【社会考】「金利ある世界」が来るの?

社会

おはようございます。昨日の事ですがコロちゃんは、お掃除に来てくれる「介護ヘルパーのおばさん」と会話していて「あと何年ぐらいこの生活が出来るかなー?」と雑談していたのですよ。

そうしましたら、ヘルパーさんは「まだまだ大丈夫ですよ」と言っていましたけれど、コロちゃんは「うーん?」と考えちゃいました。

だって「男性の健康寿命」って厚生労働省の発表だと「72.68歳」だって言うのですよ。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。

「厚生労働省 平均寿命と健康寿命」より

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/hale/h-01-002.html
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 平均寿命と健康寿命より(2月10日利用)

上記の青線グラフが「平均寿命」で、赤線グラフが「健康寿命」です。

「健康寿命」とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を言うのですが、コロちゃんは現在「慢性腰痛」を患っていますが、どちらに分類されるのでしょうか?

まあ、いずれにしろ「健康寿命72.68歳」まではもうすぐですから、まさに「明日は我が身」ですね。

コロちゃんは、「自宅で一人死を遂げたい」と考えていますから、今からいろいろ準備をしておきましょう。

今日のブログは、リードが暗い話になってしまいました、ごめんなさいね。

きょうは「金利のある世界が来るの?」をカキコキします。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「日銀の金融政策の転換が間近い」

☆「国の借金過去最大の1268兆円!」

☆「零細企業の倒産が続出かと、人手不足でも正社員の壁は厚い」

☆「金利のある世界は、物価の上がる世界」

☆「物価上昇と賃上げは、格差の拡大へ進む」

☆「暮らしやすい世の中というコロちゃんのささやかな願い」

1.「日銀の金融政策の転換が間近い」

最近の「経済ニュース」を見ると、「日本銀行」の「マイナス金利」の転換がいよいよ迫ってきていることが報じられています。

この「マイナス金利政策」とは、2016年に当時の黒田日銀総裁によって導入されました。

金融機関が「日銀」に預けるお金の一部に「マイナス0.1%」の金利をかけるもので、多くの銀行は「日銀」にお金を預けると「利子」を取られるものです。

これは、もともとは銀行が「日銀」にお金を預けずに、その分を企業の貸し出しに回すことを狙ったものでしたが、実際には「マイナス金利」となっても、企業はお金を借りようとはしませんでした。

やはり企業は、いくら利子が低くなっても、必要がないお金は借りようとはしなかったのです。

しかし、この「マイナス金利政策」を続けている内に、「物価上昇率」が足下では2%を超えてきています。

昨年2023年の1年間の「物価上昇率」も3.1%(生鮮食品を除く総合)と上がってきています。

これの副作用の弊害も大きくなって来て、いずれ「普通の金融政策(金利のある世界)」に戻らなければならなくなってきました。

先日2月8日の「日銀」の内田副総裁は講演で、「マイナス金利政策」を解除する際の手法や解除後の具体的な政策運営に付いて初めて言及したと報じられています。

日本が、これまでの「ゼロ金利・マイナス金利」から、「金利のある世界」に戻るとすれば、17年ぶりとなります。

今から17年前というと、コロちゃんがまだ50代でバリバリお仕事をしていた頃でしたね。

専門家の予想ですと「日銀がマイナス金利政策を解除する時期として2024年4月とする意見が73%」とも報じられています。

その「金利のある世界」とは、私たちの目にどのような風景となって拡がるのでしょうか?

2.「国の借金:過去最大の1268兆円!」

先日2月9日に「財務省」が、2023年12月末時点で「国債+借入金+政府短期証券=1286兆4520億円」と発表しました。

同年9月末よりも10兆8404億円増えたそうです。

凄いですね、わずか3ヶ月で11兆円近く増えているんですよね。もちろん「過去最大」の金額だそうです。

上記で「日銀」が金融政策を転換することで、「金利のある世界」に戻ることが確実視されていますが、今後の「金利上昇」で国債の利子も膨れ上がります。

「財務省」の試算では、金利上昇が続けば「2027年の国債の利払い費は15.3兆円」と、2014年度の1.6倍に増えると報じられています。

(10年もの国債の金利を2024年度1.9%、2025年度2.1%、2026年度2.3%、2027年度2.4%と仮定して計算)

このように「金利のある世界」に戻ると、国債は高い金利で借り換えが進みますから、利払い費は増える一方となる恐れが高いですね。

コロちゃんは、「ヘタレ」ですから「借金」はキライなんですよ。だから、これまでの人生で「消費者金融」に近づいたこともありませんでした。

70年の長い人生の間に、唯一「借金」をしたのは「住宅ローン」と、二人目の子どもの「学資ローン」の2種類だけでしたね。

それも「住宅ローン」は35年かけて返済しましたし、「学資ローン」も1年強で返済を終えています。

コロちゃんは、1970~1980年代の「消費者金融(サラ金)」の、全国で家出や自殺が多発した「サラ金地獄」をリアルタイムに見てきましたから、「借金」には忌避感が強いのです。

今の若い方たちでしたら「闇金ウシジマくん」の世界でしょうか。

(闇金ウシジマくん:2004年:ビックコミックスピリッツ:作者:真鍋昌平)

お話がそれちゃいましたが、この「お国の借金1286兆円」は、誰が返すのでしょうか?

