【経済考】「労働移動の少なさ」が人手不足の原因なのか?

社会

おはようございます。今朝コロちゃんがワンコと朝の散歩をしていますと、ちょうど歩道橋から「ワンコ」を抱いて下りてくる奥さんと出会いましたよ。

時々出会う「ワンコ仲間」の奥さんでしたよ。このワンコは「豆柴」で、いつも「コロちゃんのワンコ」を見かけると、その場でグルグル回って喜ぶのですよ。

ただ「吠えること」はしませんから、おとなしいワンコですね。まだ幼いワンコらしく、毛並みもつやつやとキレイに広がっているワンコです。

その点、わがワンコはもう「高齢ワンコ」ですから「毛色は黒」なんですが、あちこちに「白い毛」が混じり始めており、特に「眉毛」の部分は真っ白になっているのですよ。

そこは「飼い主のコロちゃんと同じ」ですよね。コロちゃんの髪の毛は真っ白ですし、眉毛も8割方白くなってしまっていますよ。

コロちゃん自身は「ロマンスグレー」と言いたいのですが、誰も言ってくれませんでしたよ。まあコロちゃん自身は、「毛が無いよりはマシ」と達観していますよ。

そんなワンコと「白い毛なみ」を競っているコロちゃんが、今日は「労働移動の少なさが人手不足の原因なのか?」をカキコキしますね。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「エッセンシャル職への流入が少ないんだってと、社会インフラを支える人たちの給料は低いよね」

☆「エッセンシャルワーカー内でも格差があるよと、中小・零細企業の再編で賃上げは出来ないのか?」

☆「コロちゃんとエッセンシャル職」

1.「エッセンシャル職への流入が少ないんだって」

コロちゃんが、朝コーヒーを飲みながら新聞をバサバサ読んでいると「エッセンシャル職人材難/多職種から流入わずか1割」との見出しが目に入りました。

コロちゃんは、現在の「人手不足」や「賃金上昇率の低さ」に特に興味を持っていますので、この記事をジックリ読んでみることにしましたよ。

そうしましたら、この記事は「労働移動の少なさが生活基盤を脅かしている」とのショッキングな書き出しで始まっていましたよ。

そして「日常生活に欠かせない現場の担い手『エッセンシャルワーカー』への職種間移動は1割だった。2040年にはエッセンシャル職の不足は500万人に迫るとのみかたもある」と危機感を書いていますね。

コロちゃんは、まずこの「エッセンシャル職」にはどんなものがあるのかを調べてみましたよ。以下でしたよ。

◎「エッセンシャル職種」

➀「医療・福祉」
 ・「 医師、看護師、薬剤師、介護士、保育士」
②「生活インフラ」
 ・「 電気、ガス、水道、通信などのライフラインを維持・管理」
③「運輸・物流」
 ・「トラック運転手、郵便配達員、公共交通機関の職員など」
④「小売業・販売業」
 ・「 スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどの店員」
⑤「公共サービス」
 ・「 警察官、消防士、市区町村の役所職員など」
➅「教育」
 ・「 幼稚園教諭、小・中学校の教師など」
⑦「第一次産業」
 ・「農業、漁業など」

ええー、こんなにあるの?
(o゚Д゚)エエー

コロちゃんは「運転手や介護士」はイメージしていましたけれど、「医師や警察官や農業・漁業」も入ってるとは思わなかったですよ。

ふーむ、この記事ではこれらの「エッセンシャル職種」への「2021~2024年に転職した約840万人のうち、エッセンシャル職に転じた割合はわずか13%だ」と書いていますね。
( ̄へ ̄|||) フーム

つまり「職種間移動の壁は厚い」というのですよ。記事のグラフでは、下記でしたよ。

◎「2021~2024年の転職者:約840万人」
 (小数点以下切り捨て)

➀「生産・事務職」
⇒「生産・事務職」
 ・「38%」
②「エッセンシャル職」
⇒「エッセンシャル職」
 ・「35%」
③「エッセンシャル職」
⇒「生産・事務職」
 ・「13%」
④「生産・事務職」
⇒「エッセンシャル職」
 ・「12%」

