【社会考】「財政制度審議会」が開かれました

社会

おはようございます。つい先日「次男一家訪問」を終えたコロちゃんは、ようやく平常時の生活に戻ってきました。

今朝のワンコとの散歩は、東の空が日の出直前で、朝焼けのオレンジ色の空が広がっていました。ワンコも気持ちよさそうにポコポコ歩いていましたよ。

「朝焼けの空」は、下記にアップしますので、爽やかさをご堪能下さい。

今日は「財政制度審議会のあれこれ」をカキコキします。

0.「今日の記事のポイント」

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コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「鈴木財務大臣ってだれ? 財政制度審議会あれこれ」

☆「個人消費は減少・企業収益は増大・物価上昇率は高い」

☆「ゴメン、今日は審議会『建議』の基礎データの紹介だけです」

1.「鈴木財務大臣ってだれ?」

コロちゃんが今日のブログで「財政制度審議会」を取り上げるには、ちょっとしたわけがあります。

この「財政制度審議会」は、財務大臣の諮問機関ですから、財務大臣に「建議」という形でアドバイスを言上するのが「お仕事」です。

そのアドバイスの相手の「鈴木財務大臣」は、岸田総理の政策に対して否定的とまでは言えませんが、最近ハッキリと「懸念」を表明しているのです。

先月の10月23日に、岸田総理は衆議院本会議での「所信表明演説」で、物価高を乗り越えるため「税収増分の一部を公正かつ適正に還元し、国民負担を緩和する」と演説しました。

そして「経済対策」に、過去2年間で所得税と住民税が3.5兆円増加したとして「税収増を納税者である国民に分かりやすく『税』の形で直接還元する」という理屈で「減税」を盛り込んでいます。

この「税収増を還元」と言っても、「本予算・補正予算」は、巨額の「国債発行(借金)」によって成り立っています。

そもそも去年の「所得税・住民税」の増加分などは、昨年中に使っているんですよね。

予算全体が「国債発行(借金)」をしなければ成り立ちません。それを「税収増を還元」でみんなに配るとは意味わからんとコロちゃんは、思いましたね。

コロちゃんが、そう思っていましたら、「鈴木財務大臣」が、11月8日の衆議院の「財務財務金融委員会」で、下記のような発言をしていました。

①「税収の増えた分は、政策経費や国債の償還などですでに使っている。」

②「減税をするなら国債の発行をしなければならない」

これは「その通り」ですよね。だれでも普通に考えれば、同じ結論になると思いますよ。

しかし、このような発言をコロちゃんがするのだったら、誰も文句は言わないでしょうけど、「岸田内閣の財務大臣」が「岸田総理」の発言を否定してもいいのでしょうか?

明らかな「内閣不一致」ですよね。

この「鈴木俊一財務大臣」は、父親が元総理の「鈴木善幸氏」で、二世議員です。義兄(姉の夫)は麻生太郎氏で政界一族の一員ですね。

もともとは岸田派(宏池会)に所属していましたが、2015年に退会し暫くは無所属でしたが、2016年に義兄が領袖を務める麻生派(志公会)に入会しています。

このような経過があったので、コロちゃんは今回の「財政制度審議会」の「建議」を注目したのです。

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コロちゃん

今回の「建議」は135ページもあるんですよ。コロちゃんはとても全部をキッチリ読み込むなんてできませんよね。

せいぜいが斜め読みするだけなんですが、新聞での報道を合わせて読むと、何となく「建議の雰囲気」は分かります。

そこでちょっと気になったところを取り上げて、コロちゃんの考えや思いをカキコキして「いっちょ上がり!」って簡単に出来たら楽なのですが、なかなかそうはいかないのが原稿作成の常ですね。

