【社会考】女性を囲む「桎梏の檻」

社会

おはようございます。今朝ワンコと散歩に行くと、いいお天気でした。朝から青い空と白い雲がまるで「夏」のように空に広がっていましたね。

「これで暑くならないならば最高の天気なんだけどなー」と、コロちゃんとワンコは思いながら散歩してきました。
(ワンコもたぶんそう思っていますよね)

上記に掲げた、今日のテーマをちゃんと読めますか?(失礼ですよね)

「桎梏(しっこく)」と「檻(おり)」と読みますけど・・・それではちゃんと書けますか?

コロちゃんは、恥ずかしながら、読めますけど書けませんでした。

今は、パソコンやスマホでポチポチしますから、難しい漢字はどんどん書けなくなってしまいました。

しっかり漢字を書けるように精進しようと思ったコロちゃんでした。今日は、現在を生きる「女性を取り巻くハードな環境」についてポチポチします。

1.女性の非正規「育休格差」

今朝コロちゃんが、新聞をバサバサ読んでいると、「女性の育休、非正規などを含むと43%」との見出しの記事を見つけました。

この記事は、女性の「育児休業取得率」(正規雇用中心)は2021年度に85.1%と高い水準になっていますが、第1子産後の「育休取得割合」(非正規などを含む)は、43.0%にとどまると報じています。

そして、「正規」で働く女性に限ると、「育休利用割合」は93.1%に上がるとも報じています。

コロちゃんは、さっそくポチポチして、下記のグラフを見つけました。

「厚生労働省 育児休業」より

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000103111.pdf
出典:厚生労働省平成27年度 仕事と家庭の両立に関する実態把握のための調査 労働者調査結果概要 3育児休業 育児休業の取得率、取得期間 より(6月23日利用)

上記のグラフは、平成27年(2015年)に発表されたものです。

「育児休業」の取得率は、「女性・正社員」で71.7%、「女性・非正社員」で22.8%と大きな格差が生じています。

「女性・非正社員」では、56.0%が「育児休業」を利用しなかったと回答していますが、うち33.3%は利用希望があったにもかかわらず利用できていない結果となっています。

このように、女性の「非正規雇用者」は、「正規雇用者」と比べて大きな格差が生じているのです。

2.女性の非正規「雇用格差」

それでは、「正規雇用」と「非正規雇用」の割合を見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 非正規雇用の現状と課題」より

https://www.mhlw.go.jp/content/001078285.pdf
出典:厚生労働省 非正規雇用の現状と課題 より(6月23日利用)

上記のグラフを見てもわかる通り、「正規雇用」3600万人弱に対して、「非正規雇用」は2100万人にも達しています。

全体の「非正規雇用率」は、36.9%です。

しかし、これを「男女別」に見ると、また風景が違って見えます。

下記のグラフをご覧ください。

「総務省統計局 非正規の7割は女性が占める」より

https://www.stat.go.jp/data/roudou/pdf/point16.pdf
出典:総務省統計局 非正規の約7割は女性が占める より(6月23日利用)

上記の右の円グラフを見てもわかる通り、「非正規雇用」は女性が7割を占めます。

男性は3割弱となっており、女性が不本意な「非正規雇用」という格差を、より強いられている現状が見て取れます。

そして左の円グラフをみると、雇用者全体からみる男性の「非正規雇用」は10.0%です。およそ10人に1人ですね。

雇用者全体からみる女性の「非正規雇用」は23.6%と、男性の倍の人数がいるのです。

女性は、雇用において「正規雇用」につきにくいという、大きなハンデを背負わされているのです。

3.女性の非正規「所得格差」

それでは、まず男女間の賃金格差を見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 男女間の賃金格差の現状と推移」より

https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/seisaku09/pdf/02.pdf
出典:厚生労働省 雇用均等・児童家庭局 男女間の賃金格差解消のためのガイドライン 男女間の賃金格差の現状と推移 より(6月23日利用)

上記のグラフは、「男性の平均賃金」を100とした時の「女性の平均賃金」を見たものです。一般労働者の「女性の平均賃金」は、平成25年(2013年)で71.3%と男性の7割の水準でした。

しかし、女性全員の賃金が男性の7割というわけではありません。女性の所得は「正規雇用」と「非正規雇用」とに分断されています。

下記のグラフをご覧ください。

「総務省統計局 労働力調査」より

https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/pdf/index1.pdf
出典:総務省統計局 労働力調査 詳細推計 2022年(令和4年)平均 より(6月23日利用)

