【経済考】「学生アルバイト」と「年収の壁」

経済

おはようございます。今朝のコロちゃんは、布団から出たくない気持ちが全身から出ていましたよ。起きてから、外気温を聞くと「摂氏0度です」と「アマゾン・エコー」が教えてくれました。

今朝は、おまけに「腰が痛い」のですよ。

最近は「腰痛」が小康状態で痛みも少ない日々が続いていたのですが、今朝は「痛かった」ですね。

朝のワンコとの散歩では、いつも会う「ワンコ仲間」の奥さんが「豆芝」のワンコと歩いていて、すれ違いに「おはようございます。寒いですね」とご挨拶をかわしましたよ。

最近の「挨拶」は、いつもこの一言で終わりますね。寒いですから「立ち話」など誰もしませんよ。

そんな日々となったコロちゃんですが、今日は「学生アルバイトと年収の壁」をカキコキしますね。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「自民党・小野寺政調会長の発言が炎上だって?と、学生アルバイトで103万円以上だと税金はいくら増えるの?」

☆「税金を取られるのは誰だってイヤだよと、学生アルバイトには130万円の壁もあるよ」

☆「制度・規制改革学会を聞いたことありますか?と、学生アルバイトに103万円の壁は無いそうだよ」

☆「学生アルバイトと103万円の壁と、コロちゃんと学生アルバイト」

1.「自民党・小野寺政調会長の発言が炎上だって?」

コロちゃんは、報道で「自民党の小野寺政調会長の発言」が、ネットで炎上していると聞いて、「いったいこの方は何をしゃべったのか?」と見てみましたよ。

そうしましたら、以下の様でしたね。

「根本、おかしいと思う。なぜ学生が103万円まで働かなければいけないのか」

「学生は将来のためにしっかり勉強してほしい」

「学業に専念できるような支援を国会で議論すべきだ」

うーむ、コロちゃんには、そんなに変なことを言ったようには感じませんが、どこが問題だったのでしょうね。
(*´・д・)はて?

これに対し、SNS上では以下のようなコメントが満載となったみたいですよ。

「そのくらい稼がないと、学費も生活費も足りないからですよ。そういう学生たちを自民党が生み出してきたんですよ」

「親の実質的な収入が減っているから・給付型奨学金が普及していないから・物価上昇で生活費が上昇しているから 全て減税を拒否して、教育への公的支出を渋ってきた自民党のせい」

「今更何言ってるの?学生が働かないとならない状況作ってきたのは失われた30年の9割政権握ってた自民党じゃないのかね」

(出典:ヤフーニュース)

うーむ、そりゃそうだよな。だけど、「小野寺さん」の肩を持つわけじゃないですけれど、彼が言ったこと自体は間違いではないですね。
( ̄へ ̄|||) ウーム

だって「働くよりも勉強しろ」って言うのは「学生の本分」を考えたらば、そりゃそうですよ。

だけど、「アルバイト」で働いてやっと「学生生活」を維持している方や、その「親御さん」にしてみれば、ムカつくのもわかりますよね。

コロちゃんには、「社会の中に不満が渦巻いている」ように感じましたよ。

この「小野寺発言炎上」は、「ガソリン」とは言わないでも「灯油」をまいた後に「火」をつけたみたいに感じましたよ。

2.「学生アルバイトで103万円以上だと税金はいくら増えるの?」

上記の「小野寺政調会長の炎上発言」を聞いて、コロちゃんは「学生アルバイトで年収が103万円以上を稼ぐと親ごさんの税金がいくら増えるのかな?」と考えましたよ。

多分「税理士さん」だったら「間違いない答え」を教えてもらえるのでしょうけど、コロちゃんには、「税理士さん」の知人は居ません。

ただ、ちょうど読んでいた「新聞のコラム」で、「学生アルバイト」の「年収の壁」を投稿している方がいらっしゃいました。

この方は「アジア成長研究所理事長の八田達夫さん」ですね。「年収の壁、消失控除(※)の導入を」との見出しの「コラム」でしたよ。

(※消失控除:夫に認められる配偶者特別控除を少しずつ削減するという制度)

この内容では、以下の様に書いていますね。

➀「大学生の娘を持つサラリーマンの親は、娘の年収が103万円以下である限り、納税額の算出に際して63万円の特定扶養控除(※)を親自身の年収から差し引くことが出来る」

(※特定扶養控除:その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の方の控除)

➁「親の所得税の限界税率(※)が20%の場合、この控除による年間の所得税軽減額は・・・12.6万円である」

(※限界税率:個人の課税所得金額に応じて適用される所得税の税率:現在5~45%まで7段階)

