おはようございます。最近この「コロちゃんの清貧ライフ」の【経済考】の評判が悪いのです。
えっ、誰ですか「評判なんてあるの?」っていう人は。
この「コロちゃんの清貧ライフ」を毎日読んでくださる方は、大勢いらっしゃる・・・ごにょごにょ。。。といいなぁ。
( ̄。 ̄;) イイナー
まあ、とにかく「次男一家嫁さま」が「【経済考】より、もっと【生活考】を書いてね💕」とおっしゃっているそうなんですよ。
コロちゃんもね、できればどんどん【生活考】を書きたいですよ
だけど、「ネタ」がないのです。だって、「こらいまれ」のおじいちゃんの生活ですよ。毎日そんなに「事件」なんか起こらないじゃないですか。
なんか、面白い「ネタ」はないかなーって、いつも目を皿のようにして見ているんですけどね。なかなか、見つからないで、つい「新聞ネタ」に走っちゃうんですよ。
そのあたりは少しご容赦下さい。なるべく「生活」で事件が起こるようにしますからね。
(ちょっと、ちょっと、それはそれで問題じゃない?)
今日は「新聞ネタ」ですみませんが「物価上昇」についてカキコキしますね。「次男一家嫁さま」のご意見を尊重して、なるべくわかり易いようにカキコキしますね。
しかし「経済ネタ」を、面白く書けるような筆力がコロちゃんにあればいいんですけどねー、なかなかそうは書けません。難しいなー。
(/´△`\)ナヤムゥ
1.「物価上昇の見通し」
先日の10月31日に「日本銀行」が、「経済・物価情勢の展望(展望リポート」を発表しました。
「日本銀行」は、先行きの物価の見通しを、年に4回(1月・4月・7月・10月)に発表しているのです。
その発表によると、今後の「物価見通し」は、以下の通りです。
①「2023年度 +2.8%」
②「2024年度 +2.8%」
③「2025年度 +1.7%」
皆さん、現在の物価上昇率をご存じですか?
スーパーの値段が、何となく上がっていることには気が付いても、ハッキリ「何%だ!」とは普通は知らないですよね。
ここ3ヶ月間の物価上昇率は以下の通りです。
①「7月 3.1%上昇」
②「8月 3.1%上昇」
③「9月 2.8%上昇」
「日本銀行」は、ここ3か月間だけではなく、2023年度の丸1年間の物価上昇率を「プラス2.8%」と予想しているのです。
2.「あんまり当たらない日銀の物価予想」
「日本銀行」は、上記の「物価上昇率」の予想をするために、多くのデータを集めています。
「日本銀行」の職員数は、4906人(2023年3月末現在)です。
「大企業」の定義にはいくつかありますが、厚生労働省の発表している「賃金構造基本統計調査」などでは、1000人以上を「大企業」としています。
そういう意味では、「日本銀行」は職員数では立派な「大企業なみ」となります。
それだけ多くの優秀な方が、「日本経済」の数多くのデータを集めても、「物価予想」はなかなか当たらないようです。
それだけ難しいのが「経済指標の予測」なのでしょう。
この「日本銀行」の「物価の見通し」は、政策委員9人の方の予想の中央値になります。
(政策委員会は、総裁・副総裁(2人)および審議委員(6人)の計9人で構成されています。メンバー数が奇数なのは、議案を採決する時に必ず決着をつけるためでしょう)
このような奇数のメンバー構成は、中国共産党の最高指導部でも見られますね。
奇数だと、賛成・反対で賛否が分かれても、必ず多数決で決定ができますからね。組織運営の知恵ですね。
さて、日本銀行の過去3回の「物価予想」を見てみましょう。左側から「4月時点・7月時点・10月時点(これが今回発表になりました)」です。
「4月時点・7月時点・10月時点」
①「2023年度 +1.8 +2.5 +2.8%」
②「2024年度 +2.0 +1.9 +2.8%」
③「2025年度 +1.6 +1.6 +1.7%」
ねっ、予想がずいぶん変わっているでしょう?
