おはようございます。今朝のコロちゃんとワンコの散歩は、早朝の真っ暗な中で歩いてきましたが、風がなかったせいか、さほど寒いとは感じませんでしたね。
まあ、「編み編みの帽子」と、「分厚い手袋」、おまけに「ジャンバー」と「オーバーズボン」で耐寒装備を万全に着込んでいましたけど。
これだけ着込んでも、夕方に散歩に出ると、強い北風が吹いていると凍えるほど寒いんですよね。いよいよ12月の寒い季節が本番になり始めました。
そろそろポケットに「使い捨てカイロ」を用意しよかな、と考えているコロちゃんでした。
寒くなりましたから、皆さんもお身体にはお気を付けくださいね。
今日は「お一人様が増えていく」をカキコキします。
0.「今日の記事のポイント」
コロちゃん
今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。
☆「日本の未来に起きること、高齢お一人様の増加」
☆「高齢お一人様の貧困は、女性が多い」
☆「貧困の理由は、賃金・年金・離婚」
☆「お一人様の貧困は、ゴールではなくスタート地点」
☆「まだ間に合う、良いプランがあるよ」
1.「日本の未来に起きること」
コロちゃんがカキコキしているこのブログは「清貧」を唱えています。
そのテーマゆえに、コロちゃんは世の中の「貧困」や「貧窮」について、いろいろネットで調べたり、図書館から本を借りたりして読んだりしています。
これはコロちゃんの「趣味」なのですが、いろいろな「社会のデータ」を見ていると、思わぬ発見やちょっとした思いつきを裏付ける「資料」などがあると、とても興奮する思いを持ちますね。
今日は、おそらく皆さんも一度は耳にしたことがあることだと思うのですが、「未来の日本」では「お一人様が増えていく」と言う事を見てみたいと思います。
2.「高齢者のお一人様が増えていく」
現在の世の中では、「少子高齢化」が声高くあちこちで叫ばれていますから、「未来の日本」で高齢者が増加することは誰しもがご存じの事かと思います。
コロちゃんは、2年前に妻を亡くして現在は「お一人様(単独世帯)」となっていますが、これは決してコロちゃんだけのことではありません。
多くの「高齢者」の中で、年々「お一人様(単独世帯)」が増えてきているのです。
それでは、現在の「高齢者のお一人様(単独世帯)数」を見てみましょう。
◎「高齢者(65歳以上)の単独世帯数(お一人様)」
①「男性単身高齢者 230.8万人」
②「女性単身高齢者 440.9万人」
③「単身高齢者全体数 671.7万人」
(内閣府 令和4年版(2022年版)高齢社会白書より)
「高齢者」の場合は「男性」よりも「女性」の方が平均寿命が長いですから、「未来の日本」では、「高齢者夫婦」がその後に「お一人様(女性の単独世帯)」へと移行していきます。
①「2040年の高齢お一人様」
それでは、上記でみた「高齢者(65歳以上)の単独世帯数(お一人様)」が、現在よりも17年後の2040年にどのくらい増えていくのでしょうか。
下記のグラフをご覧ください。
「厚生労働省 世帯主年齢65歳以上の単独世帯・夫婦のみ世帯の世帯数の推移」より
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/19/backdata/01-01-06-06.html
出典:厚生労働省 令和2年版厚生労働白書 より(12月14日利用)
上記のグラフは「65歳以上の男女別の単独世帯数」と「夫婦のみ世帯数」の推移です。
今から17年後の2040年には、「高齢世帯」は以下の様になると予測されています。
①「男性単独高齢者世帯数 355.9万世帯」
②「女性単独高齢者世帯数 540.4万世帯」
③「単独高齢世帯数全体 896.3万世帯」
(令和2年版厚生労働白書より)
②「2022年⇒2040年比較」
やはり、別々に書くと比較しにくいですね。下記に2022年と2040年の「お一人様(単独世帯数)」を並べて比較してみますね。
左が2022年で、右が2040年の「高齢お一人様(「単独世帯)数」です。
①「男性単身高齢者 230.8万人⇒355.9万世帯」
②「女性単身高齢者 440.9万人⇒540.4万世帯」
③「単身高齢者全体数 671.7万人⇒896.3万世帯」
おー、やっぱりずいぶん増えますね。「高齢お一人様」が2040年に896.3万人となると、2020年と比べると226.6万人も増えています。
この増加のトレンドだと、いずれ1000万人の大台が見えてきていますね。
