おはようございます。今日のリードは、珍しく「時事問題」を取り上げてみたいと思いますね。
朝のニュースで、「中井正広さんと女性のトラブルの問題」で、「フジテレビの社長(72歳)と会長(74歳)」が辞任すると報じていました。
前回開かれた「記者会見」での「参加メディアを限定しテレビ撮影を制限した」ことを謝罪し、今回の「記者会見」は10時間以上にわたって開かれて、終了時間が午前2時だったとも報じていました。
コロちゃんは、フジテレビには知人も友人もいませんが、ただ「フジテレビの社長(72歳)」って、コロちゃんと同い年なんですね。
だから「10時間以上の記者会見」って、「大変だったろうなー」と少し同情しましたね。コロちゃんだったら「腰が痛く」て座っていられませんよ。
だけど、この「フジテレビ社長」って「年収5000万円ぐらい」なんですと!
( *¯ㅿ¯*)へー
しかもそれ以外に兼任している「フジ・メディア・ホールディングス」の役員収入で+3000万円はあるとか!。
(゚0゚)スッゴッイ!
スゴーイですね。これだけ貰っているなら、「72歳で10時間の残業もしょうがない」と思ったコロちゃんでしたよ。
だけど「フジテレビ社長(72歳)」は、「晩節(※)」を汚しましたね。
(※晩節は中国語で晩年期を意味する言葉)
コロちゃん(同い年)だったら、人生の最後がこれだと思うと「イヤだなー」と思いましたよ。
ヾノ´ °Д°)ヤダヨ
まあ絶対にコロちゃんはこんなに偉くなれなかったでしょうけどね。
まぁね~(﹡¯˘¯﹡)
今日は、久しぶりの【読書考】です。「石橋湛山を語るを読んで」をカキコキしますね。
0.「今日の記事のポイント」
コロちゃん
今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。
☆「石橋湛山を語る:著:田中出征‣佐高信:2024年:集英社新書と、小日本主義を唱えた石橋湛山」
☆「保守本流と自民党本流の二つの流れと、村山談話の価値を見る」
☆「自民党支持の6個師団と何もできなくなる政治と、コロちゃんと戦争」
1.「石橋湛山を語る:著:田中出征‣佐高信:2024年:集英社新書」
皆さん「石橋湛山」をご存じですか? 「政治家」としてはあまり有名ではないですよね。もともとは「ジャーナリスト出身」です。
「政治家」としては、戦後1956年に「総理大臣」に就いていますが、その後「脳梗塞」で倒れて1957年に辞任しています。
「総理大臣」の在任期間は65日間で、歴代3番目の短さでしたから、「政治家」としてあまり知られていないのは無理もありません。
だけどコロちゃんが注目していたのは、戦前からこの方は「小日本主義」を唱えて、軍部や世の中の大勢の「大日本帝国」に否定的な主張を公然としていた方なのですよね。
コロちゃんは「歴史」が好きで、よく「戦前・戦中・戦後の歴史」を読んでいましたから、「石橋湛山」はそのあちこちで時々ひょっこり顔を出していたので知ってはいたのですよ。
だからコロちゃんは「石橋湛山の小日本主義」は知っていましたけれど、その詳しい内容は全く知らなかったので、この「石橋湛山を語る」という本を読む気になったというわけです。
本書は、「田中秀征氏(元衆議院議員)」と「佐高信(評論家)」の対談本です。
「田中秀征氏」は、1993年の「細川政権(自民党から政権を奪った)」の時に、「新党さきがけ」の幹部として活躍していたのをコロちゃんは見ていましたよ。
そして「佐高信氏」は「政治評論家」として、「歯に衣を着せない尖った意見」をズケズケと言うことが有名な方でしたね。
コロちゃんは、「佐高氏」の右左を問わずに有名政治家などを批判する言動は、小気味よい思いで見ていましたよ。
このお二人の「対談」ですから「ウラ話」も多く、コロちゃんは「おー、当時の政界ではウラでこんなことが進行していたのか?」と驚くエピソードもありましたよ。
それでは、最初は何と言っても「石橋湛山の小日本主義」です。どんなものだったのかを、2人の対談から読んでみましょう。
2.「小日本主義を唱えた石橋湛山」
まず「田中秀征氏」は、「石橋湛山の小日本主義」を「端的に言えば、日本は本州などの主要四島、つまり固有の領土で充分やっていける」と紹介します。
