おはようございます。今朝も寒いですね。
コロちゃんは、早朝にワンコと散歩していますと、いろんなことが頭に浮かびます。このブログというツールがありますので、少し近頃気になったことをポチポチと語ってみようかと思います。
1.年金額改定と「マクロ経済スライド」
コロちゃんは、つい先日年金の「マクロ経済スライド」について、やや批判的にお話ししました。その内容は下記のリンクをご覧ください。
それを読んだ次男一家家長様が「年金制度を支えて拠出している若い世代への配慮がない」と言うんです。
まあ、現行制度で既存受給者への年金額をアップすれば、いずれはそれを支える若者たちへの負担増となって返ってくるのは自明です。
ですから確かに一理あるとは思うのですが、コロちゃんはその考え方には否定的です。
なぜかというと、物価上昇で現実に実質年金額が減少している高齢者がみな黙っていては、制度を変革しようとはだれも考えません。現状を追認することになると思うのです。
もちろん、現在のモデル年金額をもらっている人たちより困っている方々や、賃上げがなされない中小企業にお勤めの方も、たくさんいらっしゃると思います。
しかし、その方々を考慮して「このくらいの実質所得の減少は我慢する」となると、次々と「もっと困っている人はいる」という「底辺への競争」となってしまいます。
全体のシステムを考えて実施するのは国家であり、施政者です。私たち庶民が全体のバランスや国家予算を考える必要はありません。
物価上昇で困っていれば、素直に「困った」と声を上げればいいのです。
そもそも限られたパイを奪い合うようになってしまった制度は、すでに変えなければならない時期に来ていると思います。
今の年金制度は、経済が右肩上がりの時代に作られた制度です。
少子高齢化での運用に無理があるのは当たり前なんです。もう抜本的に改革すべき時なのではないでしょうか。
声を上げないで遠慮するということは、「現状でいいよ」というシグナルです。生活苦があれば、社会に積極的に声を上げるべきなんです。
もし現状の年金制度が高齢者優遇だと思うならば、若い方たちがもっと制度改正の声を上げるべきだとコロちゃんは思うのです。
ただ、新聞では「マクロ経済スライドは現在の高齢者の『逃げ切り』を許さない公平な仕組みである」と書いています。
そういう点では現行の年金制度としての「マクロ経済スライド」はそれなりの存在理由はあるとは思います。
2.子育て支援
昨今の政治風景は「子育て支援」がトレンドのようです。
総理が「次元の異なる少子化対策」を掲げ、4月から4.8兆円の予算の「こども家庭庁」を発足させます。その内容は、数日前のブログ記事で触れていますので、下記のリンクでご覧ください。
また、東京都が「子育て支援に1.6兆円」を投じるとも報道されました。東京都は「18歳以下に月額¥5000円、0~2歳は保育料無償化、いずれも所得制限は設けない」と報道されています。
そして、コロちゃんの近隣のさいたま市では、市独自の子育て支援策として「第3子が生まれた家庭に一人に付き5万円給付」を始めると発表しています。
自治体独自の子育て支援策は、今後も全国に広がると思いますし、国と東京都が「所得制限」を撤廃すると発表したことで、こちらも余裕のある自治体では広がるのではないかと思います。
必要なことだと思いますし、良いことだとは思うのですが、問題は膨張する予算をどのようにして確保するのかだと思います。
財政の豊かな東京都はともかく、国と他の地方自治体は借金である国債や地方債に頼ることになりそうです。
要するに「借金」です。いずれ必ず返す必要があります。
3.日本の借金はいくらあるの?
日本の借金の状況は以下の通りです。借金はいずれ返す必要があります。当然ですね。そしてそれを返すのは、子どもたちとそのあとの世代です。
https://www.mof.go.jp/zaisei/current-situation/situation-comparison.html
出典:財務省 日本の財政を考える 4 日本の借金の状況(1月29日利用)
そして、その国債には利子が付きます。その利子も払うのは、あとの世代です。
財務省は「後年度影響試算」を発表しています。ここに「利子」の話が出てきます。
「国債費は26年度には4.5兆円増え、29.8兆円となる。そしてすべての年限の国債金利が想定から1%上振れすれば、26年度の国債費は33.4兆円となり、さらに3.6兆円膨らむ」
このような推計も発表されているんです。
金利が1%上昇するだけで、借金原本は3.6兆円も増えるんです。
そしてその金利は、現在日銀が金融緩和政策を転換するのではないかとの思惑から上昇しつつあります。今後はおそらくさらに金利が上がることになると思われます。
また、「24年度以降の名目成長率が年3%で推移する」とされていますが、これは甘すぎる見通しでしょう。日本が急に成長するようになるとは思えません。
この国家の懐具合をよく読むと、今の世代のための政策経費を税収で賄いきれずに、次世代にツケを回す姿しか見えません。
借金を返すのは、次世代なんです。コロちゃんは、申し訳ない思いを持ちます。
4.無駄を省くとは言うけれど
新しい予算をつける時に、必ず出てくるのが「無駄を省く」いう言葉です。
膨大な行政予算ですから、一定の無駄というか余裕は必ずあります。だけど、今回のコロナ禍で当初の大混乱は、保健所の数が以前の半分以下に縮小されていたことにあったと聞きます。
一定の余裕がないと、急な変動の時には対処できなくなるという教訓ですね。そのうえで、日本の行政に無駄はどのくらいあるのでしょうか。
出典:総務省(1月28日利用)
この表をみてもお分かりの通り、日本は世界的にも公務員の数が少ない「小さな政府」です。ここから「無駄」をさらに削れば、非常時に大混乱が起こるのはコロナ禍で経験したばかりです。
長いこと日本では、増税を避けて「無駄」を削ってきました。その結果、今では簡単に削られるようなムダはそうそうは残っていないのではないかと、コロちゃんは思います。
5.懸念は持続可能性
借金による政策は、いつまで続けられるのかが不安です。
最近は、新しい政策を発表しても、その予算の裏付けとなる財源は明らかにされずに、先送りされることが増えています。
あちこちから、かき集めてくるだけでは持続性はありません。コロちゃんは、新聞で施政方針を読んでも、すぐに財源をチェックしますが、明らかにされていないことが多いですね。
今日は、不安ばかりを語りました。
しかし、今日よりは明日。明日よりは未来が、豊かでなくともそこそこに満たされた生活をみんながすごせるような世の中であることを、心から願います。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に触りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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