【社会考】「労働生産性」が最低更新で30位

社会

おはようございます。今朝のコロちゃんとワンコの散歩では、ワンコは元気に歩いているんですけど、コロちゃんはちょっと心配なんですよね。

何が心配かというと、コロちゃんちのワンコは現在14歳なんですけど、最近あんまり「エサ」を食べないんです。

そして先月(12月)に入ってから、夜になると居間の中で💦をし始めたんですよね。

コロちゃんは、夜の夕食後に一度ワンコの💦タイムで外を一回りしているんですけど、その後の朝までの間にも💦をするようになっちゃったのです。

仕方がないですから、コロちゃんは居間のワンコが💦をしそうなところに「ペットシート」を敷いておくのですけれど、だいぶ衰えてきているのかと思うと、ガックリしますね。

まだもう少し長生きしてくれよー、ワンコ。
(ノ゚ロ゚)ノ<祈祈祈祈

今日は「日本の労働生産性がOECDで過去最低の30位」についてカキコキします。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「労働生産性がOECD諸国で30位、なぜ日本は低いのか?」

☆「大企業との格差か?、長時間労働か?、デジタル化の遅れか?、高齢化率の上昇か?、平均年齢の上昇か?」

☆「少子高齢先進国・日本」

1.「労働生産性、OECD諸国中30位」

先月の12月22日に「日本生産性本部」が、「2022年の日本の時間当たり労働生産性がOECD諸国38ヵ国中の30位と過去最低を更新した」との発表がありました。

この発表によりますと、2022年の日本の「時間当たり労働生産性」は、「52.3㌦(5099円)」で1970年以降で最も低い順位となっているとされています。

コロちゃんは、この新聞記事を読んで「GDPや潜在成長率などの数値以外でも、どんどん他国に追い抜かれていくなー」とため息をつきましたね。

この「労働生産性」とは、「従業員一人当たりの付加価値額」を言い、「付加価値額」を従業員数で除したものです。

そしてその「付加価値額」は以下の様に計算されます。

◎「付加価値額計算方式」

「付加価値額」=「人件費」+「支払利息等+動産」・「不動産賃借料+租税公課」+「営業純益」

ざっくり言うと「会社が生み出した富の総額」でしょうか。

コロちゃんは、このような「経済数値の国際比較」の報道を見る都度に、「日本が停滞している理由」はそれぞれ語られているのに、なぜ「改革」できないのかという疑問を持つんですよね。

2.「なぜ、日本は労働生産性が低いのか?」

上記の「労働生産性が低い」理由は、直ぐにあれこれ語られているのが見つかります。

まずは、「大企業と中小企業との生産性の差」です。

下記のグラフをご覧ください。

「経済産業省 企業別・業種別の労働生産性」より

https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2020/chusho/b1_2_2.html
出典:経済産業省 中小企業庁 2020年版中小企業白書 より(1月2日利用)

上記のグラフは、「企業別・業種別の労働生産性」です。

「赤色が大企業」、「黄色が中規模企業」、「青色が小規模企業」です。

業種によって多少の差はありますが、全ての業種において「大企業の生産性」は「小規模企業の生産性」の倍以上となっています。

このグラフを見ると、現在「内閣府参与」に就任している「デービッド・アトキンソン氏」の「中小企業の合併・統合、淘汰論」も理解できますね。

ただ、現在の「大企業・中規模企業・小規模企業」のピラミッド構造は、日本資本主義の発展の「歴史的経緯」がありますから、そう簡単に変えることは出来ないでしょうね。

なにしろ、「法律」も「社会関係」も「人的構成」も深く相互に絡み合って、「制度」が精緻に組み上げられているのですからね。

コロちゃんは、若い時から「中小企業」で長い間勤めていました。職員数は1500人ぐらいいましたから、規模としては大きい方でしたけどあまり「生産性」が高いとは思えませんでしたね。

とにかく設備が古いんです。先行投資をキチンと行なわなければ「生産性」は上がりませんよね。しかし、その「資金」がないのが「中小企業」なのでしょうね。

3.「長時間労働か?、デジタル化の遅れか?」

あちこちを「労働生産性の低い理由」を探してみると、直ぐに見つかるのは「日本の長時間労働」と「日本のデジタル化の遅れ」です。

しかし、少し深堀りしてみると違った風景が見えてきます。

①「日本は長時間労働なのか?」

かつての「日本」では、世界主要国の中でも「長時間労働」で知られていましたが、現在では大分改善されてきています。

下記のグラフをご覧ください。

「総務省 労働生産性の国際比較(2019年)」より

https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd112110.html
出典:総務省 令和3年版 生産性向上の必要性 より(1月2日利用)

