【経済考】「景気低迷」なんてことないよね?

経済

おはようございます。コロちゃんは、リタイア生活のおじいちゃんですから、けっこう心配性なんですよね。

今朝もコーヒーを飲みながら新聞を読んでいると、なんか世界に不景気の風が吹いてきているようで、今後の日本にも影響するのではないかと、何となく嫌な空気を感じているんです。

1.IMF(国際通貨基金)の経済予測

先日4月11日に、IMF(国際通貨基金)は、2023年の世界の成長率の見通しをまとめました。

以下のグラフをご覧ください。

「IMF 世界経済見通し」より

https://www.imf.org/ja/Publications/WEO/Issues/2023/04/11/world-economic-outlook-april-2023
出典:IMF世界経済見通し2023年4月より(4月21日利用)

上記のグラフで、日本の2023年は1.3%、2024年は1.0%となっています。

これもずいぶん低い数字だとは思ったんですが、IMFは同時に、この中で「下振れシナリオ」というのも発表しているのです。

「下振れシナリオでは、今年の世界経済成長率が1%に減速する可能性があり、一人当たり所得の伸びがほぼ停滞することを示している。IMFはそれが現実化する確率を約15%と試算」

長く続いた世界の金融緩和が逆回転しています。それにより、途上国等のデフォルトが波及して、金融不安が世界に影響する可能性があるとしているようですね。

日本に住む私たちは、あんまり感じていませんが、大体世界で起きていることが経済的に日本に波及するには半年ぐらいのタイムラグがあることが多いです。

そういうわけで、ちょっと心配だなと、コロちゃんは思っています。

だけど、メインシナリオは1.3%ですから、昨年2022年の実質GDP成長率1.1%(2月14日内閣府発表)と比べれば、悪くはありません。

どうか、下振れにならないで欲しいものだと、コロちゃんは思いました。

2.「日銀短観」では、製造業5期連続悪化

「日銀短観」とは、正式名称を「全国企業短期経済観測調査」と言い、全国の1万社の企業を対象に四半期ごとに企業動向を調査したものです。

これを読むと、景気の動向がだいたいわかるのです。先日4月3日に発表されています。

以下のリンクから2023年3月の「日銀短観」(概要)をご覧になれます。

https://www.boj.or.jp/statistics/tk/gaiyo/2021/tka2303.pdf

大企業製造業の景況感は6㌽悪化し、プラス1でした。

背景にあるのは「世界景気の大幅な減速」にあるとされています。世界銀行も、今年1月に2023年の実質経済見通しを従来の3.0%から1.7%に引き下げています。

しかし、大企業の非製造業の景況感は、20㌽改善して、コロナ禍前の2019年12月の水準と並んだとありますから、まだら模様の感じでしょうか。

報道では「設備投資は堅調に推移」「非製造業では人手不足が鮮明になった」としています。

これは企業経営者が、上記IMFの「景気下振れリスク」を見て、先行きを慎重にとらえているのかもしれませんね。

コロちゃんは、素人なのでこの数字の続く表を見ても、よくわかりませんが、こういう状況を「景気の踊り場」というのではないかと思いました。

3.台湾のTSMC、今期減収へ

つい先日読んだ本(2030半導体の地政学)で、「化け物のような会社」と表現されていた、半導体の巨人の会社TSMCが、「今期減収」という新聞記事を読みました。

その記事をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします

半導体総崩れ、先端品も TSMC今期減収へ 特需消滅、設備投資も急失速 世界景気の先行き懸念 - 日本経済新聞
世界で半導体需要が急減し、各社は総崩れの様相だ。業界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は20日、2023年1~3月期の純利益が前年同期比で2%増にとどまったと発表した。通期は減収となる見込み。韓国サムスン電子も大幅に利益を落としている。半導体は景気の先行指標とされ、足元の需要は今後半年間の景気を映す。世界経済の先行き...

つい最近まで、「半導体が足りない」と大騒ぎになっていたのはコロちゃんも聞いています。ところが、既に足元では「半導体の発注が過剰となっていた」というのです。

半導体の特需が、いつの間にか消失していたとは、全く驚きました。

コロナ禍でのテレワークやWeb会議などの、パソコン需要は既に終わっていたようなのです。

しかし、半導体の売り上げは、景気の先行指標とされています。現在の足元の需要は、今後半年先の景気だと言われているのです。

そうだとしたら、これから半年後の景気悪化の可能性が高まります。これもコロちゃんが不安を抱いた材料の一つです。

4.消える「円安の恩恵」

財務省の4月20日の発表によると、2022年の貿易赤字が過去最大の21.7兆円を超えたとの報道がありました。

輸出・輸入とも、過去最大とのことでした。輸入が最大となったのは、円安と原油等の高騰の影響ですが、円安の割には輸出が伸びなかったと報道されています。

日本の産業構造の変化は、円安でも輸出が伸びなくなることをもたらしているようです。

これは、日本の高度成長以来の、「円安こそが正義」「円安こそが貿易日本の救世主」という考え方を覆す事実です。

もはや現在の日本は、「円安」は、国内物価を高騰させる「元凶」であり、原油の値段を高騰させる「元凶」となっているのではないかと、コロちゃんは思っています。

5.株価は高値圏

上記のような経済状況にも関わらず、現在の日経平均株価は、年初以来の高値圏で動いています。

IMFが、「下振れシナリオ」を出したり、日銀が、景況感悪化の短観を出し、貿易赤字が過去最高を記録しても、株式の世界は、別の論理で動いているかのようです。

コロちゃんは、アメリカやEUと比較すると、まだ日本の方が安定しているという、消去法で世界の金融ファンドが日本に流入しているように見えます。

ただし、コロちゃんは、株式投資などは一切しない素人ですから、あまりあてにはなりませんけど。

6.いずれは、コロちゃんたちにも影響が及ぶ・・かな?

コロちゃんは、趣味で上記のような経済状況などを見ています。投資をするわけではなくて、単に「経済」や「社会」を知るのが好きで見ています。

上記のように見てきますと、日本経済の先行きは、悪い要素の方が多そうですが、まだ不透明というところなのでしょうか。歯切れが悪くてすみません。

しかし、日本経済や世界経済の変調は、半年から数年遅れで、いずれ必ず庶民に波及してきます。そして、波及した時にひどい目に合うのは、下の方からなんですよね。

コロちゃんは、自慢ではないですが、下から数えた方が早い位置にポジションがあります。

そのように考えると、「社会」や「経済」に興味を持つのは、当然だと思いませんか。

いざ、経済の変調が自分の身に波及した時に、きちんと心構えができていれば、慌てずに済みます。

コロちゃんは、「明日は我が身」だと、思って、世の中の動きを注視しています。皆さんも、少しでいいと思いますのです、このようなことに興味を持っていただければ幸いです。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

NoName_13によるPixabayからの画像
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