経済学的には、「後の世代が返済する」か、「インフレでチャラにするインフレ課税」しかないようですが、どちらを「日本」は選択するのでしょうか?

コロちゃんは、どっちも「ひどい事」になるとしか思えませんね。

3.「零細企業の倒産が続出か?」

「金利のある世界」に戻れば、こまるのは「借金」のある方たちです。

上記で「日本最大の大口債務者」の「日本国クン」の場合をご紹介しましたが、借金が「大口」ではない「小口」の方たちも数多くいらっしゃいます。

「大企業・中小企業」は、一定の「賃上げ」が出来るだけの収益を確保できているようです。しかし、「中小企業」よりも規模の小さい「零細企業」の経営状況は厳しいものとなっているようです。

資本金1000万円以下の「零細企業」の従業員数は、全国で835万人とされています。
(財務省:法人企業統計年報2022年度)

これらの企業の「売上高営業利益率」は「マイナス0.1%」と3年連続でマイナスとなっています。また「零細企業」の2023年の倒産数は、8292件と前年比プラス36%と増加しているそうです。

この「倒産増加」の理由としては「コロナ対策のゼロゼロ融資(無担保・無利子融資)」の返済が本格化したことにあるようです。

今後「金利上昇」が本格化すれば、これらの「零細企業」の倒産が一層増加すると思われますね。

ある試算によると、「3%の人件費増と2%の借入金利の上昇は企業倒産件数を前年比2割弱増加させる」とされています。

4.「人手不足でも正社員の壁は厚い」

たとえ「零細企業」の倒産が増えても、雇用者は他の大きな企業へ移ればよいとお考えになる方も多いと思います。

しかし「零細企業」には「非正規雇用者」が多いのです。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「内閣府 規模別非正規雇用比率の推移」より」

https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je06/06-00503-01.html
出典:内閣府  産業別・規模別非正規雇用比率の推移より(2月10日利用)

上記のグラフは、「企業規模別の非正規雇用の割合の推移」です。

一番上の青線グラフが、企業規模1~29人の「零細企業の非正規雇用割合」です。一番多い割合となっています。

これらの「非正規雇用者」の「転職」は、難しい現実があります。

帝国データバンクの2023年の調査では「正社員不足」と答えた企業数は52%と過去2番目に多い水準だったと報じられていますが、だから誰でも採用するとはなっていません。

ある調査では「正規雇用を望む非正規のうちで2022年に正社員になったのは7.4%だった」と報じられています。

「人手不足」にもかかわらず、「非正規雇用の職歴」があるだけで企業は「採用」を渋る現実があるようです。

どうやら「企業は転職者には即戦力を望む」様です。それが「人材のミスマッチ」として「非正規雇用者」を避ける傾向があるようです。

たとえ「人手不足でも非正規雇用から正社員の壁は厚く高い」ようですね。

5.「金利のある世界は、物価の上がる世界」

コロちゃんのような「年金生活」で、しかも「清貧生活」をおくっていると、「金利のある世界」とは何の関係もないように思われます。「借金」もありませんしね。

しかし、そうはいきません。「金利のある世界」とは「物価が上がる世界」でもあるのです。なかなか都合の良い事ばかりは起こりません。

「企業活動」には多くの「資本」がかかります。その「資本」の金利が上がるのですから、当然にしてその分を「商品価格に上乗せする」ことから「物価上昇」が進みます。

その「物価上昇」がどのくらい進むのかを、多くの組織が予想して発表しています。

まずは、昨年2023年の「物価上昇率」がどのくらいだったのかを見ておきましょう。

一般に「経済学」で「物価上昇率」という時には、「食品を除く総合」の値を使われることが多いですね。

先月の1月19日に「総務省統計局」が、昨年2023年の「物価上昇率」を「食品を除く総合3.1%」と発表しています。

しかし、「一般家庭が良く購入する商品」という40品目の「物価上昇率」は2023年に6.2%上昇となっています。
(よく購入する商品:年間購入回数15回以上:食パン・豚肉・人参・ガソリン等)

やはり、コロちゃんが実感していた「とても3%上昇程度ではなくもっと上がっている」との感覚は間違っていませんでしたね。

また一昨年の2022年の「物価上昇率」は「食品を除く総合2.3%」でした。

それでは、次に今年2024年の「物価予想」を見てみましょう。

①「日本銀行の物価予想」

「日銀」「物価の見通し」を、「暦年」ではなく「年度」で発表しています。その内容は、以下の様に段々下がるとみています。

①「2023年度2.8%」
②「2024年度2.4%」
③「2025年度1.8%」

この「物価の見通し」では、2025年度には1.8%に下がるとみていますが、本当に下がるかどうかコロちゃんは懐疑的です。

それに「2023年1年間の物価上昇率が3.1%」はもう確定しているのですから、今年2024年1~3月の物価上昇率が大きく下がらなければ、「2023年度は2.8%」になりません。
(年度ベースだと4月~3月となります)

コロちゃんには、スーパーの商品の値上がりがまだ続いているように思えますが、今後はどうなるのでしょうか?

