おはようございます。今のコロちゃんのリアルタイムは15時です。つまりは午後3時なのです。
「3時」と言えば、皆さんは何を思い浮かべますか?
コロちゃんは「♪「カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂♬」ですね。
コロちゃんが子どもの頃に、よく聴いていたこのTVCMの曲が、頭に流れるのです。
このCM(コマーシャル)は、1962年(昭和37年)から現在まで続いている・・・えっ、まだやってたの?
いやいや、まだしつこ・・・ゲフンゲフン・・まだしっかりと続いているそうですよ。
まったく長生きしている「コマーシャル」ですね。
この「電話は2番」というのは、1960年代の当時は電話交換手に「赤坂局の2番」と伝えると文明堂に繋がったことから歌詞に入れたそうですよ。
皆さんは、☎をいちいち「女性の交換手がジャックを手作業で差し込んでつないでいた」なんて信じられないでしょうね。
少年コロちゃんの時代は、そんなアナログな時代でした。
話が大幅にそれちゃいましたが、コロちゃんの今日の「3時のおやつ」は、「プロティンとお煎餅」です。
これですね。おいしそうでしょ。良かったら摘まんでください。
えっ、「どうやって?」ですか?
うーむ、ちょっと手が届きそうにないですね。見るだけで我慢してくださいね。
(* ̄∀ ̄)ゞエヘヘ
この「プロティン」は「長男一家家長様」の勧めで、コロちゃんは飲み始めました。同時に「運動もやれ!」とのご指示なのですが、こっちはなかなか進みませんね。
お煎餅はコロちゃんの好物で、よく「おやつ」に食べているのですよ。美味しいですよ。
今日は「高齢者の需要増で成長するってホントか?」をカキコキします。
0.「今日の記事のポイント」
コロちゃん
今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。
☆「高齢者が増えると経済が成長する、経済産業省は強気・ポジティブ予想」
☆「大胆不敵な高成長の見通しと、サマーズとグッドハートの経済理論」
☆「貧しくなった理由は、交易条件の悪化と、だったらどうすれば良いの?」
☆「見果てぬ夢の経済成長」
1.「高齢者が増えると経済が成長するって?」
昨今の「日本経済」についての多くの意見は、「止められない少子化」や「進む高齢化」や「婚姻数の減少」とか「出生率の低下」など、ネガティブなデータばかりが取り上げられています。
どれも「失われた30年」と深い関係のあるデータで、「未来の日本」はもう「暗い社会・下り坂社会・日の沈む社会」は避けられないとの悲観一色な見方が世の中に満ち満ちています。
その中で「経済産業省」が、「そんなことはないよ! 人口が減少しても経済成長や賃上げを伴うインフレは可能だよ!」という主張を、ある審議会で議論したと報じられています。
コロちゃんは「どれどれどんな主張なのかな?」と、ネット内をポチポチと探し出してみました。
そりゃ「もう日本は沈むだけだよ」という主張よりは、「いやいや、まだまだ成長できるよ!」という議論の方が、耳に快いのは当然です。
しかし、現在の日本で「成長できる」との主張を堂々と語るのは、けっこう勇気がいりますよね。なにしろ「少子高齢化」は、目の前に広がっている現実なのですからね。
それでは、その「再び日本は成長できる」という「経済産業省」の主張を見てみましょう。
2.「経済産業省は強気・ポジティブ予想をしている」
このコロちゃんが気が付いた「経済産業省のビックリ予想」は、「経済産業省:産業政策局」が主催している「産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会」というところの議論です。
この「経済産業政策新機軸部会」は、「伊藤元重東大教授」を始めとした11名で構成されています。「伊藤教授」の専門は「国際経済学・ミクロ経済学」ですね。
他のメンバーは「学者・民間企業経営者たち」でした。
ここで昨年2023年11月7日に「産業政策の新機軸」についての議論をしています。
それでは、その内容の内でコロちゃんがピピっと感じたところを見てみましょう。
3.「大胆不敵な高成長の見通し」
これを読んで驚くのはコロちゃんだけではないでしょうね。何しろ「経済産業省」は、「日本経済の将来は明るい(この通りにすれば)」と言うのですから。
下記のイラストをごらんください。(グラフではありません、イメージ像ですね)
内容は下に書き出します。
「経済産業省 将来見通しのイメージ」より
