おはようございます。今朝も朝から雨でした。コロちゃんは、洗濯物が乾かないので往生しています。半日でもよいですから、からっと晴れて欲しいですね。
今日は「GS」についてポチポチしてみます。皆さん「GS」って何のことかご存じですか?
コロちゃんは、もう70歳近くのおじいちゃんですから、「GS」って聞くと「グループサウンズ」をすぐに思い浮かべてしまいます。
「タイガース」とか「テンプターズ」とか、1960年代の音楽の世界で一世を風靡したんですよ。しかし、今「GS」というと「グローバルサウス」ですよね。それをポチポチしてみます。
1.「グローバルサウス」とは何か?
「グローバルサウス」に明確な定義はありません。
主に新興国の意味で用いられることが多いです。新興国や発展途上国の多くが南半球に位置することからこの表現で呼ばれています。
下記の引用をご覧ください。
「ウィキペディア 南北問題」より
「地球規模の視野でみると、豊かな国々が世界地図上の北側に、貧しい国々が南側に偏っていることからそれぞれ、英語では通常グローバル・ノース、グローバル・サウス(Global North and Global South。直訳では地球的北、地球的南)と呼ばれる。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E5%8C%97%E5%95%8F%E9%A1%8C#:~:text=%よE5%9C%B0%E7%90%83%E8%A6%8F%E6%A8%A1%E3%81%AE%E8%A6%96%E9%87%8E%E3%81%A7,%E5%9C%B0%E7%90%83%E7%9A%84%E5%8D%97%EF%BC%89%E3%81%A8%E5%91%BC%E3%81%B0%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82
ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典:「南北問題」最終更新 2023年5月26日 (金) 20:21 より
①先進国ではない。経済協力開発機構(OECD)の開発援助委員会(DAC)の援助対象国であるかどうかが、先進国と途上国を分かつ基準となる。
②欧米の植民地主義に蹂躙されたという歴史があるかどうか。
③国際社会で一つの極となるような大国ではない。
もちろん、他にも多くの基準があるかと思いますが、具体的国名としては、「GS」を自任する「インド」や「ブラジル」などを始めとした、多くの発展途上国の名が取り上げられます。
この「GS」(グローバルサウス)が、最近になって注目を集めるようになった理由として、世界経済の中での存在感が大きくなってきたことがあげられています。
1980年代後半には、世界経済に占める先進国のGDPは70%でしたが、2020年には60%にまで低下してきています。
それに対し、発展途上国のGDPは、1990年ごろには20%程度だったのが、2020年には40%にまで上昇してきています。
今後、この先進国と途上国の差は、いずれ逆転することは間違いありません。これが、先日のG7広島サミットで、「GS](グローバルサウス)が焦点の一つとなった理由でしょう。
ちなみに「G7広島サミット」で、議長国の「日本」から招待された国は、以下の通りです。
「オーストラリア、ブラジル、コモロ(アフリカ)、クック諸島(太平洋諸島)、インド、インドネシア、韓国、ベトナム」の8ヶ国です。
2.「GS」と「日本」の一人当たりGDPを見てみる
参考までに、この日本が選んだ招待国と「GS」(グローバルサウス)諸国の「一人当たりGDP」を記載します。世界一のアメリカと日本も並べてみますので、比較してみてください。
アメリカ 76027㌦(1056万円)
日本 48814㌦ (678万円)
オーストラリア 61941㌦ (860万円)
韓国 53051㌦(737万円)
ブラジル 17208㌦ (239万円)
インドネシア 14535㌦(202万円)
ベトナム 12881㌦(179万円)
クック諸島(太平洋初島)12300㌦(170万円)
インド 8358㌦(116万円)
コモロ(アフリカ) 3355㌦(47万円)
数字は、ウイキペディア「国際通貨基金(2022)」より(1㌦139円で計算)
こうやって見てみると、日本より「一人当たりGDP」が高い国もありますね。「オーストラリア」と「韓国」です。
「オーストラリア」は人口が2500万人ですから、国家としてのGDPは大きくありません。
「日本」は人口が多いので、国家としてのGDPランキングは、世界3位で、「オーストラリア」は世界13位となっています。
「韓国」は「GS」(グローバルサウス)枠じゃあないでしょうね。「日本」の安全保障がらみでの招待かと思われます。
今後大きな成長が見込まれる「GS」(グローバルサウス)国で焦点となる国は、「インド・ブラジル・インドネシア・ベトナム」かと思われますね。
これらの諸国は、今後、国際政治で取り上げられることも多くなると思います。
しかし、「日本」は「韓国」や「オーストラリア」より「一人当たりGDP」では、下なんですね。コロちゃんは、ちょっと情けない思いを持ちました。
3.「G7」とは何か?
それでは、今回広島で開かれた「G7サミット」とは何でしょうか?
以下の引用をご覧ください。
「ウィキペディア 主要国首脳会議」より
「主要国首脳会議もしくは先進国首脳会議は、7か国による国際会議である。サミットとも呼ばれる」
「日本、アメリカ、カナダ、フランス、イギリス、ドイツ、イタリア及びEUで構成主義され、メンバーは世界最大のIMFの先進国であり、“最も裕福な自由民主主義国であり、グループは多元主義と代議制政府という共通の価値観に基づいて公式に組織されている”」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%BB%E8%A6%81%E5%9B%BD%E9%A6%96%E8%84%B3%E4%BC%9A%E8%AD%B0
ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典:「先進国首脳会議」最終更新 2023年6月7日 (水) 12:12 より
上記の引用の通り、「G7」とは先進諸国7ヶ国のトップを集めた定期的な会合です。いわゆる「先進国クラブ」です。
始まりは、1970年代の石油ショックから始まる世界的な不景気とインフレなどの経済対策を国際的に調整することでした。
国連は、参加国があまりにも多数になってしまったために、国境を越えた政策の調整ができなくなったことが背景にあります。
「G7」は、国連や世界銀行とは異なり、条約に基づくものではありません。
議長国は、加盟国の中で毎年交代するシステムとなり、その時々の先進国相互が抱えたテーマを、話し合うことにより、相互調整しています。
コロちゃんが、「G7」と聞くと「世界を指導するグループ」という文言が頭に浮かびます。
本来ならば「国際連合」が、それを務めるべきなのでしょうけど、現実の「国連」は、数が多すぎて国家間の利害調整ができなくなっているのが現実です。
1980年代後半には、この「G7」の7ヶ国で、世界のGDPの7割を占めていました。当然影響力は大きなものでした。
ちなみに、上記でも取り上げましたが、現在ではこの7ヶ国のGDPは世界のGDPの4割程度まで低下しています。当然のこととして、「G7」の影響力もそれだけ低下せざるを得ません。
「GS」(グローバルサウス)が登場してきた理由は、それを背景としています。
4.いつの間にか「G7」最下位の日本
参考までに、このG7諸国の「一人当たりGDP」を記載します。
アメリカ 76027㌦(1056万円)
ドイツ 63271㌦(879万円)
カナダ 57812㌦(803万円)
フランス 56036㌦(779万円)
イギリス 55301㌦(769万円)
イタリア 50216㌦(698万円)
日本 48814㌦ (678万円)
数字は、ウイキペディア「国際通貨基金(2022)」より(1㌦139円で計算)
コロちゃんは驚きました。一時はアメリカに次ぐ世界二位の位置にあった日本が、現在ではG7諸国で最下位に落ちています。
その分、「日本」の国際的な発言力や存在感が低下しているのは、言うまでもありません。
コロちゃんも、ここまで「日本」の「一人当たりGDP」がズルズルと低下していることは知りませんでした。
やはり最新情報にアップデートすることは必要だと痛感しました。
しかし、このまま日本がズルズル落ちていくと、そのうちにG7から外されてしまうかもしれませんね。
【まさかっ?!】( ̄□ ̄;)!!
5.「G20」とは何か?
皆さん、「G20」(ジートゥエンティ)という言葉を聞いたことがありますか。
「G7」よりも、知名度は落ちるかもしれませんが、「G20」とは20ヶ国の「財務相・中央銀行総裁会議」です。
下記の引用をご覧ください。
「ウィキペディア G20」より
「G20(ジートゥエンティ)は、”Group of Twenty”の略で、G7に参加する7か国、EUおよび新興国12か国の計20の国々と地域から成る国際会議である」
「構成国・地域連合は、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ、EU、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、韓国、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコである」
「20か国・地域首脳会合(G20首脳会合)および20か国・地域財務相・中央銀行総裁会議(G20財務相・中央銀行総裁会議)を開催している」
https://ja.wikipedia.org/wiki/G20
ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典:「G20」最終更新 2023年5月26日 (金) 18:38 より
上記の通り、先進7ヶ国と1地域にロシアと新興国11ヵ国が加わり、1999年から毎年行なわれています。
G20の20か国・地域(EU加盟国を含む)のGDPを合計すると、世界のGDPの90%ほどを占めます。
世界経済のグローバル化が進む中で、経済は一国内で完結しなくなっています。そうした国境をまたぐ経済政策の調整を行う必要から、こうした会議が必要となってきたのだと思います。
6.世界は「多極化」へと進むと思う
コロちゃんは、おおざっぱに歴史を俯瞰すると、世界の経済の大きな流れとして、いくつかに分かれると思っています。
一つは「冷戦時代」です。1950年頃から1991年の「ソ連崩壊」まで続いていました。この時代の経済は東西に完全に分かれていました。
いまでいうデカップリングですね。
そして、西側においては「アメリカ」が超大国として君臨していました。
世界の半分はアメリカが主導して、もう一つの「東側」は、ソ連が主導していました。
世界は、この当時は二つに分かれていたのです。
それが、1991年のソ連崩壊以後は、「アメリカ1強体制」となり、「経済のグローバル化」が世界中で進みました。
経済のグローバル化が進んだのは、1990年代半ばからです。この時期から2000年代にかけて、各国で資本規制が緩和されていき、マネーが世界中を動き廻るようになりました。
そして、2000年代から世界が一体化していった中での、アメリカの存在感の低下が進みました。
すでにアメリカ一国で世界経済をコントロールすることができなくなってきたために、前記のような調整のための国際会議が必要となってきたのだと思います。
「G7」や「G20」でも、コントロールしきれない世界の現状が、「GS」(グローバルサウス)という形で表に現れてきたのだと、コロちゃんは思っています。
コロちゃんは、今後の世界は「多極化時代」に進むのではないかと思います。
日本がどのようにそこに関わっていくのか、興味津々で、コロちゃんは見ていきたいと思います。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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