おはようございます。今朝は、曇り空ながら時々太陽がちらほら顔をみせるお天気でした。
よーし、今日は洗濯物が外に干せますね。室内干しは、すっきり乾かないのでコロちゃんは、やっぱり外干しができる晴れが好きです。
今日は、もう6月の半ばになりましたので、今年の「物価上昇」についてポチポチします。
1.「物価上昇」しています
いよいよ今年も6月の半ばとなり、一年の半分を過ぎようとしています。コロちゃんがスーパーに行くと、だいぶ値上げされた商品が増えてきているように思えます。
ニュースを聞くと、まだまだ値上げする商品が目白押しだとする報道も目につきますね。この物価上昇の流れはいつまで続くのでしょうか。
今日は、その「物価上昇」の様子を俯瞰してみます。
①昨年2022年の一年間の物価上昇
物価上昇率を見る場合にいくつかの指標があります。
まずは全体を表す「総合指数」、値動きが激しい生鮮食品を除いた「コアCPI」、食料(酒類を除く)とエネルギーを除いて算出した「コアコアCPI」の三つの指標があります。
広範な品目を扱う「総合指数」は、天候や市況により大きく上下することがあるために、インフレやデフレの傾向が見えやすい「コアCPI」や「コアコアCPI」を使う時もあります。
諸外国でよく使われているのは「コアコアCPI」になります。
下記の引用をご覧ください。
「総務省 統計局 消費者物価指数」より
https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/nen/index-z.html
出典:総務省 統計局 2020年基準 消費者物価指数 全国 2022年(令和4年)平均 より
上記で見るように、総務省の発表は、三種類の「物価上昇率」を一緒に発表しています。
昨年2022年の消費者物価指数は、広範な品目を扱っている「総合指数」で、2.5%の上昇です。昨年は一年間に、これだけの物価上昇があったのです。
②2023年1月~4月の物価上昇率
その昨年の「物価上昇」の流れは、今年に入って治まってはいません。「物価上昇率」は高いまま推移しています。
下記のグラフをご覧ください。
「総務省統計局 消費者物価指数」より
https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
出典:総務省統計局 報道資料(令和5年5月19日付け)2020年基準 消費者物価指数 全 国 2023年(令和5年)4月分より(6月13日利用)
上記のグラフと同じページには、1~4月の数字の表も載っています。
物価上昇率の前年同月比の「総合指数」は、以下のとおりです。
1月 4.3%
2月 3.3%
3月 3.2%
4月 3.5%
今年に入ってからも、以前として物価上昇の動きは大きいです。
当然にして、コロちゃんなどの「年金生活者」は、生活防衛に向かわざるを得ません。
2.コロちゃんは「年金生活者」です
何度も繰り返すように、コロちゃんは「年金生活者」です。お仕事はしていませんので、「所得」は「年金」のみです。
コロちゃんと同じ「単身高齢者世帯」の年金収入の「平均」とボリュームゾーンである「中央値」を見てみましょう。
「国民年金」の場合の「平均」は5.5万円です。
男女別に見ますと、男性の「平均」は5.9万円、女性は5.3万円です。そして、ボリュームゾーンは「6万円台」になります。
「厚生年金」の場合は、上積みがありますので国民年金より金額は多くなります。全体の「平均」が14.6万円です。
男女別にみますと、男性の「平均」が16.7万円で、女性は10.3万円になります。
そして、厚生年金のボリュームゾーンは、男性では10~15万円、女性では5~10万円になっています。
コロちゃんの年金は「厚生年金」ですので、上記の平均値に近い金額を支給されています。決して豊かではない「清貧」な生活ならば、過ごせる程度の金額です。
しかし、決してゆとりがある生活ではありませんので、物価が上昇するとすぐに困窮してしまいます。
3.「単身高齢者世帯」の困窮度
それでは、世の中の「単身高齢者」の困窮度はどのくらいあるのでしょうか。
下記のグラフをご覧ください。
「内閣府 高齢者の経済状況」より
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/gaiyou/pdf/1s2s_02.pdf
出典:内閣府 高齢者の経済状況 より(6月13日利用)
上記のグラフを見てもわかるように、コロちゃんと同じ65~69歳の高齢者の「心配ない」は左側のピンクと青の61.5%で、「心配である」は右側の赤と緑の37.7%です。
ねっ、結構大変でしょう? コロちゃんと同世代の方々で、ゆとりがある方々と、生活に心配であるという方の割合は、だいたい6割と4割弱の比率になります。