➂「娘が年収を103万円から1万円増やすと、特定扶養控除がなくなり・・・世帯全体では差し引き11.6万円の負担増になる」

コロちゃんがポチポチ調べてみると、上記の「親の所得税の限界税率が20%」の方の「課税所得」は、「330万円~695万円」となっていますね。

ただ、これは「課税所得」なので「税額控除」を引いた金額となると思われますから、「扶養家族が多い方」は、もっと税金の対象の「所得金額」は多くなると思われますね。

上記では「娘が年収を103万円から1万円増やすと・・・世帯全体では・・11.6万円の負担増」とありましたが、別の資料をコロちゃんが読むと、以下の様に書いていました。

「(子の所得が103万円を超えると)父親の所得税率を10%(年収600万円を想定)と仮定すると、父親の所得税は6.3万円、住民税は4.5万円、計10.8万円の税負担増につながる」

そっかー、「税金」って「所得税」だけではないんだよね。
( ̄д ̄)アッ, ソゥカ

「住民税」もあったのですよ。だから、やたら複雑になっていますね。

新聞の「コラム」では、対策を以下の様に主張されています、

④「娘の年収が103万円までは、特定扶養控除は63万円であるが、103万円を超えると1万円増えるごとに、特定扶養控除を例えば1万円ずつ減らしていく」

⑤「この消失控除(※)の下では、娘の年収が103万円から1万円増えるごとに、限界税率が20%の親の課税額は、2千円増えるが、世帯全体では手取り所得が8千円増える」

(※消失控除:夫に認められる配偶者特別控除を少しずつ削減するという制度)

なるほど、「特定扶養控除の63万円」を、娘の所得が103万円を越えた時に一気にゼロになるのではなく、少しずつ減らせばよいと言うわけですね。
(-ロ_ロ-)✧φ))ナルホド!!

うーむ、だけどこの「八田理事長の案」では、この娘の親子は「やっぱり2千円取られた」と不満を持つんじゃないかなー?
( ̄へ ̄|||) ウーム

だって「世帯全体の所得が上がった」とは、アルバイトをしている娘は考えないでしょう。

それに親だって「娘がアルバイトで1万円稼いだから、父親の税金が2千円増えても納得だよ」とは言わんでしょうね。

この「アジア成長研究所理事長の八田達夫さん」の「年収の壁、消失控除の導入を」お読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

「年収の壁」、消失控除の導入を 八田達夫氏 アジア成長研究所理事長 - 日本経済新聞
多くの学生が親に年収103万円以上のアルバイトをしないようにと言われている。19歳から22歳までの扶養する子供を持つ親が利用する特定扶養控除が、他の控除に上積みされて103万円の「年収の壁」をつくっているためだ。 現在、大学生の娘を持つサラリーマンの親は、娘の年収が103万円以下である限り、納税額の算出に際して63万円...

