【経済考】「高齢者」はなぜお金を貯めるのか?..

経済

おはようございます。先日のことですが、コロちゃんは「長男一家」の「たーくん(6歳)」の小学校からの帰宅を「家の留守番でお迎えする任務」をお願いされました。

「たーくん(6歳)」は、この4月に「小学校に入学」していよいよ通学し始めたのですよ。

しかし、初めから丸1日授業がある訳ではありません。最初は午前中の帰宅となりますので、「ママさんのお仕事時間」と被ってしまいます。

そこでコロちゃんの出番となったわけですね。

その「留守番日」の前日の夜に、「長男ママさん」からメール」が入りました。ピロン。

「『まもサーチ』、これはたーくんのGPSアプリです。ダウンロード出来たら教えてください」byたーくんのママさん

え、え、えっ、それなに?
エッ(゚Д゚)

「まもサーチ」って、どうやら「小学生の居所がわかるGPSアプリ」らしいですね。コロちゃんは初めて知りましたよ。

その後は、ママさんのメールで「会員登録・サブ管理者登録・IMEI番号入力(※)・合言葉入力」などを指示通り進みました。

(※IMEI:国際移動体装置識別番号)

それで、コロちゃんのスマホから「たーくん」の居場所がわかるようになりましたよ。

へー、こんなのあるんだー。いやいや時代は変わりましたよね。
( ¯ㅿ¯)へー

コロちゃんは、驚くやら関心するやら、高齢者丸出しの感想をもちましたよ。

どらどら、この「まもサーチ」って、いくらぐらい費用が掛かるのかな?
m(^._.^)m ドラドラ

➀「まもサーチ第1世代:2980円(税込)」
➁「まもサーチ2   :5980円(税込)」
③「まもサーチ3   :5280円(税込)」
④「通信料   :月額528円/年額5500円」

おー、これって高いの? 安いの?
(*´・д・)はて?

昔はこんなサービスはなかったですからね。比較できませんから、高いのか安いのかコロちゃんには判断できませんよ。

ただ「➀まもサーチ第1世代:2980円(税込)」は、楽天市場では2200円で販売していましたね。

コロちゃんは、昨日にこの「まもサーチ」でしっかり「たーくん(6歳)」の居場所を見ながら帰宅するのを待っていましたよ。

そして無事「留守番任務」を完了しましたよ。

ん、まてよ。この「まもサーチ」って、いずれコロちゃんが持つようになるのかな?
(-_-)ウーム

それはやだなー。そんな日が来ないことを祈りますけど、これだけは何とも言えませんね。
(´д`)ヤダナー

そんなコロちゃんが、今日は「高齢者はなぜお金を貯めるのか?」をカキコキしますね。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「相続について考えるよと、多くの高齢者は遺産を残している」

☆「遺産動機について考えてみるよと、コロちゃんと親ガチャ」

1.「相続について考えるよ」

コロちゃんは「70代の高齢者」ですけれど、子どもたちに相続できるほどの「財産」は持っていません。だから「相続税の心配」はまったくありませんね。

だけどコロちゃんは恥ずかしくはないですよ。だって、現在相続税を払った高齢者の数は以下の通りなのですよ。。

◎「相続税課税割合」(1万人未満切り捨て)

➀「死亡者数   :157万人」
➁「相続税申告者数:15万人」
③「相続税割合   :9.9%」

https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2024/sozoku_shinkoku/pdf/sozoku_shinkoku.pdf
(国税庁:令和5年分における相続税の申告事績の概要より)

