【経済考】「年金制度改革」は先送りとなったよ

経済

おはようございます。今朝のワンコとの散歩は「摂氏0℃」でしたよ。だけど、強い風が吹かない限り、この程度だったら「むしろ暖かい方」のように感じましたね。

今朝のコロちゃんは、朝5時に起床しまして、直ぐに「朝シャワー」を浴びてから「ワンコの散歩」を歩いてから、いつも通りの「朝食」としましたよ。

「日は朝(あした)、 朝は七時(ななとき)、神、そらに知ろしめす。すべて世は事も無し」

いきなりこの言葉が、コロちゃんの頭に浮かびましたが、これは「誰の言葉」だったっけなー?
(。・_・?)ハテ?

帰宅してからコーヒーを飲みながら、ポチポチ調べてみると、「イギリスの詩人:ロバート・ブラウニング」の詩の一節でしたね。

コロちゃんは、この詩集を読んで憶えているのではなく、この「詩集の1節」を引用したコミックから思い出したみたいですね。

その「コミック」とは「ポーの一族※」でしたよ。そのコミックの中に、上記の「詩の1節」が載っていたのですよ。

コロちゃんの読書歴は「コミック」にも拡がっていますよ。この本をコロちゃんは1970年代に読んだんですよ。

「ポーの一族」は「少女漫画」でしたけれど、面白かったなー。
(゚_゚).。oO(アー)

(※ポーの一族:1972年:萩尾望都:小学館:別冊少女コミック)

今朝のワンコの散歩が、何となくコロちゃんには「すべて世は事も無し」という気分だったというわけですよ。別に、そこに「神様がいた」というわけではありませんよ。

今日は「年金制度改革案は先送りとなったよ」をカキコキしますね。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「年金改革案は先送りだよと、今回のプランは改革から逃げてばかりいるよ」

☆「誰だって年金が減るのはイヤだよねと、年金不安を無くすためには?」

☆「コロちゃんは先送りはキライです」

1.「年金改革案は先送りだよ」

コロちゃんが、朝コーヒーを飲みながら新聞をバサバサ読んでいると「社説欄」に「この案では年金の不安は全く消えない」という見出しが目に入りました。

コロちゃんの「年金清貧生活」にとっては、「年金所得が命の綱」ですからこの「社説」をジックリと読んで見ましたよ。

この「社説」の内容は、「厚生労働省」が今国会に法案として出す前に「自民党社会保障審議会」に提出した「改革案」についての批判でした。

簡単に言えば、今回の「自民党審議会」への「改革案」を見ると、それまでの「厚生労働省の審議会の改革案(公表済み)」が、国会に提出前に既に「内容が尻すぼみ」となっていたのですよ。

まあコロちゃんにとっては、原案の「年金改革案」そのものにも、とても賛成できない点がありましたけれど、それでも「改革する必要性」は認めていたのですよ。

それが「国会提出前」に既に「改革先送り」とは、情けないですね。

せめて「先送りではなく対案を出せ!」と、「自民党社会保障審議会」の議員さんたちには言いたいですよね。

このように「先送り」を繰り返すことは、あとになるほど「問題が大きく」なりますから、ますます「改革が困難になること」を示しますね。

こんな「後の世代に問題を押し付ける」ことを、コロちゃんは怒りを持ちますよ。

なお、この「日経新聞」の「この案では年金の不安は全く消えない」との「社説」をお読みになりたい方は、以下のリンクのクリックをお願いします。

[社説]この案では年金の不安は全く消えない - 日本経済新聞
これで年金に対する将来不安が解消できるとはとても思えない。厚生労働省が29日に公表した年金制度改正案のことである。2025年は5年に1度の年金制度改正の年にあたり、政府は今国会への法案提出を目指す。厚労省は24年末にまとまった社会保障審議会年金部会の報告書をたたき台に、与党の意向を踏まえた成案づくりを進めている。年金制...

