「成長の臨海」(河野龍太郎 慶応義塾大学出版会)
この本を最近読みました。「飽和資本主義はどこへむかうのか」と扉に書いてある日本経済の本です。
日銀の金融政策や政府の財政政策、企業活動について詳しく考察している本なんですが、このような本でも読まないと、日本の将来が見えないと思ったんです。
①日本経済の現状を的確に分析
「格差社会」と言われています。中年になりつつあるコロちゃんの子どもたちも、将来が不安だと言います。いつまでたっても給料が上がらないとも言います。
高度成長期に青春を過ごしたコロちゃんとしては、なんでこんなになっちゃったのかなーと思います。そこで一般向けの経済書を漁っていて、本書を手にとったわけです。
内容が多岐にわたるとともに専門的部分も多く、全部は理解できませんでしたが、日本経済がどん詰りに落ち込んでいる現状が的確に分析されていると思いました。
②マクロ安定化政策とデフレ均衡
本書ですごく記憶に残ったのは、「マクロ安定化政策」と「デフレ均衡」です。
「マクロ安定化政策」とは政府の行う財政拡張と日銀の行う金融緩和です。景気の悪い時に経済全体を安定させるために行われる政策ですね。
著者は、この政策は失業率が高いうちは効果的だが、完全雇用になると逆に成長率の阻害要因となると言っています。
後から振り返るとアベノミクスの金融緩和は、途中からは間違いになったとしているわけですね。
「デフレ均衡」とは、低成長・ゼロインフレ・ゼロ金利・膨張する公的債務のことです。それぞれが相互に影響して、現状から抜け出せなくなる蟻地獄みたいなものかなと読みました。
この本を読む限りは、日本の政府も日銀も、日本の経済情勢を制御できていないと思いました。おそらくこのままのゆっくり下り坂に進むしかないのかなとも。
③楽しい読書でした
興味ない方にはどうでもいいことかもしれませんが、コロちゃんには興味深く楽しい読書でした。
新しい知識を得ると社会の見え方が変わるのは楽しいです。できれば、子や孫たちがより暮らしやすい社会に向かって欲しいものですね。それを心から願っています。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に触りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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