この様に「未来の日本」では、増大する高齢者の中で、さらにコロちゃんの仲間(お一人様)が増えていくということです。
3.「お一人様の貧困は女性の方が多い」
「相対的貧困率」とは、国際的に用いられている「貧困の指標」で、皆さんの「所得の中央値」の半分にあたる「貧困線」以下の方たちを表す数値です。
この「貧困線」は、2021年には127万円(月10.6万円)でした。そして「貧困率」は15.4%と発表されています。
下記の表は、「男女別年齢階層別相対的貧困率」のグラフです。平成22年(2010年)とありますから、ちょっと古いデータですが参考にはなります。
「内閣府 男女共同参画局 男女別・年齢階層別相対的貧困率」より
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h24/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-05-03.html
出典:内閣府 男女共同参画局 平成24年版男女共同参画局 より(12月14日利用)
上記のグラフを見ると、「女性の貧困率(薄緑色ライン)」が、65歳以降に急上昇していることがわかります。
80歳以上の高齢女性の「貧困率」は27.1%と3割近くまで上昇しています。
それと比べて「男性の貧困率(青色ライン)」は、65歳以降もほぼ横ばいとなっていることを見ると、「高齢単身女性」の「貧困率」の高さがわかります。
コロちゃんが、気になるのはこの「貧困率27.1%」の女性だけではなく、後に続くこれからの「高齢女性お一人様予備軍」の方も同じ貧困率をトレースするのかということです。
わかり易く言えば、「高齢女性お一人様」の貧困は構造的なものではないかと言う事です。もし、構造的なものならば、後に続く女性は同じように「高い貧困率」となってしまう事でしょう。
4.「女性の貧困の原因は複合的」
この「高齢男性」と比べて「高齢女性」の「貧困率」が高い理由はいくつか考えられます。
①「生涯にわたる男性より低い賃金」
②「夫婦モデルの年金制度から外れた存在の単身女性」
③「1980年代に離婚への意識が変わった」
コロちゃんが考える中では、上記のような理由が思い浮かびました。以下に詳しく見てみましょう。
①「女性の賃金は男性より低い」
まずは、毎月働いて受け取るお給料です。「女性」は「女性」というだけで、「男性」よりも賃金が低くなります。
下記のグラフをご覧ください。
「独立行政法人 労働政策研究・研修機構 男女間賃金格差指数の推移」より
https://www.jil.go.jp/kokunai/blt/backnumber/2023/05/kokunai_01.html
出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構 一般労働者の月額賃金における男女格差が2年連続で縮小 より(12月14日利用)
上記のグラフによると、昨年2022年現在で、「男性」の賃金を100とした場合の「男女間賃金格差」は75.7となっています。
「女性」の賃金は「男性」の約2/3にとどまるのです。
当然にして老後の貯えも、「男性」と「女性」とでは差が生じますし、老後の「年金受給額」にも影響が出てきます。
②「公的年金も低くなる」
現在の「厚生年金制度」は、「基礎年金部分+報酬比例部分」で構成されています。
前者の「基礎年金」は定額となり、後者の「報酬比例部分」は所得によって後の「年金額」が増減します。
「現役時代の賃金」が、「男性」よりも低い「女性」は、65歳以降の「年金受給額」も低くなってしまいます。
また、現在の「年金制度」は、「夫が働き妻が専業主婦」の「モデル年金」を見てもわかるように、「戦後家族モデル」で制度設計がされています。
その「戦後家族モデル」では、「夫婦」と「死別の女性」には手厚い受給額を保証していますが、「未婚・離別」の女性は「男性」と同じ扱いとなっています。
その結果として「現役時の給料が低い女性」や「非正規雇用で給料が低い女性」は、「老後も低い年金額」となってしまっているのです。
③「1980年代から離婚が急増」
次に、「離婚件数と婚姻件数の比の推移」を見てみましょう。下記に書き出しますね。
◎「離婚件数と婚姻件数の比の推移」
①「1970年代頃 10%以下」
②「1982年 21.0%」
③「1998年 31.0%」
④「2003年 38.3%」
⑤「2010年 35.3%」
