お早うございます。今朝のコロちゃんは朝から半袖でワンコとの散歩を歩いてきました。だって暑いんだもん。
早朝から気温は18℃です。風も吹いていませんでしたし、爽やかな気候ですね。しかし、もう6月も半ばとなっています。今年の「梅雨入り」はどうなっちゃってるのかなぁ?
そりゃコロちゃんは「梅雨」なんてなくたって構いませんよ。ワンコとの散歩は出来るし、洗濯物も乾きますからね。
それでももし「梅雨入り」が無かったら、夏が6~10月に長くなるかも?
そしたら「電気代」が怖いですよね。今月の6月電気代から「補助金」は無くなりますから、上がりますよね。
それでも「クーラー」をケチったら「熱中症の危機」ですからね。「清貧コロちゃん」としては、なんとも悩ましい「夏」になりそうですよ。
あ、そういえば今までに「梅雨入り」が無かった年は無かったそうですよ。だから、少々遅くなっても必ず「梅雨入りはある」と言っていますね。
また「過去に一番梅雨入りが遅かった年」は、コロちゃんの住んでいる「関東甲信越地方」で2007・1967年の6月22日ごろとされています。
この日でしたら・・・来週以降ですか。
今「週間天気予報」を見てみたら、7月20日以降は雨模様となっていますから、そこらあたりで「梅雨入り」かもしれませんね。
その直前には、身の回りの衣類の洗濯を全部済ませておきましょうね。
今日は「リスキリングをお国がやるよ」をカキコキしますね。
0.「今日の記事のポイント」
コロちゃん
今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。
☆「骨太の方針原案を発表と、リスキリングは全世代と経営者の2種類」
☆「リスキリングは個人で行なうものべきなのか?と、若者のたちの余裕時間を見る」
☆「生産性が上がらない理由はOJT・OFF-JTの削減と、日本のOJTは国際的にも少ない」
☆「日本のOJTは国際的にも少ないと、企業は儲けを何に使っているのか?」
☆「コロちゃんとOJT・OFF-JT」
1.「骨太の方針原案を発表」
コロちゃんが、朝にコーヒーを飲みながら新聞をバサバサと読んでいると「経営者にリスキリング、25年度に3000人」という記事を見つけました。
コロちゃんは「なになに、政府がわざわざ経営者に勉強させるの?」と驚きましたよね。だって「リ・スキリング」って「政府」が教えてくれるものなの?
まあ「日本は面倒見が良い国」だとは思いましたけど、なんか「経営者を馬鹿にしている」ような気がしますよね。
そもそも「教えられれば経営が出来る」んなら、みんなその「経営学校」に行くでしょう。
その「経営者のリスキリング」を見る前に、今回発表になった「骨太の方針原案」を見てみましょう。
まずこの「骨太の方針」とは、政権の重要課題や来年の予算編成の方向性を示す「方針」です。
正式名称は「経済財政運営と改革の基本方針(原案)」で、毎年6月ごろに「閣議決定」されることになっていますね。
今回の「骨太の方針(原案)」の主要な内容は以下になっています。
◎「骨太の方針(原案)」
➀「財政再建:25年度のPB黒字化を明記」
➁「リスキリング:25年度に3000人のプログラム創設」
③「次世代半導体」
➃「自動運転」
⑥「円安への認識」
⑦「ほか」
この上記の「➀財政再建:25年度のPB黒字化を明記」は、昨年と一昨年には「書いていなかった」そうなんですよ。もちろんそれ以前には必ず書いてあったのですよ。
それがなぜ今年になって「復活」したのかは、「旧安倍派(積極財政派が多い)」がウラ金事件で凋落したからですね。
このように、コロちゃんあたりが「骨太の方針」を読んでも、書いてあることは分かりますが、あるはずの項目が消えてしまったことには、なかなか気が付かないのですよね。
今回は、新聞報道で「PB黒字化が復活した」ことが書いてありましたから、コロちゃんでも気が付きましたよ。
他にもいろいろ書いてありますが、コロちゃんは今日は「➁リスキリング:25年度に3000人のプログラム創設」を取り上げてみたいと思います。
あと「➀財政再建:25年度のPB黒字化を明記」も、上記のように「復活した事情」も面白そうですので別の機会に取り上げるかもしれませんね。
今日コロちゃんが「➁リスキリング」を興味があると思ったのは、コロちゃんは「日本経済の低迷」の要因の一つに「企業研修のOJT・OFFJT」が減少していることがあると思っていたからです。
