【社会考】「G7男女共同参画・女性活躍担当相会合」が開かれました

社会

おはようございます。今朝は朝からどんよりとした雲が、空一面に広がっていました。散歩していたワンコも、気が重いのか足も遅かったですね。

今朝は、ワンコがなかなか、いつものようにポテポテ進まずに、嫌がって進まなかったんです。

ワンコも「梅雨明けが早く来ないかなーワン」と思っていたのかもしれません。

今日は、昨日6月25日に閉幕した「G7男女共同参画・女性活躍担当相会合」についてポチポチします。

1.日光で「G7」の会議が開かれたよ

世界遺産もある栃木県の日光市で、6月24~25日に「G7男女共同参画・女性活躍担当相会合」が開かれました。

この会合は、「G7首脳会議」に合わせて開かれる閣僚協議の一つで、今年で5回目になるそうです。

この会合に出席するのは、G7(日本、アメリカ、イギリス、イタリア、カナダ、ドイツ、フランス)及びEUの大臣になります。

この会合では、国際社会が直面する様々な「男女共同参画・女性活躍に関する課題」について意見交換を行ない「共同声明」を発表しています。

この「共同声明」には、「女性の賃金や雇用など経済的な格差解消」が喫緊の課題だと明記されました。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 男女共同参画白書」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r04/zentai/html/zuhyo/zuhyo02-12.html
出典:内閣府 男女共同参画局 男女共同参画白書 令和4年版 男女間賃金格差の国際比較 より(6月26日利用)

上記のグラフを見てもわかるように、日本は、G7の中で最も「男女間の賃金格差」の大きな国なのです。

「先進国クラブ」とも言われるOECD(経済協力開発機構)の平均よりも、10ポイント以上下回っているのです。

2.一人だけ「男性」

今回は、主催地の日本が会合の「議長国」を務めました。日本の代表は、小倉將信内閣府特命担当大臣です。

お名前を見ても、会合のフォトを見てもわかりますが、「男性」です。

今回の会合での日本を除く各国の代表は、全て「女性」でした。

全ての代表がずらりと並んだ恒例の写真撮影では、小倉大臣は、議長国が日本ですから真ん中に位置していましたが、唯一の男性ですから、居心地が悪そうに微笑んでいましたね。

日本の「政治分野」での「ジェンダー指数」の低さが際立った場面でした。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 男女共同参画白書」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/zentai/pdf/r05_genjo.pdf
出典:内閣府 男女共同参画局 男女共同参画白書 令和5年版 現状編 Ⅰ あらゆる分野における女性の参画拡大 政策・方針決定過程への女性の参画拡大 政治分野 より(6月26日利用)

上記のグラフの赤のラインは「女性候補者」で、青のラインが「女性当選者」です。

このグラフを見てもわかるように、2021年に行なわれた「衆議院選挙」では、立候補者に占める女性の割合は17.7%、当選者に占める女性の割合はわずか9.7%でした。

日本の「政治分野」は、最も女性に開放されていない分野なのです。

日本の「政治分野」は、「オールドボーイズクラブ(男性だけの非公式な集まり)」なのです。

3.男女間の「賃金格差」

今回開かれた「G7男女共同参画・女性活躍担当相会合」で、議長を務めた小倉大臣(男性)が、会合後の記者会見で、男女間の「賃金格差の問題の問題はG7各国でも共通した課題だ」と発言しています。

上記でも触れましたが、日本は「男女間の賃金格差」がG7諸国の中でもっとも大きい国なのです。

①女性の実質平均給与は、30年間横ばい

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 男女共同参画白書」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/zentai/pdf/r05_tokusyu.pdf
出典:内閣府 男女共同参画局 男女共同参画白書 令和5年版 1 令和4年度男女共同参画社会の形成の状況 特集編 新たな生活様式・働き方を全ての人の活躍に繋げるために~職業観・家庭観が大きく変化する中、「令和モデル」の実現に向けて より(6月26日利用)

上記の左のグラフが「女性」で、右のグラフが「男性」の「実質平均給与」の推移です。

1978~2021年の40年間の推移ですが、一目みても左側の「女性」のラインが低く、「実質平均給与」の男女差が大きいことが見て取れます。

推移の傾向として、「女性」は、ここ30年間低いまま横ばいとなっています。ひどい話ですよね。

しかし、男性の「実質平均給与」の推移は、もっとひどいものです。

「男性」は、1992年(バブル崩壊後)までは、上昇傾向にありましたが、それ以降は減少傾向となっているのです。

特に「35~44歳」、「45~54歳」の男性の「実質平均給与」は、2000年(平成12年)から2021年(令和3年)にかけて、約10%も減少しているのです。

日本の政府が「内閣府特命担当大臣(男女共同参画)」を最初に任命したのは、2001年のことでした。第2次森内閣の時に、福田康夫男女共同参画担当大臣(後の総理大臣)が任命されました。

それ以降、20年間に延べ24名の大臣が任命されましたが、男女間の「実質平均給与」が一向に改善されていないのは、上記のグラフをみるとおりです。

「内閣府特命担当大臣(男女共同参画)」は、ここ20年間何をやっていたのでしょうか?

