【社会考】「大政翼賛会」ふたたび

社会

おはようございます。コロちゃんが朝ワンコと散歩に出ようとしましたら、雨が降っていました。

コロちゃんは「おー、雨かー、久しぶりだなー」とつぶやきながら、歩き始めたのですが、なんと気温が19度もあるんです。

暖かい西風が吹いていましたが、今の時期の気温ではないですね。まるで9月上旬の気温です。どうやら今年の秋は「暖かい秋」となっているようですね。

コロちゃんは、気温の高さにちょっと戸惑いながら、ワンコとの散歩に行ってきましたよ。

今日は、「政労使会議について」カキコキします。

1.「政労使会議が開かれる」

報道によれば、政府は月内(11月中)に経済界や労働団体の代表者と意見を交換する「政労使会議」を開く調整に入ったと報じられています。

コロちゃんは、この記事を読んで岸田総理の「賃上げ」に対する前のめりの姿勢に、ちょっと驚きました。

この「政労使会議」は、その名前が示すように、「政府(政)、労働界(労)、経済界(使)」の代表者が総理大臣官邸に集まって開かれる会議のことです。

しかし、常設の会議ではありません。「常設」というよりも、あまり開かれたことのない「会議」なのです。

過去に「政労使会議」が開かれたのは、2014年・2015年に安倍元総理の時に開かれたのが最初です。

そして、今年の2023年3月15日に岸田総理の下で、8年ぶりに開かれています。

その「政労使会議」を、春闘直前でもない11月に開催すると言う事は、異例な事なのです。

この11月に開かれる「政労使会議」の狙いは、当然にして「来年2024年の春闘での大幅賃上げ」です。

本来ならば、民間企業の個別案件である「労使間の賃金交渉」に、「政府(政)、労働界(労)、経済界(使)」が介入して、「大幅賃上げ」を実現しようとしているのです。

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コロちゃん

1991年に来日した「ソビエト連邦(当時)」のゴルバチョフ書記長が「日本は歴史上もっとも成功した社会主義国だ」と言っていましたが、この「政労使会議」の開催は、どう考えても「資本主義国」とは思えない会議ですね。

コロちゃんは、この「政労使会議」に「国難に挙国一致」の臭いを感じます。

良くも悪くも、「日本人」は「対立する労使」である前に「日本人村」の村民であるように思いましたね。

コロちゃんが「大政翼賛会」と言う言葉を使ったことに政治的意味はありません。

ただ日本と言う国が、ずっと以前から「官民一体」の組織を作り出すことが容易な国で、「国民意識」が同じ方向を向きやすい文化と歴史を持っていることの暗喩としてこの言葉を使いました。

2.「経団連も賃上げ」

報道によれば、経団連の十倉会長は先日11月6日の定例記者会見で、来年2024年の春季労使交渉に向けて、ベースアップを「有力な選択肢だ」と語ったと報じられています。

そして更に「2024年も物価高に負けない賃上げをぜひやっていきたい」と強調したと伝えられています。

また賃上げの数値については、9月22日の仙台市で開いた東北地方経済懇談会で、十倉会長が「ぜひ4%を超えたい」と述べたと報じられています。

ただ、その直後の記者会見で「4%」という数字については撤回し、「数字ありきではない」と発言を変化させていますけど。

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コロちゃん

本来ならば、賃上げを嫌がる経営者の代表のはずの「経団連」が、進んで賃上げを表明することへの違和感が、あまり社会に感じられませんね。

しかし「経済の好循環」というロジックをみんなが信じこんでているかと言うと、そうではないようにも思われます。

来年の「賃上げ」の結果次第ではありますが、もし「賃上げ5%」が現実のものとなった時に、それでも「景気上昇」とならなかった時には、この政労使の方々がどのように反応するのか、コロちゃんは興味津々ですね。

なお、コロちゃんは「日本経済」は、もう高い成長はできない体質となっているとみています。

3.「連合は5%以上」

「政府と経団連」にここまで言われて、労働組合のナショナルセンター(全国組織)である「連合」が黙っているわけにはいきません。

「連合」は、先月10月19日に「中央執行委員会」を開いて、「2024年の春季労使交渉でベア(ベースアップ)5%以上要求」を「基本構想」に盛り込むと報じられています。