それでは次に今回の「➁リスキリング:25年度に3000人のプログラム創設」を見てみましょう。
2.「リスキリングは全世代と経営者の2種類」
この「骨太の方針原案」においては「三位一体の労働市場改革」を方針として示しています。これは昨年の岸田総理の「新しい資本主義」から始まっていますね。
「三位一体の労働市場改革」とは、以下の3つになります。
❶「リスキリングによる能力向上支援」
❷「個々の企業の実態に応じた職務給の導入」
❸「成長分野への労働移動の円滑化」
これから「❶リスキリングによる能力向上支援」を見てみますね。対象は「経営者と一般」の二つに分かれています。
➀「全世代のリ・スキリングは給付金の引き上げ」
こちらで記載されているのは、下記になります。
➀「教育訓練給付の給付率の引上げを含めた拡充、対象資格・講座の拡大」
➁「給付率を最大70%から80%に引き上げるとともに、教育訓練休暇中の生活を支える新たな給付金を創設」
③「2024年3月に創設した団体等検定に係るスキルの習得講座の対象への追加について2024年中に検討」
➃「建設、物流、観光等の業種において、業所管省庁や業界団体の協力を得て、団体等検定制度の活用を促進」
コロちゃんがざっと調べた感じから言いますと、後者の③➃はムリクリ付け足しですね。前者の➀➁の「教育訓練給付の引き上げが重点施策」のように思えました。
そもそも「③➃の検討する・協力を得て促進」などは、いつまでの期限もないし、必ずやるとは決まっていないですよね。
なおこの「➀➁教育訓練」とは「厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し修了したとき支払った費用の一部が支給される給付金」のことになります。
内容を見てみると対象の「教育訓練講座」は、すごく数が多いです。「運転免許」から「介護士」「簿記検定」等などがずらりと並んでいます。
「転職」や「失業」の時に、ハローワークなどでパンフレットを見て受講される方が多いのではないかと思いましたね。
ただ、内容が「給付金を引き上げる(最大70%から80%)」だけですので、これで一般の方の「リスキリング」が進むとはちょっと思えませんでしたね。
どうせやるなら「70%から80%に引き上げる」なんて、ケチなこと言わずに「100%出しますよ」と言えば良かったんですよ。全くやることが中途半端なんだから。
(“ ̄д ̄)ケッ
➁「経営者のリ・スキリングは教育プログラムを創設」
この「経営者3000人の学びなおし」は、新聞の1面記事となっていましたので、これが「骨太の方針の原案」の「目玉」だと思われますね。
この内容は、「内閣府」の「令和6年第8回経済財政諮問会議」のサイトに発表されていますので、コロちゃんはじっくり読むことができました。
下記に主な項目を書き出しますね。
◎「リ・スキリングの対象者に経営者を」
❶「2029年までに約5000人の経営者等の能力構築に取り組む」
❷「大学と業界が連携して、最先端の知識や戦略的思考を身に付けるリ・スキリングプログラムを創設し2025年度中に約3000人が参加することを目指す」
上記の❶の「経営者5000人」には、「経営学修士(MBA)」で学ぶような経営知識や戦略的思考法を身につけてもらい、収益力強化を通じた賃上げを後押しする」としていますね。
そして❷の「リ・スキリングプログラムを創設」は、2025年度中に約3000人とありますが、どれだけ「日本企業」の生産性向上に寄与できるのか、コロちゃんは懐疑的ですよ。
だって、たったの「3000人、5000人」ですよ。これで日本全体の「生産性が向上したり、大幅賃上げが毎年行なわれる」ようになるとは、到底コロちゃんには思えませんよ。
なおこの「内閣府」が発表した「経済財政運営と改革の基本方針2024(原案)」を読んでみたい方は、下記のクリックをお願いします。全部で52ページありますよ。
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2024/0611/shiryo_01.pdf
3.「リスキリングは個人で行なうべきものなのか?」
今回の「骨太の方針原案」には、上記の様な「国の政策」としては小さな「リスキリング案」でしたが、そもそも「リスキリング」とは個人でおこなうべきものなのでしょうか?