2.「今回のプランは改革から逃げてばかりいるよ」

コロちゃんは、今回報道された「自民党社会保障審議会」に「厚生労働省」が提出したという「今回の改革案」を探してみましたが、見つかりませんでしたよ。

「厚生労働省」や「内閣府」が発表している「資料」などは、ネットで公表されるのですが、「政党に提示した」文書は公表されていないのですよ。

だからコロちゃんは、報道で知った「今回の尻すぼみ改革案」を簡単にまとめてご紹介しますね。

まず、昨年12月に「厚生労働省:社会保障審議会年金部会」で、専門家の皆さんたちが提出していた「年金改革案」の主要な内容は以下でした。

◎「年金改革案のポイント」

➀「基礎年金の底上げ」⇒決定を先送り
➁「年金カットを緩和」⇒原案通り
③「高所得者の保険料増」⇒原案通り
➃「パートの厚生年金拡大」⇒時期を先送りして実施
➄「企業が保険料肩代わり」⇒報道なし

上記の➀~⑤で、それぞれがどのくらい「後退・先送り」されたのかを見ておきましょう。以下ですよ。

①「基礎年金の底上げは先送りだよ(29年以降に判断)」

最初は「➀基礎年金の底上げ」ですね。これが今回の「最大・目玉の改革案」だと思われます。

この内容は、「現在のママでは2057年に基礎年金が3割下がる」ところを「改革して底上げ」するというものです。

「現行のママ」だったら「2057年の所得代替え率は61.2%⇒50.4%」に大きく下がってしまいます。

これでは「就職氷河期」の若者たちが高齢者になった時に、大量の「貧困者」が出ると考えたのでしょう。それで「改革案」となりました。

それが「今回の自民党に提示された改革案」では、当初の「2025年改正で実施」から「2029年以降に改めて実施するかどうかを判断する景気条項を盛り込んだ」と報じられています。

明確な「先送り」ですね。今回の「改革案」の最大のポイントが先送りとなりました。

コロちゃんは、この「基礎年金の底上げ改革案」は、内容に現在の「年金受給者の減額制度(マクロ経済スライド)」が組み込まれていますから、このままの実施には反対と考えていました。

しかし、内容を再検討して実施ではなく「判断を先送り」とは、明確な「責任放棄」だと考えていますよ。「先送り」される4年後の2029年には、苦労しそうですよ。

②「年金カットは原案通りだよ」

次の「年金カット」とは、「働く高齢者の賃金+厚生年金」の合計が50万円を超えると「年金減額」となる制度のことです。

これが「50万円から62万円」に、原案通りに増額されることとなりました。

一見すると「若い方」には関係がないように見えますが、実は関係があるのですよ。

上記のように「50万円⇒62万円」に上げると、その分「高齢者に支給される年金額が増える」のですよ。

だって「働きすぎるとカットされる年金額」が減るのですからね。「支給される年金額」は逆に増えるんですよ。

その分「年金財政全体が悪化」するわけで、この場合(62万円にアップ)だと将来の「年金所得代替え率※」が0.2㌽下がると試算されているのですよ。

(※年金所得代替え率:年金を受け取り始める時点の年金額が、現役世代の手取り収入額〈ボーナス込み〉と比較してどのくらいの割合かを示すもの)

と言うことは、この「改革案」は「高齢世代を優遇」して、「若い世代を冷遇」する政策とも言えますよ。

ただ、もともとの選択肢は以下の3つでした。

◎「最初の在職老齢年金改革案」

➀「62万円 (将来世代の所得代替え率 :-0.2㌽)」
➁「71万円 (将来世代の所得代替え率 :-0.3㌽)」
③「制度廃止(将来世代の所得代替え率:-0.5㌽)」

上記を見ると「政治の選択」は、一番「将来世代」への影響が少ない選択肢の「➀62万円 (将来世代の所得代替え率:-0.2㌽)」を選んだようですよ。

まあ、どれもみな「マイナスの選択肢」ですから、「究極の選択※」といえるでしょうね。

(※究極の選択::どちらを選択しても重大な損失が生じる選択問題)

③「パートの厚生年金拡大は先送りだよ」

この「パートの厚生年金拡大」は、以下の様に「先送り」されました。

一応「パート労働者の厚生年金対象」は拡大することは決めたのですが、その「実施時期」が大幅に先延ばしされたのですよ。

◎「パート労働者や個人事業所の厚生年金拡大」

①「パート労働者の企業規模要件」
・「当初案:2029年に撤廃」⇒
・「今回案:2035年10月に撤廃」

②「企業規模要件撤廃の詳細スケジュール」
・「2027年10月:36人以上の企業を加入対象」
・「2019年10月:21人以上の企業を加入対象」
・「2032年10月:11人以上の企業を加入対象」
・「2035年10月:企業規模要件撤廃」
・「既存の個人事務所:見送り」
・「新設の個人事務所:29年10月に加入対象」

