おはようございます。この原稿は、日中の午後からポチポチしています。外の世界は39度を示しています。
ちょっと外出すると、コロちゃんのような高齢者では危険を感じてしまいます。おとなしく、家に籠って、クーラーと扇風機でしのぐこととします。
皆さまも、水分摂取をどうぞ忘れずにお過ごしください。
今日は「女性版 骨太の方針」についてポチポチします。
1.「女性版 骨太の方針」だって
政府は、先月の6月13日に「女性版 骨太の方針2023」を閣議決定しました。
その内容は、大きく分けて以下の3点です。
第1に、2030年までにプライム市場上場企業の「女性役員比率を30%以上とする」ことを目指し、2025年を目途に女性役員を1名以上選任するように努めること。
第2に、女性の所得向上・経済的自立に向けた取り組みの強化。
長時間労働慣行の是正など、多様で柔軟な働き方の推進、女性デジタル人材の育成など、リスキリングによる生産性の向上、地域のニーズに応じた取組の強化などを進めるとしています。
第3に、女性が尊厳と誇りを持って生きられる社会の実現。
先般成立した配偶者暴力防止法改正法の円滑な施行など、DV対策や性犯罪・性暴力対策の強化、事業主健診の充実など、生涯にわたる心身の健康への支援を取り上げています。
その全文をお読みになりたい方は、以下のリンクのクリックをお願いします。
https://www.gender.go.jp/kaigi/danjo_kaigi/siryo/pdf/ka70-s-1.pdf
2.「努力する」では変わらないんじゃないの
報道では、「企業の女性登用の加速化が『日本経済の今後の成長のためにも喫緊の課題』と指摘した」と報じています。
また、「男女間の賃金格差の解消に向けては、301人以上を常時雇用する企業に義務づけている情報開示について、101人以上の企業への拡大を検討する」とも報じています。
しかし、女性役員の30%にしろ、女性役員を1名以上選任にしろ、「努力目標」では、実行する企業はほとんどないのではないでしょうか。
日本のビジネス社会の「おじいちゃん社会」は、そう簡単には変わらないと、コロちゃんは考えますね。
3.日本の「企業社会」
それでは、日本企業の女性役員の人数と比率を見てみましょう。
下記のグラフをご覧ください。
「内閣府男女共同参画局 企業役員における女性の登用状況」より
https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/keikaku_kanshi/siryo/pdf/ka15-2.pdf
出典:内閣府男女共同参画局 諸外国における企業役員の女性登用について 企業役員における女性の登用状況 より(7月11日利用)
上記のグラフを見てみると、2015年以降に女性役員は増加していますが、その比率は2021年で7.5%と一割にも満たない数値です。もともとが低すぎるんです。
今回は岸田総理が「女性役員比率を2030年までに30%」との要請を行ないました。
しかし、2013年4月には、当時の安倍総理から経済界に対し「役員に一人は女性を登用していただきたい」との要請を行なっているのです。
東証プライム上場で「女性役員がゼロ」という企業の比率は、22年時点で18.7%とのデータもあります。なかなか「努力目標」を言うくらいでは、女性登用は進まないと思われます。
4.諸外国との比較
それでは、諸外国の「女性役員割合」と、わが国を比較してみましょう。
下記のグラフをご覧ください。
「内閣府男女共同参画局 企業役員における女性の登用状況」より
https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/keikaku_kanshi/siryo/pdf/ka15-2.pdf
出典:内閣府男女共同参画局 諸外国における企業役員の女性登用について 企業役員における女性の登用状況 より(7月11日利用)
上記は、「諸外国の女性役員比率」のグラフですが、誰しもが予想する通り日本は、最下位から数えた方が早いペケから二番目の低い位置です。
G7諸国で最下位となっています。驚くのは、日本がお隣の「中国」よりも低いことですね。
「中国」「日本」「韓国」の東アジアの3ヶ国がそろって「女性役員比率」が低い現状を見ていると、「儒教」の影響を伺わせますね。
「儒教」は男性優位の思想書ですから。
(コロちゃんの勝手な考えです)
5.「世界経済フォーラム」のジェンダーギャップ指数
それでは、もう一つ諸外国と比較できる指数を見てみましょう。
「世界経済フォーラム」が2023年6月に「ジェンダー・ギャップ指数」を発表しています。この指数は、「経済」「教育」「健康」「政治」の4つの分野のデータから作成されています。
0が完全不平等、1が完全平等を示しています。
2023年の日本の順位は、146か国中125位でした。先進国の中で最低レベルです。アジア諸国の中で韓国や中国、ASEAN諸国より低い結果となっています。
下記の引用をご覧ください。
「内閣府 男女共同参画に関する国際的な指数」より
https://www.gender.go.jp/international/int_syogaikoku/int_shihyo/index.html
