【経済考】「労働分配率」がまた下がった

経済

おはようございます。今朝のワンコとの散歩の時は、青空が広がる中で雲の切れ目から太陽が昇っていました。

雲がその日差しを受けて、金色に輝いているのです。「朝焼け」というのでしょうね、とてもきれいに輝いていましたよ。

今日は、晴天の秋晴れになりそうです。コロちゃんとワンコは、とても気持ちの良い朝を迎えました。

今日のブログは「企業の労働分配率がまた下がった」というお話しをポチポチします。

1.「労働分配率のお話し」

今朝、コロちゃんがいつものように、朝食後のコーヒータイムで新聞バサバサをしていましたら、「労働分配率が49年ぶりの低さ」との記載に目を止めました。

コロちゃんは、このような「経済問題」にはいつも興味を惹かれるんです。

これは、ぜひブログに書かなきゃ男が廃る!

えへへ、別にそんなに力を篭めることはないんですけどね。ただコロちゃんは、このような話題にはすぐに飛びつくんです。まあ、コロちゃんの「趣味」のひとつとお考え下さい。
σ(,,´∀`,,)エヘヘ

2.「労働分配率とはなにか?」

まずは「労働分配率」とは何なのか? を見てみましょう。

「労働分配率」とは、「財務分析」における「生産性を表す指標」です。

「財務分析」などという難しいことについては、コロちゃんには全く知識がありませんが、「労働分配率」とは、「企業内での雇用者の取り分」と考えれば良いと思っています。

要するに「労働分配率」とは「お給料」の事です。

「労働分配率」が高ければ会社の取り分は減りますし、「労働分配率」が低ければ、雇用者の取り分が減ります。

この「労働分配率」は、高くとも低くとダメと言われています。

なぜならば「労働分配率が高い場合」は、雇用者の人件費が高すぎるわけですから、企業の儲けが少なくなってしまい、適切な投資ができなくなってしまいます。

逆に「労働分配率が低い場合」は、雇用者の人件費が低すぎるわけですから、雇用者の士気が低くなったり、人手が集まりにくくなるなど、生産が低下したりします。

今朝の新聞では、その「労働分配率」が49年ぶりの低さまで低下していると報じられています。

それでは、その「労働分配率」がどのくらいまで下がったのかを見てみましょう。

3.「日本企業の労働分配率の長期推移」

それでは「日本企業の労働分配率の長期推移」を見てみましょう。

下記のグラフは、内閣府の「新しい資本主義実現本部」が発表しているものです。

コロちゃんは、最初のこのデータを見た時に「労働団体の連合」か「立憲民主党」の資料かと思いましたよ。

だって、このデータの内容は「企業」に厳しく、明らかに「労働者」寄りなんですよ。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 日本の企業規模別の労働分配率」より

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai3/shiryou1.pdf
出典:内閣官房 新しい資本主義実現本部事務局 賃金・人的資本に関するデータ集より(9月29日利用)

上記のグラフは、「企業規模別の労働分配率」の2000~2019年の推移です。

このグラフは「大企業(青線)、中堅企業(緑線)・中小企業(赤線)、小企業(橙線)」の4つを記載していますが、コロちゃんが注目するのは「大企業(青線)」です。

「大企業(青線)」の労働分配率が一番高かったのは2009年(64.8%)で、グラフの最終年の2019年(54.9%)では、9.9%も低下(企業の儲けが増える)しています。

要するに、日本企業は「伸びた生産性」との比較では「賃金」を下げていたのです。

4.「労働分配率49年ぶりの低さ」

今回の新聞報道では、足元の「2023年4~6月期での労働分配率が55%」と報じています。

そして、上記のグラフでは2000~2019年の期間中の「労働分配率」が最低となった時期を2007年(52.9%)としていますが、報道では、もっと年数を遡って調査していました。

報道された「労働分配率」の最低だった時期は、1974年1~3月期(51.9%)だとして、今回2023年4~6月期(55%)を、49年ぶりの低さと報じています。

上記のグラフで、「労働分配率」が一番高かったのは2009年(64.8%)ですから、現在の2023年4~6月期(55%)と比較すると9.8%も低下しているのです。

5.「労働分配率が下がった分はどこへ?」

「労働分配率」が下がれば、その分のお金はどこかへ移動します。決してなくなることはありません。

その移動先は、それぞれの企業経営者の判断ですが、全体の傾向はデータにはっきりとの残されています。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 大企業の財務の動向」より

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai3/shiryou1.pdf
出典:内閣官房 新しい資本主義実現本部事務局 賃金・人的資本に関するデータ集より(9月29日利用)

