【社会考】「死ぬまで働け!」って言うんじゃないよね?

社会

おはようございます。「寒い寒い」と言っている内に、もう1月が終わってしまいました。

昨日はコロちゃんちに、「介護ヘルパーさん」が来てくれる日でした。ヘルパーさんは、居間の掃除をしながら「2月は一番寒い月ですから無理しないでくださいね」と言ってくれていましたよ。

コロちゃんの「腰痛」には、寒さが影響しますから、コロちゃんは「使い捨てカイロ」を腰にペタンと貼り付けていますよ。

この「使い捨てカイロ」は、背中側の腰に貼ると車の運転をする時には、ちょっと「熱い」のですよね。

コロちゃんは、以前背中に「低温やけど」をしたことがありましたから、それから長時間の車の運転をする時には「使い捨てカイロ」の貼る場所を「背中側」から「腹側」に移すようにしていますよ。

そんな「寒さ対策」をしているコロちゃんが、今日は「死ぬまで働け!って言うんじゃないよね?」をカキコキしますね。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「就業者数最多と延ばせ健康寿命だってと、人口は減っているのに就業者数は増えているよ」

☆「延ばせ健康寿命だよと、引退実行年齢は、日本の男性が世界1位だよ」

☆「高齢者の働く割合を見てみようと、コロちゃんとリタイア生活」

1.「就業者数最多と延ばせ健康寿命だって」

コロちゃんが、朝コーヒーを飲みながら新聞をバサバサ読んでいると、新聞の1面トップに大きく「就業者最多/6781万人」との見出しが目に入りました。

この記事は、昨年2024年の「労働力量が過去最多となった」との報道ですから、これは別に悪いことではないですよ。

だけど、コロちゃんがこの記事を読み終わって、ペラっと1面をめくるとその裏面の2面に「延ばせ健康寿命/知恵比べ」と、あまりに平仄が合い過ぎの記事が掲載されていました。

これは・・・、「みんなが働いているのだから、健康寿命が延びた高齢者は働け!」っていう事かな(※)?
(。・_・?)ハテ?

(※多分違います、偶然でしょう)

これを「死ぬまで働け!」と言わんばかりだと感じたのは、コロちゃんの邪推(※)でしょうか?

(※邪推です)

まあコロちゃんは、「65歳以上は好きなことをして人生の老後を楽しむ時期だよ」というのがポリシーですから、被害妄想があるのかも知れませんね。

だけど、今日はこの上記の二つの記事を、ジックリと読む中で「老後のあり方」をちょっと考えてみたいと思いますね。

2.「人口は減っているのに就業者数は増えているよ」

上記の最初の新聞記事では、「就業者数が過去最多となった」と報じています。その内容は以下ですよ。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。

「総務省統計局 就業者の対前年増減の推移」より

https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/youyaku.pdf
出典:総務省統計局:労働力調査(基本集計)2024年(令和6年)平均結果より:2月1日利用

上記のグラフは「総務省統計局」が発表した1992~2024年の「就業者数の対前年増減」です。

棒グラフを見ると、「就業者数」は毎年増えているわけではありません。下に書き出しますね。

◎「就業者数が前年より増えた時代と減った時代」(○番号は増加:●番号は減少)

①「1992~1997年:増加」
❷「1998~2003年:減少」(金融危機)
③「2004~2007年:増加」
➍「2008~2012年:減少」(リーマン危機)
➄「2013~2019年:増加」
❻「2020年 :大きく減少」(コロナ禍)
➆「2021~2024年:増加」

https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/youyaku.pdf
(出典:総務省統計局:労働力調査(基本集計)2024年(令和6年)平均結果より:2月1日利用)

いやいや、面白いですね。上記をみると「就業者の対前年増減」は、「増加と減少」が変わりばんこに訪れていますよ。
( ̄。 ̄;A)イヤイヤー

しかも、その「就業者の減少」は、ほぼ10年おきに繰り返されているのですよ。

さらに直近の「➆2021~2024年」は、「4年連続で増加」しています。これを見ると、まさに「景気循環」とはよく言ったものですね。

だけど、この順番を見ると次は「●減少」なのかな?
ʅ(。◔‸◔。)ʃ…ハテ?

