるという希望は持ちすぎない方がよい」とも言っています。

コロちゃんの読後の感想は、本書は、日本経済の今後の成長には慎重だが、資本主義経済についてはまだポジティブに捉えている様に感じました。

「次なる100年」(水野和夫 東洋経済新報社)

本書は、750ページもあり、経済・政治・歴史・文化を網羅して延々と語っています。スケールが大きすぎるのですが「資本主義は終焉を迎えている」と言っているのです。

「ゼロ金利」は「資本主義の終焉」の号砲であるとの主張なのですが、時代を超えての論理構成には圧倒されます。

最後には「ゼロ金利を迎えた社会」は、これ以上生産力を増やす必要がない幸せな社会なのに、資本主義に浸り切った人間は、生産力増強神話から抜け出せずにいるのが不幸だというのです。

あまりのスケールの大きさに「凄い」と言う言葉しか出ないのですが、日本経済の未来が全く見えない現実にいると、本書はいろいろと思考空間を広げてくれると感じました。

5.いろいろ読むと、専門家も答えを持っていないように見える

上記の本は、さすが経済の専門家です。いろいろ日本経済の低迷の原因や政策の結果などを、それぞれ丁寧に解説してくれています。

しかし、解説されている内容には、それぞれそれなりの説得力はあるのですが、著者によって主張もやや違います。

そしてこれらの本の著者は、日本経済が再び、30年前の成長に戻れるのかの答えは、みな否定的です。

コロちゃんは、経済学とはどうやら学校の教科書のように正解のあるものではなく、大学院か研究所でいまだ研究中のものみたいだと感じました。

どうやら経済学者は、みな一様に、かつての様な「大きな成長」は出来ないと考えているようです。上記の水野和夫氏は「資本主義は終焉した」とまで言っているのです。

6.コロちゃんの感覚

1990年バブル崩壊以降、日本経済は「失われた30年」とされて、それ以前の大きな成長に戻ることを、政治家も国民も期待し目指してきました。

そして財政政策、新自由主義、金融緩和と、ほぼ10年毎に次々と新しい経済対策に取り組んできましたが、結果を出すどころか、その方法ではダメだと分かっただけでした。

ここまで来ると、コロちゃんでも、もう日本は大きな成長は出来ない段階に達してしまったのではないかと考えはじめました。

上記の水野和夫氏は「そもそもゼロ金利を迎えた社会は、これ以上生産力を増やす必要がない幸せな社会だ」と主張しています。この主張に説得力を感じます。

7.今幼い子どもたちの未来

経済社会が無限に成長し続ける事はあり得ません。そもそも、地球の資源は有限ですし、地球温暖化の進行からも成長は何処かで止まらざるを得ません。

私たちは、その日をいずれは来るものと観念的には考えていても、現実的には予想していませんでした。

しかしひょっとしたら、資源の制約では無く、市場の飽和のような資本主義システムの制約で、成長の限界が近づいているのかも知れないと、コロちゃんは考えています。

そうであるならば、もう充分に生産力はあるのですから、後は上手に配分する社会システムに組み換えれば、皆んなが幸せに生活出来るのかも知れません。

コロちゃんは、幼い子どもたちの未来は明るいと信じています。そうであって欲しいゆえに、これからも多くの経済書を読んでみたいと考えています。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に触りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

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