【社会考】貧困家庭の「10歳の壁」

社会

おはようございます。コロちゃんは、もう「これいまれ」の年代に入ってしまいましたが、壮年となった息子たちの子どもを見ていて、時々思う時があります。

それは、かつてのコロちゃんちの家庭で、妻と共に無我夢中で子育てをしていた時代の頃の事です。その当時のコロちゃんは、「子育て」をあまり深く考えてはいませんでしたね。

お仕事で生活費を稼ぐことに、いっぱいいっぱいでしたしね。

今は亡き妻は「知識ではなく、キャラ」で、「子育て」をしていたように思います。「全身で全てをかなぐり捨てて」子どもにぶつかっていました。

それが今から振り返ると、子どもたちに大きな「良い影響」をもたらしているように思えますね。二人とも、それぞれの子どもたちとの遊び方がうまいように見えます。

何はともあれ「子育て」とは、難しいものです。誰しもが最初の子は「初めての子育て」となるのですからね。試行錯誤となるのは当然ですね。

コロちゃんは、現在のコロちゃんの「親子関係」については「妻の残した良い影響」がずっと続いていると思っていますよ。

なぜ、こんな話を冒頭からしたのかというと、下記のブログをお読みください。

今日は「貧困家庭のメタ分析による10歳の子どもと貧困の関係」をカキコキします。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「貧困と、コロちゃんの時代」

☆「家庭の経済格差と子どもの認知・非認知能力格差の関係分析と、6つの発見と2つのまとめ」

☆「こどもの貧困の現状と、国際比較」

☆「ヤングケアラーの現実と、子どもが笑って暮らせる社会を」

1.「貧困とコロちゃんの時代」

コロちゃんは、東北地方の片田舎で生まれ育ちました。

その頃の東北地方では、もともと貧しい生活なのが普通でした。当時の日本にはまだ高度成長の恩恵は全国に行き渡っていなかったのです。

コロちゃんが育った1960年前後の時代には、日本全国がまだまだ「貧しかった」のです。

しかし、現在はすでに2020年代です。その「現代日本」に「子どもの貧困」が蔓延していることには、怒りと憤りすら感じますね。

「小説の世界」では、貧しい環境で生まれ育った「少年・少女」が、持ち前の頭の良さから、周囲の助けを受けて、大きく立身出世するお話しは、数多くあります。

「コミック」の世界でも貧しい少年時代から、逆境を乗り越えるマンガは数多くあります。

「巨人の星」の「星飛雄馬」は、日雇い仕事の父と姉との家族の長屋に暮らす「極貧家庭」で育ち、やがてプロ野球の「巨人のピッチャー」となって羽ばたいています。

(巨人の星:1976~1979年:少年マガジン:原作・梶原一騎:作画・川崎のぼる)

しかし、現在の「貧しい子どもたち」を取り巻く環境は、かつての「古き良き日本」よりもはるかに厳しい事を教えてくれる「調査」がありました。

2.「家庭の経済格差と子どもの認知・非認知能力格差の関係分析」

この「調査」は、「日本財団」が行なったもので、表題は以下の通りとなっています。

「家庭の経済格差と子どもの認知・非認知能力格差の関係分析」

(ー2.5万人のビッグデータから見えてきたものー)

この内容を簡単にご紹介しますね。

この「調査」は、大阪府箕輪市の「子ども成長見守りシステム」の2014~2016年のデータを活用したとあります。

その「子ども成長見守りシステム」とは、毎期「2.5万人の0~18歳の子ども」を対象とした以下のデータを統合したものとされています。

①「箕輪市の各部局が保有するデータ」
②「市内の学校の学力テストデータ」
③「生活習慣等のアンケート結果」

このような「子どもの成長」に関する実証研究があることを、コロちゃんは初めて知りました。

そして読んでみてから、この研究結果はもっと多くの子どもを持つ親御さんに知っていただきたいと思いましたね。

3.「6つの発見と、2つのまとめ」

この調査は、「6つの発見」と「2つのまとめ」を報告しています。以下に簡単に紹介しながら、コロちゃんの感想を書いてみます。

①「発見1:貧困状態の子どもの学力は10歳を境に急激に低下する」

コロちゃんは、父親がいない家庭で育ちました。「母と祖母と姉とコロちゃんの4人家族」です。母が働きに出て、家族の生活を支えていました。

「貧しい生活」でしたが、祖母が教育に熱心だった為に、小学生コロちゃんの学力は高かったようでしたね。

何しろ、コロちゃんが小学生の頃には、学校から帰宅後に祖母が出した問題を解かないと遊ぶことが許されませんでしたからね。

そのような子ども時代をすごしたコロちゃんには、「子どもの貧困」はつらい記憶と重なります。コロちゃんは、貧しい子どもにはかつての自分を重ね合わせて感情移入してしまうんです。