時代は1921年ですから、日本が満州や中国本土に侵略・侵攻していた時代です。
この時代に、以下のような「主張」をしたと対談で話しています。
「この三地(朝鮮・台湾・関東州〈中国の遼東半島の一部〉)を合わせて、昨年我が国はわずかに9億余円の商売をしたに過ぎない。同年、米国に対しては輸出入合計14億3800万円・・・英国に対してさえ3億3000万円の商売をした」
つまり、植民地のいずれも英国との貿易額には及ばないから、「経済的」には「植民地など手放した方が得だ」と言っていたのです。
さらに「軍事的」には、下記のような主張を紹介しています。
「満州、朝鮮、樺太も手放せば戦争は絶対起こらないし、我が国が他国から侵略されることもない。これらの土地が国防上必要だというが、そうするからこそ、つまり植民地を持とうとするからこそ国防の必要が起きるのだ」
この様に「石橋湛山」は、「経済的」にも「軍事的」にも、「小日本」でいいじゃないかと主張したのです。
現代に生きるコロちゃんとしては、その「先見の明」に驚くしかないですよ。
だって「戦後日本」は、この「石橋湛山」の意見通りのやり方で「自由世界第2位の経済大国」へ駆け上がったのですからね。
「石橋湛山」は、同時に「大日本主義捨てよと言うことは、決して小さな国土に甘んじよと言うことではない・・かえってそれを世界大に拡げるのだ」と、戦後日本を見通したようなことも言っています。
戦前の「日本」は、アジアを支配しようとした「大日本帝国」だったことは歴史上の事実です。
コロちゃんは、この時代にこんなことが良く言えたなーと、感嘆しましたよ。
3.「保守本流と自民党本流の二つの流れを見る」
コロちゃんは、「自民党の中」には「ガチの右派」と「中道右派」がいると考えていました。
「安倍元総理」の「旧安倍派」には「ガチの右派」が多いですし、支持基盤も「ガチの右派」の方も多いですね。
そして「岸田元総理」の「旧宏池会」には「中道右派」が多いと考えていましたが、本書で「田中秀征氏」は、以下の2通りの流れを語っておられます。
①「自民党には二ツの流れがあるよ」
◎「田中秀征氏の語る自民党の二つの流れ」
➀「自民党本流」
・「日本民主党の系譜」(1954年結成)
・「岸信介が結成」
・「A級戦犯や公職追放された者たちが合流」
②「保守本流」
・「日本自由党の系譜」(1945年結成)
・「吉田茂が中心に」
・「戦前の反軍・自由主義者が合流」
「田中秀征氏」は、現在の自民党には、上記の「➀自民党本流」と「②保守本流」の2つの流れがあり、その2つは「憲法観・歴史観」で明らかに差があるというのですよ。
コロちゃんはここを読んで、「ガチの右派」が「➀自民党本流」で、「中道右派」が「②保守本流」だなと思いましたよ。
呼び方はコロちゃんと違いますが、「自民党内に2つの毛色の違ったグループがある」という視点は、この対談のお二人と同じですね。
②「二つの流れは憲法観・歴史観が違っているよ」
「田中秀征氏」は、上記の「2つの流れの違い」は、単に昔の出身の違いだけではないというのですよ。以下ですよ。
➀「自民党本流」
・「清和会系(旧安倍派系)」
・「自主憲法の制定・反共対決姿勢」
・「岸信介⇒福田赳夫⇒小泉純一郎⇒安倍晋三」
・「先の戦争は正しかった(自存自衛)」
・「対米迎合」
②「保守本流」
・「宏池会系(旧岸田派系)」
・「田中派系(旧茂木派)」
・「国家独立の尊厳にこだわる」
・「吉田茂⇒池田隼人⇒田中角栄⇒宮澤喜一⇒岸田文雄」
・「先の戦争は国策の誤り」
・「対米自立」
うーむ、上記を読むと「同じ自民党」と言っても全く違いますね。
( ̄へ ̄|||) ウーム
上記でコロちゃんが初めて知ったことは、以下でしたよ。
◎「先の戦争についての二つの流れ」
➀「自民党本流:先の戦争は正しかった」
➁「保守本流 :先の戦争は国策の誤り」
いやいや、これはまったく「真逆な価値観」ですよね。
( ̄。 ̄;A)イヤイヤー
だから「➀自民党本流」には、防衛費増額や安全保障法の推進に熱心な議員が多いようですよ。
また「アメリカとの関係」については、「先の戦争は正しかった」とする「➀自民党本流」の方が「アメリカべったり」なのはどうしてでしょうね?
