【社会考】「就職氷河期」を知っていますか?

社会

おはようございます。今朝のワンコとの散歩で、いつものように歩いていたら、ちょうど朝日が上がり始めたところでした。

コロちゃんがお空を見上げて、日の出と青空を見ると、一面雲が全くありません。キレイな真っ青な空が広がっています。

コロちゃんは、思わずスマホを取り出して、パチリとフォトを一枚撮りました。

下記のフォトがそれです。キレイでしょう。上空にポツンと浮かぶ白い点は金星のようですね。

早朝は、まだちょっと肌寒いですけれど、日中は暖かくなりますね。今日も気持ちよい「秋の一日」となりそうです。

そういうわけで、今日は気持ち良い気分のままで、全身がゾ~ッと震えるような「就職氷河期」についてポチポチします。

1.「就職氷河期世代が年金受給層に?」

コロちゃんが、なぜいきなり「就職氷河期」についてポチポチしようと思ったのは、新聞で下記の内容を読んだからです。

「バブル崩壊後の1990~2000年代の雇用環境が厳しい時代に就職活動をした『就職氷河期世代』が、年金受給層の仲間入りを始める」

コロちゃんは、「就職氷河期世代」の方たちは、やむを得ず「非正規雇用」に従事している若者が多いと知ってはいました、

しかし彼らの「年金受給層入り」は、まだまだずーっと将来のことと思っていましたので、ちょっと驚いて調べてみようと思いついたのです。

BY<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
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コロちゃん

たしか、コロちゃんの「長男・次男一家家長様たち」が、「就職氷河期」以降の年代だったよなー?

もうそんなに時がすぎちゃったの? コロちゃんが「こらいまれ」になっちゃうわけだよね。

2.「就職氷河期とは何か?」

皆さんも「就職氷河期」と言った言葉はご存じのことと思います。

しかし、それでは「何年から何年にかけての事か?」と聞かれると、その「当事者」の方以外はなかなかわからないかと思われます。

下記の引用をご覧ください。

「ウィキペディア 就職氷河期」より

「就職氷河期は、日本において1991年(平成3年)のバブルの経済的な不景気(不況)以降に就職難となった時期を指す。」

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%B1%E8%81%B7%E6%B0%B7%E6%B2%B3%E6%9C%9F
ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典:「就職氷河期」より

上記の引用を見てもお解りになりますが、日本全国がバブルに踊ったのは1987~1990年の3年間です。

そして、そのバブルが崩壊したのは1991年です。

バブルで踊った「日本企業」で、その後に「過剰」となったのは、以下の3点です。

「雇用の過剰、設備の過剰、負債の過剰」

これはバブル後に、よく「日本経済の3つの過剰」と言われていましたね。

当時の日本企業は1987~1990年にかけて一斉に、上記の「雇用・設備・負債」を増強し、1991年のバブル崩壊後には、一転して一斉に「三つの過剰」の削減に走ったのです。

ホント「日本人」は、昔から一斉に同じ行動に走るんですよね。

しかし、日本の「雇用環境」は人減らしが困難(首切りが難しい)ですから、その代わりに「日本企業」は、また一斉に「新卒採用を削減」したのです。

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コロちゃん

バブルの時には深夜の銀座が人であふれてたよなー。コロちゃんは、その風景をリアルタイムに知っていますよ。

それが、その後一斉にサーッといなくなっちゃったんだから、「同調圧力」って言うのかな?

とにかく、「日本人」は群れていると安心するのかもね。

3.「就職氷河期世代の年代」

それではその「就職氷河期世」の年代を見てみましょう。

下記の引用をご覧ください。

「ウィキペディア 就職氷河期」より

「就職氷河期に該当する世代は、大卒では『1970年から1982年』」まで、高卒なら『1974年から1987年』に生まれた世代である」

「彼らは1993年から2005年に社会に出たり、2000年前後に大学を卒業し、2023年現在において40歳前後や30代後半から40代後半を迎える世代のこととされている」

「2023年時点では50歳以上の人も該当するケースがある」

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%B1%E8%81%B7%E6%B0%B7%E6%B2%B3%E6%9C%9F
ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典:「就職氷河期」より

上記の引用を見ると、「就職氷河期世代」とは下記のようになるようです。

①「生まれ年 1970~1987年」
②「就職年  1993~2005年」

これらの方々の、現在2023年の年齢は、「36~53歳」となりますね。
(高卒就職者36~49歳、大卒就職者41~53歳)

現在の「年金受給年齢」は65歳です。

この「就職氷河期世代」で、一番年齢が高い世代は53歳ですから、「年金受給」まで、まだ12年ほどの期間はあります。

しかし、50代前半というと、そろそろ「老後の準備」に取りかかる年齢ともいえます。

ですから冒頭で触れた「『就職氷河期世代』が年金受給層の仲間入りを始める」が誤りとまでは言えないと思いましたね。

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コロちゃん

コロちゃんとこの「長男・次男一家家長様」の卒業年次は、たしか2007年と2011年ごろだったかな?