「リスキリング」とは、本来は「企業」が行なうべき投資活動なのではないでしょうか。それをまるで「個人が自己啓発」で行なってもらうとしていることには、コロちゃんは疑問を持っていますね。
そもそも、今の若い方たちには、そのような「ヒマな時間」はあるのでしょうか。
コロちゃんだったら毎日が「日曜日」ですけどね。しかし、このブログを毎日書き続ける為に、毎日忙しくて、とても「自己啓発に振り向ける時間」などは、どこにもありませんよ。
4.「若者のたちの余裕時間を見る」
それでは、次に今の若者たちがどのくらい余裕時間があるのかを見てみましょう。
コロちゃんは「子育て世代」の「ゆとり時間」をインターネットで調査した報告書に目をとめました。
これは2022年10月に「高校生以下の子どもをもつ家庭の有職女性500名」に対する調査ですね。
その結果は、対象者500名の6割強の人が「平日にゆとり時間を2時間以上欲しい」と回答しているのに対し、「実際にゆとり時間を2時間以上とれている人」は3割弱となっていました。
現在は、「夫婦共働き」が普通になっていますから、男性も子育てと家事に参加しています。その中でどれだけの数の方が、終業時間後に「リスキリング」にいそしむ時間が持てるでしょうか。
コロちゃんは、時間は有限ですから、この「個人に自己啓発と称してリスキリングを押し付ける政策」は相当無理があると思いますよ。
それでは、下記に「世論調査」で「全年代の余暇時間」を見てみましょう。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。
「内閣府 時間のゆとりの有無」より
https://survey.gov-online.go.jp/r05/r05-life/2.html#midashi15
出典:内閣府 世論調査より(6月13日利用)
上記のグラフは、「内閣府」が2023年11月に行なった「世論調査」の「ゆとり時の有無」の回答結果です。
総数の回答は「ゆとりがある:59%」と「ゆとりがない36%」ですが、年代別に見ると違った風景が見えてきます。
コロちゃんと同じ「70歳以上」と、コロちゃんの息子年代の「30~39歳」の「ゆとり時間」を下に書き出しますね。
◎「ゆとり時間の有無」
➀「70歳以上」
・「ゆとりがある:73.3%」
・「ゆとりがない:19.3%」
➁「30~39歳」
・「ゆとりがある:47.7%」
・「ゆとりがない:49.3%」
あらら、やっぱりコロちゃん年代(70歳以上)は、「ゆとりがある:73.3%」ようですね。多分みなさんはブログを書いていないのでしょうね。
コロちゃん、暇じゃないもんね。ゆとりなんかないもんね。
(*´罒`*)ニヒヒ♡
それに比べて、コロちゃんの息子年代(30~39歳)は酷いですね。「30~39歳:ゆとりがない:49.3%」ですよ。2人に1人が「ゆとりがない」のです。
全ての年代の中で一番「ゆとりがない」のがこの「30~39歳」の年代ですね。
これは「すべての30~39歳」が対象ですから、結婚して子どもさんがいらっしゃる方たちは、もっと「ゆとりがない」でしょう。
それを考えると、「結婚しろ、子どもをつくれ、仕事は一生懸命働け、家庭では家事・子育てをしろ、更にその上に、すきま時間でリスキリングしろ」って、無理ゲーじゃないでしょうかね?