今回の「子どもの貧困と成長の実証研究」が明らかにした以下の内容を読むと、コロちゃんは思わず自分の子ども時代を思い起こします。

「貧困状態は学力は低くなる傾向にある。特に小学校4年生(10歳)以降で学力が大きく低下する」

この点は誰でも理解できますよね。貧困の下では、家庭の中でも「学習を進める良い環境」は望めない場合が多いのです。

②「発見2:貧困世帯の学力は低位に、非困窮世帯の学力は高位に集中していく」

いわゆる「貧困の連鎖」の出発点が、ここにあります。なんとも夢の無い冷徹な分析結果ですが、これが今の日本の現実なのでしょう。

コロちゃんの子ども時代には、まだ「学習塾」が一般的ではありませんでした。コロちゃんが中学生になった頃の1960年代の半ば過ぎ頃から、ようやくポツポツと開かれ始めたと記憶しています。

ですから、子どもの学力は「自頭の良さ」と「家庭学習」でほぼ100%決まっていました。そうなると「家庭学習の環境」がモノを言います。

貧困家庭では、その「家庭学習の環境」を整えられないのでしょう。

現在マスコミでは時々「子ども食堂」や「学習支援拠点」などが取り上げられていますが、その成果まで調査した結果は寡聞にして聞きません。

この調査では、以下の様に記載しています。

「年齢があがるにつれ、貧困世帯の平均的な学力は低下し、困窮していない世帯の学力は上昇する」

やはり「貧困」は子どもにとって大きなハンデとなっていますね。

③「発見3:低学力のまま年齢が上がると、学力を高めることが難しくなる」

小学校の授業量を見てみると、1960年代初頭に「学習指導要領」の改定が行なわれており、その後いわゆる「詰め込み教育」が始まっています。

その後の「受験戦争」と、反動としての「ゆとり教育」などの波はありますが、コロちゃん時代より現在の方が授業内容ははるかにに増えています。

この調査では以下の様に記載しています。

「低学年時は、前年の偏差値が45以下であっても、翌年には3~4割が偏差値45超まで上昇する。しかし年齢が上昇するにつれ、「逆転」の可能性は低下していき低学力が固定化してしまう」

ここが「出世物語」の小説やコミックと違う所ですね。「貧窮からの逆転」は可能性が極めて低いのが現実なのでしょう。

④「発見4:基本的な非認知能力は、低学年時点から差が大きい」

この「非認知能力」という言葉を、コロちゃんが始めた知ったのは2010年代に入ってからでした。

世の中では、2000年にノーベル経済学賞を受賞したジェームス・ヘックマンが、幼児教育と非認知能力の重要性を指摘してからの様です。

コロちゃんは、その主張を裏付ける研究に「ペリー就学前プロジェクト」を図書館の本で読んで初めて知ったのです。

この「非認知能力」とは以下のようなものです。

〇「非認知能力とは何か?」

「テストでの点数」や「IQ・偏差値」などの数字で表すことができる能力を「認知能力」と言います。

「非認知能力」とは、数値で測ることが出来ない「人間的な力」です。「自制心、勤勉性、外交性、協調性などその他の要素」を指します。

よく言われる「コミュ力(コミュニケーション能力)」なども「非認知能力」に入ると思います。

もう一つ「非認知能力」を調べる為の「マシュマロテスト」という方法があるそうです。

〇「マシュマロテストとは?」

1970年にアメリカのスタンフォード大学で行なわれた実験が「マシュマロテスト」です。

4歳児を対象に「目の前のマシュマロを15分間食べるのを我慢できたら、2個にしてあげる」といって立ち去り、その子が我慢できるのかをみるというテストです。

多くの子どもが我慢できずにマシュマロを食べてしまったのですが、1/3の子どもは我慢して2個目のマシュマロをもらったとしています。

その後の1988年に追跡調査が実施された結果、「マシュマロを食べなかったグループ」が、周囲からより優秀と評価されている結果となったとしています。

このことにより、マシュマロを食べなかった「自制心のある子ども」と食べてしまった「自制心の低い子ども」とで、その後の成長の中で下記の違いがあるとされています。

◎「マシュマロを食べなかった自制心の高い子ども」

❶「少年期:学力が高い、誘惑に強い」
❷「青年期:教育水準が高い、肥満率が低い」

◎「マシュマロを食べた自制心の低い子ども」

❶「少年期:学力が低い、気が散りやすい」
❷「青年期:教育水準が低い、肥満率が高い」

この「マシュマロテスト」が「非認知能力を調べる検査」として、この「調査報告」にも記載されていますが、コロちゃんがウイキペディアを調べたところ、以下の様な文章がありました。