出典:内閣府 男女共同参画局 男女共同参画に関する国際的な指数 より(7月11日利用)
上記の引用を見ると、日本の指数が、如何にもいびつなものとなっていることがわかります。
上記の引用の図では、日本は「教育」と「健康」は世界のトップクラスです。
しかし、「政治参画」と「経済参画」の数値がひどい。特に「政治参画」は、ほとんど「0」に近い最下位グループとなっています。
6.「G7国際会議」で女性の中に1人男性
先月の6月24、25日に「G7男女共同参画・女性活躍担当相会合」が開かれました。
日本の代表は、小倉將信内閣府特命担当大臣です。お名前を見ても、会合のフォトを見てもわかりますが、「男性」です。
G7各国の「女性活躍担当大臣」は、日本を除いて皆女性だったのです。
全ての代表がずらりと並んだ恒例の写真撮影では、小倉大臣は、議長国が日本ですから真ん中に位置していましたが、唯一の男性ですから、居心地が悪そうに微笑んでいましたね。
下記のフォトの中央の右側のスーツ姿の男性が、日本の小倉大臣です。一目見てもわかるように他の方はすべて女性です。
「内閣府 男女共同参画局 G7栃木県・日光男女共同参画・女性活躍担当大臣会合結果(2023年6月)」より
https://www.gender.go.jp/international/int_kaigi/int_g7g8/g7_202306.html
出典 内閣府 男女共同参画局 国際会議 G7男女共同参加k担当大臣会合 G7栃木県・日光男女共同参画・女性活躍担当大臣会合結果(2023年6月) より(7月18日利用)
このフォトこそ、日本の「政治分野」での「ジェンダー指数」の低さを象徴するものでした。
この話題は、以前のこのブログでも取り上げていますから、お読みになりたい方は下記のリンクのクリックをお願いします。
7.「クオーター制」を導入しよう
上記で見てきたように、「経済界」の女性の少なさもひどいですが、「政界」はもっとひどい数値となっています。
日本においては「政治・企業・官僚の世界」の上層部は、みな男性のおじいちゃんが占めています。ここまでひどい「男尊女卑の世界」を変えるには、思い切った施策が必要だと思います。
下記の引用をご覧ください。
「ウィキペディア クオーター制」より
「クオータ制とは、人種や性別、宗教などを基準に、一定の比率で人数を割り当てる制度のこと」
「クオータとは、ラテン語に由来する英語で「割り当て、分担、取り分」などの意味である」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%BF%E5%88%B6
ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典:「クオーター制」最終更新 2023年6月28日 (水) 16:44
上記の引用は、「クオーター制」についてです。
「クォーター」って1/4のことではないですよ。ラテン語(割り当て、分担、取り分)だそうです。
上記の引用の本文には、国会議員のクオーター制を導入している国を、以下のように紹介しています。
「ウィキペディア クオーター制」より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%BF%E5%88%B6
- 国会議員のクオータ制を憲法で定めている国:14か国(準備中3か国)
- 国会議員のクオータ制を選挙法で定めている国:38か国(準備中3か国)
(2006年8月時点)
ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典:「クオーター制」最終更新 2023年6月28日 (水) 16:44
上記の引用の通り、既に多くの国が「クオーター制」を導入し、成果を上げているのです。
日本でも「政界」や「企業」そして「官僚」の世界で、「クオーター制」を導入して期限を決めて罰則規定を決めれば、「女性活躍」も進むと思います。
8.日本社会の「オールド・ボーイズ・クラブ」
現在、世の中では「女性活躍」とか「多様性」とかが、よく言葉やスローガンとして叫ばれますし、耳にすることも多いです。
しかし、現実には、日本の女性が「政治」と「経済」の分野で受け入れられていないことは、上記のように数字で示されているのです。
日本の「政治分野」と「経済分野」は、特に「オールドボーイズクラブ」となっています。
「オールド・ボーイズ・クラブ」とは社内派閥や飲み会、ゴルフなどを通じての、男性中心の非公式なネットワークのことです。
この「オールド・ボーイズ・クラブ」の存在を認めたうえで、それをハッキリと否定しなければ、「女性活躍」は進まないと、コロちゃんは考えています。
そうでなければ、何度も成果がないままに、なんども「努力」を要請するようになってしまうと思うのですが、皆さんいかがでしょうか。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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