ざっと、上記を見ると「相続税」を払った方は、死者数の10人に1人弱ですね。コロちゃんは、「一般庶民のその他大勢」ですから、その中の9人に入っていますよ。

まあ、コロちゃん自身のことはどうでも良いのですよ。

コロちゃんが興味を持っているのは「豊かさが世代を超えて引き継がれている」のではないかという事です。

「金持ちの子どもは金持ち」で「貧乏人の子どもは貧乏人」でしたら、まるで「封建制の時代」のようですからね。

「民主主義日本」では、あってはならないことだとコロちゃんは考えていますよ。

そんなわけで、コロちゃんが注目したのは「日経新聞」の「やさしい経済学の連載コラム」です。

「世代間資産移転と格差」というテーマで、➀~⑨まで連載されました。執筆者は「濵秋純也哉法政大学准教授」です。

その内容を、以下に簡単にご紹介してみますね。専門家は、現在の日本の「世代間資産較差移転」をどのような目で見つめているのですしょうか。楽しみですよ。

2.「多くの高齢者は遺産を残している」

この「濵秋准教授」の論考によると、「金融資産の7割以上を、世帯主が55歳以上の家計」が保有しているとしています。

このデータは「2024年の内閣府:経済財政白書」のものなのですが、これらの「高齢者が遺産を残すこと」は、日本だけでなく「様々な国の研究」でも報告されているというのです。

だから「高齢者に資産が溜まる」のは、世界共通の出来事のようですね。

コロちゃんは、「日本経済の低成長の原因の1つ」に「高齢者が過剰な金融資産」を退蔵して、投資や消費にまわらないことがあると考えています。

だから、この「高齢者」がどの国でも「遺産を残している」には興味を持ちましたよ。その理由を知ることは意味があります。

それは「相続税を増税する」ことには抵抗が大きいでしょうけど、「高齢者が使いきれないほど遺産を残す理由」がハッキリすれば、その理由をなくせば問題解決は容易くなりますよね。

そんなことを考えながら、コロちゃんは「濵秋准教授の論考」を読んでみましたよ。

➀「遺産動機があるのか?」

まず「濵秋准教授」は、高齢者が「資産をあまり取り崩さない理由」として、「遺産動機」と「予備的貯蓄」の存在を提示しています。

「遺産動機」は、子孫に資産を残したいとする動機のことで、これがある高齢者はない高齢者に比べ、資産の取り崩しが遅くなることが予想されます。

「予備的貯蓄」は、予想よりも長生きした場合の生活費やリスクに備えた貯蓄です。この「予備的貯蓄」を行なっていれば、しない高齢者よりも資産の取り崩しが遅くなります。

アメリカの研究結果を例にとり、高齢者に「遺産動機」があれば「資産を消費した時に得る満足感など(機会費用)」が低下することを指摘しています。

そして「資産を消費した時に得る満足感など(機会費用)」が低下すれば、「予備的貯蓄」の増加が生じて「遺産の取り崩しの減少」が生じるとしていましたよ。

簡単に言えば「遺産動機」の存在が重要であるというのですよね。

うーむ、コロちゃんはそもそも「遺産を残そう」なんて大それたことは考えたことがないですよね。
( ̄へ ̄|||) ウーム

だから「遺産動機」なんかは、よほどの「お金持ち」しかないのかと思っていましたが、世の中ではそうではなかったようですよ。

「子孫に美田を残さず※」は、今では通用しないのでしょうか?

(※西郷隆盛の漢詩:偶成より:子どもをだめにするから財産は残さないほうがよい)

➁「親はどんな子を選んで資産を残すのか?」

次に「子の間で遺産がどのように分割されたのか?」の筆者の調査結果を見てみますね。

◎「子の間で遺産がどのように分割されたのか?」

➀「親の老後の面倒を見た子の相続割合が高い」
➁「経済力の低い子に多く分配することを示唆する結果は得られなかった」

うーむ、コロちゃんは「➀親の老後の面倒を見た子の相続割合が高い」は、予想通りだと思いましたよ。
( ̄へ ̄|||) ウーム

だけど「➁経済力の低い子に多く分配する」のがないなんて、ちょっと冷たいように感じましたけれど、これは「崖から突き落とす親心※」なのかな?
ʅ(。◔‸◔。)ʃ…ハテ?