コロちゃんだったら、「どこにそんな時間が転がってるんだよ!」と激おこしちゃいますよ。
٩(๑`^´๑)۶激おこプンプン丸!
5.「生産性が上がらない理由はOJT・OFFJTの削減」
コロちゃんは、今回の「リスキリング」を聞いて、企業の「OJT」の減少の方を問題視した方がよいと思いました。
「OJT」とは、「On the Job Training」の略で、新人や未経験者に対して、実務を体験させながら仕事を覚えてもらう教育手法です。会社内の社員教育なんです。
コロちゃんの時代だった1970年代には、会社内で仕事時間内に「教育訓練」することは普通に行われていましたよ。
もう一つ「OFF-JT」というのもあります。
「OFF‐JT(Off the Job Training)」は、職場を離れた場所での研修や学習全般を指します。業務を行う上で、必要な知識や技術を、座学やe-ラーニングなどで学ぶことです。
これは「業務時間内」に外部で行なわれるものですが、これも1970年代には、多くの会社で普通に行われていましたね。
この二つとも、生産性を上げる重要なアイテムです。
日本での「OJT」は、1960年代にアメリカから導入されて、「高度成長」の原動力となりました。
その経済成長の源泉となる「OJT」が、日本では1990年代から大きく低下しているのです。これでは生産性が上がるわけがありません。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。
「内閣府 教育訓練実施率の推移」より
https://www.kerc.or.jp/seminar/image/shiryo_takahashi.pdf
出典:内閣府 平成18年度 年次経済財政報告より(6月12日利用)
上記のグラフは、「内閣府」が発表している1986~2003年の「教育訓練実施率の推移」です。
「赤色の実線が計画的OJTの実施率」で、「青色の点線がOFF-JTの実施率」です。
どちらのラインも、大きく谷を描いて1997年にボトムを付けています。
この「大きく低下した1990年代」は「バブル崩壊後から金融危機が起きた時代」です。その時に「多くの日本企業」が一斉に「OJT、OFF-JT」を削減したのです。
その理由は簡単ですよね。「バブル崩壊後」の「3つの過剰(雇用・設備・債務)」の削減の一環でとして「日本企業」は一斉に「OJT・OFF-JTの削減」に走ったのです。
コロちゃんは、日本人の「国民性」の「みんな一斉に同じ方向に走る」ことを思い浮かべましたね。
海外の諸国では「国民の行動」はバラバラなのですよ。だから「国全体の動き」は常にそんなに極端に走ることはありません。
しかし「日本」では違います。
「株価・土地価格が上がりそうだ」と見れば一斉に買いに走って「暴騰」しますし、逆に下がりそうだとなると一斉に売りに出て「バブル崩壊」となります。
この「OJT・OFF-JTの削減」も同じだったのでしょうね。「赤信号みんなで渡れば怖くない※」は、見事に「日本人」の国民性をとらえたブラックギャグでしたね。
(※赤信号みんなで渡れば怖くない:1980年:お笑いコンビ:ツービート:ビートたけし+ビートきよし)
上記のグラフでは2003年までの記載しかありませんが、その後も見てみましょう。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。
「経済産業省 計画的なOJTを実施した事業所の割合の推移」より
https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2023/pdf/honbun_1_2_2.pdf
出典:経済産業省 ものづくり人材の能力開発の現状より(6月12日利用)
上記のグラフは2008~2021年の「計画的なOJTを実施した事業所の割合の推移」です。
上の赤色ラインが「全産業の正社員」の「OJTを実施した事業所の割合の推移」です。ラインは「60%前後」とほぼまっすぐです。この13年間の間に60%前後で推移していて増えていないんです。
