【経済考】「年金」の賃上げは2.7%だって

経済

お早うございます。今朝のコロちゃんはちょっと眠いです。なぜかと言うと、昨夜遅くまで「七五三のブログ記事」をカキコキしていたのです。

なぜ、そんな遅くまで「七五三のブログ記事」の作成に時間がかかったのかと言うと、そりゃそうですよ。だって日中は「七五三」に行っていて、帰ってから記事を書いたんですからね。

そうしないと、翌日のブログの更新に穴が開いてしまう瀬戸際だったのですよ。

やっぱり「隔週の土曜日と日曜日はそれぞれ2話投稿」は、ちょっと無理がありますね。この2日に4話も投稿していると、原稿ストックが無くなっちゃいますよー。

もし「編集長&株主様」が、この文章を読んでいたら、もう少し「編集方針」を緩めて欲しいとコロちゃんは願っていますからね。
(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾お願いします*•.¸¸♡

今日は「年金の賃上げは2.7%だって」をカキコキしますね。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「6月15日は年金支給日ですと、年金受給者は4000万人で国民の3人に1人」

☆「誰か物価に負けない年金をと言ってくれないかなと、今年の年金の賃上げ(改定額)は+2.7%」

☆「年金改定額はどうやって決めるのかと、マクロ経済スライドとは?」

☆「マクロ経済スライドの3つのパターンと、みんなは年金をどのくらい受給しているのかな?」

☆「経済の好循環に年金生活者は入っているのかと、消費支出は水面下から顔をだしたけど(+0.5%)」

☆「コロちゃんの人間にやさしい生き方と、社会の平等性が失われてきているんじゃないの」

1.「6月15日は年金支給日です」

皆さん、6月15日って何の日かご存じですか。

えっ、「日露戦争が起こった日ですか?」、それは確か1904年のことですね。だけど、そんな「歴史的事件」じゃなくて、もっと身近な出来事があるでしょう?

うーん「スタジオジブリ設立(1985年)」ですか。確かに「日露戦争」よりは身近かも知れませんが、それはコロちゃんには関係がないですよね。

それでは「6月15日」とは何の日でしょうか? 今から発表しますよ。
ヾ(@⌒▽⌒@)ノパンパカパーン!

じ・つ・は、6月15日は「年金支給日」なのですよ。それも「ただの年金支給日」ではありません。

「高齢者の年金」は「偶数月の15日」に支給されます。そして「6月15日の年金支給日」には改定された新しい「支給額」になるのです。

これを簡単に言うと「今年の年金の賃上げ(改定額)」が「6月15日支給分」から始まるよということなのですよ。

2.「年金受給者は4000万人で国民の3人に1人」

皆さんは、朝に「郵便局や銀行」の前で「高齢者」が行列をつくって並んでいる光景をみたことはありませんか?

2ヶ月おきに回ってくる「偶数の月の15日」は「年金の支給日」なのです。

その「年金」を朝に受け取ってから「買い物」に行こうと、多くの高齢者の皆さんが「金融機関」に行列をつくって並んでいる光景は全国どこでも見られるようになりました。

現在の「重複のない年金受給者数は4023万人※」もいらっしゃいます。

(※厚生労働省年金局「厚生年金保険・国民年金事業の概況」より)

日本の総人口は「1億2451.1万人※」ですから、「重複のない年金受給者数」の割合は「32.3%」となります。

(※総務省統計局:人口推計:2023年6月確定値)

なんと現在では「日本国民」の3人に1人が「年金受給者」となっているのです。これじゃあ、朝の銀行や郵便局の前に「高齢者」が行列をつくるのも当たり前の風景となりますよね。

3.「誰か物価に負けない年金をと言ってくれないかな」

世の中の「賃上げ」は、多くの場合は春の3月以降に個別企業で行なわれる「春闘」で決まります。

今年2024年春闘結果は、「連合:第6回集計:5.08%:1万5236円」と発表されています。また「経団連発表:5.58%:1万9920円」とも発表がありました。