上記のように、「2021~2024年の転職者」のうちで「④生産・事務職からエッセンシャル職に転じたのはわずか12%」しかないとして「危機感」を訴えているのですよ。

なにしろこの「エッセンシャルワーカーは2040年には470万人不足する」というのですからね。

しかし、この記事では、この「労働移動の少なさの背景」として「エッセンシャル職」の「相対的な待遇の低さが背景だ」と一応は書いてはいるのですよ。

しかし「積極的に賃上げしろ」とまでは書いていないのですよね。

むしろ「エッセンシャル職主体の業種の労働生産性は全体平均の5~7割程度で、賃上げ余力に乏しい」と経営者の視線で記事をまとめています。

コロちゃんは、なんかちょっと「踏み込み不足」と感じましたよ。

さらに最後には「デジタル化急務」として、「デジタル化を進めれば、介護を職に選ぶ人が増える」との言葉を紹介しているのですよ。

うーん、「デジタル化」ぐらいで「問題は解決」できるのかなー?
( ̄へ ̄|||) ウーン

コロちゃんは、この記事を読んで「エッセンシャル職」の人手不足は「賃金が低い事」が最大の原因だと思いましたよ。

そして「労働移動の少なさ」と「多職種からの流入が少ない」ことを指摘したこの記事に、ちょっと違和感を感じましたね。次にちょっと掘り下げて考えてみたいと思いますね。

なお、この「日経新聞」の「エッセンシャル職人材難/多職種から流入わずか1割」の見出しの記事をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

エッセンシャルワーカーへの転職わずか1割 待遇見劣り、人材難加速 - 日本経済新聞
【この記事でわかること】・賃金水準にどれくらいの差?・担い手不足は都市部でも・処遇改善へ必要なことは?労働移動の少なさが生活基盤を脅かしている。日本経済新聞の分析では事務職や生産職から、公共交通や介護、建設など日常生活に欠かせない現場の担い手「エッセンシャルワーカー」への職種間移動は1割だった。2040年にはエッセンシ...

2.「社会インフラを支える人たちの給料は低いよね」

コロちゃんは、まず上記の「エッセンシャルワーカーの賃金の実態」を探して見ることにしましたよ。

「高齢労働省」の「2025年版労働経済の分析(労働経済白書)」では、これらの「エッセンシャルワーカー」を「社会インフラを支える職種」として、以下の3つのグループに分けています。

◎「社会インフラを支える職種」

➀「医療・保健・福祉グループ」
②「保安・運輸・建設グループ」
③「接客・販売・調理グループ」

そして、これらの「社会インフラ関連種」と「非社会インフラ関連職」の賃金を、以下のように比較していますね。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。

「厚生労働省 社会インフラ関連職の平均給与水準」より

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/25/dl/25-1-2-2_02.pdf
出典:厚生労働省 令和7年版 労働経済の分析より:12月1日利用

上記のグラフは、「厚生労働省」が発表した「社会インフラ関連職(エッセンシャル職)」と「非社会インフラ関連職」との「平均給与」の比較です。下に書き出しますね。

◎「社会インフラ関連職と非社会インフラ関連職との平均給与の比較」
 (1000円以下切り捨て)

➀「月額賃金」
 ・「社会インフラ関連職 :31万円」
 ・「非社会インフラ関連職:36万円」
 〇「5万円の差がある」

②「年間特別給与」
 ・「社会インフラ関連職 : 57万円」
 ・「非社会インフラ関連職:106万円」
 〇「49万円の差がある」

③「年間所得」
 ・「社会インフラ関連職 :436万円」
 ・「非社会インフラ関連職:540万円」
 〇「104万円の差がある」

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/25/dl/25-1-2-2_02.pdf
(出典:厚生労働省 令和7年版 労働経済の分析より:12月1日利用)

ええー、「社会インフラ関連職(エッセンシャル職)」とそれ以外の職種とでは「年間100万円を超える差」があるのー!
(o゚Д゚)エエー

これじゃあ、コロちゃんだって「社会インフラ職種」は選ばないし、子どもたちにも勧められませんよね。

3.「エッセンシャルワーカー内でも格差があるよ」

さらに、この「社会インフラ職種の3つのグループ内」でも「賃金の格差」があるのですよね。以下でしたよ。

「厚生労働省 職業グループ別平均給与水準」より

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/25/dl/25-1-2-2_02.pdf
出典:厚生労働省 令和7年版 労働経済の分析より:12月1日利用

