【社会考】末は「博士」か「大臣」か?

社会

おはようございます。昨夜の事ですが、コロちゃんがいつものように、夕食後にワンコのその日の最後の💩と💦をさせようと、玄関を開けるとザーザー雨が降っていました。

コロちゃんは、このワンコの散歩は1日に3回出かけることにしているのです。

朝1番は、近所の周辺の1周ですから15分ぐらいですね。午後は、遠回りで近所の小学校の先まで歩いてきますから40~50分はかかります。

そして最後の夜は、夕食後の💩と💦に近所を10分ぐらい出ています。

その最後のワンコ散歩に雨がザーザー降っていると、今までコロちゃんはワンコを抱っこして近くの「道路の高架下」まで往復していたのですが、その行為はいつも痛む腰を我慢して行なっていたのですよね。

しかし、昨夜は違いましたよ。

「ジャーン!」、今のコロちゃんには「ペットカート」という優れモノがあるんですよ。
\( ̄∀ ̄*)/ジャ─ン♪

コロちゃんは、雨がザーザー降る中を、ワンコを「ペットカート」にヨイショと乗せて、ゴロゴロと高架下への往復をしてきましたよ。

もちろん、コロちゃんの腰は全然痛みませんでしたよ。こんな事なら、もっと早く「ペットカート」を買っておけばよかったですよ。

この「ペットカート」を、ご購入したい方は、下記の商品をポチッと押してご購入下さいね。そうすればコロちゃんにいくばくかのご利益が入りますから嬉しいですね。

今日は「末は博士か大臣か?」をカキコキしますね。

.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「かつてはもてはやされた博士人材と、博士課程卒は就職率が低い」

☆「博士を2040年に3倍にするってと、コロちゃんは低学歴です」

☆「大学と大学院の費用はと、卒業旅行の始まりは?」

1.「かつてはもてはやされた博士人材」

コロちゃんが新聞を読んでいますと、「文部省が2040年までに博士人材を3倍に増やす」という記事に目を止めました。

コロちゃんが「博士」と聞くと、頭に直ぐ浮かんだのは「お茶の水博士※」です。

(※お茶の水博士:コミック「鉄腕アトム」:科学省長官:1952年:手塚治虫:光文社:少年連載:フルネーム:御茶ノ水博志)

なにしろ、この「鉄腕アトム」は、コロちゃんが小学生時代に「少年」という雑誌で月間連載されていましたからね。毎月コロちゃんは楽しみに読んでいましたよ。

そして、今日のテーマの「博士人材」というと、昔の「末は博士か大臣か」という明治の「立身出世」の在り方が頭に浮かびます。

この「末は博士か大臣か」という言葉は、おそらく「明治初期」に誰かが言った言葉だと思いますが、福沢諭吉や菊池寛説などの諸説があり、はっきりしていません。

しかし、広く世の中に知られていた言葉のようです。1963年には同名の「映画※」も作られています。

(※末は博士か大臣か:1963年映画:主演:フランキー堺:大映)

このように、日本の一時代には「博士」と「大臣」が栄誉の頂点と思われていた時代が確かにあったのだと思われます。

しかし、現在の「博士号」は、その社会的地位の凋落が著しいものとなっていますね。

2.「博士課程卒は就職率が低い」

それでは、まず「大学院修士課程・博士課程」の実態からみてみましょう。

このデータは、文部科学省が昨年2023年12月に発表した「令和5年度学校基本統計(学校基本調査の結果)確定値」のものです。

まずは、「大学・大学院修士課程・博士課程」の人数を抑えておきましょう。

➀「大学・大学院の学生数をみる」

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「文部科学省 各学校段階ごとの在学者数の推移」より

https://www.mext.go.jp/content/20230823-mxt_chousa01-000031377_001.pdf
出典:文部科学省 令和5年度学校基本統計(学校基本調査の結果)確定値より(3月27日利用)