「就職氷河期」が1993~2005年まで続いたってことは、彼らはギリですり抜けたってことなんだよね。他人ごとではないですよね。

3.「就職氷河期世代のその後」

「就職氷河期世代」には、その年代を巡ってはいくつかあります。

上記の「ウイキペディア」では「就職氷河期」を「就職年1993~2005年」としていますが、「総務省統計局」では「1993~2004年に新卒を迎えた人」と定義しています。

あんまり変わらないですね。その「総務省統計局」の資料を見てみましょう。

①「就職氷河期世代の人数」

この「総務省統計局」の文書は2019年に作成されています。

ここでは「就職氷河期に新卒を迎えた人」の人の現在(2018年時)の年代を「35∼44歳」としています。2023年現在だと「40~49歳」ですね。

下記のグラフをご覧ください。

「総務省統計局 『35~44歳』世代の人口規模」より

https://www.stat.go.jp/data/roudou/tsushin/pdf/no21.pdf
出典:総務省統計局 「35~44歳」世代の就業状況 より(10月17日利用)

上記のグラフは、「35∼44歳(赤色)」の「就職氷河期」に新卒となった方たちの「人口規模」を表しています。
(2018年現在)

グラフを見ると「35~44歳(赤色)」世代は1679万人存在しており、労働力の中核を担う20~69歳(7891万人)に占める割合は、21.3%となっています。

全労働人口の5人に1の割合で「就職氷河期年代」の方がいるのです。

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コロちゃん

学生から、やっと卒業しても「失業」だなんてひどすぎるよなー。

バブル採用の後始末を何で「若者」が背負わなきゃならないんだよ!

それで「経営者」は、何の責任も取らないなんて納得いかないね!

ヾ(#`・з・´)ノ彡プンプン

②「就職氷河期世代の失業率」

次にこの「就職氷河期」での若者たち(15~24歳)の「失業率」を押さえておきましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「総務省統計局 完全失業率の推移」より

https://www.stat.go.jp/data/roudou/tsushin/pdf/no21.pdf
出典:総務省統計局 「35~44歳」世代の就業状況 より(10月17日利用)

上記のグラフは1989~2018年の「失業率」のグラフですが、このグラフには「15~24歳」の男女の線グラフ(青・赤)が記載されているのです。

真ん中で大きな山になっている「青・赤の実線」が、それぞれ「15~24歳の男女の失業率」のラインです。

「青ライン(15~24歳男性の失業率)」が特に大きな山を作っているのが目につきます。

「青ライン(15~24歳男性の失業率)」が、1998年以降上昇幅が拡大しており、2003年には「11.6%」と比較可能な1968年以降で過去最高となっています。

現在の2023年の「全年代の失業率」が、「2.7%」です。

それと比較すると、2003年の「15~24歳男性の失業率(青ライン)11.6%」は、2023年(2.7%)の5倍近い非常に大きい数字です。

上記で、「就職氷河期世代」の人口規模を1679万人とみてきました。その半数が男性とするならば、その方たちの「失業率11.6%」は、97.4万人となります。

2003年に高卒・大卒だった若い男性は、100万人近くの方が「失業」を余儀なくされたのです。

なんか、現在の「中国」の若者の失業を思い浮かべますね。

昨年の「中国国家統計局」の発表によると、国家統計局のスポークスマンは「16歳から24歳の若年層失業率」を19.9%とし、これを「摩擦的失業」という言葉を使って説明したそうです。

日本の「就職氷河期世代」の失業率は、11.6%だったそうですから、昨年の「中国若年失業率19.9%」には及ばないものの、日本では過去になかったような大きな数字です。

この「バブル崩壊後」の「就職氷河期1993~2004年」には、日本の多くの企業が新卒採用を絞りました。

データで見ますと、1993年から2004年にかけての「大学卒業者」の「就職率」は平均69.7%にとどまっています。

その期間を除く1985年から2019年の全体の平均である80.1%を、10%ポイントを超えて下回っていました。

その影響を、当時「高卒・大卒者」だった方たちが、それも「男性」が集中的に「就職難」という形で受けたのです。

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コロちゃん

コロちゃんは、大企業の「経営者」だけでなく、「労組」も悪いと思うね。

「大企業経営者」は、バブル期の「新卒大量採用」の後始末を、その後の「新卒採用減」で対応したんだ。

「バブル大量採用者」はそのままにしてね。そうして過剰な人員を抱えた「経営責任」を取らずに済ませた。

そして、「労組」は既に組合員となっていた「バブル大量入社組」の「雇用保障」を優先したんだ。

そして組合の「賃上げ要求」を放棄して、その代わりに「雇用確保」を要求したんだよな。

その「バブル大量入社組」の「雇用確保」のあおりを、次世代の「新卒組」が全部被ったという風景が、今ではハッキリ見えて来るよ。
(# ゚Д゚) ムカッ!