3.「税金を取られるのは、誰だってイヤだよ」

コロちゃんは、上記の新聞コラムを読んで、「アルバイト学生や親ごさん」が考える事は、「とにかく税金を取られるのがイヤ」なんだと思いましたよ。

たとえ「世帯全体の所得」が上がっても、給料明細書の欄に「税金○○円」と引かれるのを見るとイラっとするんだと思いましたよ。

最近は「厚生年金加入」の「106万円の壁(従業員51人以上)」や「130万円の壁(従業員100人以下)」も話題になりますよね。

これも、多くの皆さんは「老後の年金額が増える」よりも「明日の給料日の手取りが減るのはイヤ」なのだとコロちゃんは考えていますよ。

人間は誰だって、本来「ふところに入るはずのお金」を抜かれるのはイヤなんだと思いますよ。

おっと、話しがそれちゃいましたね。
( ̄、 ̄A) オット

コロちゃんが言いたいのは、「制度を変える」には、それなりに「説得力のある理由とやり方を考えて下さい」と言うことですよ。

4.「学生アルバイトには130万円の壁もあるよ」

コロちゃんが、今日「学生アルバイトの年収の壁」をポチポチ調べていましたら、「学生アルバイト」には「所得税の103万円の壁」だけじゃないと知りましたよ。

まず、「住民税の壁」もあります。これは、自治体によって異なります。だいたい93万~100万円超程度となっているようです。

そして、それ以外にも「130万円の壁」もあるんですよね。これは、「学生アルバイト」ご本人の「健康保険料」ですね。

「学生アルバイトで130万円の壁」を超えると、それまで加入していた「親の社会保険の扶養」から外れて、自身で「国民健康保険」に加入しなければならなくなります。

「国民健康保険料」は、自治体によって変わりますが、だいたい年10万円超ぐらいになりますね。

この「年収130万円の壁」というと、すぐに「月10.8万円もアルバイトで稼げないよ」と思いますよね。

しかし学生さんだと、「夏休み・冬休み・学期が変わる春」などの「長期バイト」をする方は越えちゃう方もいらっしゃるようですね。

そうなると「学生アルバイトの所得」は、年130万円を超えて働くと、手取りは120万円以下に減ることになります。

さて、このような「不条理」とも思える「年収の壁」を、どのように変えたら良いのでしょうか?

コロちゃんは、到底こんな「複雑な制度の制度設計」などは出来る訳がありません。

そこで「答えを求めて」あちこちをポチポチして回ると、たいがいはそれなりに納得できるような答えが見つかるんですよね。

5.「制度・規制改革学会を聞いたことありますか?」

コロちゃんが見つけたのは、「制度・規制改革学会」が発表していた「103 万円の壁の引上げに関する意見書」です。

この「制度・規制改革学会」という組織がどんな所を見てみましたら、「◆本学会は、諸分野における制度・規制の改革推進を目指す」と書いていますね。

「発起人は朝比奈一郎氏(青山社中筆頭代表)」です。

以下、数十人の「学者」と「弁護士」「シンクタンク」などの有名どころの名前がズラリと並んでいましたね。

筆頭の「朝比奈一郎氏(青山社中筆頭代表)」をポチると、「経済産業省の元官僚さん」とでてきました。

しかも、2005年に「新しい霞が関を創る若手の会代表」の経歴が出てきましたよ。この動きはコロちゃんも覚えていますよ。

2005年当時は、小泉政権でしたが、霞が関の30代の若手官僚が集まって「霞が関改革案(メンバー実名入り)」を出版しています。当時はマスコミでだいぶ騒がれましたよ。

コロちゃんは、当時ネットでその「改革案の一部」を読んだ記憶がありますよ。

当時のコロちゃんは、「とうとう霞が関の若手官僚の中から改革を公然と叫ぶ方たちが出て来た」と期待したものですよ。

しかし、その後はトンと聞こえてきませんでしたし、この方も官僚から退職したみたいですから、やはり潰されたのでしょうか。

おっと、話しがそれちゃいましたね。
( ̄、 ̄A) オット

それでは、この「規制・改革学会」が発表している「103 万円の壁の引上げに関する意見書」を覗いてみましょう。

6.「学生アルバイトに103万円の壁はないそうだよ」

この「103万円の壁の引き上げに関する意見書」では、驚くことに「学生アルバイトには103万円の壁はない」と書いています。

以下に書きますね。

➀「学生本人: 『103万円(基礎控除等)+勤労学生控除 27万円+社会保険料控除』を超えると課税が発生するが、漸増のため壁にはならない」

➁「親の所得税 :103 万円(扶養控除の適用基準)を超えると扶養控除の適用外」

うーむ、なるほど。確かに「学生本人」は「壁にはなっていない」ようですが、親ごさんの「扶養控除(103万円を超えると適用外)」となり、その分は親の税金が増えますよね。
( ̄へ ̄|||) ウーム

そこで「この意見書」では、以下の様に提言しています。

➂「103 万円の壁の・・・働き控えの解消には、基礎控除等を引き上げる必要はなく、『扶
養控除の適用基準』を見直せばよい」

あ、そうか?
( ̄д ̄)アッ, ソゥカ

もし「基礎控除を103万円から178万円に引き上げる」と、全国の給与取得者全員が「減税の対象」となってしまうから、「減税額が7~8兆円」になるといわれていますよね。

それが「現在130万円」となっている「学生アルバイトの扶養控除だけ」を上げるならば、人数は限定的ですから「7~8兆円」はかかりませんね。

へー、こんな方法があるのに、なぜ「マスコミや専門家」は取り上げないのでしょうね?
ʅ(。◔‸◔。)ʃ…ハテ?