上記のグラフは、「大企業の財務の動向」です。2000年と2020年の6種類のデータをグラフにしています。

グラフでは見にくいので、その項目(6種類)を下記に書き込みます。

以下の「●は2000年」で、「〇が2020年」です。

①「現預金」
●2000年 48.8兆円
〇2020年 90.9兆円

②「人件費」
●2000年 51.8兆円
〇2020年 51.6兆円

③「経常利益」
●2000年 19.4兆円
〇2020年 37.1兆円

④「設備投資」
●2000年 21.8兆円
〇2020年 20.7兆円

⑤「配当金」
●2000年  3.5兆円
〇2020年 20.2兆円

⑥「内部留保」
●2000年  88.0兆円
〇2020年 242.1兆円

上記のデータを見ると、2000~2020年の20年間の「大企業の財務」で増えた項目は以下になります。

①「現預金」  41.6兆円増加
③「経常利益」 17.7兆円増加
⑤「配当金」   16.3兆円増加
⑥「内部留保」154.1兆円増加

そして、2000~2020年の20年間の「大企業の財務」で減少した項目は以下になります。

②「人件費」 0.2兆円減少
④「設備投資」1.2兆円減少

ここまで書けば「労働分配率が下がった分はどこへ行ったのか?」との問いへの答えは分かりますよね。

上記のデータを見れば、一目瞭然です。

「日本の大企業」では、生産性が上がった分はもちろん、「②人件費0.2兆円減少」と「③設備投資1.2兆円減少」を削って、その浮いたお金を下記に回していたのです。

「⑥内部留保154.1兆円増加」
「①現預金41.6兆円増加」
「③経常利益17.7兆円増加」
「⑤配当金16.3兆円増加」
(金額の多い順)

コロちゃんは、最初にこのグラフを見た時に、「新しい資本主義実現会議」で最初に配られたこの資料を見た「十倉雅和経団連会長」と「芳野友子連合会長」の顔が見たかったと思いましたね。

「経団連会長」は苦い顔で「連合会長」はポカンとした顔だったのではないかと、コロちゃんは思いました。
コロちゃんの憶測です)

なお、この「内閣官房 新しい資本主義実現本部事務局」が発表した「賃金・人的資本に関するデータ集」をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai3/shiryou1.pdf

ホントにコロちゃんは、このデータ集を「労働団体の連合」か「立憲民主党」の資料かと勘違いしたんですからね。そのくらい内容は「労働者寄り」です。

6.「経済再生の責任が企業に移った」

上記で見てきました「労働分配率」の配分は、個別の企業の自由意思に任せられています。

日本は、お隣の中国のような「国家資本主義国」ではありません。あくまでも「企業経営」は、個別企業の責任の下、自由に運営されています。

これはコロちゃんの見解なのですが、日本経済の運営を長期で見た時に、1990年代後半には、経済不況に対して、国が主導して大きな予算を投じて経済対策(公共投資)を進めていました。

小渕政権(1998~1999年)の時代ですね。100兆円規模の財政投入(公共投資)の景気対策を何度も行ないましたがダメだったことを覚えています。

当時の小淵総理は記者会見で「世界一の借金王です」と発言なさっていたことを思い出します。

その結果、日本経済の浮揚には政府がいくら巨額の財政政策(公共投資)を投じてもダメだとなりました。

その後は小泉政権(2001~2006年)の「構造改革の時代」です。

小泉総理は「自民党をぶっ潰す」と抵抗勢力を廃しての「聖域なき構造改革」を叫んでたけど、やはり経済は上向きませんでした。

その後の安倍総理(2012~2020年第二次安倍内閣)は、ご存じのアベノミクスで「異次元の金融緩和」を主張しました。

それらを、当時のマスコミも世の中も支持しましたし、日銀総裁に黒田氏が就任し「異次元緩和」を10年間進めましたが、やっぱり経済は上向きませんでした。

上記の経過を見ていると、小泉総理は「構造改革の反対派」を、「経済再建の敵」と認定していましたし、安倍総理のアベノミクスでは、金融緩和を行なわない当時の「日銀」を批判していました。

そして、今回の「大企業の労働分配率」と「賃上げ」への圧力です。

コロちゃんは、雇用者への「お給料」が上がることには100%賛成ですが、それではそれとして、「賃上げで日本経済が上向く」かというとに、疑問に思っています。

現在、岸田総理や十倉経団連会長だけでなく、報道機関も評論家も、皆さんが一斉に「賃上げさえすれば経済の好循環が起きる」とおっしゃっていますが、コロちゃんは懐疑的です。

しかし、現在では社会の総意が「企業は賃上げをするべきだ」になってきていると、コロちゃんは見ています。

今後その「賃上げ」があっても、「日本経済」が成長しなかった時には、どう言うのでしょうか。誰かが次の「原因」を言い出すのでしょうか。

コロちゃんは、日本は「見果てぬ夢の高い経済成長」を追い求めるのではなく、「成長なき社会・縮みゆく社会への転換」を進めるべきだと思っていますよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

Deborah HudsonによるPixabayからの画像

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