【経済考】貧しい「単身高齢者」が増える②

経済

おはようございます。今朝コロちゃんは、朝の6時近くまで爆睡してしまいました。

えっ、「朝早いね」ですか、いえいえコロちゃんは、まもなく70歳になるおじいちゃんですから、普段は毎朝5時に起きているんです。

それが、今朝はすっかり寝過ごしてしまいました。これは腰痛の痛み止めで飲んでる「トリプタノール」というお薬の副作用なんです。

このお薬を前夜に服用すると、朝までぐっすりどころか、朝になっても眠気がなかなか抜けないんです。

だけど「腰痛」で痛みが出るよりは、まだ眠気の方が我慢できますから、時々寝過ごしてもスルーすることにしているんですよ。

明日は、しっかり5時に起きれるかなー? 「早起きは三文の得」ですから、コロちゃんは、しっかり起きようと思っていますよ。

今日は昨日の続きで「貧しい単身高齢者」について、ポチポチします。

1.昨日のブログの続きです

昨日のブログでは、「貧しい単身高齢者が増える」と題して、今後「単身高齢者」が増加し、特に「女性の単身高齢者」が増える光景をポチポチしました。

その中では特に「50歳時点」の「一人暮らし率」として、男女別に下記の内容を紹介しています。

●「男性」は、2020年に50歳になった方の「配偶者のいない」割合は、31.3%と、3人に1人の割合になった。

●「女性」は、2020年に50歳になった方の「配偶者のいない」の割合は、26.9%と、4人に1人の割合となった。

なお、昨日のブログ記事では、2020年に65歳になった方の状況も詳しくご紹介していますので、お読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

【経済考】貧しい「単身高齢者」が増える①

2.「単身高齢世帯・男女」は742万人

今日は、昨日のブログで見てきました「単身高齢世帯」がどのくらいの数があるのかを、まず見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 高齢者世帯の世帯構造」より

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa21/dl/12.pdf
出典:厚生労働省 2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況 65 歳以上の者のいる世帯の状況 高齢者世帯の世帯構造 より(9月18日利用)

上記のグラフは、「高齢者世帯の世帯構造」です。

65 歳以上の者のいる世帯のうち、高齢者世帯の世帯構造をみると、「単独世帯」が 742.7万世帯(高齢者世帯の 49.3%)となっています。

また、その「単独世帯」の中では「男性単身高齢者」が265.1万人(35.7%)、「女性単身高齢者」が477.6万人(64.3%)となっています。

「女性単身高齢者」の方が、200万人以上多いですね。女性のほうが長生きしますからね。

この男女の「単身高齢者」の742.7万人のうちの、かなりの数の方が「貧困化」しているのではないかとコロちゃんは考えています。

そして、その数は今後も「未婚・離婚」の増大により、年々増え続けることになるでしょう。

3.「高齢単身無職世帯」の「家計収支」

上記で見てきた「単身高齢者」742万人の中には、お仕事に就労していらっしゃる方も多いと思いますが、健康や高齢によって、働くことができなくなった方も多いと思います。

その中の「高齢単身無職世帯」の方の「家計収支」を見てみましょう。

下記の表をご覧ください。

「総務省統計局 家計調査報告」より

https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2022.pdf
出典:総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要より(9月18日利用)

上記の表は、「高齢単身無職世帯」の「家計収支」です。

「収入」は13.5万円で、「支出」は15.5万円で、月2万円のマイナスとなっています。

このように「高齢単身無職世帯」の「家計収支」は、「収入(13.5万円)」よりも「支出(15.5万円)」の方が2万円も多いのですから、長期間の持続は不可能な構造となっています。

「収入」の90%が「社会保障給付」となっていますから、「年金収入」がほとんどだと思います。あとは「支出項目」の「非消費支出」は税金や社会保険料だと思われます。

この「家計収支」を見ても、「単身高齢者」の生活は、就労できる間は生活が成り立ちますが、働けなくなると、途端に生活苦に陥りますね。

コロちゃんの「家計収支」と比較しますと、コロちゃんの「収入」は「年金収入」だけですが、上記の「社会保障給付12.1万円」よりは少し多いです。

そして「支出」の方は「消費支出14.3万円」よりは少ない金額(コロちゃん=11.3万円)です。

コロちゃんは「家賃支出」が¥0円なのが大きいですね。

上記の「総務省統計局」の「高齢単身無職世帯」の「家計収支」には、「住居費12746円」が計上されていました。

このようにコロちゃんの「家計収支」は「収入」のほうが「支出」より、わずかですが多い「収支構造」になっているので、「清貧生活」が持続可能となっています。

そのコロちゃんの「清貧生活」の「家計収支」を詳しくお知りになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

