【社会考】「骨太の方針」が出てきたよ

社会

おはようございます。もうコロちゃんが住んでいる関東地方も「梅雨入り」しています。コロちゃんとワンコは、毎朝空を見上げて、今日は散歩ができるといいなーと、考えています。

今日は、コロちゃんが、注目していた「骨太の方針」(経済財政運営と改革の基本方針)が出てきたお話をポチポチします。

1.「骨太の方針」とは何か?

「骨太の方針」の正式名称は、上記のリードで書いているように「経済財政運営と改革の基本方針」です。

政権の基本方針が書き込まれます。この場合は岸田総理の一番やりたいことが書かれているわけですね。

この「骨太の方針」というやり方が、最初に行なわれたのは、2001年の小泉政権の時でした。当時は、絶対にできないと皆が考えていた「郵政民営化」が、書き込まれて、話題になりましたね。

この時の小泉総理は、その「郵政民営化」のために衆議院解散まで行なってまで突き進んだことを、コロちゃんは思い出しました。

いやー、あの自民党内の郵政民営化反対議員に、衆議院選挙で対立候補の「刺客」をたてた「小泉劇場」は凄かったですね。

あのくらいの迫力で、岸田総理も「新しい資本主義」に取り組んでいただければ良いのですけどね。

2.今回の「骨太の方針」に書かれていること

政府は6月7日に、経済財政諮問会議に「経済財政運営と改革の方針」(骨太の改革)の原案を示したと、報道されています。

その記事をご覧になりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

賃上げ・少子化対策で「分厚い中間層」再構築 骨太原案 - 日本経済新聞
政府は7日、経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)の原案を公表した。賃上げ促進と少子化対策を軸とする「分厚い中間層」の再構築を掲げた。家庭の資産運用を後押しするのと併せ、成長と分配の好循環を実現する狙いだ。脱炭素やデジタルなどの成長投資は新味に乏しく、経済の底上げには力強さを欠く。7日の経済財政諮問会議で示した。岸...

その記事では「賃上げ促進と少子化対策を軸とする『分厚い中間層』の再構築を掲げた」とあります。

そして、少子化対策は、「2030年代初頭に4.7兆円のこども家庭庁の予算を倍増する方向性が固まった」としています。

そして、防衛費も「27年度までの5年間で、計14.6兆円ほどを追加で見込む」とありました。

コロちゃんは、この新聞記事を読んで、財源がはっきり出ていないなと思いました。そこでこの新聞記事のもとになっている資料を探してみました。

3.「経済財政諮問会議」とは

まず「経済財政諮問会議」とは、経済財政政策に関する重要事項について、内閣総理大臣のリーダーシップを十全に発揮することを目的として、内閣府に設置された合議制機関です。

現在の諮問会議議員は、議長の岸田総理を含めて11名です。官房長官、経済再生担当大臣、総務大臣、財務大臣、経済産業大臣、日銀総裁等がいらっしゃいます。

それに、民間からも十倉経団連会長、新浪経済同友会代表幹事が、会社代表で議員となっています。

まあ、政財界の代表を集めた形ですね。

その方たちが集合して、このほど「令和5年第8回経済財政諮問会議」を開催しました。その場で討議された「原案」をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2023/0607/shiryo_01.pdf

全部で42ページのボリュームがある原案です。はっきり言って、全部を詳細に読んで検討することは、コロちゃんにはとてもできません。

ところどころの気になる部分だけを、取り上げることをお許しください。

4.「成長と分配の好循環」できるかな?

この42ページの文書のあちこちに「新しい資本主義」と「成長と分配の好循環」と「分厚い中間層」という文言がちりばめられていますが、その実現性はどんなものでしょうか。

「成長と分配の好循環」と「賃金と物価の好循環」のために、構造的な賃上げを実現するとなっていますが、そのためには「三位一体の労働市場改革」を行なうと書き込んでいます。

「三位一体の労働市場改革」とは、「リ・スキリングによる能力向上支援」、「個々の企業の実態に応じた職務給の導入」、「成長分野への労働移動の円滑化」です。

これで、構造的な賃上げを実現するとしていますけど、どうでしょうか。

コロちゃんには、とてもこの「労働市場改革」程度で、構造的な賃上げができるようには思えないんですけど。

そして、この文書には以下のような記載があります。

『「新しい資本主義」を通じて、経済の付加価値を高め、企業が上げた収益を構造的賃上げによって労働者に分配し、消費も企業投資も伸び、更なる経済成長が生まれるという「成長と分配の好循環」を成し遂げる』

この一言で、企業が内部留保から賃上げに原資を回すでしょうか?

また、「少子化対策」の財源については、触れていません。以下のような記載がありましたね。

「少子化対策・こども政策の抜本強化」

『「こどもまんなか社会」を実現するため、こども基本法に基づき、幅広いこども施策に関する今後5年程度を見据えた中長期の基本的な方針や重要事項を一元的に定めるこども大綱を年内を目途に策定し、こども家庭庁が「こどもまんなか社会」を目指すための新たな司令塔機能を発揮する中で、政府全体でこども施策を強力に推進する』

この文章を読むと「少子化対策」の財源は、「年内を目途に策定」するのでしょうか。

「少子化対策財源」も「防衛費財源」も、コロちゃんには、この「経済財政諮問会議」の「経済財政運営と改革の基本方針 2023」の中には見つけられませんでした。

コロちゃんが、この文書をざっくり読んだ限りでは、ちりばめられた言葉の「新しい資本主義」「分厚い中間層」には、岸田総理の「理念」は感じますが、「理念」だけしか見えないと思いましたね。

5.「財源」も合わせて提案して欲しかった

上記でも書きましたが、「経済財政諮問会議」とは、経済財政政策に関する重要事項について、内閣総理大臣のリーダーシップを十全に発揮することを目的として設置されています。

それならば「財源」も合わせて提案して欲しかったと思いました。

下記のグラフをご覧ください。

「財務省 これからの日本のために財政を考える 日本の借金の状況」より

https://www.mof.go.jp/zaisei/current-situation/situation-comparison.html
出典:財務省 日本の財政を考える 4 日本の借金の状況(6月8日利用)

上記のグラフの通り、日本の借金はGDPの260%を超えています。先進国中でもぶっちぎりで1位です。

この借金を子孫に残すことになるわけですが、更に「少子化対策」や「防衛費」とも予算を倍増しようとしています。

それも、増税はしないとおっしゃるのです。日本には「打ち出の小づち」があるのでしょうか。

どこから、その財源を捻出するのか、コロちゃんは、今後とも興味津々で新聞を読んでいきたいと思います。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

NoName_13によるPixabayからの画像
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