いやいや、何とも「悠長な改革案」ですね。

何しろ「当初案は2029年に撤廃」ですよ。これでも4年後から撤廃ですから、遅いようにコロちゃんは感じましたけど、上記の「②の小刻みな撤廃スケジュール」にはあきれましたよ。

「企業規模要件の完全撤廃」は2035年って、いまから10年後ですよ。コロちゃんは、もう死んでいるかも知れませんよ。

それに「個人事務所の扱い」では、「既存の個人事務所」が、当初の「33年10月に撤廃」の案が「見送り」となっています。

これらは上記の「新聞社説」でも批判されていますね。

「『働き方の選択に中立的な社会保障制度を目指す』という政府の大方針はどこへいったのか」by日経新聞社説

全く、その通りですとしか言いようがないと、コロちゃんも思いましたよ。

この他にも「賃金要件は改正法の3年以内に撤廃する」と報じられていますが、「パートの厚生年金加入の壁で残るのは、「労働時間週20時間以内」だけとなるまでは、まだまだ年数がかかるようですね。

なお、コロちゃんの意見は「パート労働者」は、全て「無条件で厚生年金加入」ですよ。

「週20時間以上」なんて条件を残すと、多くの企業主は「20時間の壁」を作り「厚生年金の企業負担分を回避」しようとするのが目に見えていますからね。

上記の「改革案」は、まだ「自民党・公明党」の同意を得ていませんから、今後3月上旬に閣議決定した上で「国会提出」となります。

コロちゃんは、決まるまではこの「年金改革案」の内容には興味を持ってウオッチしていきたいと思っていますよ。

なお、この上記の「自民党」に提示された「年金改革案」の報道を読んでみたい方は、以下のリンクのクリックをお願いします。

年金改革案、序盤から曲折 基礎年金底上げ、自民了承先送り 「一時目減り」に慎重論 - 日本経済新聞
年金制度改革法案が国会提出前から曲折含みの展開となっている。厚生労働省が29日の自民党会合で示した基礎年金(国民年金)の受給水準底上げ策について、一部から異論が出て、了承手続きを先送りした。厚生年金受給者の年金額が一時的に目減りすることに対し、参院選を控え、党内では慎重姿勢がみられる。公的年金制度は5年に1度、長期的な...

3.「誰だって年金が減るのはイヤだよね」

上記の「年金改革案」の最大の目玉である「基礎年金の底上げ」が、「自民党の社会保障制度審議会」で2029年に「改めて判断」と延期された理由は、「年金受給額の一時目減り」にあります。

下記の表をご覧ください。内容は下に書き出しますね。

「厚生労働省 マクロ経済スライドによる調整期間の一致を行った場合」より

https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001359218.pdf
(出典:厚生労働省:マクロ経済スライドの調整期間の一致についてより:1月30日利用)

上記は、「厚生労働省」が発表した「マクロ経済スライドの調整期間の一致を行なった場合」の表です。

これが「基礎年金底上げ」の原資(+2.6兆円の国費)となるのですよ。「マクロ経済スライド」とは「年金減額システム」です。

この「年金減額+年2.6兆円の国費投入」で、「基礎年金の底上げをする」というのが、今回の「改革案」です、というか「でした」。

もう「29年以降に改めて判断」となった様ですからね。

「現行のママ」でしたら、「厚生年金のマクロ経済スライド(年金減額)は2年間で終了」します。それが「改革案」では「12年間」に伸びています。

コロちゃんたち「厚生年金受給者」は、当初の「改革案」が通ると、「マクロ経済スライド(年金減額)」が、あと「12年間」に伸びることになります。

ただ報道では、「厚生年金の抑制措置は少なくとも30年度まで続けることも加える」とも報じていますから、まだまだこのプランはどうなるのかハッキリしませんね。

〇「マクロ経済スライド(年金減額)は物価に負ける年金だよ」

「マクロ経済スライド(年金減額)」とは「物価上昇率」よりも「年金上昇率」を抑えるシステムで、一言で言うと「物価に負ける年金額」なのです。

コロちゃんは、過去の「マクロ経済スライド(年金減額)」の記録を調べてみましたよ。以下でした。

◎「直近の過去のマクロ経済スライド」

➀「令和元年:-0.5%」(キャリーオーバーあり)
➁「令和2年 :-0.1%」
③「令和3年:行なわず」
④「令和4年:行なわず」
⑤「令和5年 :-0.6%」(キャリーオーバーあり)
⑥「令和6年 :-0.4%」
➆「令和7年 :-0.4%」