この上記の結果は、「岸田総理・経団連十倉会長」が一緒になって「5%を上回る賃上げを!」「物価に負けない賃上げを!」と働きかけた結果ですね。

しかし「年金の賃上げ」は、誰も「5%を超える年金改定を!」とか「物価に負けない年金を!」と言ったとは聞きません。

それもそのはず「年金の賃上げ(改定額)」は毎年1月に決まるのですが、この「年金の賃上げ(改定額)システム」は「総理の一言で変更されるもの」ではないのです。

今日のブログでは、以下にこの「年金の改定システム」をわかりやすく見てみましょう。

まずは、今年の「年金の賃上げ額(改定額)」から見てみましょう。

4.「今年の年金の賃上げ(改定額)は+2.7%」

それでは、今年2024年の1月に決定して先日6月15日に支給となった「新たな年金の支給額」を見てみましょう。

①「令和6年度年金額:+2.7%」

②「令和6年度:国民年金:6万8000円(月額):+1750円」
(老齢基礎年金:満額:1人分)

③「令和6年度:厚生年金:230483円(月額)+6001円」
(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)

上記の➀~③の「+部分」が、今年の年金の「改定額(賃上げ額)」ですね。

この発表は「モデル年金」ですので、「③厚生年金」は夫婦2人分となっていますから、「単身高齢者」のコロちゃんは当てはまりません。

しかし、「年金改定額」が「+2.7%」と発表されていますので、コロちゃんがピコピコと計算してみると・・・、ざっと月4000円強の増額ですね。

まあ、月4000円でも上がることはうれしいのですけど、これじゃあ「物価上昇」には追い付きません。

昔から「稼ぐに追い付く貧乏ナシ」と言われていましたけれど、これでは「物価に追いつく年金ナシ」ですね・・・わはははーぁぁぁ。
(´∀`*)アハハー(๑′-﹏-๑)シュン

だんだん笑い声が小さくなってしまいました。

5.「年金改定額はどうやって決めるのか」

上記で「年金の賃上げ(改定額)システム」は「総理の一言で変更されるもの」ではないと書きましたが、それでは「年金の賃上げ(改定額)」は、誰がどうやって決めているものなのでしょうか。

それは「年金改定ルール」というものがあるのです。

それには「過去3年分の名目賃金変動率」と「前年の物価変動率」の二つを使って、一定の計算ルールのもとに算出するようになっているのです。

ねっ、めんどくさいでしょ?

わかりやすい言葉で言うと「賃上げ率」と「物価上昇率」の二つのアイテムを計算ルールに入力すると「年金の賃上げ額(改定額)」が出て来るようになっているのですよ。

下記のイラストをご覧ください。内容は下に書き出します。

「厚生労働省 令和6年度の年金額の改定について」より

https://www.mhlw.go.jp/content/12502000/001040881.pdf
出典:厚生労働省 令令和6年度の年金額改定についてお知らせしますより(6月17日利用)

上記のイラストは「年金額の改定の仕組み」です。真ん中に「物価変動率と賃金変動率を丈比べ」との記載がありますね。

この「計算ルール」は以下のように「物価と賃金変動率」をつかうのです。

❶「過去3年分の名目賃金変動率3.1%」と「前年の物価変動率3.2%」の内、67歳以下で新たに年金を受け取る方は「賃金変動率3.1%」を用います。

❷68歳以上で、すでに年金を受け取っている方は「賃金3.1%」と「物価3.2%」とで低い方を用います。

❸そのような制度になっているので、今回は「67歳以下」と「68歳以上」の両方とも「賃金変動率3.1%」が使われることとなりました。

➍この物価と賃金の「低い方(3.1%)に合わせる」というのがポイントです。これではいつまでたっても「年金」は「物価」に追いつきません。

「年金額の決定方法」は、上記のような、なんとも面倒くさい決め方になっているのです。

そこで「年金額の決定」は、前年の「物価変動率の発表(総務省統計局)」が行なわれる1月19日以降(※)となっているのです。

(※改定された受給額の支給は6月から)

