朝、散歩を終え朝食をとり、コーヒーを持って新聞を拡げる、いつもの静かな時間が流れます。
コロちゃんは、新聞を見ながらふと労働分配率のことが頭をよぎりました。先日掲載されていて気になっていたんですよね。
労働分配率と賃金は上げてもいいよね
①労働分配率とは、企業の稼ぎのうちの賃金の割合です
会社の売り上げのうちの、雇用者のお給料の割合、ようは取り分ですね。労働分配率が高ければ会社の取り分は減りますし、労働分配率が低ければ、雇用者の取り分が減ります。
ポチポチと調べてみると、労働分配率は2000年度から2019年にかけて、大企業は60.9%から54.9%に6%減少したそうです。下図で見ても随分下がっていますね。
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai3/shiryou1.pdf
出典:内閣官房 新しい資本主義実現本部事務局 賃金・人的資本に関するデータ集より(11月21日利用)
②配当はすごく増えたんだけど、人件費が・・・
だけど、大企業の懐(財務の動向)を見ると、2000年度から2020年度にかけて預金は85.1%の増加、経常利益は91.1%の増加です。
儲かっているので、配当はなんと483.4%も増えているのに、人件費は0.4%の減少とは・・・ひどいんじゃない?
設備投資も5.3%も減少してるし、これでは生産性が上がらないのも無理はないと思いましたね。
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai3/shiryou1.pdf
出典:内閣官房 新しい資本主義実現本部事務局 賃金・人的資本に関するデータ集より(11月21日利用)
③連合の望む賃上げと、日銀の望む賃上げ
日本労働組合総連合会の2022年春闘の賃上げは、4%の要求に対し、回答は平均2.07%と聞いています。
その中身は定期昇給(定昇)の分を含んでいます。それを除いたベースアップ(ベア)相当分は0.63%だそうです。
一方、日銀が目指しているのは物価上昇2%と賃金上昇率3%(22年5月黒田総裁講演)
日銀が目指している3%は「ほぼベアに相当する数字であり定昇は含まない」(前日銀理事 前田栄治氏)。
あらあら、ぜんぜん足らないじゃん! 日銀は3%上げて欲しいのに、2022年は0.63%しか上がってなかったということだよね。
④どのくらいの賃上げがあったら経済は良くなるのかな
2%の物価上昇率と整合的な賃上げ率は、4.7%程度といわれているそうです。
4.7%の内訳を大まかに言えばベア3%程度、定昇2%程度ですが、現実には連合の春季交渉の賃上げ率は2.07%ですから、足りませんねー。
来年2023年に連合は5%の賃上げ要求をするそうですが、どこまで迫れるかなー。
このままだと、日銀黒田総裁の物価上昇率2%と賃金上昇率の願いはかないそうもありません。
経営者のみなさまにはどうか株主様の配当を増やすだけでなく、サラリーマンの給料も上げてください。お願いします。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に触りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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