また、「流通・外食・繊維」などの労働組合が加盟する「UAゼンセン」は、2024年の春季労使交渉の「賃上げ目標を6%」としています。

この「UAゼンセン」は、約2200組合が加盟し組合員数は185万人と国内最大の産業別労組で、パートなどの組合員数が全体の6割を占めています。

「連合」「UAゼンセン」も、今年2023年と来春2024年の「春闘」では風が労組の方に吹いているとして元気になっています。

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コロちゃん

この様に「政労使会議」で賃上げが議論されるようになると、そもそも「高い組合費」を払う必要はあるの? との思いが組合員に広がってきますね。

「政労使会議」で、賃上げが進むのならば、「闘争するよりは岸田総理に頼んでおけば組合はいらない」と、組合員が思っても不思議はないですね。

コロちゃんは、労組にとってこの「政労使会議」はもろ刃の刃だと思いますけどね。

4.「コロちゃんは大政翼賛会を思い起こす」

日本の歴史の中では、過去にすべての「政党」が合流し、一つの組織に集約されたことがあります。

1940年の事ですから、コロちゃんはまだ生まれていません。

1940年(昭和15年)に、「保守政党」から「無産政党」まですべての政党が自発的に解散し「大政翼賛会」に合流しました。

その組織の首班となったのは、五摂家第30代当主であった近衛文麿です。

この「大政翼賛会」は、敗戦までの1945年まで存続しましたが、「船頭多くして船山にのぼる」のことわざの通り、政党政治は全く機能せずに終わっています。

この「大政翼賛会」と、上記の「政労使会議」を全く同列に見るつもりはコロちゃんもありません。

しかし、昭和史を読むと、時代の混迷期になると「一つの方向に一丸となって進み、熱しやすく冷めやすい日本人の国民性」が顔を出します。

その「一つの方向に一丸となって進む国民性」という点で、今回の「政労使会議」と「大政翼賛会」が似ているとコロちゃんは思ったのです。

今回の「政労使会議」の指導力で、「日本経済の好循環」がもたらされれば良いのですが、そうでなかった時は、「大政翼賛会」と同じく、いつの間にか消滅していくでしょうね。

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コロちゃん

多くの方々のまとまりが良いというのは、「国家」として決して悪い事ではありません。

しかし、その「まとまり」以外の方がはじかれるという欠点は、旧体制ならともかく現代の「ダイバーシティ(多様性)」の時代には致命的な欠点です。

政治もビジネスも、女性の活躍の余地がない「オールドボーイズクラブ支配」が続いている日本の現状を見ると、「日本的まとまり」は今後変わらざるを得ないと、コロちゃんは考えていますよ。

そもそも「日本的まとまり」は、「旧体制をまとめる」だけで、新しいものを作り出さないのです。
コロちゃんの考えです)

5.「賃金上昇が景気回復を生むわけではない」

コロちゃんが、この「政労使会議」を懐疑的に見るわけは、経済の回路についての考え方にあります。

上記の「政労使会議」においては、「賃上げが経済の好循環」の最初のステップになるように語られていますが、本来の経済の動きはそうではないと思います。

本来「賃上げ」や「インフレ」は、「景気回復」の後に起こる「遅行関係」なはずです。以下の順番で起こる訳ですね。

①「景気回復」⇒
②「景気過熱」⇒
③「インフレ」⇒
④「賃上げ」

それでは、この逆の順番も起こりえるのか? という疑問をコロちゃんは抱いています。

すなわち「④賃上げ」すれば「①景気回復」「②景気過熱」「③インフレ」が起こるのか? という疑問です。

たとえ来春闘で5~6%の「賃上げ」があったとしても、その「賃上げ」が「貯蓄」に向かってしまえば「①景気回復」「②景気過熱」「③インフレ」にはつながりません。

いいえ、「非正規雇用」や「高齢者・女性雇用の短時間の勤務」を考慮すると、一部大企業中心で「賃上げ」がなされても、「雇用者総報酬」の増加は限定的になる可能性もあります。

そのように考えると、本来は利害が異なる組織であるはずの「政府(政)、労働界(労)、経済界(使)」が協調する会議である「政労使会議」の成功には、コロちゃんは懐疑的です。

