おはようございます。今日はね、コロちゃんは元気がないんですよ。
「どうしたの?」by読者様
いえね、いえねー、腰が・・・痛いの。
(。>_<。)アイタタ・・・
普段痛むのは夜のことが多いんです。一日の疲れからかもしれませんが、夕食後にお風呂から出た後に、まったりとしている時に良く腰の痛みが出ますね。
あんまり日中は痛みは少ないのですが、それでも時々痛みます。そうですね、週に2~3回ぐらいでしょうか。
今日は、珍しく午前中にコロちゃんがブログをカキコキしている時に痛み始めました。
一度痛み始めると、しばらくの時間は続きますから、コロちゃんは、腰を伸ばしたり縮めたりしながら我慢して、ブログのカキコキをしているんです。」
ですから、もし今日のブログの内容が詰まらなかったら、コロちゃんの実力ではなく、腰痛のせいだと思ってくださいね。
悪いのはあいつだ!
m9( ゚Д゚) ドーン!
「腰痛のヤツめ!」
今日は「人口ビジョン2100」をカキコキします。
0.「今日の記事のポイント」
コロちゃん
今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。
☆「人口ビジョン2100と、人口戦略会議とは何か?」
☆「人口ビジョン2100の提言」
☆「定常化戦略と、強靭化戦略とは何か?
☆「人口ビジョン2100は、プランB」
☆「人口ビジョン2100は可能か? 多方面から検討を!」
1.「人口ビジョン2100を知っていますか?」
皆さん「人口ビジョン2100」というのをご存じですか?
えっ「聞いたことないって?」、そりゃそうでしょう。コロちゃんも今日の朝に新聞で読んで初めて知りました。
なんでも「日本創生会議」や「令和臨調」でも知られている、あの「増田寛也(現日本郵政社長)さん」が、民間有識者で「人口戦略会議」という組織を立ち上げているそうなんですよ。
そこで先日の1月9日に「人口ビジョン2100」という提言を発表したそうなんですね。
そこで、コロちゃんは早速その「人口ビジョン2100」を読んでみたというわけです。
だから、コロちゃんも今日初めて「人口戦略会議」を知ったわけですから、知らなかった皆さんといくらも変わりませんよ。ご安心くださいね。
2.「人口戦略会議とは何か?」
「人口戦略会議」の母体は「北海道の独立系シンクタンク」である「社団法人北海道総合研究調査会」となるようです。
その中で「人口戦略会議」を、2023年7月に設置しています。この「会議」は2025 年 6 月までの 2 年間の活動予定となっています。
①「参加メンバーは28名」
参加メンバーは、以下の様となっていました。
◎議長 三村明夫(日本製鉄株式会社名誉会長)
〇副議長 増田寛也(日本郵政株式会社代表執行役社長)
〇その他メンバー は、経済界・労働界・学識者・地方自治体などの有志となっており、全28名です。
コロちゃんはざっとメンバー見てみましたが、全部で28名の方の内で知っているのは以下の方だけでした。
〇 増田寛也(日本郵政株式会社代表執行役社長)
〇翁百合(㈱日本総合研究所理事長)
〇白川方明(青山学院大学特別招聘教授)
〇宮家邦彦(一般財団法人キャノングローバル戦略研究所研究主幹)
あっ、コロちゃんが知っていると言っても面識がある訳じゃないですよ。ただ名前を知っているだけです。
(当たり前だよ!)