上記のグラフは「各学校段階ごとの在学者数の推移」です。

「桃色ライン:幼稚園」の減少が目立ちますね。これは「団塊の世代」の山です。「団塊の世代」が幼稚園時代を終えると、その後は減少の一途となっています。

また、右肩上がりの「青色ライン:大学学部・大学院」と「紺色ライン:大学学部」が、大学の学生数です。下記に「学生数」を記載しますね。

◎「大学・大学院:学生数(2023年12月)」

➀「大学:学部生:263.3万人」

➁「大学院修士課程:16.9万人」

③「大学院博士課程:7.6万人」

上記のグラフが添付されたデータを見ると、「大学院進学者」は大学「学部卒業生」の12.5%となっています。

10人に1人強ですから、さほど多くはないですね。

ただ、この進学率はあくまでも「大学学部生全体(文系+理系)」の数字で、別のデータでは「理学:43.1%」や「工学:38.0%」「農学:26.5%」との数字も見られます。

要するに「理系大学生」の大学院進学率は高く、「理系大学」によっては「学部卒業生」の半分が大学院に進学する大学もある模様です。

その分「文系大学卒業生」の「大学院進学率は低い」実態があるようですね。

また「大学院修士課程」の入学者数は2010年度をピークに減少に転じています。そして「大学院博士課程」の入学者数も、2003年度をピークに減少傾向となっているようですね。

 

➁「博士課程修了者の就職率は低い」

さて、ここでは最近よく耳にする「高学歴ワーキングプア※」の実態の数字を見てみましょう。大学院には「修士課程2年」とその後の「博士課程3年」があります。

(※高学歴ワーキングプア:大学院を卒業し、院卒なら修士号や博士号を取得していながら、無職・非正規雇用労働者になっていたりする人たちのこと)

その「博士課程3年の卒業後の進路」を見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「文部科学省 博士課程修了者の主な進路状況」より

https://www.mext.go.jp/content/20230823-mxt_chousa01-000031377_001.pdf
出典:文部科学省 令和5年度学校基本統計(学校基本調査の結果)確定値より(3月27日利用)

上記のグラフは、昭和60年(1985年)~令和5年(2023年)の「大学院博士課程修了者の卒業後の進路」です。

赤線ラインが「博士課程修了者の就職率」の推移ですね。令和5年(2023年)が過去最高の70.2%となっています。

下に「大学修士課程修了者」と「博士課程修了者」の「就職率」を書き出してみますね。

◎「大学修士課程修了者就職率&博士課程修了者就職率」

❶「修士課程就職率:77.4%」
❷「博士課程就職率:70.2%」

上記のように「博士課程修了者」の就職率は「修士課程修了者」よりも、7.2㌽低くなっています。

それでも、過去の平成31年(2019年)には、この差が9.6㌽もありましたから、だいぶマシになったようです。

この数字を「博士課程就職率」が思ったよりも高いと思われる方も多いと思いますが、これには数字のマジックがあります。

これから下記で紹介しますが、「博士課程修了者数」は2003年から2023年とでは、この20年間に4割も減少しているのです。

そんなに減少していれば、「博士課程修了者」の就職率は上がりそうなものですが、逆に7.2㌽減少しているのですから、やはり「博士課程修了者」は企業から敬遠されているのでしょう。

 

3.「博士を2040年に3倍にするって」

上記で「博士課程修了者」の実態を見てきましたが、なぜ「文部科学省」が「博士人材を2040年までに3倍に増やす計画」を公表したのでしょうか。

それは、現在の「博士課程修了者」をめぐる「実情」があります。「博士課程修了者」は年々減少が止まらないのです。

➀「博士課程入学者数は減少」

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「文部科学省 博士課程入学者数の推移」より

https://www.mext.go.jp/content/20240326-mxt_kiban03-000034860_2.pdf
出典:文部科学省 「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」について より(3月27日利用)

上記のグラフは「文部科学省」が発表した「博士課程入学者数の推移」です。

2003年以降、「博士課程入学者数」は減少傾向が続き、学生数は2003年から4割減少しているとしています。下記に書き出しますね。

◎「大学院博士課程入学者数」

➀「2003年:1万4280人」
➁「2023年  :8777人」

あらら、ホントだわー、確かに4割減少していますね。

この減少の理由は、「修士課程」後に「博士課程進学」よりも、「就職を」選んだ学生が増えていることにあります。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「文部科学省 博士課程進学ではなく就職を選んだ理由」より

https://www.mext.go.jp/content/20240326-mxt_kiban03-000034860_2.pdf
出典:文部科学省 「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」について より(3月27日利用)

