0.「今日の記事のポイント」

コロちゃん
今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。
①「物価の神様が『物価と賃金が上がる社会』を目指せと言っているよ」
②「物価が上がったら、翌年の賃上げにその分を上積みすればいいよ」
③「渡辺名誉教授の『未来づくり春闘評価委員会』の報告書を見るよ」
④「現実は物価に追いつかない賃上げだよね」
⑤「企業はそんな大きな賃上げはしそうにないし、日本社会は『和を以て貴しとなす』だよ」
⑥「コロちゃんと1970年代前半の春闘集会」

1.「物価の神様が『物価と賃金が上がる社会』を目指せと言っているよ」
コロちゃんが、朝コーヒーを飲みながら新聞をバサバサ読んでいると「官製賃上げで好循環起こせ/渡辺努氏/東大名誉教授」との見出しが目に入りましたよ。
これは「日経新聞」の「渡辺努東大名誉教授」の「インタビュー記事」ですよね。
紙の新聞では「2の面全ページ」を使った記事ですから、かなり力を入れて取り上げているように見えましたよ。
この「渡辺努名誉教授」は、「政府」の「財政制度等審議会」や「統計研究研修所」などの委員をお勤めになっており、コロちゃんは「物価の神様」と呼ばれていることを知っていますよ。
「インタビュー記事」で「渡辺名誉教授」は、「健全な物価上昇は起きるべきで、ガソリンなどはもっと上がってもいい。消費者の収入が少ないことが問題だ」と語っているのです。
つまり「物価の神様」は、「物価上昇を容認した上で、賃金が上がる社会をつくれ」と言います。
そのために「賃金が上がる社会を政権としてつくるというメッセージを政府が発信することが重要だ」として「官製賃上げが必要だ」と断言していますよ。
さらに以下のような提言をしていますよ。
「物価と賃金の好循環に乗り遅れた人々を対象に財政出動するべきだ。賃金が上がる若い人は物価高を受け入れ始めている」by渡辺名誉教授
「一方シニア層の手取りは物価に追いついていない。年金支給額を増やすなどの補填が必要だ」by渡辺名誉教授
うーむ、「渡辺名誉教授」の語り口は「わかりやすく断言」していますよね。
( ̄へ ̄|||) ウーム
つまり、「バラマキ」だとか「赤字国債」などの視点より、「現在の目指すべき地点」は「物価上昇と賃金上昇のある社会だ」と「最優先課題」を提起しているように感じましたね。
コロちゃんは、この「渡辺名誉教授のインタビュー記事」を「紙の新聞と電子版」の両方で読みましたが、「電子版」のみに掲載されていた「図表」に注目しましたよ。下記でしたよ。
◎「渡辺氏が求める『所得増』支援政策」
①「賃上げ」
・「春闘で物価上昇に賃金が連動するルール導入の旗振り」
・「最低賃金の引上げ目標の明言」
・「中小企業の賃上げ政策」
②「高齢者の収入補填」
・「物価上昇を超える年金の支援増額」
えへへ、上記の「②物価上昇を超える年金の支援増額」は「年金生活者のコロちゃん」には嬉しい支援政策ですよ。
( ◍´罒`◍)エヘヘ
だけど、実現は難しいだろうなー。
(*。_。)⁾⁾ゥンゥン
この他にも「渡辺名誉教授」は、「インフレが急に進んだり、(まだ)デフレに一気に逆戻りする可能性がある」として「現段階の利上げ」には否定的にみえましたよ。
つまり「渡辺名誉教授」は、今後も「経済の好循環」を目指して「物価と賃金の両方が上がる社会をめざせ」とおっしゃっているのですよね。
だけどコロちゃんは、現状は「物価は上がるが賃金と年金はそれほど上がらない社会」になっているとみているんですよ。
だから次に、この「物価と賃金が上がる社会」の「実現可能性」について考察してみようと思いますね。
なお、この「日経新聞」の「官製賃上げで好循環起こせ/渡辺努氏/東大名誉教授」」との見出しの記事をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

2.「物価が上がったら、翌年の賃上げにその分を上積みすればいいよ」
冒頭の「渡辺名誉教授のインタビュー記事」では、「春闘で物価上昇に賃金が連動するルール導入の旗振り」を提言していました。以下でしたよ。
「春闘で組合がその年の物価上昇率を想定して賃上げを求め、企業が応じたとする。だが想定を超えて物価が上がると実質賃金は目減りする」by渡辺名誉教授
「翌年の春闘で目減りした分の補填を組合が求めた際に企業が支払う仕組みが必要で、政府も導入を促して欲しい」by渡辺名誉教授
ふむふむ、なかなか「渡辺名誉教授」は大胆な「企業の賃上げの法制化」を求めていますよね。だけど、こんな「労働組合寄りの政策」の実現が可能なのかなー?