(出典:厚生労働省:年金額改定についてお知らせしますより)

ほら、コロちゃんたち「年金生活者」は、過去数年間にわたって上記の「年金減額」を受け入れて来たんですよ。
…( ̄。 ̄;)ホラ

ひどいでしょう? 健気でしょう? 我慢強いでしょう?
(///o///)ヾ(^∇^*) エライエライ

上記の「キャリーオーバー」とは、「マクロ経済スライド」では、「賃金と物価の上昇が小さい場合」には年金額がマイナスになってしまうため改定は行なわれません。
(令和3年・令和4年)

これでその年に「今年は年金が下がらなくて良かったね」と喜んだら、翌年に「繰り越される(キャリーオーバー)」のですよ。

酷いですよ。鬼ですよ。
L(゚□゚)」オーマイガ!

このように「改革案」には、現在の高齢者の「年金額が減額されるシステム」が、長期に渡って実行するプランが組み込まれていますから、コロちゃんはその点を変えていただきたいと思っていますよ。

4.「年金不安を無くすためには?」

コロちゃんが見た「基礎年金の底上げプラン」は、もし実現すれば「年2.6兆円の国費投入」が発生しますし、同時に「2040年度までの厚生年金受給額」は「減額」されます。

要するに「将来世代」と「2040年までの年金受給者」の争いになるわけですよ。

コップの中での「奪い合い」ですね。コロちゃんは、こんなプランは「不毛な争い」を招くと思いますよ。

「将来世代」は、自分たちの年金が減ると思って、「2040年までの年金受給者」に不満を持つでしょうし、「後者」は「俺たちの年金生活はどうするんだ」と不満を持つでしょう。

こんな「改革案?」で「年金の将来不安」が消えるわけはないと、コロちゃんは思いますよ。

ただでさえ、現在の「年金受給者」はここ3年間にわたって続いている「物価上昇」で「実質年金額が目減り」しているのですよ。

その中で今後も「年金減額(マクロ経済スライド)」が続くことは明らかなのですよ。
(今回の自民党の案では厚生年金の抑制措置は少なくとも30年度まで続けると報道)

今「年金受給」している方も「不安と不満」を持ちますし、この様子を見ている「将来の年金世代」も不安を掻き立てられるでしょう。

コロちゃんは、思い切って「増税して年金に国の費投入」を提案しますよ。

それ以外に「国民の将来不安を無くす道」が、もしあったなら是非教えていただきたいと、コロちゃんは思っていますよ。

5.「コロちゃんは先送りはキライです」

上記で「自民党の議員さんの方々」が、「年金改革案の先送り」を決めていたことを読んでコロちゃんは、この「先送り」について考えてみました。

コロちゃんは、今までの人生でも「難題」に当たった時に、「先送り」をするのはキライでした。

「難題」に出会った時には、考えに考えていくつかの選択肢を選び出し、その後は「期限を決めて」全力を尽くしてもダメだった時には、別の道を選ぶという行動をしていましたね。

コロちゃんは、「先送り」して状況に流されることが、一番イヤだったのですよ。

それはコロちゃんが、若い時の1970年代初頭に1人で生きる道を選んだ時もそうでしたし、その後30代になってからの「転職」した時もそうでしたね。

「先送り」すれば、その内に「良いことがある」とは、一切考えなかったのですよ。それはあまりに「他者依存」で主体性の欠片もないと思ったのです。

コロちゃんは、「自分の人生」は「自分で創る」といつも考えてきましたよ。

今から振りかえってみると、相当無茶なことをやった時代もありましたが、それでも何とかなったのは「時代と妻と家族のおかげ」だと思っていますよ。

まあ、この「先送りがキライ」というのは、別に「国の政策」とは関係のないコロちゃんの生き方ですから、一概に同じとはいえないでしょう。

だけど、「先送り」とは流れに任せて状況の好転を待つという主体性がない選択です。大方の場合は、その先にはより「悪い場所に運ばれる」ことが多いと思っていますよ。

今日は、先日行われた「自民党の社会保障審議会」での「年金改革案の議論」の報道から、その様子を書いてみました。

しかし、まだ「自民党社会保障審議会」は、「近く再度会合を開く」と報じられていますから、上記で書いた内容も、今後変更されるかも知れません。

まだまだ、コロちゃんの記事のネタはありそうですよ。ご期待くださいね。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

kinkateによるPixabayからの画像

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