【社会考】「年金暮らしの高齢者」あれこれ

社会

おはようございます。今朝は厚い雲で覆われていた空が、午前中の内にすっかり吹き飛ばされたのでしょうか。

お昼になる前には、青空が見えて来て暑い日差しがカンカン照り注いでいます。まだまだ「夏のシッポ」が残っているようですね。

コロちゃんとワンコは、暑いのは苦手ですので室内に引きこもって生活しています。「残暑」とはよく言ったものですね。

このブログをお読みになっている皆さんに「残暑お見舞い申し上げます」ね。

今日は、コロちゃんのような「高齢者の生活」についてをポチポチします。

1.「高齢社会白書」

つい先日にコロちゃんは、このブログで「経済財政白書2023」をご紹介しました。

そうしましたら、意外と評判が良い・・・(といいなぁ)、と考えまして、今日は「高齢社会白書2023」をご紹介しようと思います。

決してコロちゃんがブログの「ネタ」がないから、「白書」シリーズを取り上げようというわけではない・・・そんなことは、少しぐらいしか考えていませんからね。

まあ、この「高齢社会白書」の内容は、今までにこのブログで取り上げてきた内容とだいぶ重複しますから、ところどころを簡単にポチポチしてみますね。

2.「人口の推移」と高齢者

まず、この「高齢社会白書」は、「高齢社会対策基本法」に基づいて、1996年から毎年政府が国会に提出しているもので、先日の6月20日に閣議決定されています。

毎年作成されていますから、これを読めば、最新のデータで現在高齢者が置かれている状況がわかるのです。

まずは、コロちゃんと同じ「高齢者」の数の推移を見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 高齢社会白書」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/zenbun/pdf/1s1s_01.pdf
出典:内閣府 令和5年版高齢社会白書 より(9月10日利用)

上記のグラフは、よく見るかと思います。日本の「高齢者人口の推移と将来推計」です。

日本の総人口は、昨年2022年10月1日現在で1億2495万人です。そのうちの65歳以上人口は、3624万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)は、29.0%となります。

現在の日本の「高齢者」の数は3割になろうとしているのです。

将来の日本の人口は、2031年に人口1億2000万人を下回った後も減少を続け、2056年に9965万人となり、2070年には8700万人になると推計されています。

日本は、人口という点に関してはとっくにピーク(2010年1.28億人)を越えて、今や下り坂の真っただ中に居るのです。

そして、総人口が減少する中で、65歳以上の方が増加することにより「高齢化率」は上昇を続けます。

「高齢化率」は2037年に33.3%となり、2070年には38.7%に達すると推定されています。もうほとんど4割ですね。ここまで行くと国民の2.6人に1人は65歳以上となります。

現在が29.0%ですから、ほぼ10㌽も上がるのですね。コロちゃんには、どのような社会になるのか見当もつきません。

3.「平均寿命」はまだまだ伸びる

コロちゃんは、もうすぐ70歳になろうとするおじいちゃんですけど、「年金清貧生活」を楽しく過ごしています。

だけど、先行きのことは「もう、そろそろいいかな」なんてことを考えることもあります。

若い時から、結構好きなことややりたいことを、とことんやりつくす生活を繰り返してきましたから、まあ人生に満足しているんですね。

しかし、寿命だけは自分ではわかりません。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 高齢社会白書」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/zenbun/pdf/1s1s_01.pdf
出典:内閣府 令和5年版高齢社会白書 より(9月10日利用)

上記のグラフは、「平均寿命の推移と将来の推計」です。

このグラフの2021年と2070年を、下記に書き出します。

●2021年「平均寿命」
〇男性 81.47歳
〇女性 87.57歳

●2070年「平均寿命」
〇男性 85.89歳
〇女性 91.94歳

なんと、2070年には女性の平均寿命が90歳を超えるのですよ。すごいですよね。

コロちゃん自身は、たぶん80歳まで届かないと思ってますけど、「清貧生活」があと10年続くのかなー? 