(※獅子は我が子を千尋の谷に落とす:我が子に試練を与えて成長させること)

はて、まさかとしかコロちゃんには思えませんけど、これが冷静に観察した事実なのでしょうね。

筆者は「遺産動機を有する中高齢者のうち、子の将来の生活水準が自分より低下すると考える人は遺産動機が強く働き、資産の取り崩しを抑制する結果が得られた」としていますね。

コロちゃんには「遺産動機」と聞いても、自身にカケラもないものですから、なかなか理解しにくいところがあるのですが、筆者は以下のように強調していますよ。

「高齢者の資産取り崩しの意思決定では、遺産動機が重要な役割を果たしている」

うーむ、もう少しこの「遺産動機」の内容を見てみましょう。
( ̄へ ̄|||) ウーム

③「へー、相続や贈与が格差を拡大していないって?」

次は「社会全体の格差」の「裕福な世帯」と「それ以外の世帯」の格差が、相続を通して「資産格差」は拡大しているのでしょうか。

「濵秋准教授」は、そのような結果は得られなかったとしています。

「親からの相続や贈与以外に自力で蓄積した資産額(NWX)」が大きい回答者ほど、「相続や贈与の受取額(WT)」が少なくなったとしています。

しかも「准教授」は、これを「日本を含む多くの国で見られている頑健な結果です」と強調しているのですよね。

だけど、これには直ぐに「反論」が頭に浮かびますよね。それは「裕福な世帯」ほど「子どもが高学歴」になりますよね。

もちろん、コロちゃんごときが思いつく反論などを「濵秋准教授」が気付かないわけがありません。

「准教授」は、「アンケート回答者」の学歴別に対処して分析したところ、確かに「自力資産額(NWX)」が大きいほど「相続額(WT)」が大きいという結果だったそうです。

しかし「自力資産額(NWX)」に1億円の差があっても、「相続額(WT)」の差は350万円程度だったと、「相続」が格差を顕著に拡大するとは言えないとしていますね。

へー、そうなの? ちょっと意外だなー。
( ¯ㅿ¯)へー

だけど、上記の理由として、ちょっとおもしろい事も書いていますよ。以下ですよ。

上記の「相続が格差を顕著に拡大するとは言えない理由」として、以下の理由をあげているのですよ。

「高額のWT(相続財産)受け取りを予想する子は、労働供給減や消費増を通じてNWX(自力資産)を減らす可能性があります」

うぷぷ、これって「金持ちの子ども」は、いずれ親の財産を貰えるから、「働くのをやめて遊びまくる」ってことだよね。
( ◍´罒`◍)ウププ

うんうん、ありそー! 絶対ダメ人間になるよ(※)。
(*。_。)⁾⁾ゥンゥン

(※コロちゃんの偏見です)

だから「子孫に美田を残さず※」って言ってるじゃないの。

(※西郷隆盛の漢詩:偶成より:子どもをだめにするから財産は残さないほうがよい)

なお「准教授」は、まとめとして以下のように書いています。

「相続後に財・サービスの消費は増えませんが、余暇消費は増加(労働供給は減少)・・しかし、この余暇消費増加は相続後4年程で終わり・・・相続人は相続した資産をほとんど取り崩さない」

「相続を受けた者とそれ以外の者の資産格差と所得格差が相続で拡大する可能性があります」

なるほど、「財産を相続」しても遊び暮らすのは4年程度なんですね。そりゃ、毎日遊んでいれば飽きるわな。

はて、最初は「相続が格差を顕著に拡大するとは言えない」って書いていて、次は「相続で拡大する可能性」と書いていますね。一体どっちなんでしょうね。

この理由としては、「富裕層が調査から漏れやすい」ことを指摘していますね。簡単に言えば「お金持ちの親子」は「資産調査」を嫌がるのですよ。

④「課税逃れに走る富裕層と相続税への社会の理解」

怪しからんですよね。普通の「会社員」は100%所得が把握されて税金をキチンと納めているのに、「富裕層」ほど「課税逃れに走っている」と、この「論考」では書いていますよ。

だけどコロちゃんも疲れてきましたから、何点かご紹介するだけにとどめましょうね。下記ですよ。

➀「税負担が極めて軽い国(タックスヘイブン)を利用した脱税:5.9兆円(2008年)」

➁「日本は相続税と贈与税の税収の割合が最も高い国の1つ(OECD報告書)」

上記のように、どうやら「日本」は世界でも「相続税」が高い国のようですね。だからと言って「脱税」は怪しからんですよ。そんな輩はみんな即「刑務所」へ入って頂きましょう。