あと「鈴木財務大臣」が「2世議員」だという件ですが、岸田総理は3世議員だそうですね。つい先日も、野田元総理が「ルパンでも3世」と言って話題になりました。

日本の国会議員数は710名(衆院465名・参院245名)ですが、そのうちの3人に1人が世襲議員となっています。

特に総理大臣を見てみると、1989~2021年の32年間の総理大臣19人の内、世襲でなかったのは6人で、世襲率はなんと70%となっているそうですね。

だんだん日本も「中世」の「貴族と庶民の世の中」に変わってきているのでしょうか。

2.「財政制度審議会」

「財政制度審議会 財政分科会」とは、財務大臣の諮問機関ですから、財務大臣さんへのアドバイスを「建議」します。

「建議」の内容は、「国の予算や決算」、それと「財政投融資の調査」なども含まれています。

「分科会会長」は、経団連会長の十倉雅和氏ですが、肩書は「住友化学会長」で出席しています。他のメンバーは「大企業経営者」+「学者」+「マスコミ関係者」等の36名となっています。

あっ、「労働団体」として「芳野友子連合会長」もメンバーに入っていますね。

この「建議」の内容は、かなり専門的でコロちゃんレベルがどうこう言える内容ではないのです、ところどころで気になったところを、何ヶ所か取り上げてみたいと思いますね。

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コロちゃん

今の日本の政界には、「財政再建派」と「積極財政派」の2グループがいるのですよ。

現在の鈴木財務大臣は「財政再建派」なのですが、政権政党である自民党内には「安倍派」を中心とした「積極財政派」が結構多いんですよ。

「財政再建派」は、「あんまり借金しちゃダメだよ、なるべく借金は返しましょうね」という集まりです。

「積極財政派」は、「借金なんかいくらしてもヘーキヘーキ、先行きは何とかなるよ」と言う集まりです。
コロちゃんの解釈です)

「積極財政派」の議員さん達は「責任ある積極財政を推進する議員連盟」というグループを作っています。

その方たちは約100名ほどいらっしゃるようですが、「日本の財政状況は破綻寸前とか、国債は国民の税金で返済すべきだ、との常識は誤りだ」との、ちょっと変わった主張をしています。

設立は2022年2月ですね。共同代表には「中村裕之衆議院議員・谷川とむ衆議院議員・足立敏之参議院議員」が就いています。

岸田総理も、この人数が100人ほどいる議員たちにも、気を配らなければ政権が安定維持とならないようですね。たぶん結構苦しい立場なのでしょう。

だからと言って、コロちゃんは「岸田総理」に同情はしませんよ。「政治の世界」とはもともとそのような世界なのですからね。

3.「民間消費支出は増加が期待される」

まずは「日本経済」の現状の認識です。

下記のグラフをご覧ください。

「財務省 個人消費」より

https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/03.pdf
出典:財務省 令和6年度予算の編成等に関する建議 より(11月25日利用)

個人消費の推移は、「名目(黒色実線)」ではコロナ禍の落ち込みから大きく上昇していますが、物価上昇率を加味した「実質(黒色点線)」は、未だに100(2015暦年)を下回っています。

添え書きでは、以下の様に書かれています。

「個人消費は、コロナによる落ち込みから勢いが戻りつつある」

「今後、賃金上昇の継続によって消費者の購買力の上昇期待が高まり、消費支出が増加することが期待される」

この文章によると、「個人消費」は、今後に期待というところの様です。

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コロちゃん

「建議」では「消費支出」が今後増加するとなっていますが、総務省統計局が発表している「二人以上の家計消費(11月7日発表)」のデータは以下の通りとなっています。

1月 ー0.3%
2月  +1.6%
3月 ー1.9%
4月 ー4.4%
5月 ー4.0%
6月 ー4.2%
7月 ー5.6%
8月 ー2.5%
9月 ー2.8%

こちらのデータでは、1~9月の家計消費の中で、プラスとなっているのは「2月+1.6%」のみですね。「消費支出」は一向に上向く気配は感じられませんね。

コロちゃんは、実質賃金が低下し続けている間は、「個人消費」も息切れするのではないかと考えていますね。

4.「企業収益は改善」

「賃上げ」をどうこう誰が言おうと、肝心の「企業収益」が上がっていなければ、賃上げの原資が無くなります。

それでは「企業収益」を見てみましょう。

「財務省 企業収益」より

https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/03.pdf
出典:財務省 令和6年度予算の編成等に関する建議 より(11月25日利用)