上記のグラフは「G7諸国の労働生産性の比較」ですが、予想通り「日本」はG7最下位ですね。

だいたいにおいて、OECD諸国ですら30位なのですから、「先進国クラブであるG7諸国」での最下位は当然とも言えますね。

しかし、その「最下位の理由」が日本の「長時間労働」にあるのかというと、ちょっと違います。

〇「就業者一人当たりの就業時間」

下記のグラフをご覧ください。

「総務省 就業者一人当たりの就業時間(2019年)」より

https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd112110.html
出典:総務省 令和3年版 生産性向上の必要性 より(1月2日利用)

上記のグラフで見ても、2019年には「日本」よりも「イタリア・米国」の方が「労働時間」は「日本」より長いのです。

「あれれ、いつの間に変わったのかな?」byコロちゃん 

コロちゃんは、1988年のTVコマーシャルの「24時間戦えますか?」をハッキリと覚えていますよ。
(一世を風靡した栄養ドリンク「リゲイン」のCM)

1988年といえば「バブル経済」の真っただ中で、サラリーマンは長時間働き、そしてその後は深夜まで飲み歩いていましたね。
(バブル経済1986~1991年)

〇「労働生産性の伸び率」

上記のように「確か以前は日本の方がぶっちぎりに長時間労働だったよね」とコロちゃんは思っていましたら、下記のグラフがありました。

「総務省 労働生産性の伸び率(2012-2019年)」より

https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd112110.html
出典:総務省 令和3年版 生産性向上の必要性 より(1月2日利用)

上記のグラフは2012~2019年の「G7諸国の労働生産性の伸び率」です。

グラフの「青色」が「就業者一人当たり就業時間」になります。

グラフをみると「日本」は、2012~2019年にかけて「就労時間(青色棒グラフ)」がマイナスに大きく突き出ています。

「日本」は、この期間(2012~2019年)に「時間当たり労働生産性」を「1%上昇」させましたが、その一方で「マイナス0.8%」も「一人当たり就業時間」を減少させています。

なるほど、「日本」はこの2012~2019年の間に「就業時間を減少」させていたのですね。その為にこの期間の「労働生産性の上昇率」はわずか0.2%となってしまっていますね。

このグラフを見ると、「日本の労働生産性の伸び率」はフランスと並んで高くなっています。しかし、「就業時間」の減少で全体の数値が低くなってしまっているのです。

〇「時間当たり労働生産性」

下記のグラフをご覧ください。

「総務省 時間当たり労働生産性(2019年)」より

https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd112110.html
出典:総務省 令和3年版 生産性向上の必要性 より(1月2日利用)

「労働生産性の伸び率」は、「1人当たりの就業時間の伸び率」+「時間当たり労働生産性の伸び率」の合計です。

前項を除いた「時間当たり労働生産性の伸び率」を見ても、やはり「日本」はG7最下位となっていますね。

こう見ていくと、「日本の労働生産性の低さ」は「長時間労働」以外に原因があるように思われます。

②「デジタル化の遅れ」

もう一つの「日本の生産性が低い理由」の「デジタル化の遅れ」の方はどうでしょうか?

スイスの「世界競争力センター(IMD)が、毎年発表している「2023世界デジタル競争力ランキング」では、日本が32位(64ヵ国中)となっています。

このランキングで「日本」は、2022年は29位、2021年は28位と、毎年ランキングを落としています。

ランキングトップ3国は以下になります。

◎「世界デジタル競争力ランキング」

①「アメリカ」
②「オランダ」
③「シンガポール」

なお、アジア圏で高い「国・地域」は以下になっています。

③「シンガポール」
⑥「韓国」
⑨「台湾」
⑩「香港」

㉜「日本」

この「世界デジタル競争力ランキング」を見ると、「日本」の「デジタル化」が如何に遅れているのかがわかりますね。

さらに「小分類」で「特に評価が低い項目」を見ると、下記のようになっています。

❶「経営プラクティス62位」(企業の意思決定の迅速さや機会と脅威への対応力、起業家精神など)

❷「経済状況分野:貿易57位」

❸「政府効率性分野:財政62位」

これを読んで、コロちゃんは「日本の企業経営者にはアニマル・スピリット(ケインズの言葉)がないよねー!」と思わずつぶやいてしまいました。

しかし「❸政府効率性分野:財政62位」などは、政府が「借金財政」を止めなければ順位が上がりませんから、いかんともしがたいと思いましたね。

確かにこれでは、日本の「デジタル化」が遅れていると言われてもどうしようもありませんね。

河野太郎デジタル大臣(2022年8月より現職)に、頑張ってもらうしかありませんね。

4.「高齢化率の上昇か?、平均年齢の上昇か?」

上記のように「日本の労働生産性がOECD諸国(38ヵ国中)で30位にまで低下した理由を見てきました。

コロちゃんは「デジタル化の遅れ」はあるかもしれないけど、「長時間労働」はあまり理由とは言えないように感じました。

それよりもコロちゃんは、「日本の高齢化率の上昇」と「平均年齢の上昇」が「労働生産性低下の理由の一つ」なのではないかと考えているのです。

①「日本の高齢化率は上昇している」

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 高齢化の国際的動向 欧米」より

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2022/html/zenbun/s1_1_2.html
出典:内閣府  令和4年版高齢社会白書(全体版)より(1月2日利用)

上記のグラフは、「高齢化率」の国際比較です。「G7諸国」の内の5か国が記載されています。グラフから外れているG7国は、「カナダ・イタリア」です。

赤ラインが「日本」ですが、ぶっちぎりでトップです。その位置は将来の2060年になっても揺らぎません。

今後も更に「高齢化率が上昇していくグラフ」を見ていると、「労働生産性の低下」は「高齢化」も理由の一つになるのではないでしょうか?

