【社会考】「孤独」なのは誰?

社会

おはようございます。毎日毎日毎日暑いですねー。あんまり暑い日々が続くので、思わず「毎日」を3回も続けてしまいました。

今朝のワンコとの散歩時に空を見上げると、真っ青な空に細い筋のような白い雲が浮かんでいました。

筋雲は別名で「巻雲(けんうん)」とも呼ばれていまして、秋空にはよく見られるそうなのですが、真夏にも出てくるのですね。

コロちゃんは、早く涼しい「秋」がこないかなーと考えながら、ワンコとの散歩を歩いてきました。

今日のテーマは「孤独」についてポチポチします。

1.「つながり・支えあい」の白書

つい先日の8月1日に、厚生労働省が「つながり・支えあい」をテーマとしました「厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会-」を発表しました。

今日は、その内容のところどころを簡単にご紹介しつつ、コロちゃんの考えをお伝えします。

その「厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会-」をお読みになりたい方は、以下のリンクのクリックをお願いします。

https://www.mhlw.go.jp/content/001124666.pdf

この白書には、現在日本の「孤独」の現状について、一般に皆さんが感じておられることとはちょっと違った意外な調査結果が載っています。

なおこの「厚生労働白書(全体版)」は、460ページもあります。発表には「厚生労働白書(概要)」の13ページのもありますから、その「概要」を中心に見て見ましょう。

2.単独世帯が増えます

まず最初にこの白書は、わが国の人口の変化をあげています。

日本の人口は、2008年をピークとして、本格的な少子高齢化を迎えようとしているとしています。その具体的な数値を以下のように書き込んでいます。

●約1億2,495万人(2022年)→ 約8,700万人(2070年・推計値)

その人口減少の結果として、世帯規模の縮小化・単身世帯割合の増加が進み、人口規模の小さい市区町村の増加などにより、家族や地域における支え合いの機能の低下が懸念されるとしています。

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 厚生労働白書(概要)」より

https://www.mhlw.go.jp/content/001124666.pdf
出典:厚生労働省 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会-より(8月2日利用)

上記のグラフは、「年齢階級別単独世帯の推移(男女別)」です。

男性のグラフでは、1990年には、単独世帯が一番多い年代は「20~29歳(青)」の年代でしたが、2040年には「60~69歳(黄)」の年代が一番多くなっています。

また女性のグラフでは、1990年に単独世帯が一番多いのは、男性と同じ「20~29歳(青)」の年代でしたが、2040年には「80歳以上(黄)」が一番多くなっています。

そして、「1世帯当たり人員」の変化や「単身世帯割合」の変化を、突き付けるように記載しているのです。

●1世帯当たり人員:2.99人(1990年)→ 2.08人(2040年・推計値)

●単身世帯割合:23.1%(1990年)→38.0%(2020年)

要するにこれは、今後の日本では、世帯人員はだんだん減っていって、限りなく1人に近づいていき、単身世帯が増えていき、孤独・孤立しやすい方が増大するといっているんですね

コロちゃんは、このグラフでは「60~69歳の男性」にあたりますから、2020年では7階級中の5番目に位置していますが、2040年には「単独世帯で最大となる年代」になりますね。

もっとも、2040年にはコロちゃんは90代になりますから、その時には最大になる年齢層からは外れてますけど。

コロちゃんは90代まで生きれると思っているの?)
ヾノ´゚д゚`)ナイナイ

このような人口動態の予測は、ほとんど外れることはないというのが、研究者の共通認識のようですから、「単独世帯」が今後も増え続けることは間違いない事実と言えるでしょう。

3.あなたは「孤独」ですか?

それでは、次に「年齢階級別孤独感」の調査結果を見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 厚生労働白書(概要)」より

https://www.mhlw.go.jp/content/001124666.pdf
出典:厚生労働省 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会-より(8月2日利用)

上記のグラフをみると、孤独感が「常にある」で一番スコアが高いのは、男性では「30~39歳(青)」の10.4%です。そして女性では「20~29歳(青)」の11.2%なんです。

ねっ、意外な結果でしょう?

このブログの最初の方で「皆さんが感じておられることとはちょっと違った意外な調査結果が載っています」と言ってたでしょう?