上記のグラフを見ても、企業は「儲かってまんな」です。添え書きでは、以下の様に書かれています。

「企業収益は大企業を中心に改善」

文句のつけようもなく、「企業業績」は順調のようですね。

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11月24日の東京株式市場では、東証プライム全上場企業の16%にあたる260社が上場来高値を付けており、バブル崩壊後の高値(3万3573円)を超えてきています。

企業業績の上昇に、株式市場は敏感に反応していますね。

これらの企業業績による利益を、個々の企業がどのように使うのかが注目されますね。

これまでのような「内部留保増加・株主配当増加」に回すならば、日本経済もこれまでがそうだったように「低成長・低賃金・低消費」に留まるでしょうね。

さて、これらの企業動向がどう動くか、コロちゃんは興味津々ですよ。

5.「消費者物価上昇率は高止まり」

次は「消費者物価の推移」です。

「財務省 消費者物価の推移」より

https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/03.pdf
出典:財務省 令和6年度予算の編成等に関する建議 より(11月25日利用)

上記のグラフを見ると、20220年以降の急激な上昇が目につきます。「コアCPI」とは、値動きの激しい生鮮食料品を除いた物価上昇率です。

「コアCPI(黒色実線)」の動きを見ると、昨年末がピークでしたが、今年2023年になっても高止まりしていますね。

添え書きでは、以下の様に書かれています。

「物価は依然として上昇傾向が継続している」

「 足下の物価上昇の主要因は、エネルギーから食料品やその他一般物価に変化している」

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コロちゃん

「建議」の内容によると、日本経済はハッキリと「コロナ後」の平常に戻ってきていると断言していますね。そして「今後は物価高や金利上昇が常態化する」可能性があるとしています。

「消費者物価」の上昇が進むと、今後それを抑える為に、金利も上昇する可能性が高くなります。

「金利」が上昇すれば、巨額の借金の利子である「国債の利払い費」が増加しますよね。

内閣府の試算の「利回り」と「利払い費」の予測は以下の通りです。

①2030年度「10年国債利回り1.4%ケース」利払い費は9兆円台半ば

②2030年度「10年国債利回り2.7%ケース」利払い費は13兆円程度

なんと、「利回り」が1.3%上振れるだけで、「利払い費」は4兆円も増加するのですね。

なお、現在の「10年もの国債利回り」は以下の通りです。明らかに上昇してきていますよね。

❶4月の植田日銀総裁の就任直前「0.4%」

❷11月25日現在「0.777%」

たった今コロちゃんが「10年物国債金利(長期金利)」を調べてみたら「スリーセブン0.777%」でした。

2年前に亡くなったコロちゃん妻は、パチンコが大好きでしたから、スリーセブンに大興奮するでしょうけど、国債金利のスリーセブンは誰も喜ばないでしょうね。

この予測される「金利上昇」は、次世代(子・孫世代)の借金(国債費)が大きく膨らむことを意味しますね。

6.「とりあえずここまでを見てみました」

今回の「財政制度審議会 財政制度分科会」の新聞報道では、この「建議」の内容を簡単な箇条書きの表を添付して伝えています。

その内容の内の、コロちゃんが興味を引く点は以下の通りです。

❶「物価・賃金をみれば財政健全化に軸足を移す時」

❷「少子化対策は財源の安定確保が不可欠」

❸「防衛費は国債依存なく税による安定財源を」

他にも何点かありましたが、コロちゃんのアンテナにピピっと引っかかったのは、上記の3点です。

今日のブログで取り上げた課題は「①民間消費支出」「②企業収益」「③物価上昇率」の3点です。これらの3点は、「建議」の内容に踏み込むための「基礎データ」となります。

この「基礎データ」を確認したうえで、その結果から、上記の「❶財政健全化」「❷少子化対策財源」「❸防衛費財源」の「建議」を組み立てています。

今日のブログでは、その❶~❸まで進めませんでしたが、次回に検討したいと思います。またこのブログへのご訪問をお願いしますね。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

Uschi DugulinによるPixabayからの画像
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