【経済考】高齢者は優遇されているのか?

社会

おはようございます。今朝のコロちゃんは、まだ正月休みを満喫していますよ。

だって【年末年始考】を6話も連日投稿しましたから、いつもの「毎日原稿を書かなければならない」との「投稿の圧力」を感じずに済みましたからね。

コロちゃんは、ここ2年間以上も「毎日投稿」を続けていましたから、今更いきなりその記録が途切れるのが怖いのですよ。

しかし、よく書き続けたもんだなー、我ながらここまで続くとは思いませんでしたよ。
( ¯ O¯)オー

・・・誰ですか、「暇なヤツだな」ってつぶやいていたのは。
ヾ(- -;)コラコラ

まあ、確かにコロちゃんは「年金生活」で毎日「老後の日々」をすごしていますけどね。だからと言って、決してヒマなわけではありません。

毎日、ワンコとの散歩とブログのカキコキと、あとは食事の支度と・・・あとは・・うーん、・・やっぱり・・・暇なのかなー?
(。・_・?)アレレ?

それでは、世の中から「ヒマな高齢者」と言われないように、今日は「高齢者は優遇されているのか?」をカキコキしますね。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「高齢者って優遇されているの?と、高齢世代と現役世代で差はあるのかな?」

☆「高齢者の所得の実態を見てみようと、インフレで世界中で不満が爆発だよ」

☆「コップを壊しちゃダメだよと、現役世代が冷遇されているんだよ」

☆「コロちゃんと世間並の生活」

1.「高齢者って優遇されているの?」

コロちゃんが、朝コーヒーを飲みながら新聞をバサバサ読んでいると、新聞の1面に大きく「高齢者優遇見直す好機」をの見出しが目に入りました。

コロちゃんは「高齢者」ですが、自分が「優遇されている」とはちっとも感じていませんので、これは「怪しからん記事だ!」と思って、内容を詳しく読んでみましたよ。

この記事では「衆院選や地地方選はSNSの活用で若年層の支持を取り込み、躍進につなげたケースが目立った」としています。

そして「ネットで情報を集め・・投票する有権者層が若者を中心に形成されつつある」とつなげていますね。

そして、コロちゃんが目を止めたのは、「高齢者向けの政策が優遇されるシルバー民主主義」を槍玉にあげているのですよ。以下ですね。

「社会保障関連の支出をGDP比でみると、高齢者向けは日本も欧州諸国に見劣りしないが、現役世代向けの支出は軒並み下回る」

うーむ、そんなに「高齢者は北欧諸国に見劣りしない」でいて、「現役世代は軒並み下回る」のかなー?
(。・_・?)ハテ?

コロちゃんは、70代の高齢者ですけど、毎月食べるのがやっとの「年金生活」ですよ。とても「北欧諸国に見劣りしない」なんて思えないけどなー?

