おはようございます。今朝の散歩で歩くワンコの姿はとってもきれいで、シュッとスマートに歩いてるように見えました。
「どうして?」って?
実は昨日の日中に、コロちゃんはワンコをシャンプーしてあげたのです。
コロちゃんは、毎月1回ワンコのシャンプーを行なっているのですが、ここ3日ほど雨模様だったので、やっと晴れた昨日に、ワンコのシャンプーを済ませたのです。
やはり、シャンプーをするといい匂いもしますし、ワンコも気持ちが良いせいか、今朝の歩きがポコポコと軽やかですね。
コロちゃんが、痛い腰をかばいながらシャンプーで洗ってあげた甲斐があるというものです。今朝は思わず声が出てしまいました。
コロちゃん
あー、き・も・ち・いーーー!
それとはまったく関係がない話題ですが、今日は「日本の人口が爆縮する」というお話しをポチポチします。
1.「人手不足の時代となった」
最近の報道で、バス運転手の手配が付かずに運休するとか、飲食店で人手不足で営業時間を短縮するとの表示が増えたとかを報じています。
ただ、コロちゃんがこのブログでポチポチするためにいろいろデータを調べていると、足元では「労働力人口」は、まだ増えているんですよね。
下記のグラフをご覧ください。
「総務省統計局 就業者数の推移」より」
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/gaiyou.pdf
出典:総務省統計局 労働力調査 (基本集計) 2023年(令和5年)8月分 より(10月10日利用)
上記のグラフの黒の実線が「就業者数の推移」なんですけど、この本文には「13ヵ月連続の増加」と書き込まれています。
まあ、将来的には「高齢者」と「女性」の労働力としての供給はもう限界に近いとされていますので、今後「就業者数」は、間違いなく減少に転じるとは思います。
しかし、現在足もとの「就業者数」はまだ増加しているのに、なぜもう「人手不足」が始まっているのでしょうか。
2.「生産年齢人口が減少」
それは「生産年齢人口(15~64歳)が減少しているからと思われます。
下記のグラフをご覧ください。
「総務省 我が国の人口の推移」より
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc111110.html
出典:総務省 平成28年度版 情報通信白書 人口減少社会の到来 より(10月10日利用)
上記のグラフによると、日本の「生産年齢人口(15~64歳)」は、1995年をピークに減少に転じているとあります。
その減少の様子は以下の通りです。
〇「2015年生産年齢人口(15~64歳)7728.2万人」
〇「2020年生産年齢人口(15~64歳)7508.8万人」
2015~2020年の5年間に「生産年齢人口(15~64歳)」は、219.4万人も減少しています。
この5年間を平均すると、毎年43.9万人も減少しています。
この数字は、神奈川県町田市(43.5万人・2020年)か、千葉県柏市(43.2万人・2020年)規模の人口が、毎年減少していくことを示しています。
このように「生産年齢人口」が減少しているにもかかわらず、「就業者数」が増加している理由は、「高齢者」と「女性」の就業が増えたことによります。
「高齢者・女性」の「就業者数」の増加数の方が、「生産年齢人口」の減少数を上回っていたと言う事でしょう。
しかし、その増えた分の「高齢者」と「女性」のほとんどは、短時間の「非正規雇用」です。
そのために、日本の生産力の主力である「生産年齢人口(15~64歳)」の減少を、カバーしきれず、あちこちの労働現場で「人出不足」となっているものと思われます。
やはり、「日本」の生産の主力部隊は「生産年齢人口(15~64歳)」なのです。
なお、この「生産年齢人口推移」をみられる「国立社会保障・人口問題研究所」の「日本の将来推計人口(令和5年推計)」をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。
https://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2023/pp2023_gaiyou.pdf
3.「未来の生産年齢人口(15~64歳)」
それでは、日本の今後の「生産年齢人口(15~64歳)」は、どのように推移するのでしょうか。
「国立社会保障・人口問題研究所の将来推計」によりますと、以下の様に推移することがわかっています。
上記でみた2020年の7508.8万人から下記に書き出します。
①「2020年生産年齢人口(15~64歳)7508.8万人」
②「2030年生産年齢人口(15~64歳)7075.7万人」
③「2040年生産年齢人口(15~64歳)6213.3万人」