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shin_kijiku/pdf/017_05_00.pdf
出典:経済産業省「経済産業政策の新機軸」の今後の進め方と論点について より(2月13日利用)
このイラストの「左下から右上に斜めに上昇している青線」が「世界(米・独・仏・英)」です。右肩上がりに順調に成長しています。
そして、「左下から急上昇して青線を一時追い越してから右側にまっすぐ低迷している赤線+灰色線」が「日本」です。
このイラストは、1970~2020年以降までの「経済成長率のイメージ図」なのです。
このイラストの説明によると、「日本は1980年代までは追いつけ追い越せで1990年にはGDPで世界2位にまで達した」とされています。
ただしその後は「多くの国民に今ある豊かな生活を失いたくないという思いが生じた」ために、経済は停滞したとしています。
(コロちゃんは、そんなこと考えていなかったぞ)
そして「2022年の日本」は「二つの道の岐路」にあるとしています。下記をご覧ください。
◎「2022年:二つの道の岐路」
①「社会課題を解決すれば、個人の賃金は右肩上がりに成長する。全体のGDPは減らない」
②「現状維持の継続、安定的であるが人口減少が加速、国内経済収縮する」
この「資料」では、「国内に広がる将来悲観を払拭し、企業や個人が長期目線で30年続いた安定・停滞にとどまらず前向きな変化に挑戦すること」をすれば、「①の成長が出来る」と言うのです。
コロちゃんは、ここを読んで「②現状維持の継続、安定的であるが人口減少が加速、国内経済収縮する」はあり得ると思いましたよ。
しかし「①社会課題を解決すれば個人の賃金は右肩上がりに成長する」のような、大胆なというより「無茶な構想」は成立するのかなと、大きな疑問を抱きましたよ。
だいたい30年間にわたって成長できずに真横に伸びた「成長率(灰色ライン)」が、2020年から急上昇して(赤ライン)、欧米(青ライン)を追い越すなんてあり得るとはとても思えませんよね。
今まででも「個人が頑張れば日本は成長できる」のような「精神論の成長論」は、たくさんあったんですけど、 みんな一つ残らず破綻していましたよね。
そこで、コロちゃんはこの「資料」を更に読み込んでみることにしました。
4.「サマーズとグッドハートの経済理論」
この経産省の「資料」には、「人口減少と経済」の関係について、二人の経済学者の「経済理論」を紹介しています。
1人は「ローレンス・サマーズ」です。アメリカの経済学者ですね。
16歳でMIT(マサチューセッツ工科大学)に入学後にハーバード大学大学院に進み、29歳の史上最年少でハーバード大学教授となっています。
その後にはハーバード大学の学長も務めていますが、「性差別発言」で辞任していますね。
この「ローレンス・サマーズ」は、人口成長率の減少が景気停滞を招くと言う「長期停滞論」を発表しています。
(人口減少ではなく人口成長率の低下を指摘)
要するに「サマーズ」の経済理論によれば、「経済成長率の鈍化」は、「人口減少率」の低下によって引き起こされているというものでしょうか。
まあ、この「理論」は現在の経済学のスタンダードな学説かと、コロちゃんは思いましたね。「人口が減れば成長率は鈍化する」という説は、素人のコロちゃんでも納得します。
そしてもう一人は、「チャールズ・グッドハート」です。イギリスの経済学者ですね。イートンカレッジからケンブリッジ大学へ進学し、イングランド銀行の上級顧問を務めています。
この「チャールズ・グッドハート」は、「人口大逆転」という著書を出版しています。
その内容では「これからの30年は人口の高齢化・労働人口の減少によって、デフレ・低金利が終わりインフレの時代が来る」と、この本では一般に思われていることとは真逆の主張をしています。
この「経産省の資料」では、この「チャールズ・グッドハート」の「人口大逆転」を引用して、以下の様に記載しているのです。
「これからの30年は世界の人口は高齢化に向かい、中国も内向きになる。これまでとは真逆のショックが生じる。労働分配率、賃金は上昇に向かい、世界的にも貯蓄が減少、デフレ・低金利が終わり、インフレの時代になる。」
この方は「人口が高齢化すると賃金は上昇して需要も増えてインフレになる」と主張しているのです。
コロちゃんは、「少子高齢化」の下で経済が成長して賃金が上昇するという理論は、とても信じられませんね。
何となく「トンデモ理論」の雰囲気を感じます。