著者は最後に「社会の相続税の理解が不十分」と書いて締めていますね。

この理由として「2015年に日本で施行された相続税の基礎控除の引き下げの評価のアンケート結果が、『良い政策』との回答が15%にとどまった」ことをあげています。

この「相続税の基礎控除の引き下げ」とは、それまでの「基礎控除1人5000万円」が「1人3000万円」に引き下げられたことを指しますね。

この「基礎控除5000万円」とは、例えば「1億円の相続財産」があった場合に、2人が相続する時は「2人×5000万=1億円」までは課税対象とならない計算となります。

それが「基礎控除3000万円」と変わると、「2人×3000万円=6000万円」となり、残りの4000万円が課税対象となってきます。

だから「基礎控除の引き下げ」とは「相続税増税」なのですよ。

その「相続税増税政策」に対して、「良い政策」としたのが世の中の15%しかいなかったわけですが、そもそも「相続税対象者」は死亡者の10%未満なのですよ。

ということは、「相続税を徴収されない人々」の大多数が「相続税増税」に拒否反応を示したとなります。

この点を、「准教授」は「論考の最後」に以下を書いていますよ。

「税制を通じた公平な社会の実現を望むなら、一人一人が制度への理解を深め、政策を選択することが重要です」

まあ、そうは言ってもね。

みんな生活で忙しいんだから、こんな「相続税」なんてあんまり関係がない政策を詳しく知る暇なんかないよと、罰当たりな事を考えたコロちゃんでしたよ。
(˘^˘,,)フンフン

なお「日経新聞」に連載された上記の「濵秋純也哉法政大学准教授」の「やさしい経済学の連載コラム/世代間資産移転と格差」を読んでみたい方は、以下のリンクのクリックをお願いします。

➀~⑨まで沢山ありますから、気になる題名だけでもお読みになることをお勧めしますよ。

世代間資産移転と格差(1) 従来仮説で説明できない現象 - 日本経済新聞
少子高齢化の進む日本では、家計の資産保有における高齢者の存在感が高まっています。2024年度の内閣府「年次経済財政報告」(経済財政白書)によれば、金融資産全体の7割以上を、世帯主が55歳以上の家計が保有しています。このことはしばしば、高齢層への資産の偏在(世代間の資産格差)として問題視されます。しかし、若年期に蓄積した...
世代間資産移転と格差(2) 遺産動機と予備的貯蓄 - 日本経済新聞
高齢者が資産をあまり取り崩さない理由として主に挙げられるのは、遺産動機と予備的貯蓄の存在です。遺産動機は、人々が子孫に遺産や生前贈与という形で資産移転を行う動機のことです。遺産を残したい高齢者は、資産を全て取り崩そうとはしないため、遺産動機のない高齢者と比べ、取り崩しが遅くなることが予想されます。予備的貯蓄は、予想より...
世代間資産移転と格差(3) 親が遺産を残そうとする理由 - 日本経済新聞
前回、世代間資産移転の格差への影響を考えるうえで遺産をのこす理由(遺産動機)が重要であることを指摘しました。遺産動機には、老後の面倒をみてくれた子に遺産を残す交換動機、経済力の低い子に遺産を残す利他的動機などが考えられます。利他的動機は、兄弟姉妹間の資産格差の縮小に寄与します。しかし、人々がどのような遺産動機を持つか正...
世代間資産移転と格差(4) 相続や贈与が与える影響 - 日本経済新聞
前回、遺産相続が兄弟姉妹間あるいは親子間の格差に与える影響について説明しました。一方、社会全体の格差を考えるなら、裕福な世帯とそれ以外の世帯の相続額の格差が重要です。相続を通して世帯間の資産格差が拡大する可能性があるからです。しかし、過去の研究では必ずしもそのような結果は得られていません。アンケート調査に基づく分析では...
世代間資産移転と格差(5) 相続前後の行動の変化 - 日本経済新聞
前回、自力で蓄積した資産額(NWX)と相続や贈与の受取額(WT)の間に負の相関が見られる2つの理由を説明しましたが、他の理由も考えられます。高額のWT受け取りを予想する子は、労働供給減や消費増を通じてNWXを減らす可能性があります。すると、WTの予想額が大きいほどNWXが小さいという負の相関が生じます。労働供給の減少は...
世代間資産移転と格差(6) 格差を固定化する可能性 - 日本経済新聞
相続が格差に与える影響を評価する際には、相続前後の人々の行動変化を考慮することが重要です。また、富裕層がアンケート調査から漏れやすいという問題もあります。北欧で利活用が進む行政データを用いた研究では、この2点に対処した分析が行われています。行政データを用いる利点は、母集団から一部(標本)を抽出するアンケート調査とは異な...
世代間資産移転と格差(7) 課税逃れに走る富裕層 - 日本経済新聞
前回、世代間資産移転が資産格差を固定化する可能性を指摘しました。それを防ぐには、世代間資産移転に課税し再分配を行う必要があります。特に、富裕層に対する適切な課税が重要です。しかし、実現は容易ではありません。富裕層の資産移転に重い税を課そうとすれば、富裕層は回避するための行動をとります。例えば、子により多くの財・サービス...
世代間資産移転と格差(8) 欠かせない国際的な協力 - 日本経済新聞
富裕層の課税逃れを防ぐには、国際的な協力が欠かせません。これまでにも、国をまたぐ資産の移動を捕捉するため、様々な取り組みが行われてきました。その中で特筆すべきものは、共通報告基準(CRS)に基づく非居住者の金融資産情報の自動交換です。例えば、日本の居住者が他国の金融機関に資産を保有する場合、この国にとって当該日本居住者...
世代間資産移転と格差(9) 納税者の理解と支持が重要 - 日本経済新聞
世代間資産移転への課税では、移転時期の選択に中立的な制度に改める動きが数年前にありました。今後は、再分配機能確保の観点からも、議論を深めていく必要があります。前回説明したように、国際的な情報交換制度があっても、国をまたぐ資産移動の捕捉は容易ではありません。相続や贈与への課税を廃止した国も少なくありませんが、資産捕捉の難...