まあコロちゃんは「北欧諸国の高齢者の皆さん」がどのくらいの年金を受給しているのかを知りませんけどね。

そして記事には、その「家族(現役世代)向け支出のGDP比」と「高齢者向けGDP比」のグラフを添付して、「これでもか!」と強調しているのですよ。

さらに、記事の最後はこう書いているんですよ。

「若者が政治に関心を高め、呼応した政治が政策実現に動く。来年はこんな好循環を生み出し、高齢者に偏りがちな政治のあり方を見直す好機としたい」

コロちゃんは、この記事を読んでムカつきましたよ。
ꐦ(≖̀ن̿≖́)ムカァ

だって「コロちゃんはちっとも優遇されていません」よ。

今だって毎月の「年金収入」では、物価上昇が3年以上も続くなかで、やっとやっと毎日の生活を保つだけで大変なんですよ。

物価高で「生活が苦しい高齢者」は、今の社会にいくらでもいますよ。

「現在の社会のあり方」を新聞がチェックするのは良いんですよ。それが「社会の木鐸、社会のオピニオンリーダ」としての「ジャーナリズム」のあり方ですからね。

しかし、この記事は「高齢者と若者の対立を煽っている」んじゃないですか。

上記したように「物価高が3年以上続いた」ことにより、「社会で不満と不安」が拡がっています。

その中で「政策を提言する」のではなく「社会対立」を煽ったら、より「不満と不安」が拡大するんじゃないでしょうか。

ちょっとコロちゃんも興奮しすぎましたので、次からこの記事への考察を真面目に書いてみますね。

なお、この新聞の「高齢者優遇見直す好機」を、お読みになりたい方は下記のリンクのクリックをお願します。

2025年を読む 変革の行方(5) 選挙結果、Z世代が左右 「高齢者優遇」見直す好機 - 日本経済新聞
今年の衆院選や地方選はSNSの活用で若年層の支持を取り込み、躍進につなげたケースが目立った。若者は政治に見向きせず、政治も若者の票はあてにしない――。2025年はこんな通説が覆されるかもしれない。投票行動に変化埼玉県草加市に住むシステムエンジニアの女性(26)は衆院選で国民民主党に一票を投じた。国政選挙で投票したのは初...

2.「高齢世代と現役世代で差はあるのかな?」

コロちゃんは、上記の「新聞記事」の内容を確認してみようと思いましたよ。下記ですね。

「社会保障関連の支出をGDP比でみると、高齢者向けは日本も欧州諸国に見劣りしないが、現役世代向けの支出は軒並み下回る」

この内容は、記事では「グラフ」が添付されています。

それを見ると確かに欧州諸国と比べると「高齢者は見劣りしない」けど「現役世代は下回っている」のですが、コロちゃんはその「元データ」を探してみましたよ。

➀「GDP比での社会保障支出は、北欧諸国と並んでいるよ」

さて、上記の「新聞記事」の「グラフ」の元データは、「国立社会保障・人口問題研究所」との記載がありました。

そこでコロちゃんは、ポチポチと見て回りましたら「国立社会保障・人口問題研究所の社会保障統計」と言うのが見つかりましたよ。下に書き出しますね。

◎「GDP比社会支出:高齢世代:2020年」

➀「フランス  : 13%」

➁「ドイツ   :9.24%」
③「スウェーデン:9.09%」
④「日本    :9.05%」(➁~➃が9%台で並ぶ)

⑤「アメリカ  :6.89%」
⑥「イギリス  :5.87%」

◎「GDP比社会支出:家族(現役世代):2020年」

➀「スウェーデン:3.42%」

➁「フランス  :2.93%」
③「ドイツ   :2.76%」
④「イギリス  :2.31%」
⑤「日本    :2.00%」(➁~⑤が2%台で並ぶ)

⑥「アメリカ  :0.67%」

https://www.ipss.go.jp/ss-cost/j/fsss-R04/R04.pdf
(出典:国立社会保障人口問題研究所:2022年社会保障統計より:1月4日利用)

うーむ、コロちゃんは「GDP比」で支出が多い方から並べてみましたが、「高齢者は9%台」ですね。以下です。

「ドイツ   (9.24%)」
「スウェーデン(9.09%)」
「日本    (9.05%)」
( ̄へ ̄|||) ウーム

確かに「高齢者向けは日本も欧州諸国に見劣りしない」ですね。

しかし、「家族(現役世代)も2%台」で並んでいますね。以下です。

「フランス(2.93%)」
「ドイツ (2.76%)」
「イギリス(2.31%)」
「日本  (2.00%)」

これは「現役世代向けの支出は軒並み下回る」とまで言えるのかな?
(*´・д・)はて?