②女性の6割は、300万円以下

上記のグラフで、男女の平均給与推移の40年間の推移を見てきましたが、次にもう少し詳しく「男女別」の「所得別構成割合」を見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 男女共同参画白書」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h24/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-03-13.html
出典:内閣府 男女共同参画局 平成24年版男女共同参画白書 より(6月26日利用)

上記のグラフは、就業形態や役職・勤続年数の違いを背景とした「男女別の給与所得」の割合を表したものです。

このグラフは2010年(平成22年)の国税庁「民間給与実態統計調査」から作成されています。

300万円以下の所得者が、「男性」では23.4%であるのに対し、「女性」では66.2%と3倍近い数値となっています。

また、700万円超の所得者は、「男性」では18.1%となっているのに対し、「女性」ではわずか2.7%にすぎません。

先ほど書いた言葉をもう一度書きます。

「内閣府特命担当大臣(男女共同参画)」は、ここ20年間何をやっていたのでしょうか?

4.「ジェンダーギャップ指数」

「世界経済フォーラム」という会議がありますが、皆さんはご存じでしょうか。

下記の引用をご覧ください。

「ウイキペディア 世界経済フォーラム」より

世界経済フォーラムは、経済、政治、学究、その他の社会におけるリーダーたちが連携することにより、世界、地域、産業の課題を形成し、世界情勢の改善に取り組むことを目的とした国際機関」

「スイスのダボスで開催される年次総会、所謂「ダボス会議」が特によく知られており、選ばれた知識人やジャーナリスト、多国籍企業経営者や国際的な政治指導者など、各国の要人が一堂に会し、各種会合を行う場となっている」

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E7%B5%8C%E6%B8%88%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A0
ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典:「世界経済フォーラム」最終更新 2023年6月22日 (木) 04:20 

上記の引用の通りの「国際会議」なのですが、毎年に1月に開かれる「ダボス会議」は有名ですよね。

この「世界経済フォーラム」が、先日6月21日に2023年の「ジェンダーギャップ指数」を発表しています。

日本は、146ヵ国中の125位と過去最低となりました。情けないですよね。

下記の引用をご覧ください。

「内閣府 男女共同参画に関する国際的な指数」より

https://www.gender.go.jp/international/int_syogaikoku/int_shihyo/index.html
出典:内閣府 男女共同参画局 男女共同参画に関する国際的な指数 より(6月26日利用)

上記の引用は、「世界経済フォーラム」が発表している「ジェンダーギャップ指数2023」より作成されたグラフです。内閣府が公表しています。

これを見てもわかるように、日本は、146ヵ国中でなんと125位です。圧倒的に後進国ですね。

「ジェンダーギャップ指数」とは、「世界経済フォーラムが」、経済、教育、保健、政治の分野ごとにデータをウエイト付けして算出しているものです。

0が完全不平等、1が完全平等を表しています。

上記の引用の図を見ると、日本は「教育」と「健康」は世界のトップクラスです。

しかし、「政治参画」と「経済参画」の数値がひどい。特に「政治参画」は、ほとんど「0」に近いのです。

5.「価値観を共有」してるの?

最近の新聞を読んでいると、「米中摩擦」や「ウクライナ戦争」の話題と共に「フレンド・ショアリング」とか、「価値観外交」とかを、しばしば記事の中に見かけます。

これは、「普遍的価値(自由、民主主義、基本的人権、法の支配、市場経済)」などを表しているようですが、当然にして「男女平等」も、その「価値観」に入ります。

しかし、上記で見てきたように、今の日本では「男女」は平等ではありません。

そして、20年以上前から担当大臣を任命して、担当省庁をつくり政策に取り組んでいるはずなのに、一向に成果がみられません。

これでは「ホントにやる気はない」と言われても仕方がありません。

日本は、世界に「価値観」を共有しようと呼びかける資格があるのでしょうか。コロちゃんは、ちょっと疑問に感じています。

せめて「担当大臣」には男女差別を実感している「女性」を任命し、「所得の男女平等」を数値目標を掲げて取り組んでいただきたいと、コロちゃんは考えます。

そうでないと、国際会議で日本が恥をかくのではないでしょうか、皆さんいかがでしょうか。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

NoName_13によるPixabayからの画像
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