3.「遺産動機について考えてみるよ」

コロちゃんは、上記の論考を読んで「立場が違うと世界が変わる」と感じましたよ。

「濵秋准教授」の論考の骨子は、「高齢者が資産をあまり取り崩さない理由」として、「遺産動機※」と「予備的貯蓄※」を提示しています。

(※遺産動機:子孫に資産を残したいとする動機)
(※予備的貯蓄:予想よりも長生きした場合の生活費やリスクに備えた貯蓄)

だけどコロちゃんにはその「遺産動機」がありません。子どもに積極的に遺産を残そうなどと大それたことは考えたこともないですよ。

そして「予備的貯蓄」も「最低限の確保」にとどめています。

だから「論考」にある下記の方程式とは縁がありませんね。

◎「論考にあるお金を貯める高齢者の方程式」

➀「遺産動機がある」⇒
➁「機会費用※が低下する」⇒
③「予備的貯蓄の増加が生じる」⇒
④「遺産として貯め込む」

(※機会費用:お金を使った時の満足感)

コロちゃんは、今回「濵秋准教授」の論考を読んで、初めてお金に余裕がある「富裕層の価値観」を知った気持ちですよ。

なるほど、あらためて「論理的」に考えてみれば、子どもにお金を残してやりたいと強く望む方は、遊んで楽しむよりも、蓄財を優先するでしょうね。

そして、その「増える資産額」が満足感の対象となるのでしょうね。そうなったら、いよいよ金融資産を取り崩すことはしないで貯めるようになるのでしょう。

コロちゃんは理解は出来ましたけれど、共感は全くありませんね。

それに、そのような「高齢者世帯」は全体の一部にとどまるのではないでしょうか。下記ですよ。

◎「高齢者世帯の金融資産分布」(小数点以下切り捨て)

➀「貯蓄がない:11%」

➁「貯蓄がある:80%」
・「100万円未満      :6%」
・「100~400万円未満  :15%」
・「400~700万円未満  :10%」
・「700~1000万円未満  :6%」
・「1000~2000万円未満:14%」
・「2000万円以上     :22%」(ボリュームゾーン)

③「高齢者世帯平均:1600万円」(100万円未満切り捨て)

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/14.pdf
(出典:厚生労働省:2022年 国民生活基礎調査の概況より:4月12日利用)