「増田寛也氏」は、「日本創生会議」で「消滅可能性都市」を発表された方ですね。
「翁百合さん」は日経新聞の経済欄の署名論考で拝見しますし、「白川方明氏」は元の日銀総裁ですよね。「日銀の金融政策」の本の中でよくお名前が出てきいます。
また「宮家邦彦氏」は、TVでも外交や国際関係のコメンテーターとしてよく見かける有名人です。
それらの方々が「人口戦略会議」を昨年2023年7月に立ち上げたようです。
②「設立趣旨は?」
その「設立趣旨」は以下の通りです。
(コロちゃんの意訳です)
「日本は人口減少時代に入って、2100年には6300万人に半減する。このままでは縮小スパイラルになるよ。
そうなったら社会保障も持続できるかわからなくなるから、このままではダメでしょ。ここで行動を起こそうと、有志が集まったよ。
そこで持続可能な社会を創るために人口戦略会議を立ち上げて提言を出すよ」
上記は、コロちゃんが読んだ「設立趣旨」をやさしく意訳したものですので、本文をお読みになりたい方は下記のリンクのクリックをお願いします。
https://www.hit-north.or.jp/cms/wp-content/uploads/2024/01/04_youbou.pdf
3.「人口ビジョン2100とは?」
この「人口戦略会議」が、先日の1月9日に出した「提言」が「ビジョン2100」という文書です。
コロちゃんが読んでみたこの「ビジョンのコンセプト」は、「人口が減っても成長できる社会をつくろう」ですね。
この「人口ビジョン2100」とは、現在から急激に人口減少となる日本を、76年後の2100年に「8000万人で定常化」させようとする意欲的な「提言」です。
現在のままの日本では、毎年100万人規模の人口減少が続くことになり、76年後の2100年には6300万人に半減することが見込まれています。
これを「2100年」を目途に、減少の現状から脱して「8000万人で定常化」させようと「提言」しているのです。
そして現状から大幅に少ない人口(8000万人)でも、「多様性に富んだ成長力のある社会」を構築し、最終目標として「豊かで幸福度が高い社会」を構築しようという意欲的な「提言」となっています。
そのために、二つの戦略路線を提言しています。下記の二つです。
①「定常化戦略(人口定常化を計る)」
②「強靭化戦略(質的な強靭化を図る)」
それでは、上記の二つの戦略を詳しく見てみましょう。
4.「定常化戦略(人口定常化を計る)」
「人口ビジョン2100」から、人口の「定常化戦略」を見てみましょう。下記に内容を簡単に纏めてみます。
「現在1億 24010万人の総人口も、このまま進むと毎年100 万人のペースで減っていく。人口が減少しても、これまで通りに続くだろうというのは根拠なき楽観論」
「このままだと果てしない縮小と撤退が続く。出生率が人口置換水準(2.07)に到達しない限り、いつまで経っても人口は減少しつづける」
「この状況下では、あらゆる経済社会システムが現状を維持できなくなり、果てしない縮小と撤退を強いられる」
このように主張しているのです。全くその通りですね。
政府はこのままでは、2100年には人口が6千277.9万人にまで減少するという試算をまとめています。
(国立社会保障・人口問題研究所:日本の将来推計人口〈令和5年推計〉より)
その上で「人口ビジョン2100」は、以下の提言をしています。
①「目指すはケースB、人口8000万人」
そこで人口減少のスピードを緩和させ、最終的に安定させる「定常化戦略」として、下記の「4つのケース」を挙げています。
◎「2100年の人口の規模と構造」
①「ケースA」出生率2.07 総人口9100万人 高齢化率28.0% 人口の状況:総人口は定常化の軌道に入る。
②「ケースB」出生率2.07 総人口8000万人 高齢化率30% 人口の状況:総人口はほぼ定常化の軌道に入る。
(これが「人口ビジョン2100」お薦めケースです)
③「ケースC」出生率1.36 総人口6300万人 高齢化率40% 人口の状況:総人口は安定せず、減少し続ける。
(これが国立社会保障・人口問題研究所の試算です)
④「ケースD」出生率1.13 総人口5100万人 高齢化率46% 人口の状況:総人口は安定せず、減少し続ける。
そして、この「ビジョン」では、「②ケースB」を「目指すべきシナリオ」と推奨し、「人口が定常化」しはじめると高齢化率はピークを打って低下していく「若返り経路」に乗るとしているのです。
そして、この「人口定常化」のために7つの論点を上げています。
❶「若年世代の所得向上、雇用改善が最重要」
❷「共働き、共育ての実現」
❸「多様なライフサイクルが選択できる社会づくり」