この「新聞の記事」では、以下のように記載されていましたよ。

◎「2024年の労働力」

①「就業者数:6781万人(34万人増)」
➁「女性  :3082万人(31万人増)」
③「65歳以上 :930万人(16万人増)」

コロちゃんが、この上記の「新聞記事」のネタ元の「総務省統計局発表の労働力調査」を読んでいて、ちょっと気が付いたことがあったのですよ。

上記の「記事」の「①就業者数:34万人増」と「➁女性:31万人増」のデータは、そのままの数字が「ネタ元」には記載されていました。

だけど新聞で大きく出ていた「③65歳以上:16万人増」の数字は、「元ネタ」には直接の記載がないのですよ。

ただ「15~64歳の就業者数は5851万人と18万人の増加」とは出ていましたから、全体から差し引き計算すればすぐに「③65歳以上」の数字は出てきます。

上記の「新聞記事」では、「元データ」に記載していない「③65歳以上:16万人増」の数値を、わざざざ計算して出して「②女性:31万人増」と並べて書いているのですよ。

これの意味することは、「②女性と③65歳以上の就業者が増えたこと」を際立たせるためだとコロちゃんは読みましたよ。
(╭☞• ⍛• )╭☞ ソレダ

そして、なぜ「③65歳以上の就業者が増えたこと」を際立たせたのかというと、コロちゃんは「高齢者はまだまだ働ける、働け!」との「社会規範・風潮」を拡げるためと読んだのですよ。

はて、これは「考えすぎ※」でしょうか? それとも「邪推※」でしょうか?
ʅ(。◔‸◔。)ʃ…ハテ?

(※考えすぎの邪推でしょう)

なお、この新聞記事をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

減る人口、増える働き手 24年就業者は最多の6781万人 - 日本経済新聞
働く人が過去最多となった。総務省が31日公表した2024年の就業者数は6781万人と前年から34万人増え、比較可能な1953年以降で最も多い。女性やシニア層の就労が広がり、正規雇用が増加した。余剰労働力は乏しい。日本経済は生産性を高めながら、どう人手不足に対応するかという課題に直面する。就業者とは15歳以上の人のうち、...

3.「延ばせ健康寿命だよ」

そして、上記の「高齢者はもっと働け!※」との記事を、ペラっとめくったその裏面にあったのが「延ばせ健康寿命/知恵比べ」との記事です。

(※いやいやそこの見出しは「就業者最多/6781万人」です)

この記事では、昨年2024年12月に「厚生労働省」が発表した「22年時点の健康寿命の年齢」が記載されていました。

①「男性が健康でいられるのは、たった7年間だよ」

コロちゃんは、その元データを「厚生労働省」から探してみましたよ。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。

「厚生労働省 健康寿命の推移 男性」より

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001363069.pdf
出典:厚生労働省:健康寿命の令和4年値についてより:2月1日利用

上記のグラフは、「厚生労働省」が発表した「健康寿命の推移」です。「厚生労働省」は3年に1回調査して発表をしています。内容を下に書き出しますね。

◎「平均寿命と健康寿命ほか:男性:2022年」

①「平均寿命  :81.05歳」
➁「健康寿命  :72.57歳」

③「健康老後期間:7.57年」
④「不健康期間 :8.49年」

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001363069.pdf
(出典::厚生労働省:健康寿命の令和4年値についてより:2月1日利用)

上記を見ると、2022年の「①男性の平均寿命は81歳」です。しかし「②健康寿命は72歳」となっています。

新聞の記事では「男性は、前回の19年より0.11年短くなり」としか書かれていませんでしたが、コロちゃんは「65歳から健康寿命までの期間」に注目しましたよ。

もちろん、そんな数字はどこにも書いていませんが、「65歳でリタイア生活に入ったとした場合の健康ですごせる期間」は、上記のデータで見ると「男性は7年間」です。

コロちゃんは「③老後健康期間:7年間」と勝手に名付けましたけれど、この期間を全部働くことになれば、残る「老後の生活」は全て「④老後不健康期間:8年間」となってしまいますよ。

コロちゃんは、すでに「➁健康寿命:72.57歳」に到達しようとしていますから、残るのは「④老後不健康期間:8年間」だけですね(※)。

(※コロちゃんの勝手な解釈です)

このように見ていくと、72歳の前にはリタイアしておかないと、楽しい「老後リタイア生活」が短くなってしまうとコロちゃんは心配になってきますよ。

さて、次には「女性」の場合を見てみましょう。

②「女性が健康でいられるのは、10年間だよ」

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。

「厚生労働省 健康寿命の推移 女性」より

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001363069.pdf
出典:厚生労働省:健康寿命の令和4年値についてより:2月1日利用