たとえ大企業などで、一定の「賃上げ」が行なわれても、本来の目的である「経済の好循環」には進まないのではないかと思うのです。

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コロちゃん

「経済の好循環」が実現できるかどうかは、今は分かりませんが、2~3年後には判明します。

「経済政策」は、必ず結果が出るのです。

それは、2013年に当時の安倍総理が発表した「アベノミクス3本の矢」を見ても明らかです。

「3本の矢」の結果は、以下の通りでした。

①「大胆な金融政策」

株価は上昇し、円高は修正されたが、物価上昇とデフレからインフレへの転換はできなかった。

②「機動的な財政政策」

巨額の借金を抱えた日本での大型の財政投入は行なわれなかった。

③「成長戦略」

成長には構造改革が必要だが、途中失速しほとんど行なわれなかった。

以上の「三本の矢」の結果を見ると、安倍政権時代を通じた「実質経済成長率」は0.9%と、それ以前の政権の成長率と変わっていませんでした。

今回の、岸田政権の目指す「経済の好循環」が、本当に起きるのか、コロちゃんは興味をもって見つめていますよ。

6.「次は何だろう?」

コロちゃんが「経済」に興味を持ったのは、もう20年ほど前になります。

いろいろな「政治」や「社会」の動きは、その背景に「経済」があることがほとんどです。「経済」を見ると「社会」が見えるんです。

今回の「岸田総理」も経団連の「十倉会長」も、それぞれ一生懸命に取り組んでいると思うんですよね。

しかし、一生懸命取り組めば必ず成功するとは限りません。

1998年に発足した小渕内閣は「経済再生内閣」と名乗って、27兆円規模の緊急経済対策・9兆円を超える恒久減税などを実施したのですが、効果は上がりませんでした。

小渕総理は、自らを「世界一の借金王」とまで自嘲してまで見せたのですが、「積極財政」では「日本経済の再生」には進まなかったのです。

それがその後の「聖域なき構造改革」の小泉政権の誕生に繋がります。

「バラマキ財政」をやってもダメだったから、それを学習した結果が、次は「構造改革」となったのです。

2000年代の小泉総理は、「聖域なき構造改革」を叫び、生産性をあげようとして非正規雇用を増やしたりしていましたね。

また、小泉内閣は医療費の膨張に歯止めをかける為に、患者・医療機関・保険者の「三方一両損」の改革を進めたのです。

コロちゃんは、この時の「小泉構造改革」の余波で近隣の「市民病院」が廃止されると言われて大騒ぎとなったことを憶えています。

その後、すったもんだの後で「市民病院」は診療科を縮小して継続することになりましたが、それらの結果が、自民党の地方での足腰が弱って、2009年の民主党への政権交代につながります。

そして、民主党政権の後の安倍総理は、ご存じのアベノミクスで「異次元の金融緩和」を叫びましたね。

ただ、あとから結果を見てみると上記でも触れましたように、安倍政権の期間中の「実質経済成長率」は0.9%と、それ以前の政権の時の成長率と変わっていません。

この「日本経済」の歴史の変転を見ていくと、日本でこれまでに行なわれた「不況対策」は、コロちゃんの理解では以下の通りです。

①「財政政策」⇒ダメ
②「構造改革」⇒ダメ
③「金融緩和」⇒ダメ
④「賃上げ」⇒?
⑤「次は?」

この様に「日本経済」のおよそ30年の歴史を見ていると、岸田総理の「賃上げで経済の好循環」が良い結果をもたらさなった時に、「次は何ですか?」と、コロちゃんは思ってしまいます。

コロちゃんの主張としては、「もう日本は高い経済成長ができる段階を通り過ぎた」です。

ですから、「今後人口減少する社会に合わせた、社会システムの組みなおしを進めるべきだ」です。

しかし、政治家の皆さんは、そんな夢の無い予想は絶対に語ることはできませんから、今回の岸田総理の「経済の好循環」の成果が上がらなかった時は、何か別の「夢」を語る方が出て来るのでしょうね。

コロちゃんは、その行く末も興味深く見守っていきたいと思いますよ。皆さんは、どのようにお考えでしょうか? いろいろ未来を考えてみることも楽しいですよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

Jeon Sang-OによるPixabayからの画像

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