④「2050年生産年齢人口(15~64歳)5540.2万人」
⑤「2060年生産年齢人口(15~64歳)5078.1万人」
これを見ると、だいぶ将来の「生産年齢人口」は減るなーと、誰しもが考えますが、今日はちょっと違った視点で見てみたいと思います。
それは、「生産年齢人口の減少スピード」です。
4.「減少ではなく爆縮」
上記で見た10年ごとの「生産年齢人口数」の「減少数」を見てみましょう。
下記にもう一度コピペします。
①「2020年生産年齢人口(15~64歳)7508.8万人」
②「2030年生産年齢人口(15~64歳)7075.7万人」▲433.1万人
③「2040年生産年齢人口(15~64歳)6213.3万人」▲862.4万人
④「2050年生産年齢人口(15~64歳)5540.2万人」▲673.1万人
⑤「2060年生産年齢人口(15~64歳)5078.1万人」▲462.1万人
コロちゃんは、今まで「人口減少」という言葉を使っていました。しかし、最近はその減少スピードの速さから「減少」では実態が反映しきれないと考えています。
それで「シュリンク(shrink・縮む)」と表現したこともありますが、上記の「減少」はそれでも生ぬるいと考えました。
上記の2020~2030年の10年間(現在時点)は、平均で毎年43万人の減少です。
しかし、次の10年間の2030~2040年間には、毎年平均で86万人と、2020~2030年(現在時点)の倍近い「減少数」となるのです。
これは「減少」や「シュリンク(縮む)」ではなく、「爆縮」でしょう。
〇「爆縮とは何か?」
「爆縮」とは、「人口学」の言葉ではありません。主に「工学」でつかわれている言葉です。
下記の引用をご覧ください。
「ウィキペディア 爆縮」より
「爆縮は爆発の圧力を外部に解放するのではなく、内部へ圧力が上昇へと向う。これによって通常では得難い物理現象を、発生させるのに利用される。」
「主として工学的な意味に用いられている。核爆弾に利用されている」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%88%86%E7%B8%AE
ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典:「爆縮」最終更新 2023年9月7日 (木) 03:49
上記の引用が本来の意味の「爆縮」なのですが、コロちゃんは、上記の2030~2040年の急激な「人口減少」を「爆縮」と表現した新聞記事を見てからは、まさにピッタリの表現だと思いました。
5.「2030~2040年の10年間に起きること」
現在は、2020~2030年の間にあります。その期間の「生産年齢人口」の減少は、年に43万人の減少となっています。
その現状でも現在「人手不足」が騒がれています。
それが2030~2040年には、上記の倍近い毎年86万人の「生産年齢人口」の「爆縮」が始まるのです。
社会全体で「人手」の奪い合いが始まることは容易に想像が付きます。
ある試算では、2030年に341万人、2040年に1100万人の労働供給不足が発生すると書かれていました。
6.「人手不足以外に何が起きるのか?」
その急激な人口の「爆縮」の過程で、どのようなことが起きるのでしょうか。
①税収の低下
②社会保障関係費の増加
③公共施設・インフラの老朽化
④行政サービスの低下
⑤消費の減少
⑥空き家の増加
⑦生産力の低下
⑧様々な社会システムの機能不全
ちょっと考えただけでも、上記のような課題が思いつきますね。他にもたくさんありそうです。
今までは、人口が増加する前提で作られていた様々な「社会システム」を、今後は「人口減少を前提としたシステム」に作り直さなければならなくなります。
日本は、民主主義国家ですから、「社会システム」の「不利益への変更」には大変な抵抗があることでしょうから、多くの困難が想像できます。
しかしこれをやり遂げれば、同じ「人口減」を後から追いかけて来る他の先進国へ「日本モデル」の提示となるでしょう。
7.「日本は老いたのです」
ここまでポチポチしてきて、コロちゃんの頭には「日本は老いたのだ」という言葉が浮かびました。
それをわかり易く目で見る為に、皆さんの「平均年齢」を見てみましょう。
「国民全員の平均年齢」を、戦後の1950年から10年ごとに見てみましょう。
①1950年 22.3歳
②1960年 28.5歳
③1970年 30.5歳
④1980年 33.5歳
⑤1990年 37.0歳
⑥2000年 41.4歳
⑦2010年 44.6歳
⑧2020年 47.2歳
⑨2030年 49.2歳(推計)
⑩2040年 50.4歳(推計)
⑪2050年 51.3歳(推計)
(国立社会保障・人口問題研究所 日本の将来推計人口(平成14年1月推計)について 表4 人口の平均年齢,中位数年齢および年齢構造指数:中位推計より)