上記のグラフは、「厚生労働省」が発表した「健康寿命の推移」です。「厚生労働省」は3年に1回調査して発表をしています。内容を下に書き出しますね。

◎「平均寿命と健康寿命ほか:女性:2022年」

①「平均寿命  :87.19歳」
➁「健康寿命  :75.45歳」

③「健康老後期間:10.45年」
④「不健康期間 :11.63年」

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001363069.pdf
(出典::厚生労働省:健康寿命の令和4年値についてより:2月1日利用)

上記を見ると、2022年の「①女性の平均寿命は87歳」です。しかし「②健康寿命は75歳」となっています。

新聞の記事では「女性は、前回の19年より0.07年延びた」としか書かれていませんでしたが、コロちゃんは「65歳から健康寿命までの期間」を見ることにしましたよ。

もちろん、そんな数字はどこにも書いていませんが、「65歳でリタイア生活に入ったとした場合の健康ですごせる期間」は、上記のデータで見ると「女性は10年間」です。

そして「女性」の場合は「④老後不健康期間は11年間」もありますね。

コロちゃんは、65歳以降の「老後」に「社会参加」や「生きがいを求めて働くこと」は素晴らしいと思いますよ。

しかし、「生きるため」や「老後の不安」のために働かなければならないことは、社会の在り方としては「不健全」だと考えています。

誰だって「老後の生活」は、好きなことをやってゆっくり楽しみたいではないですか。せめて「健康寿命が尽きる前」には「リタイア生活」に入りたいと、誰しもが思っていますよ。

だから「延ばせ健康寿命」は良いことなのですが、それが「老後も働かなければならない社会」への入り口とならないようにしていただきたいと、コロちゃんは考えていますよ。

4.「引退実行年齢は、日本の男性が世界1位だよ」

それでは次に、高齢者の皆さんが「実際にリタイヤしている年齢」を見てみましょう。

「平均実効引退年齢」という言葉があります。これは「40歳以上の労働者が実際に労働市場から退出する平均年齢」です。

下記のグラフをご覧ください内容は下に書き出します。

「内閣官房 平均実効引退年齢」より

https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/000282581.pdf
出典:内閣官房 高齢者社会における労働の在り方より(2月1日利用)

上記のグラフは「先進7ヵ国」の「平均実効引退年齢」です。「先進7ヵ国」と言ってもG7ではありません。

「G7諸国」と比べると、「カナダ・イタリア」が入っていなくて、その代わりに「スウェーデン・オランダ」が入っていますね。

下記に7ヵ国の「男性の引退年齢」を書きますね。

◎「男性の引退年齢:年齢が高い順」

➀「日本    :69.1歳」
➁「スウェーデン:66.1歳」
③「アメリカ  :65.0歳」
➃「イギリス  :63.7歳」
⑤「オランダ  :63.6歳」
⑥「ドイツ   :62.1歳」
⑦「フランス  :59.7歳」

次に「女性の引退年年齢」を見てみましょう。下記ですよ。

➀「日本    :66.7歳」
➁「アメリカ  :65.0歳」
③「スウェーデン:64.2歳」
➃「イギリス  :63.2歳」
⑤「オランダ  :62.3歳」
⑥「ドイツ   :61.6歳」
⑦「フランス  :60.0歳」

https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/000282581.pdf
(出典:内閣官房 高齢者社会における労働の在り方より:2月1日利用)

上記を見ると、「先進7ヵ国」のうちで「平均実効引退年齢」が一番高いのが「日本」です。男女ともに「1位」ですね。

しかし、冒頭で見てきたようにここ数年間で「日本の高齢者の労働力率」は上昇していますから、おそらく「平均実効引退年齢」は、上記の「男性69歳:女性66歳」よりも高くなっていると思われますよ。

「世界1位」に引退年齢が高いことは、「頑張って高齢まで働かなきゃならないの」のですから、まったく威張れませんよ。

「日本」は、世界的にも「高齢者の引退年齢が高い国」なのです。

「日本」は、「欧米と価値観を共有している」とよくおっしゃっている「政治家の方」がおられます。

この「高齢者の引退年齢」も、ぜひ「欧米と価値観を共有」してもらいたいと、コロちゃんは考えていますよ。

5.「働く高齢者の割合を見てみよう」

コロちゃんは、すでに70代前半となっていますが「働いていません」。

コロちゃんは、60歳の時に「大腸がん※」が判明して、それ以来「働ける身体」ではなくなってしまったのですよ。

(※大腸がんはその後治癒)