そうなんです。コロちゃんも「孤独感」が常にあるのはてっきりコロちゃんと同じ60歳以上の「高齢者」かと思っていたのですが、調査結果は全く違っていたんです。

孤独感が「常にある」との回答を、一番多く寄せた方は、男性では「30~39歳10.4%」で、女性では「20~29歳11.2%」だったんです。

そして、孤独感が「時々ある」の答えを寄せた方は、男性では「40~49歳(緑)」の47.8%、女性では「30~39歳(緑)」の50.2%でした。

こちらの「孤独感が時々ある」の解答でも、やはり一番多いのは60歳以上の「高齢者」ではありませんでした。

これは、おそらく「コロナ禍」でコミュニケーションが十分にできなかったことが反映されているのだろうと思います。

しかし、このような調査結果が出てきたってことは、すでに行政でもその対策を考えているのかなと、コロちゃんは思いましたね。

4.「結婚」と「非正規雇用」

コロちゃんは、この「厚生労働白書」を読んで、ちょっと気になった「生涯未婚率の推移」を見てみました。

①「年齢階級別未婚割合」の推移

こちらは「厚生労働白書(概要)」ではなく、「厚生労働白書(全体版)」の方に記載されています。

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 厚生労働白書(全体版)」より

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/22/dl/zentai.pdf
出典:厚生労働省 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会-より(8月2日利用)

上記のグラフは、「年齢階級別未婚割合の推移」です。すでに「生涯未婚者の増大」は、皆さんもお知りになっているでしょうから、驚きはないと思います。

コロちゃんが気になっていたのは、「結婚するつもりはない」という方が2015年ごろから急激に増えつつあるという情報です。

上記のグラフを見ると、男性は1990年代末ごろから急激に「未婚割合」が増えてきています。女性では、2005年頃から、急激に「未婚割合」が増え始めたのではないかと思われます。

コロちゃんは、この「未婚割合の増加」が「非正規雇用」が増え始めた時期とシンクロしているように思えるのですが、いかがでしょうか。

②「非正規雇用労働者数」の推移

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 正規雇用・非正規雇用労働者の推移」より

https://www5.cao.go.jp/keizai2/keizai-syakai/k-s-kouzou/shiryou/houkoku/sankoushiryo5.pdf
出典:内閣府 正規雇用・非正規雇用の労働者の推移より(8月2日利用)

上記のグラフは「正規雇用・非正規雇用の推移」です。

このグラフを見ると、「非正規雇用」は2000年頃から急激に増大しています。この増大と未婚割合の増大の動きがシンクロしているのではないかというのが、コロちゃんの見解です。

③「未婚者の結婚意思」の推移

上記で「年齢階級別未婚割合」の推移と「非正規雇用者数の推移」を見てきました。それでは次に「未婚者の結婚意思」の推移を見て見ましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 厚生労働白書(全体版)」より

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/22/dl/zentai.pdf
出典:厚生労働省 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会-より(8月2日利用)

上記のグラフを見ると、「未婚者の生涯の結婚意思」の中の「生涯結婚するつもりはない(赤ライン)」との回答が、男性では2000年代から、女性では2015年頃から、急激に増えていることが見て取れます。

「結婚をするつもりはない」と断言する若者の割合は、2021年で男性は17.3%、女性では14.6%にも増加しているのです。もちろん過去最高の数字です。

この数値も、「非正規雇用の増大」と軌を一にしているのではないでしょうか。

5.「つながり・支え合いのある地域共生社会」へ

厚生労働省は、今回の「厚生労働白書」の中で「つながり・支え合いのある地域共生社会」を作り、国民の「孤独」「孤立」に対処しようとして、多くの提言をしています。

しかし、コロちゃんが読んでみても、ちょっとピンとくる内容ではありません。

だいたい「厚生労働白書(全体版)」460ページなんて、誰が全文を読むんですか。この枚数では文庫本よりも分厚くなりますよね。

「厚生労働白書(概要)」の方は、まだ13ぺージですから、ひととおりは目を通せますが、結論部分の「つながり・支え合いのある地域共生社会①②」の見出しは以下の通りです。

①「包摂的(インクルーシブ)な「つながり・支え合い」の推進

②人々の意欲・能力が十分発揮できる「つながり・支え合い」の推進

この具体的な例を「参考3」として2ページに記載がありますが、コロちゃんは読んでもイメージが全くわかないものばかりでした。

コロちゃんは、この「厚生労働白書」を読んで、一番驚き気になったのは、現在の日本で一番「孤独」を感じているのが、一人暮らしの高齢者ではなく、20代・30代の男女だったとの調査結果です。

「孤独」「孤立」への対処は、いまや「高齢者」への取り組みだけではなく、全世代を対象に取り組む必要があると、コロちゃんは思います。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

NoName_13によるPixabayからの画像



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