③「就職氷河期世代の非正規雇用」

いつの時代でも学生は「新卒採用」が出来ずに、そのまま暮らすことはできません。どこかに「就職」しなければ、生きることさえ難しくなります。

ちょうど時代は「1993~2004年(就職氷河期年代)」です。

その時代に小泉内閣の「規制緩和」が大胆に進められていました。

「非正規社員の規制が大幅に緩和」されたのです。それまで許されなかった製造業での「非正規雇用」が全面的に緩和されました。

下記のグラフをご覧ください。

「総務省統計局 非正規雇用者の割合(15~24歳)」より

https://www.stat.go.jp/data/roudou/tsushin/pdf/no21.pdf
出典:総務省統計局 「35~44歳」世代の就業状況 より(10月17日利用)

上記のグラフは、1989~2018年の「非正規雇用者の割合(15~24歳)」のグラフです。

1990年代半ば以降、ちょうど「小泉内閣の規制緩和」と歩調を合わせるようにして、15~24歳の若者たちの「非正規雇用者」の増加が続きました

「正規雇用者」の減少が進む中で、「非正規雇用者」の増加は、1994年から2005年までの約10年間において、25.5㌽の大幅な上昇(1994年:22.2% → 2005年:47.7%)となっています。

そして、その「15~24歳の若者たち」の「非正規雇用者」の拡大は、その後も現在まで続いています。

15~24歳世代の「非正規雇用者数」は、371万人とされています。
(2018年、総務省統計局、労働力調査基本集計より)

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コロちゃん

こんなに「非正規雇用」が増えたなら、結婚できない若者が増えて、子どもなんか生まれてこないってわからなかったのかな?

当時でも、わかっている人はいたんだろうけど、目先の「人員過剰」を減らすのに目がくらんでいたとしか思えないよ。

┐(´д`)┌ヤレヤレ

④「35~44歳世代の不本意非正規雇用者は50万人」

上記の「②就職氷河期世代の失業率」で見てきた「失業者195万人」の方々が、そのまま全員が現在に至るまで「失業」していたとは思いません。

しかし、かなりの方が「非正規雇用」のままにとどまった模様です。

下記のグラフをご覧ください。

「総務省統計局 非正規雇用者の割合(15~24歳)」より

https://www.stat.go.jp/data/roudou/tsushin/pdf/no21.pdf
出典:総務省統計局 「35~44歳」世代の就業状況 より(10月17日利用)

上記のグラフは2018年の「35~44歳世代(氷河期世代)の就業状態別人口」です。

このグラフで、「非正規雇用者のうち、正規雇用の仕事がないため不本意ながら非正規雇用の職についている者(不本意非正規雇用者)」を見てみましょう。

2018年(35~44歳)の男性では21万人、女性では28万人(男女計:50万人)となっています。

この50万人の男女の方たちが、未だに続いている「就職氷河期」の犠牲となった方たちです。

「非正規雇用者」に占める「不本意非正規雇用者」の割合は、男性は35.0%、女性は9.6%と、男性の割合が高くなっています。

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コロちゃん

50万人の「不本意非正規雇用者」だってェ!

「不幸な若者(主に男性)」が、こんなに多いのに、今まで何やってんのー?

(ꐦ°д°)コラアアアアア!

この上記のデータは「総務省統計局の<労働力調査ミニトピックス No.21>『35~44歳』世代の就業状況」に記載されています。

この「35~44歳世代の就業状況」をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

https://www.stat.go.jp/data/roudou/tsushin/pdf/no21.pdf

4.「古き良き日本に戻ろう」

上記で見てきました「就職氷河期」の「非正規雇用」は、将来の「老後の年金」問題も起こりかねない問題として、政府も対策は行なっている模様です。

ちょっと調べるだけで下記のような「就職氷河期世代活躍支援特設サイト」が出てきました。

「厚生労働省 就職氷河期世代の方々への支援策」より

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/shushoku_hyogaki_shien.html
出典:厚生労働省  就職氷河期世代の方々への支援策 より(10月17日利用)

しかし、コロちゃんは思うんですよね。

いくらこの「就職氷河期世代」の方々を「非正規雇用」から「正規雇用」に引き上げたとしても、別の「非正規雇用」がその跡を埋めることになるだけですよね。

「正規雇用」の「椅子取りゲーム」を、いくら続けても「非正規雇用者」は減りません。

やはり、根本的な対処法として、かつて2000年代初頭に進められた「非正規雇用の拡大」を逆回転した政策の「非正規雇用の限定化」が必要だと思います。

1999年の「労働者派遣法改正」では、「非正規雇用」を「原則禁止のポジティブリスト(特定の業種だけを許す)方式」から、「原則自由のネガティブリスト(特定の業種だけを規制する)方式」へと転換しています。

その結果が、上記の「就職氷河期50万人」の現状を招いたのですから、小手先の改善で事態が大きく変わることはないでしょう。

コロちゃんは、この「原則自由のネガティブリスト政策(特定の業種だけを規制する)」を逆回転すれば良いのです。

そうして昔の「原則禁止のポジティブリスト(特定の業種だけを許す)方式」に変更すれば、「非正規雇用」は劇的に減少すると思っていますよ。

そうすれば20数年前までの「正規雇用」がほとんどだった「古き良き」時代に、「日本」が戻るでしょう。

こんなに「社会」と「個人の人生」に「弊害」をもたらすようになった「非正規雇用」を、昔のような「限定的」なものに戻すだけで変わると思いますよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

MariyaによるPixabayからの画像

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