この審議委員(9人)の方の予想が、今年の4月~10月にかけて上振れしているのが伺えますよね。
このように「日本銀行」の「物価予想」というものは、あまり当たらない。そういうものらしいです。
3.「物価を下げるのは出来てもデフレには戻りたくない」
日本銀行が、物価を下げることは難しくはありません。
今アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)や、EUのECB(欧州中央銀行)が行なっているように、「長期金利(10年物国債金利)」を上げればいいのです。
「金利を上げれば、物価が下落するのは「経済学」のイロハです。
しかし、それを「日本銀行」はやりたくないのです。なぜかと言うと、「デフレに戻る恐怖」からです。
下記のグラフをご覧ください。
「参議院 平成期の消費者物価指数の推移」より
https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/keizai_prism/backnumber/h30pdf/201816902.pdf出典:参議院 消費者物価指数半世紀の推移とその課題 より(10月31日利用)
上記のグラフは、1988~2017年の「物価上昇率」の推移です。
この図の中央でへこんでいる時代が、「日本経済」が「デフレスパイラル」に落ち込んだ時代です。
2001~2014年は、物価が持続的に下落した「デフレ」とされており、その後も物価は上昇基調に転じてはいるものの、この「デフレ基調」から完全には抜けきっていないとされています。
現在の「日本銀行」は、今うかつに金利を上げて、物価上昇を抑えることができても、そのまま過去の2001~2014年のような「デフレ」に逆戻りをしたくないのです。
「デフレ」に逆戻りすると、どのようなことになるのかを、次に見てみましょう。
4.「デフレのどこが悪いのか?」
「デフレ」とは、「デフレーション」の略ですね。「物価が継続して下落する状態」のことを言います。
コロちゃんのような「年金生活者」は、年金が下がらずに、物価が下がるならば良い事じゃないかとも思いますが、日本経済全体を見ると困ったことになります。
それは、以下のようなことが経済に起きるからです。
①「物価が下がる」⇒
②「企業の売り上げが減る」⇒
③「企業収益が減り投資や雇用を減らす」⇒
④「投資も雇用も減るために消費が落ち込む」⇒
⑤「消費が伸びないので物価が下がる」⇒①に戻る
上記のように、一度「デフレ」に落ち込むと、「物価の下落」と「経済の縮小」が連動して、螺旋階段を下っていくかのようにどんどん下落していってしまいます。
この状態を「デフレスパイラル」と言います。
この「デフレスパイラル」に、2000年代から2010年代前半にかけての「日本経済」は、落ち込んでしまいました。
そして、その後の現在に至っても、まだ完全には抜け出していないとされています。
現在の「日本銀行」が、物価上昇率が3%を超えていても、金利を引き上げて物価を抑えようとしない理由は、ここにあります。
また再び200年代から2010年代前半期の「デフレスパイラル」に戻りたくないのです。
5.「いつまで物価は上がるのか?」
コロちゃんは、物価はまだ上がるよ!って思いますよ。だって、「政府」も「日銀」も物価を下げようって考えていないんだもん。
それは簡単に確認することができます。
①「日本銀行」
物価の安定は、「日本銀行」のお仕事です。それは法律ではっきり決まっています。
以下が、それを示す「日本銀行法」の条文です。
「内閣官房 日本銀行法」より
「第二条 (通貨及び金融の調節の理念)」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/hourei/data/boja_2.pdf
「日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて
国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする」
参照:内閣官房 日本銀行法 より(11月1日利用)
上記のように、日本銀行が「物価の安定」を任務としているのですから、現在の「物価上昇」を抑えるべきなのです。
しかし現在のところは、物価上昇を抑える手段の「金融引き締め」は行なわずに、物価を上昇させる「金融緩和」を継続しています。
先日の10月30~31日に、日本銀行は「金融政策決定会合」を開いて、それまでの長期金利(10年もの国債金利)を「念のため上限1%」から「1%を目途とし超えることを容認」に変更しました。
これは、ちょっと見にはどこが違うの? と考える方も多いかと思いますが、ジワリと「金融引き締め方向」に踏み出しているのです。
ただ、ハッキリと「物価上昇」を抑えるためには、現在行なわれている「マイナス金利政策の解除」が必要とされています。
まだまだ日本銀行は、「持続的、安定的に物価が2%を上回る状況を確認できるまで金融緩和を続ける」としてます。
多くのエコノミストは、「日本銀行」が「マイナス金利政策」を止めるのは、来年2024年の4月と予想しています。
現在の「金融緩和」が続けられる限りは、「物価上昇」は止められないでしょう。
②「政府」
現在政府は、「歳出3兄弟」と言われている大きな予算を使った政策を進めています。「防衛費・少子化対策・環境」の三つですね。
その予算額は以下のとおりです。
①「防衛費」は2023年からの5年間で43兆円。
③「少子化対策」は2023年度で4.8兆円、来年度からは3.5兆円上乗せ、2030年代初頭には10兆円を想定。
③「環境対策」は「成長志向型カーボンプライシング」のために、今後10年間で、官民協調により150兆円の新たな関連投資を実現。
これだけの政策経費を投入すると、その分「日本経済」の需要を押上げるわけですから、「物価上昇要因」となります。
「物価上昇」を止めるためには「歳出削減」の「緊縮財政」が必要なのです。
そういう意味では、現在行なわれている「物価対策」の「ガソリン・電気・ガス補助金」は、その投入金額からして「物価上昇」をもたらす要因の一つとなる政策ですね。
政府は、今のところは「緊縮予算」に転換する意思はないようですから(補正予算を組むぐらいですからね)、「物価上昇」を止める意思はないようです。
6.「いつまで続く物価上昇」
以上が、コロちゃんの見る「物価」を巡る状況ですが、まだまだ「物価上昇」は続きそうです。
「政府・日銀」には、物価上昇を止める意思はないようですが、足下では物価上昇の勢いはやや緩やかになってきている様子もうかがえます。
そう考えると、このまま毎月の物価上昇率は3%程度で進行するのが、コロちゃんが見るメインシナリオです。
しかし、「物価上昇率3%」の現状でもによってジワジワと生活が苦しくなる方々が増えてきています。
日本の貧困層は、今回の岸田総理の減税策によって「住民税非課税世帯1500万世帯・2500万人」であることがわかりました。
この方々の生活が苦しくなるほど、物価上昇が進むほど、不満・不平の声は大きくなり、世論調査での反発の声は増えるだろうと思われますね。
「コロちゃんの清貧ライフ」にとっても、「物価上昇」は大敵です。
コロちゃんは、今後もこの「物価上昇」を巡る「政府」と「日本銀行」の動きをウオッチしていきたいと思います。
できれば、早く「物価上昇」を抑える政策に転換してもらいたいものですね。ねっ、皆さんもそうお思いでしょう?
ただ上記しましたように、誰も「物価上昇」を止めようとしていませんから、この動きは年内はもちろん、来年も続きそうですね。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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