「日本企業」は、1970~1980年代は「活発にOJT、OFF-JT」を行なっていましたが、1990年代に大きく削減して、それ以降は現在に至るまであまり増えていないのです。
上記のグラフは「OJT」ですが、同じ紙面には「OFF-JT」の記載もありましたが、こちらもラインは「60%前後」で変わっていません。
これでは「日本企業の生産性が上がらない」のも無理はありません。どうすれば良いのか答えは簡単です。
「日本企業」が、企業内訓練である「OJT」をもっと進めて、更に企業外で勤務時間内に訓練する「OFF‐JT」をかつての1970~1980年代のように活発に行う事です。
そうすれば、「日本企業の生産性」が上がることは間違いがないとコロちゃんは考えますよ。
それを雇用者たちに、自主的に自分の費用で自分の時間を割いて「自己啓発」として「リスキリング」をやれと押し付けても成果は得られないと思いますよ。
今の若者たちには、私生活にそんな余裕時間は存在しないと思いますよ。
6.「日本のOJTは国際的にも少ない」
世界中どこの国の方でも、「学ぶことをやめれば生産性は上がらない」のです。当たり前のことです。
よその国でも、日本と同じペースで「OJT」を減らしていれば、世界ランキングの順位は変わらないのですが、どこの国もそんな馬鹿なことはしません。
ウサギが昼寝していれば、カメは追い抜いていくんです。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。
「厚生労働省 OJTの実施率の国際比較について」より
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/18/backdata/2-1-10.html
出典:厚生労働省 平成30年版 労働経済の分析ー働き方の多様化に応じた人材育成のあり方についてより(6月13日利用)
上記のグラフは、「厚生労働省」が発表している「OJT実施率の国際比較」です。23ヵ国が記載されていますね。
左が「男性のOJTの実施率」で、右が「女性のOJTの実施率」です。
「日本」は23ヵ国中で、「男性は18位で、女性は19位」です。
OECDには現在38ヵ国が所属していますが、日本はその諸国の平均以下の数値です。これでは生産性が上がるわけがありません。
同じ東アジアの「韓国」よりも「日本」は下なのですよ。
これでは「GDP成長率」や「所得」で、「韓国」に追い越されたのも当然の結果ですね。
7.「企業は儲けを何に使っているのか?」
上記で「日本企業」が「OJT、OFF-JT」に熱心に取り組んではいないことがわかりましたが、それでは「日本企業」は、手持ちの資金を何に使っているのでしょうか。
➀「労働分配率は低下している」
まずはその前に「労働分配率」を見てみましょう。この「労働分配率」とは「人件費」ですね。
先日の6月4日に「財務省」が「法人企業統計」を発表しています。
その中から「資本金10億円以上の大企業の労働分配率は38.1%と前年度から2.1㌽低下した」と報じられています。
この「労働分配率38.1%」と4割を下回ったのは1960年度以降で初めてで、過去最低の数値だと報じられていますね。
昨年2023年春闘では「3.58%(連合発表)」の高い賃上げがあったにもかかわらず、それでも「大企業の労働分配率」は低下しているのです。
さらに「中小企業」も見ておきましょう。
「資本金1億円未満の中小企業の労働分配率は、2023年度は70.1%と前年度から1.2㌽低下」し、これも1991年度以来の低水準だったと報じられていますね。
この数値を見ると、昨年の「日本企業」は「大幅賃上げ」をしたように見えていますが、「大企業」では儲けを「雇用者」には配分していないようですね。
では、どこに配分したのでしょうか。次をご覧ください。
➁「自社株買いが急増している」
先日の6月12日に「上場企業の自社株買いが急増している」と報じられました。
報道によると、「1~5月に設定された取得枠は約9兆円と過去最高になり、昨年2023年の約9兆6000億円(過去最高)に迫った」と報じられています。
