「ウクライナ戦争と米中対立」(幻冬舎 峰村健司・小泉悠・鈴木一人 )
本書は、峰村健司氏と安全保障・軍事の専門家との対談だけあって、読後の感想はややタカ派的かなぁとも思えました。
ただ普段、経済の本や文明史観の本を読むことが多いので、リアルな国際政治や軍事的視点の本も読んでみたいと思って本書を手に取ってみたわけです。
ウクライナ戦争の実相は、やはり専門家はTVで知る以上の知識を豊富にもち、戦争の未来をしっかりと見ているなと思いました。
「長期戦になる」とはっきり言っているんです。コロちゃんは短期戦でおわると考えていたのでちょっと意外でした。
第二次世界大戦を振り返ると、当時のソ連はたしか2000万人以上の戦死者をだし、ドイツは500万人と聞いたことがあります。日本の戦死者は310万人といわれていますよね。
今回のウクライナ戦争でも、両国は万単位の戦死者を覚悟しているのかと思うと戦慄します。
この専門家の方々は「戦後の日本は極めて稀な平和な80年を過ごしてきた」と語っています。
この言葉は戦後の平和な世界が稀で、それ以前の世界がデフォルトだったということを示唆します。
安全保障と軍事の専門家が、そういう世界観をもっているかと思うとこわいですね。
この本の中でも「世界は今後多極化へ向かう」と言っています。
同様な言葉は、ほかの多くの方からも聞こえてきています。
そうなるのは不可避なのかもしれませんが、それでもコロちゃんは、本書の方々の意見に素直にうなずくことはできません。
なんか、前のめりに感じるんですよね。
外交も戦争も相手があるわけですから、強硬スパイラルに入っていくことを危惧するんですよ。
歴史は、指導者の個性のみで紡がれるものではないと思います。多くの人々の集合知を期待したいですね。
ただ、現実をしっかりみないと戦争が起きかねない時代だということは確かですので、本書のようなリアルな知識も必要かなとも思いました
歯切れが悪くてごめんなさい。コロちゃんはもし台湾海峡で米中戦争が起きることが怖いんですよ。ヘタレですから。
ちょっと前でしたら「まさか…」でしたが、今では「ないとは言えない」ですから。
本書を、ぜひ読むことをおすすめします。絶対興味深いですよ。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に触りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
コメント