【経済考】「大企業」で賃下げだって?

経済
kaisya_tousankiki

おはようございます。今朝は早朝から「霧雨」が降っていました。ホント雨ってイヤですよね。

コロちゃんはワンコとの散歩で雨が降るのは、一番キライなんです。だってワンコを抱っこして、近くの道路の高架下まで歩かなきゃならないんですよ。

右手に傘をもって、左手でワンコを抱っこしていると、腰が直ぐに痛くなってくるんですよ。

と・こ・ろ・が、ところがですよ、今朝は違いますよ。コロちゃんには「ペットカート」という「強い味方」があるのですよ。
(σº∀º)σドヤァァァ

コロちゃんは、雨が降る中ワンコを「ペットカート」にヨイショと乗せて、近くの高架下へ向かうと、ワンコをおろして、トンネルの様な薄暗い中を行ったり来たりします。

そしてワンコの💩と💦を済ませると、また「ペットカート」へ乗せて、ガラガラと帰ってきましたよ。

うん、なかなか良いね。これなら「腰が痛い」ということは、な・・い・・は・ずなのに、なんで痛いんだよ!
(((´Д`||)ナンジャコリャー!

どうもコロちゃんの腰は、最近の寒さに反応して痛んでいるみたいですね。コロちゃんは、寒い気候なんて大嫌いだい!
(ノ≧ロ)ノ<大ッキラィ!

今日は「大企業で賃下げだって?」をカキコキしますね。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「大企業の中堅社員が賃下げになった?と、賃金カーブのフラット化」

☆「約束が違うよと、非正規雇用が多い会社は?」

☆「コロちゃんの賃金のお話し」

1.「大企業中堅層が賃下げとなった?」

コロちゃんが、ポチポチとアイパッドで新聞の電子版を見ていますと、「かつての三高、今は賃下げ世代」という見出しの記事を見つけました。

コロちゃんが読んでみると、「厚生労働省」が1月に発表した2023年の「賃金構造基本調査(速報)」によると、「大企業の中堅社員で賃金が減っている」と報じていました。

この内容によると、2023年6月時点の賃金を見ると、1000人以上の企業(大企業)の、30代後半から50代前半までの「基本給などを含む所定内給与」が、前年2022年よりも減っていたというのです。

この報道記事には、コロちゃんはビックリしましたよ。だって「大企業」の話しですよ。

それに昨年2023年の春闘では「連合発表」で「3.58%(加重平均1万650円)」の30年ぶりに高い賃上げがなされたはずです。

その「賃上げ」は、大企業ではほとんどの会社が4月支給から上げられていたはずです。それがこの報道だと、昨年2023年の「平均給与」は、前年2022年と比べて以下のようになっているとしています。

◎「2022年と2023年の基本給などを含む所定内給与額の増減率」

➀「20~24歳:+3.0%増」
➁「25~29歳:+1.6%増」

❸「35~39歳:-2.1%減」
➍「40~44歳:-0.6%減」
❺「45~49歳:-1.3%減」
❻「50~54歳:-1.2%減」

ねっ、「➀➁20~29歳」はプラスですが、「❸~❻35~54歳」はマイナスに沈んでいます。

報道では「若手の処遇改善が進む一方で、中堅層が割りを食っているともとれる」と報じられています。

そして「1000人以上の企業体(大企業)全体で見ても、1人当たり月34.6万円で前年比0.7%の減少だった」とも報じています。

しかし繰り返しますが、大企業は昨年2023年4月から「3.58%(加重平均1万650円)の賃上げ」がされているはずなのですよね。

当然「大企業の人件費総額」はその「賃上げ分(3.58%1万650円)」が増えているはずですが、それが減少(-0.7%)しているとすると、やはり「中堅層の賃下げ」が事実なのでしょうか?

