【社会考】「育休給付の引き上げ」と「時短制度創設」

社会

おはようございます。コロちゃんはこのところの寒さの襲来に参っていますよ。いよいよ「冬将軍」が到来しましたね。

今朝の気温は摂氏4°Cです。コロちゃんは、昨日に「ファンヒータ」を押し入れから出しました。

重くて持ち上げられないので、ちょうど介護ヘルパーさんが来る日でしたので、居間までえっちらおっちら運んでもらいました。

「腰痛コロちゃん」は、重い物を持ち上げられないので、情けないったらありゃしませんね。

それでも、寒さには勝てないので、今年の冬はこの「ファンヒーター」と「エアコン暖房」でしのぎましょう。

このブログをお読みの皆様も、「寒さ」と「インフルエンザ・新型コロナ」にはお気を付けくださいね。

今日は「育休給付の引き上げと時短勤務の賃金補填」について、カキコキします。

0.「今日の記事のポイント」

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コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「『育児給付の引き上げ』と『育児時短制度』の創設が『厚生労働省の雇用保険部会』で話し合われました」

☆「『育児休業給付金』は現在の8割支給から10割支給に増えます」

☆「現在皆さんが取得している『育児休業の取得率』と『取得期間の状況』を見てみます」

☆「『育児休暇時短制度』が創設されます」

☆「『育児休業を取って子育てしたい割合推移』でちょっと驚く男女の数字」

1.「育児給付引き上げと育児時短就業給付の創設」

報道によりますと、厚生労働省は先日11月13日に「労働政策審議会雇用保険部会」を開きました。

その中で、「育児休業給付の引き上げ」と、「2歳未満の子どもを育てる親の時短勤務中の賃金を上乗せ支給する制度の創設」等を議論したと報じられています。

コロちゃんは、この記事は「共稼ぎの若い方への支援策」であり、「女性が活躍するための施策」ですから、興味をもって詳しく見てみようとポチポチしてみました。

なんと言っても、今の世の中は、コロちゃんが一生懸命働いていた1970年代と違って、男性も女性も「共稼ぎ」をしつつ「子育て」をするのが当たり前になっていますからね。

その「子育て夫婦」を支援する施策には、コロちゃんも興味があるのです。

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コロちゃん

コロちゃんが、子どもを持った1980年代には「専業主婦世帯は1114万世帯(64%)で、「共働き世帯は614万世帯(36%)」でした。

世の中では「専業主婦世帯」の方が多かったのです。

当然にしてコロちゃん夫婦も専業主婦を選択しました。

その当時「共稼ぎ」ができるのは親御さんが近くに住んでいるか、「2世帯住宅」の夫婦が多かったのを憶えています。いわゆる「3世代同居」のサザエさん夫婦ですね。

それが現在では「専業主婦世帯539万世帯(29.9%)」で「共働き世帯 1262万世帯(70.1%)」ですから、まさに時代が変わったことを教えてくれますね。

2.「厚生労働省労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会」

はい、名前が長いです。読んでいると途中で息継ぎが必要です。

皆さん、ひと呼吸で読んでみましょう。

はい、そーれ!「厚生労働省 労働政策審議会 職業安定分科会 雇用保険部会」

切れ目を入れると、やっと内容がわかるようになりましたね。

呼び方は「雇用保険部会」で充分です。

名前の通り「雇用保険」に係わる制度政策を答申する「部会」です。

今回は「雇用保険制度」の中の、「育児休業給付」と「育児時短就業給付制度の創設」等を議論しています。

この「雇用保険部会」のメンバーは、以下の3グループの方々で構成されています。

①「公益代表5人(大学の教授・理事)」
②「労働者代表5人(労働団体幹部)」
③「経営者代表5人(経営団体幹部・大企業人事部長)」

コロちゃんが知っているような「有名人」の方は1人もいらっしゃいませんでした。
(失礼しました)
(*>ㅅ<)՞՞ごめんちゃい

政府の政策は、大体が「官僚さん」が作成して、このような「審議会」で利害関係者が調整して、最終決定されることがほとんどです。

もちろん「政権政党」の「自民党」の「部会・政審会・政調会」でも議論・調整される模様です。

それでは、今回「雇用保険部会」で議論された内容を見てみましょう。

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コロちゃん

コロちゃんは、政党の内部機構などには全く知識はないのですが、以前に自民党は「政策」の「政策事前審査制」をとっていて、党内の「部会・政策審議会・政調会」で順々に審議して、全ての段階の了承を得ないと国会に提示できないと本で読んだことがあります。