上記が、戦後日本の「平均年齢」を、10年ごとに追いかけたものです。2020年以降は「推計」になります。
現在時点に近い2020年の「日本国民全員の平均年齢」は、「⑧2020年 47.2歳」になりますね。
「壮年」というか「老年の入り口」の年齢となっています。
これを見ると、コロちゃんが「たぶんそうだろうなー」と考えていた通りに、見事に年々「平均年齢」が上昇してきています。
「日本全国民」の「平均年齢」ですから、若い方が元気がよく生産力も高い事は、容易に想像が付きます。
ここで、上記の「日本の平均年齢」の時代がどんな様子だったのかを、下記に簡単にカキコキします。
①「1950年」は、ほぼ「団塊の世代(1947~1949年生まれ)」が生まれた時代です。敗戦後の日本で最初のベビーブームが生まれました。
この時の「平均年齢は22.3歳」、若い「新生日本」の始まりでした。
③「1970年」は、その「団塊世代」が20歳前後となり、「世の中が激しく荒れた時代」です。
「平均年齢は30.5歳」、まだまだ若い日本でした。
この年代の頃に、コロちゃんは10代後半で青春の真っただ中でしたね。ワクワクしながら青春を謳歌していましたね。
⑤「1990年」は、「バブル経済とその崩壊の時代」です。バブリーなキラキラと、その後の崩壊で「平成不況」になるなど、その落差が極端に振れた時代でした。
この時の「平均年齢は37.0歳」、働き盛りというのでしょうか。
⑧「2020年」は、つい3年前のことです。「失われてた30年」の下で長く元気のない経済が続いていました。
「平均年齢は47.2歳」、ちょっと「老い」の雰囲気が漂ってきました。
⑨~⑪「2030~2050年」、まだまだ平均年齢の上昇は続きます。
「平均年齢は49.2~51.3歳」、日本は現在よりもさらに全国民が「高齢化」していきます。
この「戦後日本」の流れの中で、コロちゃんがリアルタイムに見てきたのは、1950年代初頭~2020年代の70年間となります。
このように見ていくと、コロちゃんは「日本は老いたのだ」との感慨を覚えましたね。
「老いた」からには、若い時に来ていた服は似合いません。
「日本国」も、国民の「平均年齢」が若い時に作られた多くの「社会システム」を脱ぎ捨てて、新しい「社会システム」に着替えないといけない時期が来たのではないでしょうか。
8.「人口爆縮はチャンスでもある」
今日のテーマは「爆縮する人口」です。
多くの「未来予測」のうちで、「人口予測」ほど当たる「予測」はないと言われています。
それもそのはずで、現在の「若者」が将来の「高齢者」になるのですから、よその国から数百万人の移民でも来ない限り、「人口予測」は外れないのです。
ですから、上記で見てきたように、「日本の人口予測」は必ず「当たり」ます。
もう一度下記で見てみましょう。
①「2020年生産年齢人口(15~64歳)7508.8万人」
②「2030年生産年齢人口(15~64歳)7075.7万人」▲433.1万人
③「2040年生産年齢人口(15~64歳)6213.3万人」▲862.4万人
④「2050年生産年齢人口(15~64歳)5540.2万人」▲673.1万人
⑤「2060年生産年齢人口(15~64歳)5078.1万人」▲462.1万人
上記の「生産年齢人口」の減少が一番多い時期は「2030~2040年(▲862.4万人)」の10年間なのです。
その手前の10年間「2020~2030年(▲433.1万人)」の倍の減少となります。そして2040年以降は「生産年齢人口」の減少幅はやや緩やかになります。
ですから現在の2020年代に、その「生産年齢人口」の減少に適応(社会システムの改変)ができるならば、それ以降の減少にも対応ができるでしょう。
そして、その「社会システム対応」の経験で、少子高齢化で日本の後を追ってくる「韓国」や「中国」そして、「EU諸国」などへ伝え教える貴重な経験となるでしょう。
「日本」は、人口減少社会での「世界の先駆者」となりうるのです。
これから来る「人口爆縮」を「新たな社会」を作るチャンスととらえてみたらどうでしょうか。
これを直視しないで「日本が元気を取り戻す」とか「成長して果実を分け合う」とかの考えが聞こえてきますが、コロちゃんは、ハッキリと「間違っています」と言いたいですね。
「日本は老いた」のでもう「大きな成長はできない」のです。
「老い」は止めることは出来ません。
しかし受け入れて「社会を作り直す」ことはできます。
今必要なのは困難でも「社会を作り直す」ことだとコロちゃんは思いますね。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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