【社会考】「シニア雇用」あれこれ

社会

おはようございます。今朝も朝からカンカン照りの暑い陽気でした。「梅雨明け」以来、一気に暑さが押し寄せて来ました。

いよいよ、カッと太陽が降り注ぐ「暑い夏」ですね。皆さんも、暑さに負けないようにお過ごしください。

今日は、コロちゃんのような高齢者の「シニア雇用」について」ポチポチします。

1.「シニア」とは?

コロちゃんは、自分を「高齢者」と自称していますから、「シニア」という言葉を読んだり聞いたりすると、素直に「高齢者=シニア」と考えています。

しかし、いろいろなところをポチポチしていますと、「シニア」という言葉の年齢はまちまちであって、未だ確定していないように思われます。

ただ、やっぱり「65歳以上」としているところが多いですね。

WHO(国際保健機構)では、65歳以上の人を「高齢者」と定義しています。

また日本の「後期高齢者医療制度」では、65歳~74歳の方を「前期高齢者」、75歳以上の方を「後期高齢者」と分けています。

しかし、法律では違った年齢区分の場合も多く、「高齢者」の定義について明確な基準は設けられていないようです。

このブログでは、世の中の一般で使われている「65歳以上」を「高齢者・シニア」といたしましょう。

コロちゃんは、「高齢者」と呼ばれるよりは「シニア」と呼ばれた方が、なんとなくうれしいですね。

「高齢者」には、ちょっとネガティブイメージが付いているように思えるからです。

その点「シニア」には、なんとなくダンディな雰囲気が漂っているような・・・。
( ̄^ ̄)えっへん

2.「シニア」の人口

現在の日本に「高齢者」が増えてきているのは、今では誰でもがご存じのことと思われます。それでも、順番として一応確認しておきましょう

下記のグラフをご覧ください。

「総務省統計局 高齢者の人口」より

https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1321.html
出典:総務省統計局 統計トピックス 1.高齢者の人口 より(7月19日利用)

上記のグラフは、1950~2040年の「高齢者の人口推移」です(2022年9月15日現在)。

日本の総人口は、すでに前年に比べると82万人の減少となっています。

しかし、65歳以上の「高齢者人口」は、3627万人と前年よりも6万人増加しています。総人口に占める割合は29.1%です。

今後もこの割合は増加を続けて、2040年には35.3%になると予測されています。

ほー、ほー、コロちゃんのお仲間の「65歳以上の高齢者」は、今3627万人もいらっしゃるのですね大勢いらっしゃいますね。
( ̄。 ̄)ホーーォ。

3.「シニア」の就業者数

コロちゃんのお仲間の「高齢者」が、全国で3627万人もいらっしゃることを上記で見ました。

コロちゃんは、現在お仕事はしていません。

コロちゃんは、10年近く前に「大腸がん」と「悪性リンパ腫」を患って会社を退職し、それ以来ずーっと「闘病生活」から「年金清貧ライフ」にはいっているのです。

(その後大腸がん・悪性リンパ腫は 寛解・治癒しました)

それでは、コロちゃんと同じ全国の「高齢者」の方々が、どのくらい就労しているのかを見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「総務省統計局 高齢者の就業」より

https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/index.pdf
出典:総務省統計局 就業状態の動向 労働力人口 就業率の推移 より(7月19日利用)

上記のグラフは、総務省統計局が発表している「65歳以上の就業率」の推移です。

グラフの線は、上の線(青)が男性、真ん中の線が男女計(黒)、下の線(茶)が女性です。

一つ上の章で「65歳以上の高齢者人口」が、3627万人だったとみてきました。

そのうちの25.2%の方が就労なさっているので、912万人になります。

就労なさっているのは「高齢者人口」(3627万人)の約1/4(912万人)となります。もちろん過去最高の数値です。

この4人に1人という数値を多いと見るか、少ないと見るか価値観によって見解が分かれます。企業の立場からは、「まだまだ労働力はあるんだ」と見る方も多いでしょう。

だけどコロちゃんは、自分が働いていないから言うわけではないですが、40年以上も働いてきたのなら、もういいんじゃないのって思うんですよね。

4.海外の「シニア」

最近は、何事も欧米と「価値観を共有する」とかが叫ばれる時代となってきていますが、この「高齢者の就業」も、ぜひ「価値観」を欧米と共有していただきたいと思います。

下記のグラフをご覧ください。

「総務省統計局 高齢者の就業」より

https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1322.html
出典:総務省統計局 統計トピックス 高齢者の就業 より(7月19日利用)

上記のグラフは「主要国における高齢者の就業率の比較」です。

一目見てわかるように、日本は25.1%と4人に1人の就業率です。

それを海外と比較すると、何倍になるのか計算したくないほどの差があります。

フランス(3.4%)と日本(25.1%)との「就業率」の差は、約7倍ですね。

日本は「まだまだ高齢労働力がある」と考えるよりも、「ご苦労様でした、あとはゆっくりしてくださいと、「高齢者」のリタイアを奨励するべきではないでしょうか。

最初に書いたことをもう一度書きますよ。「高齢者の就業」についても、欧米と「価値観」を共有しましょうよ。

このグラフを見て驚くのは「韓国(34.9%)」です。

韓国においては、「高齢者」の相対的貧困率が43.8%となっているとのデータもありました。韓国の「高齢者」は、生活の為に働かざるを得ない模様です。

「韓国」は、公的年金受給率が53.2%(2019年現在)と低く、多くの高齢者が公的年金の恩恵を受けていない状況だとされています。

このようなお話を聞くと、日本の「年金」という制度は実に素晴らしい制度だと思いましたね。

5.「シニア」の非正規雇用

現在では、道路の交通整理員や工事現場の警備員などだけではなく、多くの飲食店やホテルに至るまで、多くの「高齢者」が働いています。

それでは、その「高齢者」の方のどのくらいが「非正規雇用」で働いているのでしょうか。

「非正規雇用」というと、「低所得」や「貧困」のイメージがありますが、「高齢者」における実態を見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「総務省統計局 高齢者の就業」より

https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1322.html
出典:総務省統計局 統計トピックス 高齢者の就業 より(7月19日利用)