(。・_・?)ハテ?
コロちゃんは、この「渡辺名誉教授の提案内容」を詳しく以前に読んだことがありましたよ。
「渡辺名誉教授」は、2025年9月に「労働組合の連合」と「未来づくり春闘評価委員会」で「報告書」を作成して発表しています。
その「報告書」には、今までになかった「高い賃上げ要求の新理論」を書き込んでいるのです。
まず今までの「連合」だけではなく全ての「労働組合の賃上げ要求」は、「過去や現在の物価が上がっているから賃金を上げてくれ」というのが理由でした。
これを「渡辺東大名誉教授」は、大胆にも「賃上げ理論の転換」を提言したのです。以下でしたよ。
「仮に26年の物価上昇率が2%を超える2.5%となったら、翌27年の要求基準に差分の0.5%を上乗せする」by渡辺東大名誉教授
「この0.5%分は、物価高で目減りした分を『キャッチアップ』として後から取り戻すと言うロジックだ」by渡辺東大名誉教授
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD075RW0X01C25A0000000/
(出典:日経新聞 2025年10月10日記事より:6月1日利用)
つまり「渡辺名誉教授」は、「物価が上がったら、その分は翌年に取り返せばよい」と言っているのですよね。
次に、この「渡辺名誉教授」が「連合」とともに作成した「報告書」を詳しくご紹介してみますね。

3.「渡辺名誉教授の『未来づくり春闘評価委員会』の報告書を見るよ」
冒頭での「インタビュー記事」で「渡辺名誉教授」は、「(物価が上がったならば)翌年の春闘で目減りした分の補填を組合が求めた際に企業が支払う仕組み」を「政府も導入を促して欲しい」と語っていました。
この「詳細なプラン」は、「労働組合の連合」と「渡辺努東大名誉教授」が作成した「未来づくり春闘評価委員会報告書」として発表されています。以下でしたよ。
◎「連合『未来づくり春闘』評価委員会報告書」
この報告書で訴えているのは、下記の「インフレ時代の理想のスパイラル」です。
◎「物価と賃金の健全な環境(アフター)」
(インフレ時代)
①「各企業は毎年商品価格を2%引き上げ」⇒
②「消費者の生計費は毎年2%上昇」⇒
③「労働者は毎年3%賃上げを要求」⇒
④「企業は人件費増加分を毎年価格転嫁」⇒
⑤「①に戻る」
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/data/mirai_report-001.pdf?1923
(出典:連合 未来づくり春闘評価委員会報告書より:6月1日利用)
ふむふむ、上記の「理想のスパイラル」は「物価と賃金が共に上がれば年々生活が豊かになる(はず)」と言いたいのでしょうね。
(σロ-ロ)✧フムフム…
そして「提言」の目玉は「春闘賃上げの要求基準」です。以下でしたよ。
◎「現在の要求基準のあり方の課題の克服に向けての4点の提案」
① 「過去のインフレ実績ではなく、将来のインフレ見通しを要求基準に反映させる」
② 「実質賃金に関するキャッチアップ条項を導入する」
③ 「人手不足要因を要求基準に反映させる」
④ 「積極的な情報発信により労働者の中長期的な賃金予想を安定させる」
ふーむ、ちょっと説明を書かないとわかりませんよね。➀と②を下に書いてみますね。
( ̄へ ̄|||) フーム
最初の➀「過去のインフレ実績」ではなく「将来のインフレ見通しを要求基準に反映」とは以下のことですよ。
「賃上げの目的は、次回交渉までの1年間において労働者の生活水準を維持・改善すること・・・重要なのは、過去の実績ではなく、今後1年間のインフレ率と労働生産性の見通し」
「ところが現行の方式では、過去の物価上昇率(過年度CPI)が参照され、生産性についても将来予測は考慮されていない」
「今後は・・・日銀が掲げる『2%』を採用する方式が望ましい。状況によっては「2%±α」という柔軟な設定も考えられる」
ふむふむ、なるほどこれってコロちゃん流に分かりやすく書くと、以下の「公式」になりますよ。
φ(゚Д゚ )フムフム…
◎「物価目標(2%)+生産性上昇(1%)+定昇(2%)=合計5%」
つまり「過去の物価上昇率」ではなく、「将来の物価目標(見通し)」を要求基準にすると言うのですよ。