しかし、この上記の「67歳以下」と「68歳以上」の両方とも「賃金変動率3.1%」が、そのまま「年金の賃上げ(改定額)」として決定されるわけではありません。

この「年金の賃上げ(改定額)+3.1%」から、更に差し引かれる制度「マクロス経済ライドー0.4%」があるのです。

6.「マクロ経済スライドとは?」

「マクロ経済スライド」とは、「現役人口の減少率」と「平均余命の伸び」から調整率を計算して、その分を年金改定額から差し引く制度です。

下記の表をご覧ください。内容は下に書き出します。

「厚生労働省 マクロ経済スライドによる調整」より

https://www.mhlw.go.jp/content/12502000/001040881.pdf
出典:厚生労働省 令令和6年度の年金額改定についてお知らせします より(6月17日利用)

上記の表に「マクロ経済スライドによる調整」【▲0.4%】と出ていますが、その理由説明は下記の通りです。

「被保険者数の変化率(▲0.1%)」+「平均余命の伸び率を勘案した一定率(▲0.3%)」=「令和6年度のマクロ経済スライド調整率(▲0.4%)」

まったく、何度読んでもわかりにくい説明ですよね。簡単にいうと「減額の内容はこの計算でするよ」という説明なのです。

このように、今の年金制度には、支給される年金を「減額する仕組み」が入っているのです。

その結果「年金の賃上げ(改定額)」は、「物価と賃金の変動率できめた+3.1%」-「マクロ経済スライドー0.4%」=+2.7%と決まったというわけです。

これを初めて聞いて直ぐにわかる人はいるのかなー?

コロちゃんは何回も繰り返し読んでも、なかなかわかりませんでしたよ。制度が複雑すぎますよね。

7.「マクロ経済スライドの3つのパターン」

更にめんどくさいのは、上記の「マクロ経済スライド」が毎年常に発動されるわけではないことです。

今年は、上記のように「マクロ経済スライドー0.4%」が発動されていますから、面倒な方はこの項は読み飛ばしていただいても結構ですよ。

この「マクロ経済スライド」が発動されるかどうかは、以下の3つのパターンがあります。

3つのパターンで、それぞれ「年金改定率(賃上げ率)」が違ってきます。その3パターンを下記に書きますね。

◎「マクロ経済スライドの3つのパターン」

➀「賃金・物価の上昇率が大きい場合」

「マクロ経済スライド」による調整が行なわれ、年金額の上昇は調整率の分だけ抑制される。

➁「賃金・物価の上昇率が小さい場合」

「マクロ経済スライド」による調整を適用すると年金額がマイナスになってしまう場合は、年金額の改定は行われない。

③「賃金・物価が下落した場合」

賃金・物価が下落した場合は「マクロ経済スライド」による調整は行われない。年金額は賃金・物価の下落分のみ引き下げられる。

今年の2024年の場合は、上記の➀~③の内では「➀賃金・物価の上昇率が大きい場合」にあたります。その場合の「マクロ経済スライド」のイメージイラストが下記です。

下記のイラストをご覧ください。内容は下に書き出します。

「日本年金機構 マクロ経済スライド」より

https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/kyotsu/kaitei/20150401-02.html
出典:日本年金機構より(6月17日利用)

上記のイラストは「日本年金機構」が発表している「マクロ経済スライド」の「物価上昇・賃金上昇率が大きい場合」のイメージイラストです。

黒色ラインが「賃金・物価の上昇」で、本来ならばこの矢印の先の値に「年金額が賃上げ(改定額)+3.1%」されるはずなのですが、「マクロ経済スライド分-0.4%」が差し引かれてしまいます。

その結果、先日の6月15日に支給された年金受給額は「+2.7%」となったのです。

上記のグラフのように、「物価と賃金の両方が上がっている時」には、「現役人口の減少率と平均余命の伸びからの調整率」=「マクロ経済スライド」分が、年金改定率から差し引かれるのです。