今回「経済産業省」が発表した「資料」には、上記の二つの真逆の主張を並べているのです。これならどっちかは当たりますから「ハズレ」はないですね。
ただ「経済産業省」が今回「推しの理論」とするのは、上記の「チャールズ・グッドハートの人口大逆転」の方でしょう。
恐らく「経済産業省」も、これからの日本が「やり方次第で高い成長が出来る」は、あまりに説得力がないと思い、主張に合う学者を出してきたのでしょう。
しかし、これにはちょっと無理があるようにコロちゃんは思いましたよ。
5.「貧しくなった理由は、交易条件の悪化」
コロちゃんが、この「経済産業省」の「資料」を見て、興味を持ったデータがいくつもありました。
その一つは「日本が貧しくなった理由の解析」です。
この「資料」では「実質賃金上昇率」を要因分解して、「実質賃金低下」の理由を解析しています。
それによると「日本の実質賃金」は、以下の要因で低下したとしています。
◎「実質賃金の要因分解」
①「プラス要因」
・労働生産性の上昇
②「マイナス要因」
・交易条件の悪化
・事業主の社会保障負担増
③「合計すると、プラス・マイナスでほぼ0成長」
上記のように「実質賃金低下」の主な原因を「交易条件の悪化・事業主の社会保障負担増」としています。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。
「経済産業省 これまでの交易条件の悪化」より
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shin_kijiku/pdf/017_05_00.pdf
出典:経済産業省「経済産業政策の新機軸」の今後の進め方と論点について より(2月13日利用)
上記は「交易損失」が一目でわかる右下下がりのグラフです。
本文では、以下の様に記載しています。
「交易条件の悪化による実質所得の流出は、2000年代前半に加速し、2010年代は下げ止まったものの、2020年代に入り大幅に悪化」
確かにこの線グラフは、右肩下がりで2020年以降は急速に下に落ち込んでいます。
「交易条件」が悪化すると、商品市況の高騰を通じて、海外への支払いが増加し、国内物価が上昇します。
そこで「賃上げを上回る物価上昇」が続けば、「実質賃金」は低下することになります。
これは「実質賃金の低下」の原因が、「交易条件の悪化」にあり、「実質所得」が海外へ流出していることにあると言っているのです。
しかし、原油や商品市況の高騰は、日本がどうこうできるものではなく、所与のものです。それではどうすれば良いのが、次に続いています。
ここから、「どうすれば成長できるのか?」となると、ちょっと歯切れが悪くなってきます。
「グリーン化・デジタル化・高齢者の健康でいたいニーズ・インバウンド」などが、具体例に挙げられていますが、あまり説得力があるようには、コロちゃんには思えませんでしたね。
6.「だったらどうすれば良いの?」
しかし「経済産業省」としては、お先が暗いとは言えませんから「将来見通しの前提となる新たなマクロ像」という希望に満ちた将来像を提起しています。
本文では以下の様に提起していますね。
「足下の人口減少をすぐに止めることは難しいが、人口と経済の関係や日本の人口の強み等に関する客観的なファクトに基づけば、人口減少下でも経済成長は可能」
えっ、「それは難しいんじゃないの?」とコロちゃんは思いましたが、そこで出てくるのが上記で取り上げた「チャールズ・グッドハート」の「人口大逆転」です。
この経済学者は、「人口が高齢化すると賃金は上昇して需要も増えてインフレになる」と主張しているのです。
そして「将来を前向きにとらえるファクト」として、以下の5項目をあげています。コロちゃんの感想も、その下に書いてみますね。
◎「将来を前向きに捉えるファクト」
❶「人口減少でも、賃上げを伴うインフレは可能」
コロちゃんは無理だと考えますよ。人口減少は需要の減少を意味します。日本のこれまでに経験したインフレ(1970年代)は、需要が膨れ上がることによって起きています。
今後の日本で需要が大きく増える要素は、コロちゃんには見当たりませんね。
❷「人口減少でも、一人ひとりに着目すれば、生活の質を高め豊かになっていくことは可能」
これは理論上は可能かもしれません。しかし「経済と社会」の領域で「賢く縮む施策」を行なうことが必須となると、コロちゃんは考えますよ。
そもそも「実質賃金が低下」する中では、「生活の質を高め豊かになる」ことは無理でしょう。
❸「高齢化でも、所得向上をし潜在需要を掘り起こせば、消費拡大は可能」