そしてもう一つの「提言②」は、「実質賃金に関するキャッチアップ条項を導入する」です。これについては、前項でご紹介した「日経新聞の記事」で以下のように書いていましたよね。
「仮に26年の物価上昇率が2%を超える2.5%となったら、翌27年の要求基準に差分の0.5%を上乗せする」
「この0.5%分は、物価高で目減りした分を『キャッチアップ』として後から取り戻すと言うロジックだ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD075RW0X01C25A0000000/
(出典:日経新聞 2025年10月10日記事より:6月1日利用)
あー、前年が予想したより「物価上昇率」が上がっていたら、翌年の「賃上げ」で取り返すというわけですね。
( ̄Д ̄*)アー
うんうん、これは「素人のコロちゃんでもわかる理屈」ですよ。つまり「渡辺名誉教授」は、「物価と賃金が毎年上がる社会」を目指しているのですよね。
それも「毎年生産性が上昇する(1%程度)」わけですから、その分もしっかり「賃金上げ」に上乗せさせるとしているのです。
もしそれが実現できたのならば、会社員の生活は「生産性上昇分(1%程度)」は確実に生活が豊かになると計算しているのでしょう。
ただ、それも「企業経営者が中抜きしない」というのが前提ですよね。コロちゃんは、これを読んで「そんなにうまくいくのかなー?」と思いましたよ。
ただ「今後の日本の針路を指し示す一つの有力なプランである」とも思いましたけれどね。
なお、この「連合未来づくり春闘評価委員会」の「報告書」をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。
22ページありますが、難しい経済学用語は使われていませんから、コロちゃんでも簡単に読めましたよ。気になる方は是非一読お願いしますよ。

4.「現実は物価に追いつかない賃上げだよね」
ここまで書いて来てコロちゃんは、あらためて「こんなことができるのだろうか?」と思いましたよ。
だって「現実を見ると、「ちっとも物価高に追いついていない賃上げ」が目の前に広がっているのですよね。
まず「経済の好循環」が始まった「岸田元総理の時代」以降の「賃上げ率」と「物価上昇率」をみておきましょう。
「賃上げ率」は、「毎月勤労統計の現金給与総額の前年比」です。「物価上昇率」は、生鮮食品を除く総合」から書き出しますね。
◎「現金給与総額の前年比と物価上昇率の推移」
①「2021年」(岸田元総理就任)
・「物価上昇率 :-0.2%」
・「現金給与総額前年比: +0.3%」
②「2022年」
・「物価上昇率 :+2.3%」
・「現金給与総額前年比:+2.0%」
③「2023年」
・「物価上昇率 :+3.1%」
・「現金給与総額前年比:+1.2%」
(物価上昇率よりも現金給与総額が低い:-1.9%)
④「2024年」(石破元総理就任)
・「物価上昇率 :+2.5%」
・「現金給与総額前年比:+2.8%」
⑤「2025年」
・「物価上昇率 :+3.1%」
・「現金給与総額前年比:+2.3%」
(物価上昇率よりも現金給与総額が低い:-0.8%)
https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/nen/pdf/zen-n.pdf#page=4
(出典:総務省統計局 消費者物価指数 2025年12月分及び2025年平均より:6月1日利用)https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r08/2603r/dl/pdf2603r.pdf
(出典:厚生労働省 毎月勤労統計調査 2026年3月分結果確報より:6月1日利用)
ふーむ、「渡辺名誉教授」のご主張は以下でしたよね。
( ̄へ ̄|||) フーム
◎「渡辺名誉教授のご主張」
❶「毎年の春闘賃上げ目標」
・「物価目標(2%)+生産性上昇(1%)+定昇(2%)=賃上げ目標(合計5%)」
(コロちゃん流にまとめたものです)
❷「物価高で目減りした分は『キャッチアップ』として後から取り戻す」