戦後に「岸信介」が「日本民主党」を結成した時(1954年)に、アメリカから政治資金が流れたとうわさされていますけれど、真実は分かっていませんね。
この「対米関係」については、「②保守本流」の方が「対米自立」を掲げています。
すなわち「自国の自立を主張する以上、他国への介入もしない」との立場ですね。だから「アメリカ」に対しても「日本に介入するな」となるのでしょう。
これは「在日米軍基地問題」や「日米地位協定」などの問題とも関連していますね。決して「過去の話」ではないのですよ。
コロちゃんは、2016年の「アメリカのトランプ大統領の誕生直後」に、当時の安倍総理がニューヨークを訪問して会談したことを思い出しましたよ。
あの徹底して「トランプ氏」にすり寄るような外交は、上記の「➀自民党本流」の「対米迎合」の「歴史観」から生まれたのかと本書を読んでいて思いましたね。
4.「村山談話の価値を見る」
皆さん「村山富市総理」を憶えていらっしゃいますか? コロちゃんは「眉毛の総理」として覚えていますよ。
1994年から1996年の1年半「総理大臣」を務められました「社会党出身」の総理大臣です。
在任中には「阪神淡路大震災(1995年)」が発生し、震災対応で総理官邸が機能不全だったと批判されていましたね。
コロちゃんは、当時「社会党と自民党」が「政権に復帰する」ために「野合した」と見ていましたので、冷たい目で「村山総理」を見ていましたよ。
まあ事実として、その後には「社会党」は無くなっちゃいましたし、あとをついだ「社民党」はほとんどないも同然の有様ですからね。
コロちゃんは「村山総理」は、「社会党を潰した総理」と見ていたのですよ。
だけど、本書ではこの「村山総理」を大きく「評価」しているのですよ。
それは「戦後50年」の節目で内外に向けて発表した「村山談話」への高い評価です。
この「村山談話」は、前段に以下の様に書かれています。
「私たちは過去のあやまちを2度と繰り返すことのないよう、戦争の悲惨さを若い世代に語り伝えていかなければなりません。」
そして「田中秀征氏」は、この「談話の要点は以下の5つにある」というのですよ。
◎「戦後50年:村山談話の要点(1995年総理談話)」
➀「(先の戦争について)侵略戦争」
➁「(台湾・朝鮮半島について)植民地支配をしたこと」
③「(それについての)お詫び」
④「(上記の)反省」
➄「国策の誤り」
「田中秀征氏」は、この「村山談話」はその後の「アジア外交」で各国に高く評価されて、それまでの謝罪外交から脱することが出来たと考えている様でしたよ。
そしてこの「戦後50年談話」は、その後「小泉談話(2005年:戦後60年談話)」、「安倍談話(2015年:戦後70年談話」でも①~④は受け継がれてたと語っていますね。
ただ「➄国策の誤り」だけは、「小泉談話・安倍談話」は受け継がなかったとしていますね。
これはコロちゃんは知りませんでしたよ。
だいたい報道では「何が書いてあるのか」に注目しますけれど、「何が書いてなかったのか」はよほどの知識人でないと気が付きません。
ただ、上記で「➀自民党本流」の「清和会系(旧安倍派系)」の方々の歴史認識は、「先の戦争は正しかった」ですから、「➄国策の誤り」は何としても認められなかったのでしょうね。
ここまで書いていて、ちょっと思ったのですが、今年2025年は「戦後80年」になりますね。だけど「総理談話の話」は出ていないように思われます。
「戦後80年談話」は出さないのかなー? そんな余裕は「石破総理」になさそうですから、出さないのかも知れませんね。
「戦後談話」は、どう書いても「右と左の両方から」攻撃されますから、相当「総理の権力基盤」がしっかりしていないと出せないのかも知れないとコロちゃんは考えましたよ。
5.「自民党支持の6個師団と何もできなくなる政治」
本書は「自民党の二つの流れ」のうちの、「②保守本流」を「石橋湛山」の思想を受け継ぐ者たちとして、今後の「日本の政治制度」や「選挙制度」についての対談を紹介しています。
その中で、特に「世襲が横行する小選挙区制度」については強い批判をくわえていますね。