コロちゃんは、何も悪いことはしていないのに、上記のイラストの青色矢印の分だけ、「調整(差し引き)」されてしまいました。

そして、このように「年金受給額の改定方法」が決まっている以上は、たとえ「岸田総理の鶴の一声」で「年金の5%以上の賃上げ」などはできないようになっていますね。

8.「みんなは年金をどのくらい受給しているのかな?」

上記のように「今年の年金受給額(賃上げ)」の内容を見てきましたが、全国民の1/3もいらっしゃる「年金受給者」の皆さんは、いくらぐらいの「年金」を受給しているのでしょうか。

コロちゃんは「こらいまれの男やもめ」ですし、「清貧ライフの年金生活」をおくっていますので、周りの「高齢者」の皆さんがどのくらいの「年金額」を受給しているのかはとても気になりますね。

下記で調べてみましょう。

➀「厚生年金平均受給額は毎月16.3万円」

「厚生年金」の受給者数は3598万人(2022年現在※)もいらっしゃいます。

(※令和4年度:厚生年金保険・国民年金事業の概況より:重複のない公的年金の実受給権数は3975万人)

その方たちの「平均受給額」は、下記の通りです。

①「男性:16.3万円」
②「女性:10.5万円」

コロちゃんと同じ「男性の厚生年金の平均受給額」を見ると「①男性16.3万円」となっています。

コロちゃんがこれを見て感じたことは、「➀男性:16.3万円」なら何とか暮らせるかと思いましたが、「②女性:10.5万円」は苦しいですね。

今後の日本は、「未婚・離別・死別」によって「単身高齢者」が激増します。それを考えると「②女性:10.5万円」の方々は大変苦しい「老後」となってしまいますよ。

これらの対策は早く進めて欲しいと、コロちゃんは思いましたね。

➁「国民年金受給額は毎月5.9万円」

「国民年金」の受給者数は3616万人(2022年現在※)です。

(※令和4年度:厚生年金保険・国民年金事業の概況より:重複のない公的年金の実受給権数は3975万人)

「国民年金」の65歳になった時に受給できる金額(基礎年金)は、40年間支払った「満額」で以下の通りです。

◎「年間79.5万円(月額6.6万円)」

そして「国民年金」の平均受給額は、以下の通りです。

①「男性 月5.9万円」
②「女性 月5.3万円」

この「国民年金」は、「自営業・非正規雇用・フリーランス」の方たちが加入する「年金」ですが、「①男性:月5.9万円」だけでは、到底生活が保てません。

当然にして「国民年金」にしか加入していなかった「自営業」の皆さんは、高齢になっても働いて老後の備えをしているかと思われますね。

コロちゃんは、これらの「高齢になっても生活が出来ない受給額しか支給されない年金」は、制度を変えるべきだと考えますよ。

9.「経済の好循環に年金生活者は入っているのか?」

上記でも書きましたが、現在の「重複のない年金受給者数は4023万人※」もいらっしゃいます。

(※厚生労働省年金局「厚生年金保険・国民年金事業の概況」より)

何度も言いますが、「日本」の全国民の1/3が「年金受給者」なのです。

その中には、高齢になっても働いている方も数多くいらっしゃいます。しかしコロちゃんのように、もう働かないで「収入が年金のみ」も数多くいらっしゃるのです。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「厚生労働省 公的年金の総所得に占める割合別世帯数」より

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/03.pdf
出典:厚生労働省 2022年国民生活基礎調査の概況より(6月17日利用)

上記のグラフは「厚生労働省」が発表している「高齢者世帯の所得の内で年金が占める割合」ごとの世帯割合です。

このグラフで一番大きな割合を占めているのは、「収入が年金のみ(年金が所得に占める割合が100%):44%」です。

上記で「重複のない年金受給者数:4023万人」でしたから、その「44%:1770万人」の方が働いていずに、所得が年金のみだと思われます。

コロちゃんもこのうちの1人になりますが、この方たちは物価が上昇する中(2023年:3.2%上昇)で年金はそれほど上がらない(2024年:+2.7%)状況になっているのです。