上記のグラフは「博士課程進学ではなく就職を選んだ理由」です。

「経済的に自立したい66.2%」と「社会に出て仕事がしたい59.9%」の気持ちはよくわかりますね。

だってもうこの時点では25歳前後の青年でしょう? もういい加減に「親のすね」をかじっていられないと思うのも当然ですよね。

しかし、その下の3番目と4番目に理由に「博士課程に進学すると生活の経済的見通しが立たない38.4%」と「博士課程に進学すると終了後の就職が心配である31.1%」が出ています。

この回答を選んだ学生は、学ぶことが嫌いなわけではないのですよね。ただ将来の「経済生活の不安」から就職を選んだのでしょう。

これらの理由で「日本」の「博士課程修了者数」は、年々減少するばかりとなっているのです。

➁「大学・大学院授業料は無料にすべし」

だったら「学費全額を国で支給しろよ!」と、コロちゃんはココを読んで声をあげましたよ。

今回の「文部科学省」の 博士人材活躍プラン~博士をとろう~」をコロちゃんは目を皿のようにして探してみましたが、「学費支援」については以下の一言だけでした。

「博士課程の学生に対する生活費相当額の支援や授業料減免」by文部科学省

なんとチンケなプランでしょうか。コロちゃんだったら「大学・大学院」の学費は全部無料にしますよ。その財源は「消費税」を1~2%上げれば捻出できるでしょう。

コロちゃんは、「教育費無料化」の為だったら、「消費税」が上がっても良いと思っていますよ。

コロちゃんは、消費税を始めとした増税で「医療・介護・教育・障がい者福祉・教育費」を全て無料化する「ベーシックサービスプラン」に共感しているのです。

この「ベーシックサービス」という言葉は、慶應義塾大学経済学部教授の「井出英策先生」が提唱しておられます。

コロちゃんは、この方の本「どうせ社会は変えられないなんてだれがいった?」を読んで感動しましたね。「そうか、こんな方法があったのか」ってね。
(*゚0゚)。_。)”ウンウン

コロちゃんは、このブログで上記の本の【読書考】を投稿していますので、ご興味のある方は下記のリンクをクリックして「ベーシックサービス」について是非お読みください。

【読書考】「どうせ社会は変えられないなんてだれがいった?」を読んで

③「博士号取得者数は諸外国と比べて少ない」

そしてこの「博士号取得者数」は、どうやら諸外国と比べるとわが国は数が少ないようなのですよね。

次のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「文部科学省 諸外国との比較」より

https://www.mext.go.jp/content/20240326-mxt_kiban03-000034860_2.pdf
出典:文部科学省 「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」について より(3月27日利用)

上記のグラフは「人口100万人あたりの博士号取得者数の比較」です。

だいたい政府の官僚さんは、こういう時に必ず自説に有利なデータを見つけて来るんですよね。しかし、確かに「日本」の「博士課程修了者数」は諸外国に比べると見劣りがするのでしょう。

下記に人数を比較してみますね。

◎「主要国の博士号取得者数の推移:人口100万人当たり」

➀「英国 :340人」
➁「ドイツ:338人」
③「韓国 :317人」
➃「米国 :285人」
⑤「フランス:137人」
⑥「日本 :123人」
⑦「中国  :50人」