この4割弱の方々が、「物価上昇」が生活を直撃している方々となります。
4.「単身高齢者世帯」の家計調査
それでは、コロちゃんの属する「65歳以上の単身無職世帯」の、昨年2022年の「家計収支」を見てみましょう。
下記のグラフをご覧ください。
「総務省 統計局 家計調査報告」より
https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2022.pdf
出典:総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要より(6月15日利用)
上記のグラフを見てもわかりますが、「65歳以上の単身無職世帯」(コロちゃんと同じ)では、なんと毎月2万円余りの赤字となっているのです。
今上記で「単身高齢者」の「困窮度」の調査で「心配である」が4割弱いる実態を見てきました。
その数値は、この「毎月2万円の赤字」と整合的だと思いませんか。
「単身高齢者」の生活に、「物価上昇」は家計を直撃しています。
5.「年金改定」があったよね
今年の2023年1月に、厚生労働者が同日、令和5年度(2023年度)の年金額改定について公表しました。
67歳以下の方は、6月分から2.2%の引き上げ、68歳以上の方は、6月分から1.9%の引き上げとなりました。
この「年金改定」は、言ってみれば「年金受給者の賃上げ」みたいなものです。(場合によってはマイナス改定もあり得ますけど)
「年金改定」は、前年の数字で決まりますから、物価上昇の後追いとなります。
今回の6月分からの改定は、昨年の物価上昇に対しての改定となります。
その仕組みの図解は以下の通りです。
https://www.mhlw.go.jp/content/12502000/001040881.pdf
出典:厚生労働省 令和5年度の年金金額改定について より(6月13日利用)
上記で見ました通り、昨年2022年の物価上昇率は「総合指数」で2.5%の上昇でした。
それに対しコロちゃんたちの年金引き上げ額は、1.9%の引き上げにとどまりました。
実質で0.6%の引き下げとなっています。「マクロ経済スライド」という、ややこしい仕組みでマイナス0.6%が引かれているからですね。
こうなると、年金生活者は「生活防衛」に動かざるを得ません。
下記のグラフをご覧ください。
「厚生労働省 令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」より
「重複のない公的年金の実受給権者数は、令和3年度末現在で 4,023 万人であり、前
https://www.mhlw.go.jp/content/001027360.pdf
年度末に比べて 28 万人(0.7%)減少している」
出典:厚生労働省 年金局 令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況 令和4年12月より(6月1日利用)
上記のグラフで分かるように、重複のない公的年金受給者数は、4023万人もいらっしゃいます。その中の少なくない人数が「生活防衛」に動かざるを得ないのです。
6.「物価上昇」を止めて欲しい
日本社会での「物価の番人」は「日本銀行」です。その「日銀」は、この物価上昇率をどのように見ているのでしょうか。
「日銀」の見通しによると、消費者物価(除く生鮮食品・エネルギー)は、2023年度に2%台半ばとなったあと、2024年度と 2025 年度は1%台後半となっています。
「日銀」は、今後物価上昇率が低下すると判断して、まだまだ金融緩和を続けるようです。このまま続ければ、コロちゃんのような「年金生活者」の生活は苦しいまま続くこととなります 。
「金融緩和」は、物価を上昇させようとする政策です。そして、金利を人為的に下げる政策です。
大きな借金を抱えた日本国の政府は、借金の利子が上がる「金融引き締め」を嫌います。
借金を抱える政府は「金融緩和」の方が都合が良いんです。
その圧力で、日銀がちょうど良いタイミングでの「金融緩和からの転換」ができなかったら、コロちゃんたち「年金生活者」の苦しい生活が続くこととなるのです。
現在の「日銀」の動向をみると、「金融緩和」はまだまだ続きそうです。そろそろ、「日銀」も「生活弱者」のことを考えても良い時期なのではないでしょうか。
コロちゃんたち「年金生活者」にとっては、「物価上昇」は即「生活苦」に繋がります。どうか「物価上昇」を止める政策をお願いしたいと思います。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。
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