上記のグラフは、「高齢者雇用の正規雇用と非正規雇用の割合」です。

直近の2021年を例にあげると、茶色の棒が「正規雇用(124万人)」で、青のテンテンが「非正規雇用(393万人)」です。

このグラフを見ると「高齢者」の4人に3人が「非正規雇用(75.9%)」ですね。「正規雇用」は4人に1人となっています。

やはり「高齢者」の就労は、「非正規雇用」が多いですね。

「高齢者」の就労は、年金を受給しながら、簡単なお仕事で「生活費の補助」にあてるイメージですね。

6.「シニア」の働く理由

コロちゃんは、今でも「腰痛」を抱えていますので働くのはちょっと無理だと思っていますが、お仲間の「高齢者」が働く理由については興味があります。

果たして「生活苦」のためなのか、それとも「社会参加」なのか、確かめてみましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「総務省統計局 高齢者の就業」より

https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1322.html
出典:総務省統計局 統計トピックス 高齢者の就業 より(7月19日利用)

上記のグラフは、「高齢者」の「非正規雇用」の方の、雇用についた理由についての解答です。

「自分の都合の良い時間に働きたいから」が、男性30.7%、女性38.0%と最も多く、「家計の補助・学費等を得たいから」は、男性16.4%、女性21.7%となっています。

この数字をどのように解釈するのか、ちょっと考えてしまいますね。

「家計の補助・学費等を得たいから」が男性では3番目、女性では2番目に顔を出しているのは、思ったより数が多いと見るべきか、少ないと見るべきか・・・。

「高齢者」の生活も多様だということなのでしょうけど、コロちゃんの考えは「生活苦の高齢者の数をもっと減らして欲しい」ですね。

だって、人生の最後の時期が「生活苦」なんて、余りにも悲惨じゃないですか。

7.「シニア」の所得

上記で、「高齢者」の生活が多様であることを見てきました。それでは、その「高齢者」世帯の所得を見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 高齢者世帯の所得分布」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2021/html/zenbun/s1_2_1.html#:~:text=%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85%E4%B8%96%E5%B8%AF%EF%BC%8865%E6%AD%B3,%E5%89%B2%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%82
出典:内閣府 令和3年版高齢社会白書  1 就業・所得(7月19日利用)

上記のグラフは「高齢者世帯の所得分布」です。

このグラフの赤い棒が「全ての世帯」で、青い棒が「高齢者世帯」です。

貧困世帯を仮に年間所得100万円以下とするならば、「50万円以下2.0%」+「50~100万円10.7%」が「貧困世帯」となります。

日本の高齢者世帯は、2019年現在で、2558万4千世帯と、全世帯(5178万5千世帯)の49.4%を占めています。

ざっと2500万世帯の12%が「高齢者の貧困世帯」とすると、300万世帯が「貧困世帯」ということになりますね。

「貧困」の数が可視化されてくると、もう少し何とかならないものかと考えてしまいますね。

8.「シニア」の貧困「国際比較」

さて、上記で「高齢者」の「貧困世帯」が、ざっくりいうと300万世帯と可視化されてくると、諸外国ではどうなっているのかが気になりますね。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 男女共同参画局 高齢者の貧困率の国際比較」より

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r04/zentai/html/zuhyo/zuhyo06-02.html
内閣府 男女共同参画局 男女共同参画白書  高齢者の貧困率(男女別)の国際比較

上記のグラフは、「高齢者の貧困化率」の国際比較です。

これを見ると、日本の「高齢者の貧困率」は、OECD諸国の平均よりも上で、女性の方が貧困率が高いことが見て取れます。

この数値は「貧困率」ですので、高いのは全く自慢にならない恥ずかしい数値です。

最近の日本は、国際比較で低い位置となる統計が多くなってきています。「ジェンダー・ギャップ指数」などはその典型です。

日本は「ジェンダー・ギャップ指数」で、世界146ヶ国中125位でした。全く恥ずかしい限りです。

かつて「経済大国」と自他ともに語られていた「日本」は、すでに諸外国と比較しても劣後する案件が増えてきいます。

今日のブログは、「シニア雇用」あれこれと、「シニア」の周辺事情をポチポチ見てまいりました。

しかし、日本は既に諸外国に自慢できるような「一億総中流」の国ではありません。

それを自覚して、社会システムや経済システム、政治システムに至るまで、現行の制度を「縮小する日本」に合わせて、作り直さなければならないと、コロちゃんは考えます。

皆さんは、どうお考えでしょうか、今お若い方たちも、いずれはコロちゃんのような「高齢者」となります。

現在の高齢者の姿は「明日の我が身」と、ぜひお考え下ください。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

Basil SmithによるPixabayからの画像


  

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