だって、歳を重ねれば誰だって「生産性」は落ちるのじゃないかと、コロちゃんは思うんですよ。

②「日本の平均年齢も上昇している」

高度成長から現在までの日本で変わったこと、それは「平均年齢の上昇」です。

日本人の「平均年齢」が、右肩上がりに上がっています。日本全国で、お年寄りが増えています。

それで日本人全員の「平均年齢」が上がってきています。

❶1960年の日本

下記のグラフをご覧ください。

https://dashboard.e-stat.go.jp/pyramidGraph?screenCode=00570&regionCode=00000&pyramidAreaType=2
出典: e-Stat 政府統計の総合窓口 人口ピラミッド統計ダッシュボード(https://dashboard.e-stat.go.jp/

上記の表は、1960年の日本の人口ピラミッドです。一目見でわかるように、人口のボリュームゾーンは、10~14歳の「団塊の世代」です。

「団塊の世代」とは、1947~1949年生まれで、各年260万人を超える人数が産まれてきました。

一昨年2022年の出生数が80万人を割り込んだことを考えると、まるで別の国のようです。

この1960年当時の日本人の「平均年齢」は、約29歳です。

経済成長率は、1960年代前半が9.3%、1960年代後半が12.4%でした。今から思うと、夢みたいに高いですね。

なにしろ、一昨年の2022年のGDP成長率は、前年度比1.2%増ですからね。
(内閣府発表)

❷2020年の日本

次に、下記のグラフをご覧ください。

https://dashboard.e-stat.go.jp/pyramidGraph?screenCode=00570&regionCode=00000&pyramidAreaType=2
出典: e-Stat 政府統計の総合窓口 人口ピラミッド統計ダッシュボード(https://dashboard.e-stat.go.jp/

上記の表は、2020年の日本の人口ピラミッドです。

一目見てわかるように、人口のボリュームゾーンは、男性は45~49歳、女性は70~74歳です。この方たちは、上記でも出てきた「団塊の世代(女性)」と、「団塊ジュニア世代(男性)」です。

一つ上の「1960年の人口ピラミッド」で、「ボリュームゾーンだった10~14歳の方たち」が、そのまま60年たってもボリュームゾーンなのです。

現在の2020年の日本人の「平均年齢」は、47.2歳です。

2000年代のGDP成長率は、0.8%とされています。

❸「平均年齢」

上記の「平均年齢」をもう一度比較してみましょう。

1960年の「平均年齢」は、29歳です。
2020年の「平均年齢」は、47.2歳です。

これだけ「平均年齢」が上がれば、「日本社会」も変わります。一つの国の「労働生産性」が低下しても不思議はないでしょう?

コロちゃんは、この「平均年齢の上昇」も、「労働生産性の低下」の一因じゃないかと思うんですよね。

5.「少子高齢先進国・日本」

誰しもが「日本の労働生産性」が、「OECD諸国で30位」で良いとする方はいらっしゃらないと思います。そして「G7諸国最下位」でも良いとする方もいらっしゃらないと思うんです。

しかし、その理由がわかっているのなら、たとえ「社会の抵抗が大きく」とも変えるべきでしょう。

「大企業と中小企業の格差」は、労働政策での対応ですね。変えようはあるはずです。

また、コロちゃんは「長時間労働」が原因とは思いませんでしたが、「長時間労働」を放置してよいとは考えていません。

そして「デジタル化」は、喫緊の課題ですよね。

日本は「デジタル先進国」の「オランダ:人口1753万人」や「シンガポール:545.4万人」と違って、「人口大国(1.26億人)」ですから、「全国一律の効率化」が難しい面はあるかと思います。

しかし、上記の「世界デジタル競争力ランキング」の1位は「アメリカ:人口3.32億人」なのです。

「人口が多いからなかなか出来ない」とは言えません。

その他のコロちゃんが問題視した「高齢化・平均年齢の上昇」は、止めることはできないんですから、出来得る「デジタル化」も含めた「少子高齢化」に対応できる諸制度の整備を進めて欲しいですね。

そして「少子高齢先進国」としての「モデル国家」とされるような国に「日本」がなってもらいたいと、コロちゃんは考えていますよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

Gerd AltmannによるPixabayからの画像
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