(以下略)
コロちゃんがこの「定常化戦略」を読んで一番に思ったことは、上記のケースで言うと目標である「②ケースB出生率2.07総人口8000万人」は到底無理なのではないかと言う事です。
むしろ、「③ケースC出生率1.36総人口6300万人」や「④ケースD出生率1.13総人口5100万人」ですら危ういかもしれないと感じています。
上記の「人口定常化のための7つの論点」を読んでも、大小強弱はあるかもしれませんが、「少子化対策」は、今の岸田政権でもそれなりに取り組まれていると思えるのです。
②「合計特殊出生率2.07は実現可能か?」
コロちゃんは、ここまで「ビジョン2100」を読み進めていた時に真っ先に考えたのは、「合計特殊出生率(TFR)2.07」は可能かなのか?」と言う事です。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。
「内閣府 少子化対策の現状」より
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/gian_hokoku/20220614shoshikagaiyo.pdf/$File/20220614shoshikagaiyo.pdf
出典:内閣府 令和3年少子化の状況及び少子化への対処施策の概況(令和4年版少子化社会対策白書)より(1月11日利用)
上記のグラフは1947~2020年の「合計特殊出生率・出生数」です。「赤ライン」が「合計特殊出生率(TFR)」です。
日本の「合計特殊出生率」は、「団塊の世代の1947~1949年は4.5~4.3」を記録した後は、毎年ほぼ低下傾向となり、「団塊ジュニア世代の1972~1973年の2.14」以降は、ほぼ1台に低下しています。
一作年2022年の「合計特殊出生率」は1.26と前年1.30よりも更に低下しています。
この「1.26⇒2.07に上げよう」というのがこの「ビジョン2100」なのです。
日本で直近の過去に「2.07以上」を記録したのは、高度成長真っただ中で、高齢化率も低く、団塊世代が20歳前後だった1973年(合計特殊出生率2.14)まで遡ります。
現在では高齢化率は29.0%(2022年10月現在)です。それに比べて1973年の高齢化率はわずか7.5%だったのです。
さすがに、若い女性が減少しているこれからの日本で「合計特殊出生率」を2.07まで上げるのは難しいのではないかと、コロちゃんは思いましたね。
5.「強靭化戦略(質的な強靭化を図る)」
「人口ビジョン2100」から、「強靭化戦略」を見てみましょう。下記に内容を簡単に纏めてみます。
まずは「強靭化戦略」とはどのようなものなのでしょうか。
「質的な強化を図り、現在より小さい人口規模でも、多様性に富んだ成長力のある社会を構築する戦略」
これじゃわからないですよね。次の内容でイメージを掴んでみましょう。
「強靭化戦略は、生産性(労働生産性)の伸びが内閣府の『中長期の経済財政に関する試算(令和 5 年 7 月)』のベースラインケースを達成することを想定しています」
ふむふむ、どれどれそれでは「内閣府の中長期の経済財政に関する試算」のベースラインケースを見てみましょう。
下記のグラフをご覧ください。
「内閣府 実質GDP成長率」より
https://www5.cao.go.jp/keizai3/econome/r5chuuchouki7.pdf
出典:内閣府 中長期の経済財政に関する試算 より(1月11日利用)
上記のグラフは、「内閣府の中長期の経済財政に関する試算」です。
2012~2032年までの「実質GDP成長率」ですが、2022年以降は予測ですね。
このグラフを見ると、2022年以降の「実質GDP成長率」は「ベースラインケースで0%台半ば」となっています。
下記に「数字の記載がある年」を書き出してみますね。
◎「実質GDP成長率:ベースライン」
①「2025年 0.8%」
②「2032年 0.4%」
上記のグラフの「成長実現ケース」では、2032年プラス1.7%となっていますが、「ベースラインケース」ではプラス0.4%と低く見ています。
「ビジョン2100」の2032年の将来見通しは、「成長実現ケースプラス1.7%」ではなく、成長率が低い「ベースラインケースプラス0.4%」になると見ているのですね。
しかし、その「強靭化戦略」の内容は、コロちゃんの見たところでは変わった政策は出ていません。
「強靭化戦略」の内容を下記に書き出します。
①「経済全体の生産性向上のため・・・生産性の低い企業、産業、地域の構造改革」
②「人への投資の強化」
③「人口減少地域では、医療・介護、交通・物流、エネルギー、教育など住民に不可欠なサービスを質的に強靭化し、持続性を高める」
