【闘病考】コロちゃんの最後の蔵書

闘病

前回に「断捨離処分で本を一斉処分しましたが、いくらかの本は残しました」とお伝えしました。今回は、その残した本をご紹介したいと思います。

1.断捨離の理由はルビコンを渡るため

古くなった本は、古本となります。

たかが古本、されど古本なんですが、コロちゃんにとっては、つらい時、苦しい時に、親しみ楽しみ逃げ込んだ世界です。

本の中に描かれた世界は、いつまでも古くならないんです。

けっこう大事なものだったんです。しかし、病いとの闘いに本気で全力で取り組むためには、自分自身がどこかで吹っ切る必要があったんです。

こんな買い取り手もいないような古本を御大層に!とあきれられても当然かもしれませんが、コロちゃんにとっては、覚悟を決めるセレモニーのようなものだったのかもしれません。

後ろはみません、振り返りません。そのために必要だったと思っています。

2.だったら、ぜんぶ捨てろよ

ごもっともですよね。だけど。だって人間だもん(^_^) 。

理由は、最後まで本を読みながら逝きたいから、少しだけ確保したのです。はたしてどのような最後を迎えるのかは、誰しもがわかりませんが。

しかし、予想はできますよね。たぶん最後はベッドから動けなくなり、好きな図書館通いや、本屋で新刊探しなんかもできなくなることは間違いがないでしょう。

その時に、ホントに気に入った本が枕元にあれば、少し慰められると思いませんか?

コロちゃんは、その時にはっきりそう意識していたかは覚えていないのですが、何となく全部断捨離するには忍びなく、以下の本を残したのです。

3.SF小説

70年代は日本SF小説の黎明期だったようです。日本の小説界には、それ以前にはなかったジャンルだったんですよ。コロちゃんは、20代の青年期に次々と読み漁りましたよね。

海外の本も好んで読みました。未来をポジティブに描く小説には、現実世界を超越するものがあるような気がしました。

下の本に目を通すと、今でも当時の感情がほんわかと頭に浮かぶような気がします。

4.山崎豊子

社会派小説で有名ですよね。コロちゃんが妻と最初のデートで見た映画が「白い巨塔」でした。

山崎豊子さんの本は、ほとんど全部読んだと思います。処女作の「暖簾」も味がある作品でした。どの作品もベースに「社会正義」が流れているようで、読んで心地よい作品ばかりでしたね。

5.ゴッドファーザー

今でいえば「キャラが立ってる」とでもいうのでしょうか。コロちゃんは、社会の下層や裏側を扱った作品が好きです。いわゆる「ピカレスクロマン」(悪漢小説)というジャンルですね。

悪人にも、それなりの言い分と理由があるのが社会の現実ですから、悪役を切り捨てるのではなく、際立たせたこの作品は特に好きでしたね。

6.藤子不二雄Ⓐ

コロちゃんは、コミックも好きです。小説と差別・区別はしません。持っていたコミックはほとんど断捨離しましたが、この本だけは捨てられませんでした。

藤子不二雄さんは、コロちゃんよりだいぶ上の世代でしたが、「まんが道」で紹介されているように、富山から東京に出てきて、活躍した大先輩です。

コロちゃんは、田舎から出てきて精一杯生きた点が、自らとかぶるせいか親近感を持って、藤子先生のコミック以外の著作も読んできました。

「少年時代」の主人公は、コロちゃんと世代は違っても、共感するところが多い作品でした。今読んでも懐かしい感情が押し寄せます。

7.ヒトラーの戦い

コロちゃんは、歴史も好きです。世界の戦史も読みます。その中で第二次世界大戦のヨーロッパ戦史は、読みやすい作品はあまり無いんですよね。シュミレーションゲームは多いんですけど。

その点この本は、戦争の準備段階も含めて丁寧に書き込まれているので読みやすいと思えました。

そして、何よりも分量が多い。じっくり楽しみながら読めば、だいぶベッド上で時間がすごせそうです。

8.最後まで考えることを止めたくない

これらの本を、ベッドの上で読みながら逝けるかどうかはわかりません。

だけど、いろいろ悩んだり、いろいろ苦しんだり、あるいは、いろいろ楽しんだりするのは、生きているものの権利であり、義務であり、特権でもあるとコロちゃんは思うんです。

最後まで、考えることを止めないで生きたいと思っているコロちゃんでした。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に触りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

本稿は以下からの続編になります。

【闘病考】コロちゃんの人生観

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