【生活考】コロちゃんの「年金」清貧生活

このように「単身高齢世帯」についていろいろ調べていくと、「単身高齢世帯」のみをピンポイントに調べた調査ってないんですよね。

上記の「家計収支」も「単身高齢無職世帯」です。

「高齢者の就業」についても、「高齢者全般」の調査はありますが、「単身高齢者」に絞った調査は見当たりません。

ただ、「高齢者」は就業していても、いずれは疾病や老化で働けなくなり、夫婦どちらかの死別を経験して、必ず「単身高齢無職世帯」となります。

そういう意味では、「高齢者」の方は、「単身高齢無職世帯」の調査結果内容を、いずれ必ず自分に訪れてくるものとして見ていた方が良いと思います。

4.高齢者の「暮らし向き」

上記で「単身無職高齢者」の「家計調査」を見てきました。

決して「安心・不安なく」暮らせる家計とは言えませんでしたが、多くの「高齢者」の方はそれぞれ「不安のない生活」を目指して苦闘していらっしゃるかと思います。

それでは、高齢者の「経済的な暮らし向き」についての調査を見てみましょう。

「厚生労働省 国民生活基礎調査の概況」」より

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa21/dl/12.pdf
出典:厚生労働省 2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況 生活意識の状況 より(9月18日利用)

上記は厚生労働省の行なった「各種世帯の生活意識」の調査結果です。

これをみると、「苦しい」の割合は、「高齢者世帯」が 50.4%となっています。

約半数の「高齢者世帯」が「生活が大変苦しい・やや苦しい」と回答しています。

この調査は「高齢者世帯全体」に対する調査ですから、「高齢単身世帯」のみの「生活意識」はわかりません。

しかし、「高齢単身世帯」の「生活が苦しい」という意識が、「高齢世帯全体」の分布より低くなることは考えられません。

おそらく「高齢単身世帯」742万世帯(男性265万人、女性477万人)の、50%以上の世帯が「生活が苦しい」と答えるのではないでしょうか。

5.高齢者の「貧困率」

「貧困線・貧困率」という経済用語があります。「低所得者」の割合や「経済格差」を示す指標です。

この数値は、収入から「税金」や「社会保険料」を引いた「可処分所得」を高い順に並べ、中央の額の半分に満たない人の割合を算出して計算します。

わかり易く言うと「年収(手取り額)」の半分以下の人の割合です。

基準になる「年収」は毎年変わりますから、「手取り額」の半分の値も毎年変わります。

2021(令和3)年の貧困線(等価可処分所得の中央値の半分)は 127 万円となっています。
(厚生労働省国民生活基礎調査より)

手取り年収が、127万円以下の方が「貧困」と認定されるわけですね。月収にすると10.6万円以下となりますね。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 高齢者会白書」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2012/gaiyou/s1_2_2.html
出典:内閣府 平成24年版 高齢者会白書(概要版)高齢者の経済状況 より(9月19日利用)

上記の平成24年(2012年)の「貧困率」のグラフを見ると、「女性の貧困率」は50~54歳(11.4%)をボトムとして加齢とともに急上昇しています。

「女性の貧困率」が最大となるのは、80歳以上(28.1%)ですが、70~74歳₍26.6%)、75~79歳(25.8%)も高い数値となっています。

一方「男性の貧困率」は、女性と同じく50~54歳(10.8%)までは低い数値なのですが、その後は上昇し続けて、70~74歳₍17.3%)、75~79歳(19.8%)となり、80歳以上(22.9%)で最大となっています。

総じていえば、「女性の貧困」は、60歳代の5人に1人から70歳代以降は4人に1人となり、80歳以上で3人に1人近くにまで増え続けています。

一方「男性の貧困」は、60歳代の6人に1人から、70歳代にかけて増え続けて、80歳以上には4人に1人近くまで増え続けるとなっています。

この貧困率(2021年月10.6万円以下)は、生活する上で相当厳しい金額です。

コロちゃんの2023年1~7月の生活費は、月11.3万円ですが、これには「非消費支出(税・社会保険)1.2万円」も入っていますから、「可処分所得」は、10.1万円となります。

しかし、コロちゃんは持ち家で家賃がかかりませんから、この生活費(10.1万円)で「清貧生活」をおくれています。

アパートを借りていると思われる「貧困率のグラフの方々」は、相当厳しい生活をおくられていると思います。

6.高齢者の「生活保護」

「高齢」で「単身」となり「無職」となった「高齢者」の方々で、十分な「年金収入」がなく、「資産」もなければ、最後のセーフティネットである「生活保護」に頼るしかありません。