まあ、これぐらいは今の内閣の方針でも出している内容ではないかと思いますが、この「実質GDP成長率プラス0.4%」の成長で日本社会の「強靭化」が出来るというイメージが湧きませんね。
コロちゃんはもう少し具体的・意欲的な提言でないと、「持続可能性のある社会の構築」は難しいのではないかと感じました。
他にも「永定住外国人政策に関する論点」などを提起しています。
そして結論として「安定的で成長力のある『8000 万人国家』という目標を掲げて本年中に最終報告をまとめる」としています。
コロちゃんが読み終わった感想の結論としては「年内の最終報告に期待」でした。
なお、この「ビジョン2100」を読んでみたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。
https://www.hit-north.or.jp/cms/wp-content/uploads/2024/01/02_gaiyo-2.pdf
このリンクは「ビジョン2100の概要版(15ページ)」ですので、字も大きく読みやすくなっていますよ。ぜひお読みください。
6.「ビジョン2100は、プランB」
現在の日本の置かれた状況に危機感を持っている方は、決して少ない数ではありません。
コロちゃんの様な市井の素人のおじいちゃんですら、「日本」の将来を見ていて、このままではいずれ破綻が来るのではないかとの不安を抱いています。
「財政」にしろ、「政治」にしろ、「経済」にしろ、今は何とか回っていても、将来には「持続可能性があるのかという疑問と不安」があるのです。
この「不安」を感じているのは、コロちゃんだけではないと思っています。多くの方が「将来不安」を感じていて、今の状況の「持続可能性への疑問」を抱いているのではないでしょうか。
そのような時に、今回の「人口戦略会議」からの「ビジョン2100」が「提言」されたことは、コロちゃんは積極的に評価します。
今の岸田政権の「経済の好循環」を「プランA」だとすれば、この「ビジョン2100」は明らかに「プランB」であると、コロちゃんは思うからです。
だって将来の「2032年実質GDP成長率を0.4%」と見ているんですよ。
このわずか0.4%の成長は、ほとんど成長が出来ないと見据えているとしか言いようがないでしょう。岸田政権が「経済の好循環」と言って「高い成長」をめざしているのとは大違いです。
ただコロちゃんが感じたのは、この「2032年実質GDP成長率0.4%」で、「人口8000万人の定常化」を達成することが出来得るのかという疑問です。
コロちゃんが調べたところでは、1990~2022年度の間の「実質GDP成長率」は、平均すると0.8%だとありました。
この「1990~2022年度」の期間というのは、コロちゃんも皆さんも身体で感じていたかと思いますが、「失われた30年」という期間です。
その「失われた30年:実質GDP成長率0.8%」の、半分の数値である「2032年実質GDP成長率0.4%」で、「人口8000万人の定常化」が出来るのだろうかと思いましたね。
7.「多方面からビジョン2100の検討を!」
コロちゃんも、いつまでも「日本」が現在の豊かさを維持できることが出来れば良いと思っていますよ。
しかし、それが可能なのかは専門家でもなかなかわかりません。
少なくとも「政治」の世界では「成長して分配」を、ここ30年間目指して続けて来て、いまだに誰も達成できていません。
現在の政権政党・自民党だけではなく、多くの野党も全て「成長して分配」の政策なのです。
「もう成長はできない」と言っている党は一つもありません。
しかしこの「人口ビジョン2100」は、将来の経済成長率を「中長期の経済財政に関する試算のベースラインケース(2032年実質GDP成長率を0.4%)」として政策提言しています。
無責任な「高い成長率」を前提としていないわけです。
あとは「人口8000万人で定常化」が可能かどうかの、多方面からの検討が必要だと思いますね。
これからの日本で、「人口置換水準(人口が長期的に増えも減りもせずに一定となる出生の水準)」が実現できるのかを、多くの専門家の皆さんに検討していただきたいと、コロちゃんは思いましたよ。
コロちゃんは、上記で明らかにしたように「合計特殊出生率(TFR)2.07」の実現は無理だろうと考えていますが、多くの方の意見もこれからも見聞きしてみたいと思っています。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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