上記は、「厚生労働省」の発表した「各種世帯の貯蓄額階級別・借入金額階級別世帯数の構成割合」のデータです。

この上記の「高齢者世帯」の中で、「濵秋准教授」の指摘した「遺産動機のある高齢者世帯」はどれでしょうか。

コロちゃんは「貯蓄がある:2000万円以上:22%」の世帯だけだと思いますよ。

現在「高齢者世帯(65歳以上世帯)」は2747万世帯(※)ですから、その22%というと約604万世帯となりますね。

(※内閣府:令和6年版高齢者会白書より)

約2割の「高齢世帯」ですから、決して多数派ではありません。しかし、考えようによってはこの方たちが「お金を溜め込んで使わない」から「日本経済が成長しない」のですからね。

「経済の好循環」のためにも、この「2割の高齢者に片寄って貯め込まれている金融資産」を消費に回していただきたいのですが、溜め込む理由が「遺産動機」では難しいと思いましたよ。

この根強い「2割の高齢者の遺産動機」を何とか変える方法はないのか、是非「濵秋准教授」には知恵を絞っていただきたいと、コロちゃんは思いましたよ。

4.「コロちゃんと親ガチャ」

コロちゃんは「親ガチャ」という言葉がキライなんですよ。

この「親ガチャ」という言葉が、ネット上で流行し始めたのは2015年頃と言われています。今から10年程前になりますね。

当時は今と違って「愚痴を言う感覚の自虐的なスラングだった」とされています。

それが「格差」を意味するようになったのは2021年とされています。

4年前ですから、まだ最近ですよね。「親ガチャ」という言葉は、2021年のユーキャン新語・流行語大賞のトップテンに入っています。

この言葉には、若者の生き方がまるで「親の資産」によって変わるような響きが含まれていますね。だけどこの言葉は、「格差社会」が誰の目にも明らかになったことの反映なのでしょうね。

コロちゃんは、若い時から「自分の進む道」は自らが切り開いてきましたから、人のせいにするのは大キライなのですよ。

コロちゃんは「2006年に当時の小泉総理」が国会で以下の様に発言したことを思い出しましたよ。

「格差が出るのは別に悪いこととは思っていない」

「いままでは悪平等との批判が多かった。企業も国も地域も個人も『自助と自律』が大事な精神だ」

いやいや、「小泉元総理」は度胸がありましたよね。今だったら「即炎上」でしょうね。20年前には、まだ「格差社会」は多くの方の目には見えていなかったのですよ。

だからこんな「国会発言」にも大きな批判は出ませんでした。

それが今では「親ガチャ」ですからね。コロちゃんは「社会的には格差はあってならない」と考えていますけれど、その「格差」を親のせいにするのは見苦しいと思っていますよ。

コロちゃんが「東京」に上京してきたのは1970年代の初頭でした。誰ひとり知り合いも頼る人もいない中で、自分の力だけで生き抜いていきましたね。

最初のアパートは、東京都板橋区の「3畳一間のアパート」です。破格に安かったのです。その部屋に住み、昼間は仕事で働いて、夜は近くの銭湯に通ってから寝ましたよ。

コロちゃんの自立した生活は、そこから始まりましたね。当時の唯一の贅沢は、近くの「ラーメン店」で「ラーメン+餃子+ライス」を食べることでした。

まだ若いコロちゃんは「食欲も旺盛」だったのですよ。これが「唯一の贅沢」ですよ。いくら1970年代と言えども「貧しい生活」そのものでしたよ。

それでも当時のコロちゃんは、夢も希望もいっぱい抱いていましたよ。

それから、もう50年が経っています。よくぞここまで生き抜いたと思いますよ。コロちゃんは「自立」という言葉が好きです。自分で力を尽くして生き抜くことこそ、自分の人生じゃないですか。

「親ガチャ」などに頼ったら、自分が自立出来ないじゃないですか。コロちゃんは、そのように考えてこの50年を生きてきましたよ。

あまり偉そうに言うのはコロちゃんの趣味じゃありませんけど、多くの若い方にはご自分の力で充実した人生を歩んでいただきたいと思っていますよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

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