本書によると、多くの地方では「自民党を支持する固定地盤」には以下の6団体があるというのです。いわゆる「6個師団」だそうです。下記ですよ。
◎「自民党を支持する団体」
➀「農協」
➁「商工会議所」
③「建築業界」
➃「郵便局長」
➄「遺族会」
➅「医師会・歯科医師会・薬剤師会」
ざっと、上記の6つの団体の支持が「自民党」の強固な地盤を形成しています。正に「6個師団」ですね。
しかし、これだけ多数の団体がバックについていると推薦議員は当選するけど、「自民党も議員」も利害が対立する問題では身動きが取れなくなっているというのです。
「小選挙区制」では、その選挙区から代表が1人しか出ません。
「農業団体」は外国から安い農産物がはいってくることに反対しますが、「商工団体」はそれと逆ですね。
また「円安」は、「輸入業者」と「輸出業者」で利害対立がある話はよく言われていますよね。「輸出業者」は円安の方が利益が増えますけど、「輸入業者」には減益要因です。
「TPP(環太平洋パートナーシップ)問題」では、「農業団体」と「商工団体」、「消費者団体」の間での利害対立があり、議員はその対立から逃げるしかなくなっているというのですよ。
これが「中選挙区制」ならば、それぞれの業界の利害を複数の候補者が代弁してぶつかり合い、政治家同士で利害調整が進むというのです。
コロちゃんは、そのような「自民党の現状」を読んで、もう「小選挙区制」と「自民党議員」は「賞味期限が切れている」のではないかと思いましたよ。
6.「コロちゃんと戦争」
上記で「➀自民党本流」の方々が、「先の戦争は正しかった」という「歴史観」を持っていることを見てきましたが、コロちゃんはとんでもない話だと思いましたよ。
コロちゃんの実家には、大きな「仏壇」がありました。そこには「軍帽を被った若者の遺影」がありました。
「先の戦争」で亡くなったコロちゃんの「叔父さん」です。戦死したのはコロちゃんが産まれる前ですから面識はありません。
コロちゃんの父親は、「6人の兄弟姉妹」がいました。この中で戦死したのは「次男」です。
コロちゃんの父親は「3男の末っ子」でしたから、戦争にはいきませんでしたが、「次男」は「中国大陸で戦死した」と聞いていました。
「仏壇の遺影」は、セピア色の白黒写真に「軍帽の20代前半の若者」が写っていました。亡くなった時には、この「叔父」には妻と子どもがいました。
子どもは女の子でコロちゃんの従妹でしたね。
この従妹は、親戚の家に引き取られていきましたが、その後長いことコロちゃんとは音信不通となっていました。
それが10年程前に、コロちゃんの母親が亡くなった時に連絡が取れ、それからは年賀状の交換をしてきましたが、今年に「年賀状仕舞い」の便りが届きましたよ。
コロちゃんは、毎年彼女からの「年賀状」を手に取りながら、父親が戦死した後の彼女の人生に思いを巡らせていましたよ。
この様に「身内から戦死者を出した経験」のある家族は、「先の戦争が正しかった」とは口が裂けても言えませんよ。
コロちゃんは「どんな種類の戦争でも悪だ」と考えていますよ。「戦争」で亡くなるのは「社会の上層の方たち」ではありません。
どんな戦争でも、被害を受けるのは「社会的弱者」からですよ。
だからコロちゃんは、今でも「戦争を肯定する方たち」には、「そんなにやりたかったら自分が先頭で突っ込んで行け!」と言いたいですよ。
今日は【読書考】「石橋湛山を語るを読んで」、その内容の「小日本主義」と「自民党内のあれこれ」をご紹介してきました。
「村山談話」と「自民党の6個師団」の話しは、この本を読んでコロちゃんが特に注目した内容です。
「政党と政治の話」は、人それぞれいろんな意見があるかと思いますから、上記はあくまでも「コロちゃんの見方と意見」として、さらっと読み流してくださいね。
こんな考えを持っているおじいちゃんも居ると、暖かい眼で見ていただければコロちゃんは嬉しいですよ。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
コメント