だって「高齢世代は9%台」で、「現役世代は2%台」で、欧州諸国と並んでいますよ。ただ「コンマ以下の差」がどのくらいのボリュームなのかは、ここからはわかりませんね。

ただ上記の序列を見ると、「欧米諸国と比べた日本の社会支出のGDP比」が、「高齢世代では4位で家族(現役世代)が5位」とひくいですね。

これから言えることは、「日本」はもっと「社会支出予算」を増やすべきだと主張するべきでしょうね。

全部で6ヶ国あって、「高齢世代が4位」で、「現役世代が5位」なんですから、両者ともせめてベスト3に入るぐらいまでは増やしてもいいと思いますよね。

コロちゃんは、つい先日の「2025年度予算案」が頭に浮かびましたよ。

それは「歳出総額115兆円」のうちの、「社会保障支出が38兆円(33%)」だったことですね。今の日本では「社会保障支出」が総予算の1/3を超えています。

しかし、今後はこの「社会保障支出」を更に増やすべきだと、コロちゃんは思いましたよ。

➁「社会保障支出内の割合では、高齢世代と現役世代に大きな差があるよ」

この「国立社会保障・人口問題研究所」の「社会保障統計」には、諸国の「社会保障費内の配分割合」も載っていました。

これで「社会保障費予算内」の配分が「高齢者と家族(現役世代)」で、どのようになされているのかを見てみましょう。

◎「政策分野別社会⽀出の国際⽐較(構成割合):2020年」

●「高齢世代」

➀「フランス   :38.2%」
➁「日本     :35.8%」
③「スウェーデン:35.7%」
④「ドイツ    :32.5%」
⑤「イギリス  :26.1%」
⑥「アメリカ   :23.2%」

〇「現役世代(支出項目は家族)」

➀「スウェーデン:13.4%」
➁「イギリス  :10.3%」
③「ドイツ     :9.7%」
④「フランス    :8.4%」
⑤「日本      :7.9%」
⑥「アメリカ    :2.2%」

https://www.ipss.go.jp/ss-cost/j/fsss-R04/R04.pdf
(出典:国立社会保障人口問題研究所:2022年社会保障統計より:1月4日利用)

うーむ、これを見ると「高齢世代は2位」ですが「現役世代は5位」に転落してますね。
( ̄へ ̄|||) ウーム

「現役世代➄7.9%」とは、ブービー賞ですよね。

これは「高齢世代が優遇されている」というよりも、「現役世代が冷遇されている」んじゃないですか?

「高齢世代➁35.8%」は、確かに2位ではありますが、欧州諸国と並んだだけですからね。

コロちゃんは、上記の「GDP比」と「社会保障費割合」とは、比較のボリュームが違いますから、こちらの比較では、高齢世代と現役世代の差がよりハッキリ出たのかと思われますね。

分かりやすく言うと、こちらの比較は「拡大鏡で見た」となるのでしょう。

だけど冒頭の新聞記事の見出しの「高齢者優遇見直す好機」との表現は、どう見ても「高齢世代への配分を減らし、現役世代にその分を増やす」としか読めないですよ。

コロちゃんは、ここで2点を考えましたよ。以下です。

◎「コロちゃんが考えたこと」

➀「二つのグループに格差がある場合は、高い方を下げるか、低い方を上げるか、組み合わせるかの3通りある。高齢世帯を下げた場合は大量に貧窮する高齢者が生まれる」

➁「高齢者の中には資産・所得が多い方と、逆に資産・所得が少ない方が混在している。当然資産・所得の少ない方の方が圧倒的に多い。それを一緒くたにすることは間違い」

➂「だから政策の選択肢は、現役世代への給付を増やす方向へすすむべき、あるいは資産のある高齢世代から吸い上げるべき」

いかがでしょうか、皆さんはどうお考えでしょうか?