まあこれは「仕方がないこと」と、コロちゃん自身は納得していますよ。コロちゃんは65歳までは働く予定を立てていましたから、ちょっと悔しかったですけどね。

そんなコロちゃんですから、周りの「高齢者の方々」が何歳ぐらいまで働いているのかは気になりますから、ちょっと調べてみましたよ。下記でしたよ。

◎「年代別労働力人口比率:2023年」(小数点以下切り捨て)

①「15~64歳:81%」(生産年齢人口)

➁「60~64歳:74%」
③「65~69歳:52%」
④「70~74歳:34%」(コロちゃん年代)
➄「75歳以上 :11%」

(出典:総務省統計局:統計からみた我が国の高齢者より)

一番上の「①15~64歳:81%(生産年齢人口)」は、参考のために並べておきました。

コロちゃんは、多くの会社は「60歳定年後」に「嘱託」などで「再就職」扱いとしていると思っていましたが、それでも「③65~69歳:52%」と半分程度なんですね。

意外と少なかったですね。コロちゃんは、「60代後半:52%」の方の就労率はもっと高いかと思っていましたよ。

そして、コロちゃん年代では「④70~74歳:34%」と、1/3に減っています。

これは「多い」と見るべきなのか、それとも「少ない」と見るべきなのか、人によって判断が分かれるかも知れませんね。

だけど「男性の健康寿命は72歳」ですからね。

「70代前半」の方が1/3も働いていると、それこそ「倒れるまで(不健康になるまで)働け」ということになりそうですよ。

なお、「内閣府」は2040年までに上記の「③65~69歳を52%⇒70%台※」、「④70~74歳を34%⇒50%台※」に上げようと考えていますよ。

(※令和6年第2回経済財政諮問会議資料4:中長期的に持続可能な経済社会の検討に向けて①より)

6.「コロちゃんとリタイア生活」

誤解がないように書いておきますが、コロちゃんは「老後に働くことがイヤだとかキライだ」というわけではないのですよ。

そこで「コロちゃんの体験」へ言及しますが、コロちゃんは「60歳の誕生日」の1ヵ月後に「大腸がん」が判明しました。

コロちゃんは「60歳になった時点」で、会社では「正社員から退職して契約社員(嘱託)」へと契約変更したばかりでした。

その後は「大腸がん」はステージ3と診断され、「抗がん剤治療」へと進みました。その「副作用」は激しいもので、「手足の皮」がボロボロに剥けましたよ。

さらに、冷たい物に触れると、ビリビリ痺れが走り「1日24時間の手袋と靴下の着用」が欠かせませんでしたよ。

やっと、その治療が終わったと思ったら、63歳の時に「悪性リンパ腫(血液のがん)」が判明して、再び「抗がん剤治療」です。

その「副作用」も強烈でしたよ。全身がだるく苦しいのですよ。一呼吸一呼吸が苦しいのですよ。それをやっと乗り越えても、その後の「後遺症」は長く残りましたよ。

今から振り返ってみると、やっとコロちゃんの身体が回復してきたのは、もう60代も終わり近くになってからでしたね。

それから、やっと「老後のリタイア生活」が始められると思った年に、今度は「妻」が倒れました。「肺がん」が判明したのですよ。それから2年後に妻は逝きました。

妻の死去からもう3年が経ちますが、このコロちゃんの経験から言える言葉があります。

「老後は予定通りには進まない」byコロちゃん

そうなんですよ、「お仕事が生きがい」でも結構です。「もっと働けば今後の老後が安心」もその通りでしょう。「もう少し働いて資産を増やそう」と誰しもが考えるでしょう。

だけど、「老後はスケジュール通りには進まない」のですよ。

コロちゃんは、上記の経過で2回「死を覚悟」しましたからね。

今のコロちゃんは、本来なかったかもしれない「老後」を生きていますよ。だからいつも「楽しいリタイア生活」を意識して生きていますよ。

今日は「死ぬまで働け!って言うんじゃないよね?」をテーマに、最近の「高齢者は働いてください」という風潮に異議を書いてみました。

少し「言葉が過ぎたところ」もあったかと思われますが、その辺はコロちゃんの「筆力」がないことによる行き過ぎとお考え下さってください。どうかお見逃し下さいね。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

LeopicturesによるPixabayからの画像

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