ふむふむ、なるほどこう見ると「⑥日本123人」はかなり低いのですよね。フランスを除いた➀~➃位の半分以下の人数しかいません。

ちょっと驚いたのは、「➃米国:285人」が第4位と意外と低かったことですね。世界1位は「➀英国:340人」でした。さすが「大英帝国」ですね。

このような理由から「文部科学省」は、「博士号取得者数」を2040年までに3倍にしようと計画を立てたのでしょう。

4.「コロちゃんは低学歴です」

コロちゃん自身のお話しをしますと、コロちゃんは「高等教育」には進んでいません。

いろいろな時代的な制約や個人的な考えで、コロちゃんは若い時分に自分が目指す道を踏み出したのです。

そのことに、コロちゃんは一切の後悔や悔いはありませんが、「大学教育」に対する憧れのような感情は今でもあります。

「大学教育」と言っても、その内容よりも「知的好奇心があふれたキャンパスライフ」への憧れかも知れませんね。

ただその「知的好奇心があふれたキャンパスライフ」は、現実にはコロちゃんの頭の中にしかないものかもしれませんけれどね。

そのような風景は、コロちゃんにとって「人生の別の選択肢」ですね。それもまた面白かったかも知れませんね。

コロちゃんは、大学教育については、そのように考えていますから、今の若い方たちには「特にやることがなくて、条件が許すならば」大学や大学院まで進んだ方がいいと考えていますよ。

だって、その後の人生の「選択肢」が広がりますからね。

ただ、現実の日本の社会では、なかなか「経済的条件」が許さなくなっているようですよ。

5.「大学教育と大学院の費用は?」

それでは、次に「大学の教育費」を見てみましょう。

◎「国公立・私立大学の費用」

●「入学費用+在学費用=合計」
・「国公立   :484.2万円」
・「私立大文系:689.8万円」
・「私立理系 :821.6万円」

結構かかりますね。「私立大学」は、理系で「国公立大学」のおよそ1.8倍、文系でおよそ1.5倍となっていますよ。

次に大学院の費用を見てみましょう。ざっくりした費用です。

◎「大学院費用:❶❷は修士課程:③➃は博士課程」

❶「国公立大学:修士課程:学費:138万円(2年間)」

❷「私立大学:修士課程:学費:197万円(2年間)」※私立大学は学校によって違います。

③「国公立大学:博士課程:学費:298万円(3年間)」

➃「私立大学:博士課程:学費:401万円(3年間)」※私立大学は学校によって違います。

上記の費用は、コロちゃんがネットであちこちから拾ってきた数字ですので、ざっくりした金額とお考え下さい。

しかし、人生の18~27歳の期間を上記の費用を費やして過ごすのです。

高卒で働いている方は既に収入を得ているわけで、その間の「機会費用」を考慮すると多額の教育費を費やしています。

奨学金を利用なさる方も多いでしょう。それだけ、卒業後の見返りがあって欲しいですね。

それは社会の在り方の問題ですからね。それも含めた社会の総合的な支援体制が必要だと思いますよ。

コロちゃんは、このような数字を見ると、つい親の立場からの視点になってしまいます。この学費を稼ぎだす親ごさんの苦労が報われるような社会であって欲しいですよ。

6.「卒業旅行の始まりは?」

コロちゃんは、大学で学ぶことに対して、知識の習得はもちろんですが、幅広い経験をすることができるとポジティブに捉えています。

大学卒業前に、多くの若者が行なう「卒業旅行」ですが、この始まりについて皆さんはご存じですか?

コロちゃんが聞いたところでは、16世紀に欧州の貴族の若者が欧州の各都市を駆け足で巡る旅を行なったことが始まりとされています。

当時は「グランド・ツアー」と呼ばれていたそうですね。この「グランド・ツアー」の全盛期は1660~1820年頃だったそうです。

大学を卒業したばかりの若い男性が、旅行中は空腹や長時間にわたる馬の移動や危険な旅を我慢しなくてはならず、危険に耐える不屈の精神を鍛えられたとしています。

コロちゃんはこの話を聞いて、若くして就職していたならばとても経験できない「楽しくも苦しい旅」を、心からうらやましく思いましたね。

コロちゃんにとって、大学生活の「キャンパスライフ」は、自分が体験できなかった夢なのです。コロちゃんはその夢を後の世代に託しましたよ。

若い方たちは、苦学でもアルバイト三昧でも良いですから、出来るだけ高等教育に進んでもらいたいと、コロちゃんは思っていますよ。

そして「文部科学省」も、掛け声だけでなくもっと「学費」を支援するように進めていただきたいですよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

Terri CnuddeによるPixabayからの画像

 

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