その内容を詳しく読んでみると「1~4月までは前年同期比5割増だったが、5月に前年同月比1.8倍の約5兆8000億円と単月で過去最高となった」。
さらに「2024年は3年連続で過去最高になる公算が大きい」とも報じていますね。
この「自社株買い」は、流通している株式数が減少しますから「株価の上昇要因」となる「株主へのプレゼント」と言われています。
「企業側が自社株買いをする目的」は、「株主への利益還元」と「株価の上昇促進」となりますね。
このような「企業の行動」は、「資本主義市場の活性化」と評価する向きもありますが、コロちゃんは「政財界」が一致して進めている「経済の好循環」の動きに水を差す動きのように思えますね。
ハッキリ言えば「雇用者の賃上げやOJT、OFF-JTにカネを回せよ!」と思っていますよ。
8.「コロちゃんとOJT・OFF-JT」
コロちゃんが現役時代に勤めていた会社では、毎月「グループ」に分けて「勉強会」が行なわれていました。
内容は、決して難しいものではありません。月ごとにテーマを決めて「チューター※」が経験や体験を発表して、その後討議すると言ったものでしたね。
(※チューター:新入社員や若手社員に仕事をする上で必要なことを指導する先輩社員)
現場の仕事では、千差万別の事態が起こりますから、先輩の経験はとても参考になるものなのですよ。それらの内容から、どのような「教訓」を引き出すのかは「討議」する中で醸成されます。
あまり大人数にならないように5~10名程度で、多くのグループを作っていましたが、このような「討議」はリアルな実態が赤裸々に語られますから、野次馬的好奇心も刺激される面白いものでしたね。
特に「先輩の失敗談」は面白くて、これだけで「ご飯3杯は食べられそう」でしたよ。
それから「社外研修」は、年に数回でしたけれど行なっていましたね。それは「外部講師」です。
講師の「講演内容」は、やはり「研修の専門家」ですから、それなりにシッカリしたものでしたよ。
しかし、参加者が東京都内各所から集まる関係上、研修会場が東京都内の反対側で行なわれることが多かったので、コロちゃんはちょっと会場まで行くのが億劫でしたね。
ただコロちゃんの見たところでは、おそらく同業各社の全てが「同様の社内研修(OJT、OFF-JT)」を行なっていたと思いますね。
ですから、上記で「日本企業が1990年代以降にOJT、OFF-JTを減らした」と聞くと、ちょっと違和感を持つんです。
その「違和感」に対するコロちゃんの答えは、「日本企業は正社員のOJT、OFF-JTはそれまで通り減らしていないが、非正規雇用を増やした結果OJT、OFF-JTの数値が低下した」というものです。
おそらく「企業経営者」は、いつ解約するか分からない「非正規雇用へのOJT、OFF-JT」はあまり行なっていないのではないかと思ったのです。
それが「非正規雇用」が全雇用者の「36.2%:2084万人※」まで増えたことで、マクロな「OJT、OFF-JT」の低下としてあらわれたのではないかと、コロちゃんは考えたのです。
(※総務省統計局:労働力調査:2024年4月分より)
もちろん、この考え方が正しいのかどうなのかはわかりませんよ。
しかし、「日本企業のOJT、OFF-JT」が国際的にも低い事は明らかなのですよね。
ですから今回の「骨太の方針原案」のように「リスキリングを経営者や個人に押し付ける」よりも、「企業の就労時間内のOJT、OFF-JT」を再び活発に行うように進めて欲しいものですね。
今日のブログをお読みの若い方々も、会社内で「OJT、OFF-JT」が行なわれていた時には、上記のような「リスキリング事情」を頭に浮かべていただければまた面白いと思いますよ。
そして会社内で「OJT、OFF-JT」が行なわれていない場合には、なぜ行われていないのかをお考えになってもまた興味深いと思いますよ。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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