次に「高齢者世帯」の生活の実態を、ちょっと見ておきましょう。

3.「高齢者の所得の実態を見てみよう」

コロちゃんが、上記の新聞記事の「高齢者優遇見直す好機」と言う見出しに違和感を感じた理由は、現在の高齢者の「年金所得額」を知っていたからです。

それに、コロちゃんは「年金生活者」ですから、自分の「年金額」を見ても、とても「優遇されている」とは思えなかったのですよ。

それでは、現在の「年金生活者」がどのくらいの「年金額」を受け取っているのかを見てみましょう。

まず「重複のない公的年金の実受給権者数」は、3978万人(※)いらっしゃいます。

(※令和5年厚生年金保険・国民年金事業の概況より)

現在の「日本」では、国民の1/3の大体4000万人の方々が「年金所得者」なのですよ。

その「年金」には、会社員が加入する「厚生年金」と、非正規雇用・フリーランス・自営業の方が加入する「国民年金」の2種類があります。

最初に「厚生年金」の平均受給金額を見てみましょう。

➀「厚生年金平均受給額は、毎月16.3万円」

先ほど、現在の「年金受給権者」は4000万人と書きましたが、その内の「厚生年金」の受給者数は「3622万人※」です。

公的年金受給権者の91%が「厚生年金受給権者」となっています。

(※令和5年厚生年金保険・国民年金事業の概況より)

その方たちの「平均受給額」は、下記の表をご覧下さい。内容は下に書き出します。

「厚生労働省 厚生年金保険 老齢年金受給権者状況の推移(男子)」より

https://www.mhlw.go.jp/content/001359541.pdf
出典:厚生労働省 令和5年厚生年金保険・国民年金事業の概況より(1月4日利用)

上記は、「厚生労働省」が発表した「厚生年金受給権者の状況の推移」です。上記には「60~65歳以上の男性の平均年金額の推移」が記載されています。

この「表」の中から「令和5年度」の「男子の平均年金額」と、同じページにある「女子の平均年金額」を書き出しますね。

◎「平均厚生年金額:2023年」

①「男性:65歳以上:16.9万円」
②「女性 65歳以上:11.1万円」

https://www.mhlw.go.jp/content/001359541.pdf
(出典:厚生労働省:令和5年厚生年金保険・国民年金事業の概況より:1月4日利用)

いかがでしょうか皆さん、上記の金額の「男性月16万円・女性月11万円」の年金額で「高齢者は優遇されている」と言えるでしょうか?

現在では、1人暮らしの高齢者が「855万世帯(高齢者世帯の51%※)」です。1人暮らしの高齢者を性別で分けると「男性35%※」で「女性64%※」です。

(※厚生労働省:国民生活基礎調査の概況:2023年より)

これらの「単身高齢者」が、「男性月16万円・女性月11万円」で生活しているのが実情です。

これを「高齢者は優遇されている」、と新聞の1面の記事の見出しに見た時のコロちゃんの違和感とムカつきを少しは分かって頂けるのではないでしょうか。

➁「国民年金受給額は、毎月5.8万円」

次に「非正規雇用・フリーランス・自営業」の方々が加入する「国民年金」の「平均受給金額」を見てみましょう。

まず「国民年金受給者数」は、「3626万人(2023年度)」となっています。

上記で「厚生年金」の受給者数は「3622万人(91%)」を思い出して、「あれ?」と思った方がいらっしゃるかと思われます。実はコロちゃんがそうでしたからね。

長い人生で「厚生年金のある会社に一度も務めたことがない人」は、年金受給者全体から見ると少数になるのです。

大多数の方は「国民年金+厚生年金」となっていますね。コロちゃんもの経歴にも一部「国民年金のみ加入の期間(数年間)」がありますよ。

「国民年金しかない(基礎のみ)方」は、現在で「671万人(2023年度)」いらっしゃいます。この数を見ると、少ないとはとても言えませんね。

その方たちの「平均年金受給金額」は、以下となります。

◎「平均国民年金額:5.8万円(2023年度末)※」

(※厚生労働省:令和5年厚生年金保険・国民年金事業の概況より)

「国民年金」は、「保険料・年金額」共に「定額」となっていますので、「男女の違い」はありません。

いかがでしょうか皆さん、上記の金額の「国民年金:月5.8万円」の年金額で「高齢者は優遇されている」と言えるでしょうか?