さすが「政権政党」ですよね。総理大臣の一言では「政策」は決定できずに、党内の各利害代表者の事前調整が必要になっていると言われてましたね。

このような決定方式は、予算が拡大している時には利害調整ができますが、逆に不利益の配分は困難だという欠点もあります。

現在はどうなっているのか、コロちゃんには興味がありますが、それらの内容は見つけられませんでした。

3.「育児休業給付の引き上げ」

コロちゃんが、この「雇用保険部会」の資料を読んだ限りでは、一番の目玉は「育児休業給付」の引き上げ」です」

下記の図をご覧ください。

「厚生労働省 男女ともに育児休業を取得する場合の例」より

https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001161667.pdf
出典:厚生労働省 職業安定分科会雇用保険部会より(11月14日利用)

上記のグラフは、「育児休業給付の給付率引き上げについて」のイメージ図です。

いわゆる「産後パパ育休(最大28日間)」も書き込まれています。

この図の「赤丸」の「育児休業給付金67%(実質8割)」を、「80%(実質10割)」に引き上げるとしています。

この「実質8割から実質10割」への引き上げの詳細は、以下の通りです。

「厚生労働省 育児休業給付の給付水準モデル例」より

https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001161667.pdf
出典:厚生労働省 職業安定分科会雇用保険部会より(11月14日利用)

上記の「育児休業給付の実質8割から実質10割」への引き上げの考え方は、以下の通りです。

❶「①厚生年金保険料」と「②健康保険料」は、育児休業中・産後パパ育休中は申出により支払いが免除。

❷「③雇用保険料」と「④所得税」は、育児休業中・産後パパ育休中に、勤務先から給与が支給されない場合は、雇用保険料負担はなく所得税もかからない。

❸「⑤住民税」は、前年の収入により税額が決定されるため、育児休業中・産後パパ育休中も支払う必要があり。

❹「育児休業給付」は非課税。

上記の❶~❹を給与支給項目に当てはめて計算し、現行の「育児休業給付金67%(実質8割)」を「育児休業給付金80%(実質10割)」に引き上げるとしています。

この新しい「育児休業給付」の引き上げを、2025年度からの引き上げを目指すとしています。

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コロちゃん

コロちゃんの時代には、育児休業の制度自体がありませんでした。

育児休業が初めて制度化されたのは1992年とあります。今から30年前ですね。

データを見ると1991年が「専業主婦世帯888万世帯(50.3%)、共稼ぎ世帯877万世帯(49.3%」と、この年はまだ「専業主婦世帯」が多いのですが、次の年の1992年には「専業主婦世帯903万世帯(49.7%)、共稼ぎ世帯914万世帯(50.3%)」と逆転しています。

この「専業主婦世帯と共稼ぎ世帯数の逆転」の年の1992年に合わせたかのように、ちょうど「育児休業制度」が始まったのです。

4.「育児休業の取得率・取得期間の状況」

上記のように「育児休業給付金」を見ていると、皆さんはどのくらいの日数を「育児休業」で取得されてるのかを知りたくなりますよね。

次に皆さんが取得されている「育児休業の取得率・取得期間の状況(2021年度)」を見てみましょう。

①「女性の育児休業の取得率・取得期間」

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 育児休業の取得率・取得期間の状況」より

https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001161667.pdf
出典:厚生労働省 職業安定分科会雇用保険部会より(11月14日利用)

女性の「育児休業取得率」は、このグラフを見ると「平成19年(2007年)」以降は、一貫として8割台をキープしています。

そして「育児休業期間」も見てみましょう。

「厚生労働省 育児休業の取得率・取得期間の状況」より

https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001161667.pdf
出典:厚生労働省 職業安定分科会雇用保険部会より(11月14日利用)

女性の「育児休業取得期間」を見ると、その95.3%が「6ヶ月以上」です。一番多いボリュームゾーンは「12ヶ月」の34.0%ですね。

やはり「女性の育休期間」は、1年間ほどは取られている方が多いようです。

②「男性の育児休業の取得率・取得期間」

続いて「男性の育児休業取得率」を見てみましょう。たぶん低いだろうなーと皆さんお思いでしょうね。

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 育児休業の取得率・取得期間の状況」より

https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001161667.pdf
出典:厚生労働省 職業安定分科会雇用保険部会より(11月14日利用)

おー! やっぱり男性の「育児休業取得率」は低いですね。

しかし、平成29年(2017年)から急上昇していますね。このグラフでは昨年の令和4年(2022年)で17.3%となっています。

ただ政府の目標は、以下のようになっています。

①「2025年に 30%→50%」
②「2030年  85%」

「今から2年後に50%で、7年後に85%ですか?」 ちょっと無理じゃないかなーとコロちゃんは思ってしまいました。コロちゃんの頭の中が「昭和」のせいでしょうか?