そこでコロちゃんは考えたのですが、この「年金受給者」の半分近くの方の所得が「年金のみ」の状況で「経済の好循環」が実現するのでしょうか。

もう何度もお目にかけている「経済の好循環」の概念の説明ですが、下記でまた見ておきましょう。

◎「経済の好循環」

①「賃金上昇で消費拡大」⇒
②「消費拡大で物価上昇」⇒
③「物価上昇で企業売り上げ増加」⇒
④「企業売り上げ増加で企業利益増加」⇒
⑤「企業利益増加で、賃金上昇」⇒

●一番上に戻り、そのループが繰り返される

この一番目の「①賃金上昇で消費拡大」が、年金生活者の場合は「年金が5%も上がった」わけではありません。

上がったのは「+2.7%」のみです。

「日本」の全人口の1/3が「年金受給者」で、その半分近くの方が「収入は年金のみ」の状況下で、「日本全体の消費が拡大する」かどうか、コロちゃんは悲観的ですよ。

なお、最後に「日本の消費支出の現状」を見ておきましょう。

10.「消費支出は水面下から顔をだしたけど(+0.5%)」

先日の6月7日に「総務省」が「家計調査報告」を発表しています。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「総務省統計局 家計調査報告」より

https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_mr.pdf
出典:総務省統計局 家計調査報告 2024年(令和6年)4月分より(6月17日利用)

上記のグラフは、「二人以上の世帯の家計調査報告(消費支出の実質増減率推移)」です。昨年2023年の3月以降は「消費支出」がマイナス圏に沈んでいることが見て取れます。

上記グラフの「黒色の実線」が「消費支出の対前年同月実質増減率」ですが、これが2024年の4月になって14か月ぶりにやっと「プラス転換」したことが報じられました。

しかし、数値を見てみますと「プラス0.5%」です。小さいのですよね。

そして、このグラフの下には「消費支出(季節調整済実質指数)の推移(二人以上の世帯)」のグラフが掲載されているのですが、こちらは「2020年を100とした場合の消費支出の実額の推移」です。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「総務省統計局 家計調査報告」より

https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_mr.pdf
出典:総務省統計局 家計調査報告 2024年(令和6年)4月分より(6月7日利用)

うーん、上記の「2020年を100とした場合の消費支出の実額の推移」は、「マイナス」ですね。

バックデータを見ると、2024年4月の数値は「98.0」だから、まだマイナスですね。

まとめると今回の発表では、「消費支出の実質増減率」は「プラス転換(+0.5%)」したけど、「消費支出の実額」はマイナスのまま(※)という微妙な数値でしたね。

(※2020年を100とした場合:2024年4月98.0)

そしてこの「消費支出の内訳」を見てみると、肝心の「食料はマイナス2.7%」と減少しています。さらに一番プラスが大きくて「消費支出を引き上げた項目」は、「教育の25.9%」です。

この「教育がプラス25.9%」と、大きく上がった理由は「私立高校などの授業料の支出」と報じられています。

コロちゃんは、もう憶えていないのですが「高校の授業料」って、4月にまとめて払うシステムでしたよね?

もし「私立高校授業料」が4月にまとめて支払うシステムならば、上記の「消費支出:教育:25.9%」は「今月のみの特殊要因」で、来月からの「消費支出」からはげ落ちることとなりますよね。