「数字を聞いた厚労省のある職員も『間違いじゃないかと思った』」と報じられていますから、この大企業の「中堅層の賃下げ」は事実なのでしょう。

「中堅層の給与」が減額されていることには、記事では「新規採用の非正規労働者が増え、比較的賃金の低い社員が増えた可能性がある」と報じています。

なお、この新聞記事をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願います。

かつての「三高」、今は賃下げ世代 脱デフレの忘れ物 - 日本経済新聞
2024年の春季労使交渉は連合の1次集計で平均5%を上回る大幅な賃上げとなった。持続的に賃金が上がる好循環に入ったとも受け取られているが、気になる調査もある。大企業の中堅社員で賃金が減っているのだ。厚生労働省が1月に公表した23年の賃金構造基本統計調査(速報)は、およそ120万人を対象とする日本で最も大規模な賃金統計だ...

コロちゃんは、この報道を「ホントかな?」と思って、さっそく「厚生労働省」の「2023年賃金構造基本調査(速報)」を探してみました。

1月に厚生労働省が発表した「2023年賃金構造基本調査(速報)」は直ぐに見つかりましたが、本文中には「企業規模別にみた賃金」の項目がありませんでした。

ひょっとすると、今後発表される今「概況(二次集計結果)」で発表されることになっていているのかも知れませんね。

また「報道陣」には、既に今の時点の詳細なデータが別に渡されているのかも知れないと、コロちゃんは思いましたよ。

2.「賃金カーブのフラット化」

上記の報道で「大企業の中堅層(35~54歳)」の賃金が「賃下げ」されている可能性があることを見てきました。

それでは「標準労働者」の過去の「年代別の賃金カーブ」の推移を見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「厚生労働省 標準労働者の賃金カーブ」より

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/11/dl/03-3.pdf
出典:厚生労働省 勤労者生活の課題より(3月25日利用)

上記のグラフの「標準労働者」とは、「新規学卒者として就職してから同一企業に勤続している継続勤務者のこと」を言います。

その「標準労働者」の賃金カーブは、50代をピークとすることはどの年でも同じですが、1995、2000、2005、2010年と、年数を重ねるほどに50代の「賃金カーブ」は低下しています。

そして、20~40代の「賃金カーブ」はさほど変化していません。

ここ30年間、企業は「50代の賃金カーブ」を下に抑制することによって、「賃金総支給額」を減らして来たようです。

しかし企業は「50代の賃金カーブ」をフラット化しても、20~40代の「賃金カーブ」は維持してきた軌跡が、このグラフから読み取れますね。

このブログの冒頭では、「大企業」の「2023年の賃金動向」が、「20~29歳はプラス」で、「35~54歳がマイナス」だったことを見てきました。

上記でも書きましたが、この数字を聞いた厚労省のある職員が『間違いじゃないかと思った』と報じていますが、間違いはないと思いますね。

だって、上記の「標準労働者の賃金カーブ」は、50代の中堅社員の「賃金カーブ」が低下する傾向をシッカリ記録しているのですからね。

○「初任給の大盤振る舞いの賃金原資はどこから出したのか?」

今年2024年の「就活戦線」では、多くの企業が「初任給の大幅アップ」が報じられていました。

コロちゃんが見ただけでも、初任給で「東京エレクトロン40%」「アシックス24%」「野村ホールディングス16%」「伊藤忠5万円アップ」「鹿島3万円アップ」「第1生命ホールディングス4.5万円アップ」と切りがありません。

しかし、これらの「大企業群」は「総人件費」をどれだけ増やしたのでしょうか。

コロちゃんは疑い深いんですよね。

ひょっとして、40代・50代の「中堅社員」の賃金カーブを押し下げることにより、新入社員の初任給の増額を賄ったのではないかと懸念されますね。

3.「約束が違うよ」

日本企業では、給与を下げることが基本的には出来ません。それこそ「倒産の危機」にでも直面しないと、「賃下げ」は出来ないのです。

その代わりに行なってきたことが、50代の「中堅社員」の賃金カーブを引き下げることでした。賃上げはするものの、毎年の賃上げ率を少しずつ下げることを繰り返してきたのです。