上記のグラフは、「厚生労働省」が発表した「社会インフラ職種(エッセンシャル職)」内の3つのグループの「平均給与」の比較です。下に書き出しますね。

◎「社会インフラ関連職の3つのグループの平均給与の比較」
 (1000円以下切り捨て)

➀「月額賃金」
 ・「医療・保健・福祉:33万円」
 ・「保安・運輸・建設:32万円」
 ・「接客・販売・調理:27万円」
 〇「最大6万円の差がある」

②「年間特別給与」
 ・「医療・保健・福祉:71万円」
 ・「保安・運輸・建設:52万円」
 ・「接客・販売・調理:40万円」
 〇「最大31万円の差がある」

③「年間所得」
 ・「医療・保健・福祉:466万円」
 ・「保安・運輸・建設:447万円」
 ・「接客・販売・調理:367万円」
 〇「最大99万円の差がある」

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/25/dl/25-1-2-2_02.pdf
(出典:厚生労働省 令和7年版 労働経済の分析より:12月1日利用)

ふーむ、同じ「社会インフラ関連職内(エッセンシャル職内)」でも大分「平均賃金」が違いますね。
( ̄へ ̄|||) フーム

「③年間所得」で見ると、「医療・保健・福祉:466万円」と「接客・販売・調理:367万円」とでは、「年間100万円近い差」がありますよ。

コロちゃんは、これじゃあ一番低い「接客・販売・調理」の職業にはあんまり就きたくないですよね。子どもたちにも勧められないですよ。

いつもコロちゃんちに来てくれる「訪問リハビリのお兄さん」は、上記でいうと「医療・保健・福祉の466万円※」ですよね。

(※コロちゃんちに来てくれる訪問リハビリのお兄さんの所得ではありません)

これは「非社会インフラ関連職の540万円」よりも、「74万円も低い」ですよ。

今度「リハビリのお兄さん」が来た時にコロちゃんは「心を込めてありがとう」と言いたい気分ですよ。

4.「中小・零細企業の再編で賃上げは出来ないのか?」

ここでちょっとコロちゃんの考え方を書きますね。

コロちゃんは、冒頭の「エッセンシャル職が人材難で、多職種から流入わずか1割だった」という内容は、上記での「賃金差」を考えると当たり前のことだと思うのですよ。

むしろ「よく1割もエッセンシャル職に流入したものだ」と感じていますよ。だって「年間100万円を超える賃金格差」がある職ですよ。

現在の政府は、「成長分野への労働移動」を方針として掲げていますが、この「エッセンシャル職」は「人手不足」ですが「成長分野」とは言えないですよね。

そうなると「エッセンシャル職の賃上げをする道」しかないと思いますよ。コロちゃんは、最低でも「家族を形成できる賃金が得られる職業」としてもらいたいと考えますよ。

上記で見た「社会インフラ関連職」の「接客・販売・調理:367万円」では、なかなか「家族の形成」は難しいのではないかと思いますね。

もし、これが「民間の力で出来ない」のでしたら、「政府・地方自治体」が政策で「賃上げを誘導する」ことも考えられますよね。

「民が出来なければ官が行なう」のが、政策の常道ですよね。

コロちゃんは「中小・零細企業が多い産業分野」は、もっと「大きな企業にまとめる政策」を進めたらよいと思っていますよ。

コロちゃんは、以前「岸田前総理が就任した2021年」頃に「小西美術工藝社の社長のデービット・アトキンソン氏」が「成長戦略会議の有識者メンバー」となっていたことを憶えていますよ。