しかし、上記のグラフの「男性のラインの急上昇」に安心するのはまだ早いです。

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 育児休業の取得率・取得期間の状況」より

https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001161667.pdf
出典:厚生労働省 職業安定分科会雇用保険部会より(11月14日利用)

なんと「男性」の「育児休業の期間」は、14日未満が51.5%も占めるのです。

「女性の12ヶ月」に比べると、「男性2週間未満」とは、何と短い事か!

まだまだ、男女の子育てが同等になるためには、より大きな政策が必要のようですね。

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コロちゃん

コロちゃんが、「少子化対策」や「子育て対策」に「政策」を持ち出すのは、自然に任せておけば、絶対に改善しないことがハッキリ見えていることによります。

日本の家族の在り方は、かつての農村の「大家族制度」から社会の変化に合わせて「核家族」に変貌してきました。

その中で未だに残っているのは「男尊女卑」の根強い観念です。

言葉や表向きでは絶対に口には出せない価値観ですが、社会の深層には地下水流として未だに流れていると思いますよ。

「企業経営者」や「政界」の「オールドボーイズクラブ」などは、その女性蔑視の価値観が社会の残渣として残っている証だと、コロちゃんは思っていますよ。

5.「育休時短制度創設」

今回提案された「育児時短就業給付(仮称)」については、新聞報道では以下の様に報じています。

「2歳未満の子どもを育てる親を対象に時短勤務中に毎月払われる賃金に一定の料率を上乗せして支給するなどの案を示した」

しかしコロちゃんが、この「雇用保険部会の資料」を見ても、具体策は見当たりませんでした。

ただ「制度の概要」は、以下の記載があります。

【制度概要】
「被保険者が、2歳未満の子を養育するために、時短勤務をしている場合に、賃金の低下を補い、時短勤務の活用を促すための給付を支給する」

「給付水準については・・・引き続き、具体的な検討を進め、2025年度からの実施を目指す」

この「雇用保険部会」の「資料」を読んだ限りでは、まだ具体策が決まっていないのか、それとも一般に公表されていない資料に記載されているのかもしれませんね。
(利害関係者の調整が進んでいないのかもしれません)

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コロちゃん

この「雇用保険部会の資料」の中には「時間勤務制度を望む者の仕事と育児の両立が難しかった理由」のアンケート調査も載っています。

その中で一番多かった答えが「勤務先に短時間勤務制度や残業を免除する制度などの両立できる働き方の制度が整備されていなかった(36.7%)」でした。

このように「育児休業」には、個人の意識変革よりも「社会制度の整備」が欠かせないと、コロちゃんは思いましたね。

6.「子育て世代の意識の変化」

コロちゃんが、この「雇用保険部会」の「資料」を読んで、興味を引いた項目がありました。

それは「子育て世代の意識」のグラフです。

下記のグラフをご覧ください。

「厚生労働省 育児休業をとって子育てしたいの割合推移」

https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001161667.pdf
出典:厚生労働省 職業安定分科会雇用保険部会より(11月14日利用)

上記のグラフは「育児休業を取って子育てしたいの割合推移」です。「赤ラインが女性」で「緑ラインが男性」です。

このグラフを見ると「男性の緑ライン」が、「2016年卒」をボトムとして年々増加し、来年2024年の卒業予定者は「女性(赤ライン)」にわずか1.9%差まで迫っています。

この様子ですと、次の調査では「女性(赤ライン)」を「男性(緑ライン)」が上回りそうな勢いです。

なんか、コロちゃんは、この現代の若い男性たちに「今の若者もなかなかやるな」と、隣で肩をたたいて励ましてやりたくなりましたよ。

コロちゃんの思いとしては、子育て世代が充実して楽しい「子どものいる生活」をおくるために、もっと国の支援と手助けが必要と思っていますから、これらの施策も遅すぎたと思います。

しかし、過去を振り返っても仕方がありませんから、もっと「お国」は力を入れて「子育て支援」にまい進していただきたいと、心から思いますね。

「子どもは国の宝」ですし、「子どもは家庭の宝」です。

コロちゃんは、もっと子どもの多い楽しい世の中にしてほしいと思いますよ。

なお、上記で取り上げた「労働政策審議会 職業安定分科会 雇用保険部会」の「資料」をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

第186回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

Annette MeyerによるPixabayからの画像
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