「日本型雇用慣行・年功序列」というのは、「若年期には低い賃金、中高年期には高い賃金」を得る仕組みとなっていました。

「雇用者・生活者」の立場から言えば、ちょうど子どもの教育費が一番かかる時期に、会社の給与が最大になる仕組みです。

それが「日本的雇用関係」の仕組みでした。かつてはそれでうまく回っていたのです。

それが、本人の了承も取らずに、いつの間にか「若年期には高い初任給、中高年期には低い賃金」となってしまったのです。

なんか、納得できませんよね。「話が違う」って叫んでも不思議はありません。

4.「非正規雇用が多い会社は?」

大企業の「中堅社員」の給与が下がっているという、ちょっとショックな事実なのですが、これが果たして何を意味するのかは、まだわかりません。

報道では「非正規雇用が増えた可能性」を記載してありましたが、大企業の「35~54歳の非正規雇用?」。何か違和感がありますね。

コロちゃんは、大企業の「非正規雇用者数」をポチポチと調べてみました。そうしましたら、ベスト3が以下の3社でした。

◎「非正規雇用が多い大企業」

➀「イオン   :25万人」
➁「日本郵政  :15万人」
③「トヨタ自動車:8万人」

あー、確かにこれはみな「大企業」ですね。だけど「35~54歳全体の平均給与」を下げるほどの数の非正規雇用者数を増やすかなー?

やはり「大企業の中堅社員の平均給与減少」の理由はわかりませんでした。

今後の「後追い報道」を注視したいと思いますね。

「厚生労働省」の「賃金構造基本調査(速報)」は、その後に「概況(二次集計結果)」が確定版として発表されることとなっていますから、それに修正があるかどうかに注目しましょう。

5.「コロちゃんの賃金のお話し」

コロちゃんは、30代に転職していました。次に勤務した会社は、社員数が1200人ほどいましたから「大企業」に分類されます。

「厚生労働省」では、常用労働者1000人以上を「大企業」、100〜999人を「中企業」、10〜99人を「小企業」と定義しています。

コロちゃんが転職した会社は、たいした会社ではありませんでしたが、規模だけは「大企業」でした。

しかし、その会社は、その後の1990年代末の「日本経済」を襲った「金融危機」で倒産の危機となりました。

どうやら、「土地取引」でかなりの損失を抱えていたようですね。バブル崩壊後の「日本企業」には、そのような負債を抱えて倒産した企業は数多くありましたね。

最終的に、コロちゃんの勤める会社は、電鉄系の巨大企業の傘下に入ることにより会社は倒産を免れたのですが、その代わりに労働条件の切り下げが待っていました。

それは「年功序列賃金」から、「歩合を中心とした給与体系」への変更です。

上記で「日本型雇用慣行・年功序列」というのは、「若年期には低い賃金、中高年期には高い賃金」を得る仕組みとなってたと書きましたよね。

コロちゃんの勤める会社は、この「給与体系の変更」によって、中堅や高齢の社員は「中高年には高い賃金」が無くなりました。その代わり、コロちゃんのような若い社員の給与は逆に上げられました。

まあコロちゃんにとっては目先の給与は上がったものの、その代わりに40代50代になっても、ほとんど賃金カーブは上がらないことになってしまいした。

しかし一番の「被害者」は、若い時に低い賃金でその後は徐々に上がっていくはずの賃金が、いきなり切り下げられてしまった「中堅以上の社員の皆さん」でしたね。

「賃金カーブ」を徐々に下げるのではなく、一気に切り下げたのです。それだけ、会社の経営が切羽詰まっていたようでした。

「労働組合の集会」では、大勢の方が怒っていましたよ。しかし「会社が潰れたら元も子もない」と、組合も同意していましたから、結論は変わらなかったですね。

コロちゃんが、このエピソードを紹介したのは、「会社の経営」というのは冷徹なものだということを知ってもらいたいからです。。

最近は「ステークホルダー」として、「株主・社員・クライアント・地域社会」などをあげられることも多いですが、それらの中でも「社員」の位置は低く軽いのです。

かなりしっかりした「労働組合」があっても、社員の意向はなかなか取り上げられないことがほとんどだと、コロちゃんは実体験から思いましたね。

今日のブログで取り上げた「大企業の中堅社員の給与減額」が、実際に起こっているのかは、そのうちにわかることでしょう。

コロちゃんは、今後も興味津々に新聞を隅々まで読むようにしますよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

PetraによるPixabayからの画像
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