これから見ると、上記の「①2021~⑤2025年の実態」はだいぶ「乖離」していますよ。
まず「現金給与総額の前年比」は、この5年間で「前年比が+0.3%~+2.8%」で推移していて、とても「❶春闘賃上げ目標の5%」には届いていません。
そして「❷のキャッチアップ」ですが、「物価上昇率」より「現金給与総額の前年比」が低い年が「③2023年の-1.9%」と「⑤2025年の-0.8%」が生じていますね。
この分を「翌年に取り返す」ことを「企業が支払う仕組みが必要」と言っても、これは「難しい」とコロちゃんは思いましたよ。
だって、以下となるのですよ。
◎「翌年の春闘賃上げ目標」
・「物価目標(2%)+生産性上昇(1%)+定昇(2%)+キャッチアップ分(α%)=合計5%+α」
(コロちゃん流にまとめたものです)
上記で見てきたように「現実の現金給与総額の前年比」は「②2022年以降で2%台」です。
これを「5%+α」とする「法規制」を今の「政府」ができるとはコロちゃんには思えませんよね。
コロちゃんは、「渡辺名誉教授」のインタビュー記事は興味深く読みましたが、この「実現性」というと「見果てぬ夢」となるのではないかと懸念していますよ。

5.「企業はそんな大きな賃上げはしそうにないし、日本社会は『和を以て貴しとなす』だよ」
ここでちょっとコロちゃんの考え方を書いてみますね。
「渡辺名誉教授」は、「物価を超える賃上げが本筋だ」というのですよね。
ところが現在の世論を見ると、「企業に賃上げを要求」するより「政府の社会保険料を下げる」か「政府の減税・給付金の要求」しか見られません。
昨年2025年の「参院選挙」では、「国民民主党」が「手取りを増やす」のスローガンで大きく議席を増やしていますよね。
これって「手取りを増やす」のは、本来ならば「企業に賃上げを要求する」のが本筋ですよ。
しかし「国民民主党の手取りを増やす」は、「政府への社会保険料を下げる要求」でしたよね。
つまり、この風景って「今の社会の多くの皆さん」も「政治家の皆さん」も、「企業が物価を超える賃上げをしてくれること」は「あり得ない」と考えているのではないでしょうか。
だから「手取りを増やす」との要求の対象が「企業の賃上げ」ではなく、まだ実現可能性がありそうな「政府への要求」になっているのだとコロちゃんは考えましたよ。
現在の世の中の人々は、「企業に賃上げを要求する」よりは「政府に選挙で圧力をかける」方が、まだ「容易い」と考えているのだと思われますよね。
また「企業経営者に物価を超える賃上げをさせる」ために、「渡辺名誉教授」は「政府の介入が必要だ」と冒頭のインタビューで述べていることが頭に浮かびます。
この「政府の介入」がどの程度のものをお考えなのかはわかりませんから、現在の「総理の口先介入レベル」なのか「法規制」なのかはわかりませんよ。
しかし、現在の「民主主義日本」では、現在の「総理の口先介入」以上の強制力を持った「法律」による「企業への賃上げ要求」までは踏み込めないのではないでしょうか。
さらに、コロちゃんは「日本の社会制度と国民文化」は、「聖徳太子」が言われたとされる「和を以て貴しとなす(※)」との言葉が実情を表していると思っているのですよね。
(※聖徳太子が604年に制定したとされる『十七条憲法』の第一条に記された言葉)
「日本」では、何事も「現状を変えよう」とすると関係者や関係各所の「話し合いや打ち合わせ」が必要となり、多くの「議論・調整」が行われることになっています。
確かに「利害調整の過程」で、「不満を持つ層」を一定以下に抑えるという「社会の安定」のためには優れた「国民文化」ですが、「現状を一気に変える改革」はまずまとまりません。
コロちゃんは、冒頭の「渡辺名誉教授のプラン」の「仕組みの導入」のような「とんがったプラン」は、まず「政府も企業」も「調整の議論」の中で消え去ると思いましたね。
良かれ悪しかれ、「日本」はそんな社会だと思われますよね。
この上記の「2つの理由」でコロちゃんは、「経済の好循環政策」は失敗するのではないかと考えていますよ。
あと数年で「とりあえずの結果」が判明すると思われますよね。コロちゃんは、興味津々で新聞をバサバサ読むことにしますよ。