コロちゃんは、全国の「学生アルバイト」がどのくらいいらっしゃるのかを、ポチポチ調べてみましたよ。下記ですよ。

◎「年収50~149万円で就業調整をしているパート・アルバイト」

➀「配偶者なし:15~24歳:60万人」
➁「配偶者あり:  女性:310万人」
➂「その他」

https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/viewpoint/pdf/15415.pdf
(出典:日本総研:学生の「年収の壁」は引き上げではなく解消をより:12月16日利用)

上記を見ると、年収「50~149万円」で「就業調整」している「パート・アルバイト」は、その7割以上の「310万人」が「➁主婦パート」と思われますね。

「学生アルバイト」は、「➀配偶者なし:15~24歳:60万人」と思われますから、この層を対象として「所得税の扶養控除要件」を見直すだけなら、まず金額の規模は小さくなります。

こんな方法もあったんですね。コロちゃんは、あちこち探してみて良かったですよ。

なお、上記の「制度・規制改革学会」の「103 万円の壁の引上げに関する意見書」をお読みになりたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

20241105_「103万円の壁」の引き上げに関する意見書_制度・規制改革学会.pdf

7.「学生アルバイトと103万円の壁」

今回「学生アルバイトと103万円の壁」が注目されたのは、もちろん「国民民主党」の「所得税の税額控除を178万円に上げる」との公約の成果でしょう。

この「103万円の壁」へのマスコミと国民の注目度が、いかに高いかが、今回の「小野寺発言」でよくわかりましたね。

コロちゃんの意見としては、「103万円の壁(税額控除)」を、ある程度は上げることは正しいと考えていますよ。

何しろ、この「税額控除金額」は、1995年に103万円になって以来、30年間も据え置かれていたのですからね。

ここ数年の「物価上昇」を見ると、もう引き上げられても当然と思われます。ただ、どこまで上げるのかは別問題です。

「103万円から178万円」へと引き上げた場合には「7~8兆円の財源」が必要とされていますし、「高所得者層ほど減税額が多くなる問題」もあります。

コロちゃんは、この「高い所得の方」ほど「減税額が増える」ことは気に入りませんが、もし、そこまで上げるのならば「財源」をセットで決めて欲しいですね。

「財源」を先送りして、アメ玉だけを配っても、今の国民の皆さんは「いずれ増税で取り返すのだろう」と考えて、消費せずに貯蓄にお金を回すことは目に見えていますからね。

このようにコロちゃんは考えていますよ。

だけど「小野寺さん」の「なぜ学生が103万円まで働かなければいけないのか」と言う発言に、こんなに激しい反応が起きるとは驚きですよね。

今の「日本社会」には、相当「怒りのマグマ」が溜まっていると思いましたよ。

報道では、今週中にも「103万円の壁の決着をする」と報じられていますが、コロちゃんが調べた「学生アルバイトの壁」は、さほど大きな金額にはならないようです。

だから、今後はあまり「学生アルバイトの扱いは報道では取り上げられない」とコロちゃんは思いましたが、さて「今後の決着の金額とその財源」が見ものですよ。

コロちゃんは、しっかりと注目していますよ。

8.「コロちゃんと学生アルバイト」

最後にコロちゃんと「学生アルバイト」についてを書こうと思いましたが、コロちゃん自身は「低学歴」でしたので「学生アルバイト」をしたことはありませんでした。

しかし「長男・次男」は、それぞれ「学生アルバイト」に一生懸命取り組んでいましたね。

もう20年ほど前になりましたが、「長男」は2年間のアパート暮らしの生活費を、全て「アルバイト」で稼いでいましたね。

コロちゃんからの仕送り額は「アパートの家賃」と「授業料」だけだったのです。コロちゃんは、「長男」に「苦学」を強いちゃいましたね。

そして「次男」は、自宅からの通学でしたが、「お小遣いはゼロ」でしたよ。これも「アルバイト」で稼いでいました。

しかしコロちゃんは、「子どもたちは、もうすぐ自立・独立する」のだから、その準備をしていると考えていましたね。

コロちゃんの「生き方と信念」は、「人間としての自立」です。

どんな子どもでも、やがて大人になれば「自分の人生を歩く」のですから、それがちょっとぐらい早かったと思えば「バイト小僧」も「人生のトレーニング」ですよ。

もう、それから20年も経っていますから、コロちゃんが正直にしゃべっても怒りはしないでしょうし、恨んだりしたりはしないと・・・思う・けど、・・・大丈夫だよね?
:;((•﹏•๑)));:ビクビク

最後は「ヘタレのコロちゃん」ということで、今日は〆ますよ。

今日は「小野寺自民党政調会長の発言炎上」から、「学生アルバイトの103万円の壁」の考察をあちこちのデータを調べながら、ご紹介してみました。

最後の「コロちゃんと学生アルバイト」は蛇足ですが、ちょとでも「コロちゃんの人間性」が見えたら嬉しいですよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

Erik KaritsによるPixabayからの画像
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