なんともわかりませんが、たぶんそうなると思いますね。

4.大切なのは「健康寿命」

上記のように、高齢者の「平均寿命」がこれからも延び続ける予測を見てきました。だけど、「平均寿命」が延びても、寝たきり生活では生きている甲斐がありません。

現在では、単に寿命をのばすだけではなく、いかに健康で生活できる期間を延ばすのかに関心が集まっています。

そのために「健康寿命」という考え方があります。

「健康寿命」とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されます。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 高齢社会白書」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/zenbun/pdf/1s2s_02-1.pdf
出典:内閣府 令和5年版高齢社会白書 より(9月10日利用)

上記のグラフが、男性の「平均寿命と健康寿命の推移」です。

2019年の男性の「健康寿命」は、72.68歳ですから、今年2023年では73歳くらいかなー。

そうすると、コロちゃんの「健康寿命」は、あと数年しかないですね。あやや!
((((;´゚Д゚)))アワワワワ

コロちゃんは、今後この「健康寿命」を少しでも伸ばすように努力することにしましょう。

また、女性は下記のグラフになります。

「内閣府 令和5年版 高齢社会白書」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/zenbun/pdf/1s2s_02-1.pdf
出典:内閣府 令和5年版高齢社会白書 より(9月10日利用)

上記のグラフが、女性の「平均寿命と健康寿命の推移」です。

女性の「健康寿命」は、2019年で75.38歳です。

この男女の「平均寿命」と「健康寿命」の差をみると、女性の方が「平均寿命」では8.7歳、「健康寿命」では2.7歳長いですね。

女性は強いのですよね。だけどコロちゃんの妻は71歳で旅立っていきました。もう少し長く一緒に暮らしたかったなー。
(  ̄- ̄)トオイメ

5.「独居老人」が増えている

コロちゃんは、3年前に妻に先立たれて、今は1人暮らしになっています。子どもたちは、もうずいぶん以前に独立して家を出ています。

コロちゃんのような「一人暮らしの高齢者」は、今日本全国で増え続けています。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 高齢社会白書」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/zenbun/pdf/1s1s_03.pdf
出典:内閣府 令和5年版高齢社会白書 より(9月10日利用)

上記のグラフの2020年を見ると、コロちゃんと同じ「一人暮らしの男性」は、全国で230万人(15.0%)もいらっしゃいます。

結構多いですね。40年前の1980年には19.3万人(4.3%)しかいらっしゃらなかったのですから、近年の激増には驚きます。

しかし、2020年の「一人暮らしの女性」の数を聞くと、もっと驚きます。なんと440万人(22.1%)もいらっしゃるのです。「一人暮らし男性」の倍近くの人数ですよ。

これだけ全国にいらっしゃるのですから、コロちゃんも「寂しい」とか「つまらない」とか言っていられないですね。

だけど、「独居老人」という言葉には、なんとなく「頑固」とか「頭が固い」とかの悪いイメージがあると思いませんか?

できれば「一人暮らしのお年寄り」とか言って欲しいですね。
(○´▽`○)にぱー☆

高齢男性1

6.「高齢者」の「経済的暮らし向き」

「高齢者の暮らし向き」には、コロちゃんも興味があります。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 高齢社会白書」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/zenbun/pdf/1s2s_01-1.pdf
出典:内閣府 令和5年版高齢社会白書 より(9月10日利用)

上記のグラフを見ると、経済的な暮らし向きについては、下記のような回答になっています。

〇「家計にゆとりがあり、まったく心配なく暮らしている(桃色)」12.0%

〇「家計にあまりゆとりはないが、それほど心配なく暮らしている(青色)」56.5%

●合計 「心配ない」68.5%

この回答をみると、「それほど心配なく暮らしている」高齢者世帯は、ざっと7割程度と言えます。

しかし、逆に見ると30%強の方は、「心配である」と回答しています。

冒頭で見ました2022年10月の「高齢者人口」は3624万人です。その30%の方が「生活が心配である」とすると、1087万人となります。

現在と将来の日本において、「困窮老人」の数はだいたい3割で1000万人を超えると考えてよいと思います。

7.「高齢者の貯蓄資産」

高齢者になると、コロちゃんのように腰痛から働くことができなくなった方もいるでしょうし、高齢で、いつまでも働き続けることができなくなった方もいらっしゃるでしょう。

その時に、頼りになるのは「年金」と「貯蓄」です。そのうちの「貯蓄」を見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 高齢社会白書」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/zenbun/pdf/1s2s_01-1.pdf
出典:内閣府 令和5年版高齢社会白書 より(9月10日利用)

上記のグラフは、「高齢者」の「貯蓄現在高階級別世帯分布」です。100万円未満~4000万円以上まで、見事に散らばっています。

「高齢者」の「貯蓄」は、格差が極めて大きいのです。

「高齢」になってしまってからの、一発逆転はまずありません。

上記のグラフの青色の棒グラフが「65歳以上の世帯」ですが、「貯蓄の平均値2376万円」「中央値1588万円」となっています。

「平均値」の方は、高額貯蓄の影響がはいりますから、「中央値」の方が全体の真ん中となります。
(中央値は、貯蓄の0~最高額を世帯別に一列に並べた時のちょうど中央の世帯の貯蓄額)

まあ、中央値の1588万円あれば、1人暮らしの高齢者としては充分かもしれませんが、見るべきところは「貯蓄額500万円以下の世帯」です。

これはコロちゃんの考えなのですが、老後は500万円の貯蓄を確保していれば「終活」を賄えると考えているのです。

理由は、平均の介護費用です。大体平均すると500万円ほどかかると聞いています。

その基準で、このグラフを見ると、500万円以下の世帯が21.2%いらっしゃいます。

2021年現在で、65歳以上の世帯数は2580.9万世帯(全世帯数は5191.4万世帯)、その21.2%というと、547万世帯が該当します。

コロちゃんは、この方々には政府の対策がいずれ必要になると思っていますが、現在のところは「高齢者」の「資産」には、このような格差が存在すると知っておいて欲しいと思います。

8.「高齢者の自殺」

「高齢化社会」「平均寿命」「独居老人」「経済的暮らし向き」「貯蓄資産」と、続けてみてきました。

そうなると、暗い話題の統計ですけれど「高齢者の自殺」を知っておくべきと思います。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 令和5年版 高齢社会白書」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/zenbun/pdf/1s2s_04-3.pdf
出典:内閣府 令和5年版高齢社会白書 より(9月10日利用)

上記のグラフは、「60歳以上の自殺者の推移」です。大体毎年8000人以上の高齢者の方が自殺で亡くなっています。

2022年の全体の自殺者数は、28881人です。
(警視庁令和4年中における自殺の状況より)

ということは、全国の自殺者の28%が高齢者だったとなります。高齢者の自殺者数は、2012年の1.1万人から減少傾向だったのですが、2021年からは増加傾向となっているのは気になりますね。

9.今日の「高齢者」は、明日の「あなたの姿」

コロちゃんは、趣味の読書でよく「社会学」の本を読みます。世の中を知ることが好きなんです。

もうすぐ70歳になるおじいちゃんが、街をで歩いて世の中を知ろうとしても、社会のごく一部しか知ることはできません。

しかし、お国が発表している多くの資料やデータを見れば、1人で出歩いて見て歩くよりも、はるかに広く社会を知ることができます。

今日も、多くの資料を読んで、今までに知っていたことも多くありましたが、初めて知ったデータもありました。

広く世の中を知ることは、面白いし興味深いと共に、生活にも役に立ちます。

例えば生きていくうえで困難なことがあっても、それを乗り越えるにはどうしたらよいのかの先人の教えがそこに多く見いだせるのです。

この知識は、コロちゃんたち「高齢者」だけの役に立つのではないと思います。現在現役で働いている方や、お若い方も知っていて損はないと思います。

現在の「高齢者」は、昔は若かったのです。現在若い方も、いずれは「高齢者」になるのです。

今日のブログ記事「年金暮らしの高齢者あれこれ」が参考にしたデータは「令和5年版 高齢者白書」です。

この「高齢者会白書」を読んでみたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

令和5年版高齢社会白書(全体版)(PDF版) - 内閣府
内閣府の令和5年版高齢社会白書(全体版)&#65288...

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

PetraによるPixabayからの画像
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