「2010年代後半に行われた追試では再現が困難であることが報告されている。」

コロちゃんは教育については素人なのでよくわかりませんが、これも一つの知識として頭に置いておきましょう。

上記の「非認知能力」と「マシュマロテスト」を頭において、もう一度この「調査」での「④発見4:基本的な非認知能力は、低学年時点から差が大きい」を見てみましょう。

この「調査」は以下の様に記載しています。

「生活保護世帯の場合、小学校低学年の時点から、家の人への相談の可否、がんばっていることの有無、朝食を摂る習慣といった基礎的な項目が、非受給世帯に比べ低水準にある」

「一方、勉強時間の目安を定めているかや、友達や先生との関係などは、年齢があがるにつれて、両グループの格差が拡大していく」

「非認知能力」には、「家庭の生活習慣」や「家庭内のコミュニケーション」の有無が大きな影響を与えるようですね。

コロちゃんは、父親がいないと言う大きなハンデはありました。

祖母が家事を行なっていましたから、「家庭内の生活習慣」は保たれていましたが、今から思うと「家庭内のコミュニケーション」は全く欠けていましたね。

それはその後の「こらいまれ」となった今に至るまで、コロちゃんの人生や考え方に様々な影響を与えていますね。

しかし、この「発見4:基本的な非認知能力は、低学年時点から差が大きい」を読むと「生活保護世帯の子ども」は貧困の連鎖から抜け出ることが出来ないではないですか。

コロちゃんは愕然とする思いですよ。

⑤⑥と「今回の分析のまとめ」

上記の①~④の他に、下記の二つの「発見」が記載されています。

⑤「発見5:貧困下でも学力の高い子どもは、非認知能力が高い」

⑥「発見6:今回の観察データからは学童保育の効果は確認できなかった」

上記「発見5」では「貧困家庭の子どもたち」の中での比較で、「学力の高い子ども」の「非認知能力」は高いと結論付けています。

家庭内の食事などの「生活習慣」や毎日の「学習習慣」などの重要性がわかる結果となっていますね。

そして上記で触れました2000年に「ノーベル経済学賞を受賞(労働経済学)」したシカゴ大学の「ジェームズ・ジョセフ・ヘックマン教授」の長期追跡研究結果を下記のように引用しています。

『「非認知能力」がその後の「認知能力」の発達を促し、その逆は確認できない』

これを知ると、子どもの成長には「規則正しい日常生活」が不可欠であることがわかりますが、「貧困家庭」ではその「環境」の整備が難しいでしょう。

最後の「⑥発見6」では、「学童保育についての検証」を試みたけれど、その「学力・非認知能力等」の上昇は確認できなかったとしています。

そして、これまでの6つの発見から、導き出される対策を、以下の2つにまとめて発表しているのです。

❶まとめ「小学校低学年支援の重要性」

「貧困を背景とする学力格差が大きく開くのは小学校4年生頃で、年齢が上がるほど「貧困世帯」は低学力に集中していく。」

「低学力の子どもが脱出できる可能性は学年とともに低下する」

上記の理由から「小学校低学年時の支援の重要性」を提起しています。

一般に行われている「子どもの学習支援活動」は、コロちゃんの知る限りは「小学校高学年以降」のように思われますが、それでは遅いと言う事がこの「実証研究」から指摘できます。

❷まとめ「非認知能力支援の必要性」

「 生活習慣や非認知能力については、貧困世帯と非困窮世帯を比べると、小学校初期から大きな差が存在」

「格差が拡大する前に、早期に支援を行うことが必要、非認知能力の育成が重要」

なんとも「難しい課題」であることかと、コロちゃんは思いましたよ。

「生活習慣」が、「貧困世帯」とそれ以外の世帯とでは大きく違うだろうことは想像が付きますが、それをどのように是正していくかは、それこそ「貧困世帯」の収入を上げる事しか思いつきません。