それでは、日本の「生活保護」の「高齢者」の利用の実態を見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 生活保護制度の現状について」より

https://www.mhlw.go.jp/content/12002000/000977977.pdf
出典:厚生労働省 生活保護制度の現状について 生活保護受給者数等の推移等 より(9月19日利用)

上記のグラフによりますと、2022年の「生活保護受給者数」は164万世帯・203.6万人です(生活保護は世帯単位で受給)。

「生活保護受給者数」は、2015年(平成27年)をピークとして、現在までやや減少しています。

しかし、その「生活保護受給者」の中の「65歳以上の高齢者」の割合は逆に大きく増加しているのです。

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 生活保護制度の現状について」より

https://www.mhlw.go.jp/content/12002000/000977977.pdf
出典:厚生労働省 生活保護制度の現状について 年齢階級別被保護人員の年次推移 より(9月19日利用)

上記のグラフは「年齢階級別被保護人員の年次推移」です。

わかり易く言うと、「生活保護を受けられている年齢別」のグラフですね。

上記のグラフを見ると、以下の二つの点がわかります。

①平成7年(1995年)以降では、「65歳以上の高齢者」の「生活保護受給」の割合が激増している。

②令和2年(2020年)の「生活保護受給者」の半数以上(52%)が65歳以上の高齢者となっている。

また、もう一つのグラフを見てみましょう。下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 生活保護制度の現状について」より

https://www.mhlw.go.jp/content/12002000/000977977.pdf
出典:厚生労働省 生活保護制度の現状について 年齢階級別被保護人員の年次推移 より(9月19日利用)

上記のグラフは「世帯類型別の生活保護受給世帯数の推移」です。

これもわかり易く言えば「生活保護を受けている高齢者世帯の割合の推移」です。

上記のグラフを見ても、「高齢者世帯(青の棒グラフ)」の「生活保護受給世帯」の激増ぶりが見て取れます。

そしてこのグラフには「高齢者世帯の92.3%が単身世帯」との情報が書き込まれていました。

このグラフの中の「高齢者世帯数」は91.3万世帯、その92.3%というと、84.3万世帯(単身世帯)となります。

今までに「男性単身高齢者」が265.1万人(35.7%)で、「女性単身高齢者」が477.6万人(64.3%)となり、男女の「単身高齢者」は、合計で742.7万人と見てきました。

その「単身高齢者」742.7万人のうちの84.3万人(世帯)が、現在「生活保護受給者」となっていることがわかりました。だいたい1割強(11.4%)の数値となります。

「単身高齢者」の生活保護受給が、10人に1人とは、驚くほど多いですね。

2022年の「生活保護世帯全体」の世帯数と割合は、164万世帯(1.63%)ですから、「単身高齢世帯」の84.3万世帯(11.4%)は、10倍近い大きな数値となっています。

しかし、上記のグラフの推移をみても、今後も「単身高齢者」の「生活保護受給者」は増えると思われますね。

なお、コロちゃんも上記の「単身高齢者742.7万人」のひとりになります。

7.コロちゃんは「清貧生活」で生きていきます

コロちゃんの生活は、今までにもこのブログで「家計消費」を正直にぶっちゃけて明らかにしている通り、「健全財政」となっています。

生活水準は、消費金額が低いので低位安定ですが、年間収支は少しですが「黒字」となっています。

そこのところが、毎年30兆円近くの借金を繰り返し、過去の借金は年収の2.6倍を超えるような「不健全財政」の「日本国クン」との違いです。

しかし、日本では今後も多くの「単身高齢者」が困窮するようになります。

その理由は「未婚・離婚・死別」の高齢者の増加でしょう。これは防ぎようがないのではないかと思われます。

対策として考えられるのは、若い方の「結婚支援」や「少子化対策」で、将来の「単身高齢者」の増加を緩やかにすることでしょうか。

そして、現在増えつつある高齢者への対策は、貧困化を防止するための「総合的な福祉政策」を期待するしかないと、コロちゃんは思いました。

そうはいっても、年金を含む諸制度の「抜本改革」は難しいでしょうね。

日本は、このまま制度を変えることを何もしないまま、ジワジワと制度の劣化のみが進むのかもしれませんね。

コロちゃんは、「抜本改革」を進められる方が、いずれ社会のあちこちに澎湃(ほうはい)と出て来ることを期待します。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

beauty_of_natureによるPixabayからの画像
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