上記の上のグラフは、女性の「正規雇用者の所得分布」で、下のグラフは、女性の「非正規雇用者の所得分布」です。

女性の「正規の職員・従業員」は、「200~299万円が25.6%」、「300~399万円が25.3%」です。この二つのゾーンが、所得のボリュームゾーンですね。

しかし、女性の「非正規の職員・従業員」は「100万円未満が41.2%」、「100~199万円が38.2%」となっています。

「非正規雇用者」の所得のボリュームゾーンは、大きく下にずれているのです。

「給与所得分布」のヒエラルキーは、以下のようになっています。

「男性正規雇用」→
「女性正規雇用」→
「男性非正規雇用」→
「女性非正規雇用」

「女性非正規雇用」は、最下位の所得にとどまります。

ある調査では、「男性正規雇用」の平均所得550.1万円に対して、「女性非正規雇用」の平均所得153.2万円というのがありました。

この調査の「平均所得」ですと、「女性非正規雇用」の所得は、「男性正規雇用」の27.8%に過ぎないとなります。

このように女性の「非正規雇用者」は、男女の「正規雇用者」と比べて「所得」の面でも、大きなハンデを背負わされているのです。

4.女性の非正規「結婚格差」

「正規雇用」と「非正規雇用」が結婚に及ぼす影響についての調査があります。

労働組合団体の「連合」が行なった「非正規雇用で働く女性に関する調査」です。

この調査は、2022年に全国1000名の女性に、インターネットリサーチで行なわれました。

調査内容は、「最初に就いた仕事と結婚率の関係」です。

その結果、配偶者の有無を初職の雇用形態別にみると、「正規雇用」だった人では「いる」が63.6%、「いない」が36.4%となりました。

そして「非正規雇用」だった人では「いる」が34.1%、「いない」が65.9%と、初職の雇用形態で配偶者がいる人の割合に大きな差がみられたと発表しています。

この調査内容を繰り返しますと、「結婚している人」の割合は、以下の通りになります。

正規雇用  63.6%
非正規雇用 34.1%

なんと「正規雇用」と「非正規雇用」では、結婚している割合が倍近く違ってきているのです。

この「調査結果」をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20220331.pdf?18

このように女性の「非正規雇用者」は、「正規雇用者」に比べて「結婚」の面でも大きなハンデを背負わされているのです。

5.どこが「女性活躍社会」なの?

上記で見てきたように、日本はいまだに「女性」への「差別・区別」がハッキリと社会システムの全てに存在します。

コロちゃんは、今日上記で読むように4つの「格差」を上げましたが、「女性の地位」が低く抑えられている制度は、他にも社会のあちこちにあります。

「ガラスの天井」を言う言葉があります。下記の引用をご覧ください。

「ウイキペディア ガラスの天井」より

ガラスの天井とは、資質・実績があっても女性やマイノリティを一定の職位以上には昇進させようとしない組織内の障壁を指す」

「女性やマイノリティが実績を積んで昇進の階段をのぼってゆくと、ある段階で昇進が停まってしまい先へ進めなくなる現象。鉄でなくて ガラスであるのは「目では見えない障壁に阻まれている」ことからの表現である」

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%A4%A9%E4%BA%95
ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典:「ガラスの天井」最終更新 2023年3月9日 (木) 19:22 

上記の通り、「ガラスの天井」とは、女性が活躍しようとすると男社会からの総攻撃があるという社会のあり方を指すと思われます。

2016年のアメリカ大統領選挙で、トランプに敗れたヒラリー・クリントンも敗北の弁でこの「ガラスの天井」という言葉を語っていましたね。

しかし、アメリカよりも保守的な歴史と文化が社会の底流に流れている日本では、女性の社会的扱いが「ガラスの天井」という上部の一か所ではないと思います。

むしろ女性の全身の四方を囲んだ「桎梏の檻」があるのではないかと、コロちゃんには思えました。

小見出しの「女性活躍社会」とは、第2次安倍政権下における最重要施策の一つとして、当時の安倍晋三総理が打ち出した言葉です。

基本法として、2015年に「女性活躍推進法」が交付されています。

全く役になっていないですね。

もし、この法律が機能しているならば、今日のブログで上記したような状況は無くなっているはずですが、その気配は全くありません。

コロちゃんは、日本社会で女性が生き生きと輝き、上記したような状態から解放されることを心から願います。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

NoName_13によるPixabayからの画像
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