コロちゃんには、到底「高齢者が優遇されている」とは思えませんよ。現実を見るならば、むしろ「現役世代が冷遇されている」と認識すべきでしょう。

あえて「高齢世代=優遇」と「現役世代=割を食っている」とレッテルを張り、対立を煽る言説は「新聞記事」の、しかも1面に載せるべきではなかったというのがコロちゃんの考えですよ。

4.「インフレで世界中で不満が爆発だよ」

コロちゃんは新聞を読んで良いところは、居間で座ったままで「世界の出来事」を知ることが出来るということだと考えていますね。

昨年の新聞でも「世界で政権に逆風/インフレで不満が爆発」との記事を読みました。

「国際通貨基金(IMF)」によると、昨年2024年の「世界のインフレ率」は「5.8%」となり、過去2年間も6~8%で推移したとされています。

この数値は、2000年代以降では「最も高い水準」が続いていると報じられています。

日本でも2021年の9月から物価が上がり始めましたから、もう丸3年と3ヶ月になりますね。

このインフレで「国民の不満が爆発した」のは、決して日本だけではありません。

ちょっと、その世界の様子を見ておきましょう。最初は「日本」の昨年の「衆議院選挙」の結果ですね。

◎「世界で国民の不満が爆発」

➀「日本」
・昨年10月の衆院選で、与党の「自民党・公明党」が過半数を割り込み、石破政権は少数与党に転落した。

➁「アメリカ」
・昨年11月の大統領選挙でトランプ氏が勝利、同時に行なわれた「上院・下院選挙」でも、与党民主党が敗北、共和党のトリプルレッドとなった。

➂「韓国」
・昨年4月の総選挙で与党「国民の力」が敗北、大統領は12月に非常戒厳令を発したが失敗し、弾劾訴追可決となった。

➃「フランス」
・昨年7月の下院選挙でマクロン大統領の与党連合が敗北。12月にはバルニエ内閣が内閣不信任案が可決され総辞職となった。

➄「台湾」
・昨年1月の立法院選挙で、与党民進等が敗北し少数与党に転落した。

上記の「世界の様子」は、コロちゃんが「新聞報道」から拾い出したものです。

これらの「政治の激動」が世界各国で偶然連続して起こったとは、到底コロちゃんには考えられませんよ。

現在、世界中で「インフレ(物価上昇)」と「格差拡大」が同時に進み、どの国でも「中間層」が細ってきていて、「下層への転落の恐怖」がまん延しているとコロちゃんは見ていますよ。

上記での「高齢者は優遇されている」との意見も、日本の3年以上続く「インフレ」がその背景にあると思いますよ。

「日本社会」も、いつ2つに分裂しても不思議ではないのですよ。コロちゃんは、日本でもアメリカのような「国民を2分する争い」に進みかねないと懸念していますよ。

とにかく「争いのタネ」は、いたるところにあるのです。

「所得の格差」や「高齢者と若者の対立」や「持つものと持たないものの対立」などは、今後も増え続けるでしょう。

そんなギスギスした社会は、今までにコロちゃんが見てきた「過去の日本社会」にはありませんでしたよ。コロちゃんは、そんな懸念を抱いて今社会を見渡していますよ。

5.「コップを壊しちゃダメだよ」

よく「コップの中の嵐※」と言いますよね。仲間うちだけの些細なもめ事のことですね。「内輪もめ」とも言われます。

(※コップの中の嵐:W・B・バーナード作の劇の題名「Storm in a Teacup」より)