②「内閣府:経済財政諮問会議の物価予想」

「内閣府の物価予想」も「暦年」ではなく「年度」ですね。

こちらは「日銀予想2023年2.8%」よりも、やや高い「2023年度3.0%」を予想しています。次年度の「2024年度2.5%」は、ほとんど「日銀予想2.4%」と変わりませんね。

❶「2023年度3.0%」
❷「2024年度2.5%」

どうやらこの「日本銀行と内閣府」の、二つの予想は今年の2024年秋以降に「物価上昇率」が下がるとみているようですね。

③「IMF:対日経済審査」

IMF(国際通貨基金)は、先日の2月9日に「対日経済審査」を終えて声明を公表しています。

その中で「岸田政権の所得税と住民税の定額減税」について、「債務状況を悪化させる」「成長に及ぼす影響は限定的」と否定的な見解を述べていると報じられています。

またコロちゃんが注目している「物価上昇率」については。、「2025年度後半までは物価目標の2%を上回る水準で推移する」と記していると伝えられています。

このように、上記の三つの「物価予想」は先行きは現在よりは下がっていくと予想しています。

下記に並べてみます。

◎「物価上昇率見通し」左から順に日銀:内閣府:IMFと並べます。

①「2023年度:2.8%:3.0%:2%を上回る水準」

②「2024年度:2.4%:2.5%:2%を上回る水準」

2025年度は「日銀」は1.8%の予測ですが、IMFは「2025年度後半までは物価目標の2%を上回る水準」としています。

はてさて、このように各機関の「物価予想」を見ますと、今年2024年の1年間は2~3%の上昇となりそうですね。注目点は3%を下回るかどうかですね。

それ以降は、「日銀」がマイナス金利を転換すれば、物価は下振れすると思いますが、そのままでしたら、まだまだ3%を上回る「物価上昇率」となる可能性が高いように思いますね。

6.「物価上昇と賃上げは、格差の拡大へ進む」

コロちゃんが、いつも「日銀がマイナス金利から転換するか」を気にする理由は、それが「物価上昇」の行方を左右するからです。

現在は毎月対前年比で3%台の「物価上昇」が進んでいます。

そして、岸田総理や植田日銀総裁や十倉経団連会長や友野連合会長たちがそろって「物価高に負けない賃上げ」を宣言しています。

この「物価高に負けない賃上げ」が実現するかは、今年の4月以降の「春闘の結果」を見なければ分かりませんが、これだけはわかります。

「物価高に負けない賃上げ」の恩恵を得られるのは、「一部の大企業の雇用者」と、「一部の中小企業の雇用者」に限られると言う事です。

全雇用者の4割近くを占める「非正規雇用者」や、中小企業の一部と零細企業の大部分の雇用者たちと、年金生活者には「物価高に負けない賃上げ」はありません。

コロちゃんは「年金生活者」ですから、「マクロ経済スライド」によって構造的に「物価上昇率より低い賃上げ(改定率)」しか上がりません。

「物価の上昇と賃上げ」の恩恵は、「大企業の雇用者」に偏るのです。ですから、これから起きることは「格差の拡大」でしょうね。

「大幅賃上げがあった大企業雇用者」と、その他「中小零細企業雇用者+非正規雇用者∔年金生活者」の格差がより拡大するでしょう。

このように見て行けば、コロちゃんが「物価上昇率」と「日銀のマイナス金利転換」に注目している理由がお分かりになるかと思います。

「物価上昇率」が上がれば、コロちゃんの毎月の生活が苦しくなるのです。

しかし、政府や日銀が目指している世界は「物価が上昇して金利も上がる世界」なのです。

7.「暮らしやすい世の中というコロちゃんのささやかな願い」

コロちゃんは、現在以上に豊かになりたいとか、リッチな生活をしたいとかを望んでいるわけではありません。

ごく普通に毎日が食べていければ充分なのです。あとは趣味の「読書」の為に図書館を利用できれば言いうことは在りませんよね。

さほど「贅沢な望み」ではありません。しかし、その「ささやかな望み」をかなえることがだんだん難しい方向に世の中が進んでいることが、数字で分かっています。

いつもそれらの「貧困の数字」をこのブログで投稿していますので、ここで取り上げることはしませんが、コロちゃんの目には「日本」が悪い方向に進んでいるように見えますね。

コロちゃんの老齢の細腕では何ともできませんが、せめてこのブログを通じて、世の中の実相を少しでも皆さんと共有できれば良いと思っています。

コロちゃんとしては、暮らしやすい世の中となることを願いたいのですが、今のところは難しそうですね。

「金利ある世界」は、貧しい者たちには厳しい世の中になりそうです。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

PitschによるPixabayからの画像
PVアクセスランキング にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました