おはようございます。コロちゃんは、今日は原稿ポチポチと目いっぱい働いています。
なぜかというと、「編集長&株主様」の「日曜日はブログ記事2本ね!」という鬼の業務命令があるために、今日は今書き終わった「交通事故」の原稿の後に、もう1本書かなければならないのです。
「交通事故」原稿は、今日(土曜日)の午前中に描き上げましたから、午後からはこの「物価上昇は続くのか?」という原稿に取り掛かっています。
あー、忙し忙し、忙しいー。
(ノ ̄∇ ̄)ノ セカセカ・・
それでは、今話題の「物価上昇」についてポチポチします。
1.「5月の消費者物価指数」発表
先日6月23日に、総務省が「5月の消費者物価指数」を発表しました。
コロちゃんは、昨年以来の「物価上昇」を気にしていますから、すぐに確認しました。
発表内容は下記の通りです。
「総務省統計局 消費者物価指数」2023年5月分(2023年6月23日公表)より
https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/index-z.html
出典:総務省統計局 消費者物価指数(CPI)結果より(6月23日利用)
上記の引用で分かるように、5月の「消費者物価指数」は、変動の大きい生鮮食品を除く「総合指数」が104.8となり、前年同月比で3.2%上昇となりました。
報道によりますと、このプラスは21ヶ月連続だとされています。また、3%を超えるのも9ヵ月連続だと報じています。
それでは、今年の物価上昇の月ごとの数値を見てみましょう。「物価上昇率」の前年同月比の「総合指数」は、以下のとおりです。
1月 4.3%
2月 3.3%
3月 3.2%
4月 3.5%
5月 3.2%
この数字を見ている限りは、一向に下がる気配はないですね。先月より少し上昇幅は縮小したものの、依然として物価上昇の勢いは衰えていません。
この「物価上昇」はいつまで続くのでしょうか。コロちゃんのような「年金生活者」は、今年の「年金支給額」が1.9%しかアップしていませんから、実質支給額はマイナスとなっています。
ひたすら「生活防衛」に走るしかないのですが、コロちゃんと同じ「年金生活者」は、全国に4023万人いらっしゃいます。
そのうちの相当数が「生活防衛」に走るとなると、消費の低下が危惧されます。
岸田総理のおっしゃる「賃上げと物価の好循環」が、成り立たなくなる懸念が出てくると思います。
2.「日本銀行」は動かない
「物価の番人」と言えば「日本銀行」です。
金利を調整することによって、日銀は物価をコントロールします。
その「日本銀行」が4月に出した「経済・物価情勢の展望」は、物価の見通しを以下のように記しています。
「消費者物価の前年比の見通しは2023年度に2%台半ばになったあと、2024年度と2025年度は1%台後半となっている」
また、6月16に開いた「金融政策決定会合」後の記者会見で、植田総裁は以下のように語っています。
「みていたところよりも少し(物価上昇)率が高い」
「物価、賃金とも先行きの不確実性が極めて高い。物価安定目標の達成にはなお時間がかかる」
このように「日本銀行」は、物価上昇率は今年度の後半には下がり、来年度(2024年度)とその次の年度(2025年度)は、1%台後半まで下がると見ているのです。
少し前までは、コロちゃんは、「物価上昇率」について「日銀」と同じ見方をしていましたが、最近の「物価上昇」の勢いを見て、ちょっと考え方を変えつつあります。
ひょっとしたら、この物価の騰勢はしばらく続くのかもしれませんね。
3.「金融緩和」は円安を招く
アメリカやEU諸国は、「物価上昇」の勢いが強く、それぞれの中央銀行が金利を上げて物価を下げようとしています。
その中で、日本だけが「異次元緩和」を継続しています。
そうすると、金利の安い日本で資金を調達して、金利の高い国で運用しようとするキャリートレードが進みます。
円を売って他国の通貨を購入するので、日本の「金融緩和」は、為替が「円安」に振れます。
「円安」は、大企業の多い「輸出企業」の利益が増えて、中小企業の多い「輸入企業」の損失が大きくなります。
「金融緩和」は、株価や不動産価格も上がりますから、利益を得るのは「大企業」と「富裕層」となります。
「円安」のメリットは、「輸出企業(大企業)」と「(株を所有する)富裕層」に集中するのです。
また「円安」で輸入物価が上昇することによって、「物価」が一段と上がります。
「金融緩和」のデメリットは、「物価上昇」で苦しむ庶民と、「輸入物価高騰」で苦しむ「中小企業」に集中するのです。
コロちゃんのような年金生活者は、物価が上がる「金融緩和」は、まったく歓迎できるものではありません。
今岸田総理は、「賃上げと物価の好循環」を唱えていますが、コロちゃんが心配するのは「物価上昇で生活苦のみ」が進むことです。
コロちゃんが現在の「金融緩和」から受ける影響は、今のところは「物価上昇」のみです。
「日銀」は、上記しましたように、物価が今年度後半に下がっていくと見通しを語っています。「今年度後半」というと、9月ごろからでしょうか。
コロちゃんは、興味津々に今後の物価上昇を注視していきたいと思います。
4.「実質賃金」の推移
経済が上向くためには、消費が伸びないと企業利益が増えずに、賃上げの原資が生じてきません。
消費が伸びるためには、物価上昇率を加味した「実質賃金」が上がらなければ、皆が「生活防衛」に走ってしまうだけです。
それでは、「実質賃金」の推移を見てみましょう。
下記のグラフをご覧ください。
「厚生労働省 実質賃金」より
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r03/21cp/dl/sankou21cp.pdf
出典:厚生労働省 政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室 毎月勤労統計調査令和3年分結果速報の解説より(6月24日利用)
上記のグラフの黒い太線が、「実質賃金」の推移です。
平成19年(2007年)~令和3年(2021年)まで、ほとんどの年で下落しています。これでは生活も苦しくなり、消費も伸びないのは当然ですね。
さらに昨年2022年度の実質賃金は、前年度比マイナス1.8%でした。
それでは、厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」から、今年2023年の実質賃金の推移を見てみましょう。
1月 マイナス4.1%
2月 マイナス2.6%
3月 マイナス2.9%
4月 マイナス3.0%
「日銀」は、これから7月にかけて「賃上げ」の影響が出てきて、「実質賃金も上昇する」と言っていますが、はてどうでしょうか?
今後の「実質賃金」の推移が、「日銀」のシナリオ通りに上昇していくかどうか、コロちゃんは興味津々に見ていきたいと思います。
コロちゃんの予想としては、そう簡単に「実質賃金」は、上昇しないと思っています。
5.「経済の好循環」は夢か?
物価の安定をお仕事とする「日本銀行」と、国民の生活の安泰をお仕事とする「政府」は、「多くの国民が苦しむことになる物価高」を望んでいるわけではありません。
政府・日銀が狙っているのは、下記の構造だと思います。
「賃金が上昇して消費が拡大する」→
「消費が拡大すれば物価が上昇する」→
「物価が上昇すれば、企業の売り上げが増加する」→
「企業の売り上げが増加すれば、企業の利益が上昇する」→
「企業の利益が上昇すれば、賃金が上昇する」→
一番上に戻り、そのループが繰り返される
しかし、上記で見てきたように、この「経済の好循環」は実現が難しそうになってきているように思えます。
「賃金上昇」は大企業中心で、中小企業への波及は限定的なのかもしれません。
「年金生活者」の「支給額改定」は、「マクロ経済スライド」で物価上昇よりも低い改定額にとどまっています。
「生活防衛」に進む国民が多くなり、「消費の拡大」が進まない。このような風景が広がっているように思えますが、皆さんは、どうお考えでしょうか。
コロちゃんとしては、現在「消費の拡大」はしていません。あくまでも「生活防衛」を心がけて「清貧ライフ」をおくっています。
世の中のマジョリティ(多数派)の方々の生活が、現在「消費の拡大」と「生活防衛」と、どちらを選ぶかで、今後の日本経済の将来が変わるかと思うと、コロちゃんは興味津々です。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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