コロちゃんは、世の中で「争いごとが無くなること」はないと考えていますから、いくら争ってもいいのですよ、それが「コップの中」で納まっていれば。

しかし「コップ」が壊れてしまっては、被害は甚大です。

「社会保障制度」は、全国民が対象ですから「世代間の利害が違う」のは当然の話しで、摩擦や争いがあるのも当たり前です。

しかし、「争い」が限度を超えて「コップ」が壊れてしまっては、全国民に被害が及びます。さらに、いずれは「現在の若い世代」や「将来世代」も困ることになります。

特に「社会保障制度」は、現在の「若い世代」もいずれは「高齢世代」になるのですから、「制度」が壊れることまでは望まないでしょう。

だからコロちゃんは、冒頭の新聞記事の見出しの「高齢者優遇見直す好機」と扇動するは止めましょうといいますよ。

そして「欧州各国より現役世代への支出が少ないから増やせ」と正面から語るべきだと、コロちゃんは考えますよ。

何しろ、「現役世代」への社会支出は、欧州各国と比べると最下位なのですからね。

「新聞記事」でしたら、「世代間の分断」を助長するのではなく、「全世代が受け入れられるプラン」を提案してもらいたいものですよ。

6.「現役世代が冷遇されているんだよ」

今日のテーマは、コロちゃん自身に関係が深い「高齢者は優遇されているのか?」です。

どうやら「新聞記事」では、「若者世代と比べると高齢者は優遇されている」と言いたいのでしょうけど、コロちゃんはその考えに数字を上げて真っ向から「間違いだ」と断言しますよ。

だって「単身高齢者の1ヵ月の生活費」は、以下の通りなのですよ。

昨年2023年の「65歳以上の単身高齢者」の家計支出は、「月15.8万円※」です。

(※総務省統計局:家計調査報告 家計収支編:2023年平均結果の概要より)

上記のようにコロちゃんのような「おひとり様の高齢者」が、生きて行くためには昨年実績で「約月16万円」ほどかかるのですよ。

それを考えれば、上記で見てきた「厚生年金額:男性月16万円:女性月11万円/国民年金月6万円」の現実の、どこが「高齢者は優遇」ですか。

だからコロちゃんは、自信をもって言いますよ。

「高齢者は生きるためのギリギリの金額しか受け取っていないよ」と。

もし「高齢者が優遇されている」ように見えるとしたら、それは「現役世代が冷遇され過ぎている」からだよと。

これがコロちゃんの意見ですよ。皆さんはどうお考えでしょうか? たまには怒るのもいいと思いますよ。

7.「コロちゃんと世間並の生活」

コロちゃんが1970年代の若いころによく言われた言葉がありました。それは「世間並みの暮らし」と言う言葉です。

さほどの「贅沢は出来なくともよい」、「いい暮らしがしたいのではない」、「出世できなくとも良い」、だけどせめて「世間並の暮らし」がしたい。

何とも向上心がない、覇気がない考え方ですが、それでも「小さな幸せがあればそれで充分」としたささやかな望みでした。

この「世間並」と言う生活に、具体性はありません。ただ、周りを見渡した時にさほど引け目を感じずにすめばよいとしたものでした。

コロちゃんは、自身の生活は今でもこの「世間並の生活」で充分だと考えていますよ。

今から振り返れば、この「世間並みの暮らし」が1970年代の一時期に語られた理由は、当時の「モーレツな高度成長」への反動だったのかも知れません。

1960~70年代の「高度成長」と「重工業化」は、その反面で深刻な公害などももたらしましたからね。その反省の時代は確かにあったのですよ。

しかし、その後の1980年代に入ると、再び「成長とバブルの時代」が到来して、そんな過去の感傷と反省は忘れ去られてしまいました。

だけど2020年代の最近になると、今度は「SDGs(持続可能な目標)」が叫ばれています。

これは1周回って、また「世間並みの小さな幸せ」を求める時代が来たのではないかと、コロちゃんは思いましたよ。

なにしろ「高齢者の年金生活」は「男性月16万円、女性月11万円(※)で暮らす時代」です。

(※2023年:平均厚生年金受領額)

この生活費は、明らかに「世間並みの質素な暮らし」でしょう。

コロちゃんは、せめてこの「小さな世間並みの暮らし」が、誰からも「高齢者は優遇されていると非難」されることのないような社会を望みますよ。

コップの中で、「お互いに憎み合い罵声を飛ばすようなこと」は、絶対にやめましょう。コロちゃんは心から「不毛な対立」が起こらないことを願っています。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

achildinthewoodによるPixabayからの画像
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