6.「コロちゃんと1970年代前半の春闘集会」
今日のテーマは、「物価の神様が描く、官製賃上げで物価と賃金が一緒に上がる社会は実現するのか?──見果てぬ夢じゃないかと思ったコロちゃん」を考察してみましたよ。
「将来を予測する」ことは難しいですけれど面白いですよね。
この「見果てぬ夢(※)」という言葉を書いた時に、コロちゃんは昔読んだ「李恢成」の小説のことを思い出しましたよ。
(※見果てぬ夢:1977年:著・李恢成:講談社)
もう内容はすっかり忘れていますが、当時「芥川賞」の受賞作ということで読み、背筋がゾクゾクするような感動をした記憶が残っていますよ。
今日の「渡辺名誉教授」の「官製賃上げで好循環」も、「見果てぬ夢」にならなければ良いなとコロちゃんは考えていますよ。
最後の「コロちゃん話」ですが、コロちゃんが「20代だった1970年代前半の労働組合の春闘風景」を書いてみますね。
コロちゃんがまだ若かった「1970年代」には、毎年春になると「労働組合では活発な春闘の活動」が行なわれていましたよ。
「春闘要求の意見集約」として、事前に「職場集会」が開かれていて、そこでは「組合員」による「組合執行部」への「激しい突き上げ」が噴き出していました。
毎年の「物価上昇」で苦しくなる生活を背景に、「もっと高い賃上げ要求を出せ」と「一般の組合員」から「激しい意見」が続出していたのですよね。
そして、それらの「集会」に「本部役員」が訪れたりした時には、その「突き上げ」はさらに「激しいもの」となっていましたよね。
「本部役員」は、「組合の専従職員」ですから「給料は組合費」から出ています。いわば「一般の組合員」は、「本部役員の雇用主」ですから「どんな厳しい意見」でも拝聴せざるをえません。
当時の青年コロちゃんは、「本部役員の人」と話した時に「ヘタな妥協をしたら組合員から殺されちゃうよ」と笑いながら話していたことを覚えていますよ。
そのくらいに「1970年代前半の企業の社員(労組員)」は、「経営者はもっと賃上げをしろ」との厳しい姿勢が当たり前の時代でしたよ。
その「社会の空気」が一変したのが、コロちゃんが見てきたところでは「1973年」に起きた「上尾駅暴動事件※」です。
(※上尾暴動事件:1973年に国鉄高崎線の上尾駅で乗客が起こした暴動事件:上尾駅で乗客約1万人が騒ぎ一部は暴徒化し駅長室や電車を破壊した)
これは「国電の順法闘争」と名打ったノロノロ運転への乗客の怒りが爆発して、上尾駅構内で暴動を起こした事件です。
当時の日本社会では「順法闘争をした組合」よりも、「暴動を起こした乗客」への同情と共感が強かったように思えますね。
また、その後も「1975年に公労協が行なったスト権スト」がありました。「ストライキ権」がない「公務員」が「スト権」を求めてストライキをしたのです。
「公労協」とは、当時あった「国労・全逓・全電通」などの組合の集まりですね。8日間にわたり「鉄道が止まるストライキ」となりました。
コロちゃんが当時見た感じでは「労組側の全面敗北」でしたね。
当時の日本社会は今と同じく大部分の会社員は「中小零細企業」で働いています。
その方たちにとっては、「公務員がストライキ権を求めてストライキをすること」への「共感」は全く感じられなかったと思われますね。
そのような中で、1970年代後半以降、「日本社会」では「労働組合」は大きく「影響力」を低下させていきました。
コロちゃんの見方では当時の「労働組合」は「社会の支持」を失ったのですよ。そのために「労働組合」の組織率も組織人員も現在まで低下し続けています。
その帰結が、現在の「賃上げ不足で経済の好循環が進まないという現実」ですよね。
このような「歴史の経過」を見てきたコロちゃんは、今の「賃上げが増えないという現実」は「国民の意識」が変わらない限り無理なのではないかと、ため息をつく思いで見ていますよ。
今日の「コロちゃん話」は、コロちゃんの「1970年代前半に見た労組の春闘集会の風景」でしたよ。また「昔話だ」と、笑いながらお読みいただければ嬉しいですよ。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします。
(^_^.)
おしまい。



コメント