これはどうやって「所得向上」が出来るのかを語らなければ成り立たない理論ですね。今のところ「日本」では、「実質賃金の低下」は続いていますからね。
➍「健康年齢が高い日本は、消費という需要面と、労働という供給面の両面で強みがある」
この考えには、コロちゃんはちょっとムカッとしたんですよ。
なぜかと言うと、本文には以下の様に記載があるのです。
「健康生産年齢人口は、他の先進国よりも総人口に占める割合が高い」
「労働者としての供給力、消費者としての需要力の両面からの強み」
この「健康生産年齢人口」という言葉は、コロちゃんは初めて聞きました。たぶん「健康寿命」以下の方が働くことを意味するのでしょう。なにしろ字面は「健康+生産∔人口」ですからね。
コロちゃんは、「不健康∔不生産」に当たるでしょうから、この「健康生産年齢人口」には入りませんね。
「経済産業省」は、ただでさえ生活の為に働かざるを得ない高齢者を、更に高年齢になるまで働かせようと考えているのです。
そして「労働者としての供給力」と「消費者としての需要力」両方の供給源としようとしています。
そのために「健康生産年齢人口」という言葉を造語したのでしょう。
なお、この言葉を「Google検索」しても、「経済産業省」の文書以外では一つもヒットせずに、後は「健康寿命」に流れてしまいました。
2019年の「健康寿命」は、男性72.68歳、女性75.38歳です。「経済産業省」は、この年齢までは働かせようとしているのです。
だから、いったい「何歳まで働かせるつもりだよ!」とコロちゃんは怒ったのです。
激おこプンプン丸٩(๑`^´๑)۶
これでは「老後の楽しみ」をすごす時期が、無くなっちゃうじゃないですか。
❺「日本は、21世紀を通じて人口面でも経済面でも、世界有数の大国であり続ける」
最後にあげられたのは「将来を前向きに捉えるファクト」ではなく「願望」でしたね。
コロちゃんは「日本が21世紀を通じて世界有数の大国」でなくともよいですから、子どもたちや高齢者が「暮らしやすい国」であって欲しいですね。
この上記の主張を裏付けるデータも、この後に付いているのですが、あまりにも説得力が薄いように思えたので、ご紹介するのは控えますね。
もし、ご覧になりたい方がいらっしゃいましたら、下記のリンクをクリックしてください。
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shin_kijiku/pdf/017_05_00.pdf
7.「見果てぬ夢の経済成長」
今日取り上げた内容は「経済産業省」の「産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会」というところの議論です。
この部会のメンバーは、「伊藤元重東大教授」を始めとした11名ですが、それぞれは各界のお偉方なのでしょう。
しかし、そのような方々が自信をもって「人口減少」でも「高齢化」でも高い成長は可能だとおっしゃっているのです。
コロちゃんは、理解に苦しみますね。
コロちゃんは、「もう日本は大きな成長を遂げる時代は終わった」と考えていますから、この「経済産業省」の「資料」とは真逆な考えです。
果たしてどちらが正しいのかは、歴史が証明すると思いますが、取り敢えずは今年2024年6月以降に「物価を超える賃上げがあるか」で、一つは証明されます。
「物価と賃上げをめぐる経済の好循環」は、今年の夏以降にハッキリした結論が出ますからね。
コロちゃんは、経済には興味がありますが、このような話題は「興味がない・関係がない」とおっしゃる方も多いと思います。
しかし、みなさんの「お給料」やコロちゃんの「年金額」などが上がるのも下がるのも、経済動向次第なのです。
実は、世の中の「経済の動き」は、私たちの生活に密接な関係があるのですよね。そのように考えると、ちょっとは興味が湧いてきますよね。
えっ「興味ない」ですか? そんなこと言わないでお付き合いくださいよ。お願いですから、またこのブログ「コロちゃんの清貧ライフ」をお訪ね下さいね。
明日のブログにはもっと面白そうな記事を投稿しますからね。
( ∗ᵔ ᵕᵔ) ˶ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾ ヨロシクオネガイシマス .*°☆
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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