何とかならないものかと、コロちゃんは心が痛む思いを持ちました。

この「家庭の経済格差と子どもの認知・非認知能力格差の関係分析」は、子どもを持つすべての親御さんにぜひ読んでもらいたい「実証研究」です。

このブログの最後のところに「速報版(21ページ)」のリンクを貼っておきますので、ぜひお読みになっていただきたいと思います。

4.「子どもの貧困の現状」

「子どもの貧困率」という言葉があります。これは「等価可処分所得が貧困線に満たない子どもの割合」をいいます。

「等価可処分所得」とは、「所得」から税金や社会保険料を抜いた「手取り額」です。

そして「貧困線」とは、上記の「手取り額(等価可処分所得)」を「世帯人員の平方根で割った所得の中央値の半分を言います。

2021年の数値を見ると、以下の通りとなります。

◎「2021年貧困線」

①「一人当たり可処分所得の中央値: 254 万円(月21.7万円)」

②「貧困線:127万円(月10.6万円)」

③「3人家族の場合:可処分所得220万円未満(月18.3万円未満)」

④「4人家族:可処分所得254万円以内(21.7万円未満)」

この数字を見ると、大体の「こどもの貧困」がイメージできるのではないでしょうか。

下記のグラフをご覧ください。

「こども家庭庁 こどもの貧困率の推移」より

https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/f1dc19f2-79dc-49bf-a774-21607026a21d/9bde9c85/20230725_councils_shingikai_hinkon_hitorioya_6TseCaln_01.pdf
出典:内閣府 こども家庭庁 子どもの貧困対策・ひとり親支援の現状について より(1月4日利用)

上記のグラフの「赤い点線」が「こどもの貧困率の推移」です。

2012年の16.3%から、2021年には11.3%へと下がってきています。

2021年の子どもの人数は1493万人(15歳未満)ですから、その11.3%と言うと169万人となります。

日本には「貧困な世帯の子ども」が169万人、9人に1人もいるのです。小学校の30人クラスでは3人の「貧困世帯の子ども」がいることとなります。

「親ガチャ」という言葉があります。2021年の流行語大賞にノミネートされた言葉です。

この言葉ほど「親であることが辛い」思いをさせる言葉はありませんね。

皆が、必死で生きているのです。

それがちょっとした「運の悪さ」で「貧困」に落ち込んでしまうと、そこから再び上昇する方は少数です。

ましてや、子どもには何の罪もありません。せめて「人生のスタートラインが同じ社会」であって欲しいと思いますね。

5.「こどもの貧困の国際比較」

ややもすると「貧困」や「こどもの貧困」を、親当人の「自己責任」とする風潮が「日本」にはあります。

「真面目で勤勉だったら貧困に落ちることはない」という価値観です。

しかし、誰しもが「病気にかかる」こともありますし、「会社からリストラ」されることもありえるでしょう。

ちょっとした「運の悪さ」で、たちまち「貧困に落ちる社会」が、「現在の日本社会」です。ましてや「こども」には何の責任もありません。

そもそも「貧困」は、「社会制度」によって「減少」させることはいくらでもできるのです。

次に「貧困率の国際比較」を見てみましょう。字が小さいので下に書き出しますね。

「こども家庭庁 貧困率の国際比較」より

https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/f1dc19f2-79dc-49bf-a774-21607026a21d/9bde9c85/20230725_councils_shingikai_hinkon_hitorioya_6TseCaln_01.pdf
出典:内閣府 こども家庭庁 こ子どもの貧困対策・ひとり親支援の現状について より(1月4日利用)

上記のグラフのうちの「こどもの貧困率の国際比較」を下記に書き出します。「子どもの貧困率」が低い方からの順です。

◎「子どもの貧困率:国際順位:国名:貧困率」

①「フィンランド 2.9%」
②「デンマーク  4.8%」
③「アイスランド 5.4%」
④「スロベニア  6.0%」
⑤「ノルウェー  6.7%」
⑥「ポーランド  7.1%」
⑦「カナダ    7.3%」
⑧「アイルランド 7.4%」
⑨「チェコ    7.8%」
⑩「ベルギー   8.0%」
⑪「スウェーデン 8.8%」
⑫「韓国     9.8%」
⑬「ハンガリー 10.2%」
⑭「オランダ  10.3%」
⑮「エストニア 10.6%」
⑮「ラトビア  10.6%」
⑮「リトアニア 10.6%」
⑱「スイス   11.4%」
⑲「日本    11.5%」