上記の数字を見ると、1980年代以降に「結婚・離婚」行動が大きく変化していることが伺えます。現在では、「婚姻数」の1/3を超える「離婚数」があります。
下記に昨年2022年の結婚数と離婚数を書き出します。
❶「結婚数 50万4930組」
❷「離婚数 17万9099組」
❸「離婚件数と婚姻件数の比 35.5%」
現在の「高齢者」のほとんどは、上記の1980年代に起きた「結婚・離婚」行動の変化の前の時代に生きた方々です。
ですから「モデル年金(夫会社員+専業主婦)」の「手厚い夫婦単位の年金」が受け取れましたが、1980年代以降の「結婚・離婚行動の変化」以降の方はそうならないでしょう。
この1980年代に「離別・未婚」だった女性がそろそろ「年金世代」に入り始めています。
これから2040年くらいまでに「高齢者」となる「女性」の中から、多くの「低年金」の方が出て来ると思います。
5.「お一人様の貧困は増え続ける」
現在のコロちゃんの「清貧生活」を見てもお分かりになると思いますが、現在の高齢者の「年金制度」は、まだうまく機能しています。
少なくとも、コロちゃんのような「社会の底辺」で長年働いてきた男性でも、のんびりした「清貧生活」がおくられているのです。
その理由は、コロちゃんを始めとした今の「高齢者」の生き方が、「戦後モデル」そのものだったからです。
しかし、今後は違います。
これからは、日本社会の中では「現役世代の貧困率」はほぼ横ばいに推移すると予測しますが、「高齢者の貧困率」は大きく上昇するでしょう。
その中で、特に「単身高齢女性の貧困率」の著しい上昇が進むでしょう。
現在「女性活躍社会」を目指した施策がいろいろ取り組まれていますが、コロちゃんの見るところでは大きな成果は出ていません。
そして、たとえ現在直ぐに「女性の所得」が「男性の所得」と同等になったとしても、その成果が「年金」に反映するのは、早くとも30年後になります。
これから進むと思われる「高齢者の貧困」には間に合いません。
6.「貧困はゴールではなくスタート地点」
コロちゃんは、間違っていました。現在の高齢者の貧困が「終着点」かと思っていました。いや、「終着点と信じたかった」のかもしれません。
今までのこのブログで何回もお伝えしていますが、現在の「高齢者の現状」は以下の通りです。
2023年の「高齢者の貧困の数字」です。
①「高齢者全人口 3623万人」
②「高齢者 生活保護 91万世帯」
③「高齢者 低所得層 1300万人」(住民税非課税:高齢者の35%)
この数字を見ると、2023年現在で「高齢者の1/3の1300万人」が「住民税非課税」の貧困層なのです。
コロちゃんは、この「酷い数字」がなんとなく「終着点」のように思っていましたが、それは間違っていました。
この「高齢者の貧困」は、まだスタート地点で、今後はどんどん増え続けるのが未来の風景の様です。
7.「まだ間に合うよ」
コロちゃんは、このような風景を見ていて、これからさらに進むと思われる「高齢者の貧困」への対処としてどのようにすれば良いかと考えてみました。
日本の「年金・医療・介護・障がい者サービス」を見ると、どれもが今後予算が膨れ上がることが予想されています。
現在の「少子化対策」にしても、その「財源」探しで四苦八苦しています。
上記の「社会保険」の予算からも「歳出改革」を進めて「少子化対策」に流用しようとしています。
これを見るとすでに「社会保険制度」は、限られたパイの奪い合いになっています。これでは、どの分野でも「財源不足」で利用者の不満が膨れ上がる構造になっています。
ですからコロちゃんは、「良いプラン」を提案しますよ。
「増税しましょうよ!」
「消費税・法人税・所得税」の「基幹3税」を「増税」して、「豊かな財源」の下で思いっきり「少子化対策」に投入してみませんか?
「豊かな財源」があれば、「年金・医療・介護・障がい者サービス」も「全面的な改革」が出来るのではないですか?」
コロちゃんは「増税」して、その財源を思いきり活用することの中に、高齢者も含めた多くの方の明るい未来があると考えていますよ。
今日のテーマである今後ますます増加する「高齢お一人様の貧困」にも、「増税から得た財源」があれば、十分対応策は作られるとコロちゃんは考えていますよ。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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