この「デービッド・アトキンソン氏」は、「日本の99%を占める中小企業の生産性が低いことが、日本全体の生産性低迷の大きな原因だ」と言っていたのですよね。

そして、「中小企業の合併・再編を進めて規模を拡大し、生産性を高めること」を提言していたのです。

コロちゃんは、以前この方の著書を読んでいましたので「政府の有識者会議のメンバー」になったと聞いた時に、少し期待をしたのですよね。

ところが、その後はちっとも話を聞かなくなりましたよ。

やはり「日本の中小・零細企業の社長さんたち」は「自民党の強固な支持基盤」ですから、とても「中小・零細企業の再編」などは飲めなかったとコロちゃんは思いましたね。

だからコロちゃんは、「賃金の低い分野」は「中小・零細企業の再編」で「企業規模を拡大して生産性を上げて、賃上げが出来るようにする」のが今最善の策だと考えていますよ。

もちろん、コロちゃんは「素人のお爺ちゃん」ですからね。もっと「専門家の賢い知恵」で「全ての雇用者が家族を形成できる賃金を得る道」を考えて頂きたいと思っていますよ。

5.「コロちゃんとエッセンシャル職」

さて今日は、「労働移動の少なさが人手不足の原因なのか?」をテーマに考察してみましたよ。

コロちゃんの結論は、「人手不足」は「低い賃金が原因」だから、「賃上げ」が出来るように「企業の再編」をしたらよいんじゃないかというものでしたよ。

このプランが正しいかどうかは、皆さんにお任せしますね。

さて今日の最後の「コロちゃん話」は、コロちゃんが1980年代の35歳の時に「転職したお仕事」の話を書いてみますね。

コロちゃんって「エッセンシャルワーカー」って言葉を知ったのは、「2020年のコロナ禍」の時だったのですよね。意外と最近だったのですよ。

コロちゃんの記憶では、それまでは「エッセンシャルワーカー」という言葉は、社会ではあまり使われていなかったと思うのですよね。

その「2020年のコロナ禍」の時に、「政府」は「社会機能維持者(エッセンシャルワーカー)」として、以下の業種を上げたのですよ。

「医療、高齢者・障碍者支援、飲食料品・生活必需品の供給、小売、生活サービス、ごみ処理、メディア、金融、物流・運送、行政、育児関連働く人々など」

この時の2020年にはもうコロちゃんはお仕事を「リタイア」していましたから、過去の自分の仕事が「エッセンシャルワーカー」であるかどうかなどは考えてもみませんでしたよ。

しかし、今回調べてみるとコロちゃんが「1980年代から28年間お勤めしたお仕事」は、「エッセンシャルワーカー」に分類されていましたよ。

だけど、今日上記で調べたような「エッセンシャルワーカーの所得(年間所得436万円)」より「当時のコロちゃんの所得」は、「だいぶ高い水準だったよなー」と思ったのですよ。

だって「現在の平均額より200万円以上」高かったのですからね。

そこでちょっと調べてみたら、何と「コロちゃんの時代(1980年代)のこの業種の所得は高かった」のですよね。それが現在は「かなり低下していた」のですよ。

ポチポチ調べてみると、「1990年代後半から大きく低下し、特に2000年代に競争激化により賃金がさらに低下した」とありましたね。

コロちゃんが病気で退職したのは「2010年代の前半」でしたけれど、この当時も「徐々に賃金の低下」が進んでいた模様でしたよ。

つまり「エッセンシャルワーカーの賃金」は「時代によって大分変った」のですよね。

特に「コロちゃんが従事した職業」では、かつては「家族で暮らすのに十分だった賃金」が、その後の「時代の変化」で大きく下がってしまっていたのですよ。

これを知ったコロちゃんは、「自分は運が良かった、良い時代に生きた」と思いましたよ。

だけどコロちゃんは思いますよけれど、どんな仕事でも「家族で暮らせる賃金の社会」であって欲しいですよね。

だって、誰だって「幸せな人生」を望んでいるのですからね。それには「生活できる賃金」が不可欠ですよ。

だからコロちゃんは、今の「エッセンシャルワーカー」の方たちの賃金が「家族を形成できるように上がること」を望んでいますよ。

今日の「コロちゃん話」は、「1980~2000年代のコロちゃんの生活」を支えた「お仕事」は「エッセンシャルワーカー」でしたけれど、今と違って「家族で暮らせる賃金」でしたという話でしたよ。

この話から、「日本の社会の時代の変化」を少しでも感じていただければ嬉しいですよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします。
(^_^.)

おしまい

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