やれやれ、やっと「日本」が世界19位で出てきましたよ。コロちゃんは、なかなか出てこないからペケかブービーぐらいかと思ってしまいましたよ。

しかし、日本の位置が19位とは全く恥ずかしい順位です。

1980年代の「日本」は「一億総中流」と言われたことを考えると、「日本」も落ちたものです。

この「日本」よりも後の位置には「フランス(20位)・ドイツ(同率20位)・イギリス(22位)」が続いて、ずっと後の方に「アメリカ(31位)」がいます。

世界的に「子どもの貧困率」が低いのは、北欧の小さな国家が多いですね。日本もこれらの国を見習って、こどもたちの「貧困」を無くすことを目指して欲しいと、コロちゃんは心から願います。

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

6.「ヤングケアラーの現実」

皆さんは「ヤングケアラー」という言葉を聞いたことがありますか?

「ヤングケアラー」とは、下記のような子どもたちを言います。

「家族にケアを要する人がいる場合に、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行っている、18歳未満の子どものこと」

そして、その人数は「厚生労働省」の調査では、下記の様になっています。

◎「ヤングケアラー」

❶「小学6年生 6.5%」
❷「中学2年生 5.7%」
❸「高校2年生 4.1%」
❹「大学3年生 6.2%」

ある統計では、中学2年で約5万5千人、高校2年で約4万2千人と指摘しているところもありましたが、どうやらこの「ヤングケアラー」の全国の総数は、まだ把握されていないように思えましたね。

この子どもたちが行なっている「ケア」は、、「食事の準備」や「掃除」や「洗濯」といった家事、「見守り」、「兄弟の世話」などで、多岐にわたる負担の大きなものとなっています。

この「ヤングケアラー」が増えてきた「社会的背景」には、以下の要因があるとされています。

◎「ヤングケアラー増加の社会的背景」

①「世帯規模の縮小化」世帯人員が1人または2人の家庭が増えています。

②「共働き世帯の増加」専業主婦世帯(566万世帯)、共稼ぎ世帯(1247万世帯)

これらの「社会的背景」を踏まえると、「ヤングケアラーの問題」は家庭内の問題ではなく、社会的課題だと、コロちゃんには思えますね。

コロちゃんは、「肺がん」で終末期となった妻を2年ほど介護しましたから、「介護」の大変さは実感できます。

あの「介護」をこどもに行なわせることは、あまりにも過酷なことだと思いますね。

7.「こどもが笑って暮らせる社会を」

上記の「実証研究」の結果を読むと「生活習慣など学習の土台となる非認知能力の育成が重要」で、「 貧困を背景とする学力格差で大きく差が開くのは小学4年生頃」とありました。

コロちゃんがここを読んで頭に浮かんだ光景は、かつての幼かった自分の姿です。父親のいない「貧困家庭」で育ち、自立するまでには多くの苦しみがありました。

貧しい家庭の子どもたちの現在の姿は、かつての「少年コロちゃん」の姿と重なります。

この年齢の子どもたちが、貧困ゆえに「生活習慣」や「学習時間」でハンデを負う姿は見たくありません。

そして「ヤングケアラー」にしても、小学6年生で6.5%もいるかと思うと、ますます暗然とした気持ちを抱きます。

せめて「子どもたち」には笑って「少年・少女時代」を過ごしてもらいたいと思いましたね。

コロちゃんの子ども時代には、「良い家庭環境」も「幸せな少年時代」もありませんでした。だから、コロちゃんは自身が作り上げた「家庭」を大切にしてきたのです。

コロちゃんは、目の前の子どもたちが苦しい思いで生活する姿を見ることが凄く嫌です。

どうかすべての「少年・少女の子どもたち」が笑って暮らせる世の中であって欲しいと、コロちゃんは心から思いますよ。

今日のブログで取り上げた「家庭の経済格差と子どもの認知・非認知能力格差の関係分析」は、小さいお子さんを持つ親御さんに、ぜひ読んでもらいたい「実証研究」です。

下記に「速報版(21ページ)」のリンクを貼りますので、ぜひお読みになっていただきたいと思います。

https://www.nippon-foundation.or.jp/app/uploads/2019/01/wha_pro_end_06.pdf

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

HansによるPixabayからの画像

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