それだったら「消費支出のプラス転換」は、来月には再び「マイナスに沈む」となりそうですね。

報道では「総務省」は消費基調に関し「トレンドで言ったら上向いているとは言えない」と分析したと報じられていますね。

コロちゃんは、来月以降の「家計調査」の結果で「消費支出」がどのくらい上昇するのか、あるいは再びマイナスに沈むのかが、実に興味深いですよ。

なお、コロちゃんの予想を書いておきますと「再びマイナスに沈む」です。

コロちゃんは、今の「日本」で「所得が5%」も上がっている人は、一部の「大企業の雇用者」にとどまっていると考えてますよ。

少なくともコロちゃんの様な「所得が年金のみ」の高齢者は、+2.7%しか上がっていませんよ。

11.「コロちゃんの人間にやさしい生き方」

コロちゃんは、「こらいまれ」の「男やもめ」です。3年前に妻に先立たれて、今は高齢のワンコと一緒に生活をしています。

「収入」は、上記で読んだ通り今月から「+2.7%の賃上げ」があった「年金所得」のみで生活をしています。

この「年金額」ですが、コロちゃんは金額自体にはあまり「不満がない」のです。

それはなぜかと言うと、コロちゃんの年金額は「厚生年金受給の男性の平均額」とあまり変わらないのです。

ここで「平均額に近いと不満がない」ことにご注目ください。

コロちゃんは、「資本主義経済」というものは「個人の欲望を開放する経済体制」だと思っているのです。

「資本主義」の本来の在り方は、全ての他人を蹴落として、自分だけが大きな利益を得ることを目指す制度です。

コロちゃんは、そのような「社会制度」はキライなんですよ。

コロちゃんは、周りと楽しく付き合いながら心がホンワカする生き方の方が好きなのですよ。弱肉強食をむき出しにする「資本主義原理主義」は、コロちゃんには向きません。

コロちゃんが最近読んだ本で、心に残った言葉がありました。

それは『「経済成長(効率性)と公平性(平等性)」はトレードオフの関係にある※』という言葉です。

(※経済学は格差とどう向き合ってきたか:著者:橘木 俊詔:講談社現代新書:2024年)

この著者は「格差を専門とした労働経済学の学者さん」なのですが、なかなか興味深い本をたくさん出版されていますね。

話しを戻しますと、『「経済成長(効率性)と公平性(平等性)」はトレードオフの関係にある』わけですから、社会が経済成長するために進むと、その反面社会の平等性は損なわれます。

社会が成長するためには、多くの社会の構成員に「資本主義の理念(お金を手に入れた人がエライ)」の信奉者になってもらわなければならないのです。

しかしそれを進めれば進めるほど、社会の公平性は失われて「格差は拡大」していくでしょう。

そのまま「格差が拡大」していけば、いずれ社会の安定性は失われて、現在の「資本主義の社会構造」の足元を崩すようになるかもしれません。

だから「社会」としては、「行き過ぎた資本主義」も「行き過ぎた平等主義」の双方とも安定性が悪く、正しい社会の在り方はその中間点にあるのでしょう。

しかし個人の生き方としては「中間点」はあり得ません。ギラギラと富を求める青年と、多くのおとなしい生き方で満足する人々とに分かれると思いますよ。

そこで、コロちゃんはどちらの生き方を選ぶのかと考えてみるまでもなく、「公平性(平等性)」のある「人間にやさしい生き方」の方を望んでいますね。

だからコロちゃんは、若い時から今でいう「FIRE※」のような生き方には見向きもしませんでしたよ。

(※FIRE:経済的に自立して働かずに生きる生き方)

周りの多くの人々と、同じように働いて、同じように定年退職をして、同じように老後を生きらればコロちゃんは満足なのです。

12.「社会の平等性が失われてきているんじゃないの」

ただ最近問題となっているのは、コロちゃんみたいに普通に生きているはずの人々の中から、生活できないほどの貧窮に落ち込む方が出て来ていることですね。

これは「社会の平等性(公平性)」が損なわれてきているということですから、「行き過ぎた資本主義」から戻ることが現在の社会に求められているとコロちゃんは思っていますよ。

最近の「政治と社会のリベラル化」の動きには、このような背景があるのではないかともコロちゃんは考えているのです。

このように考えてみると、コロちゃんの「みんなと同じだったら満足」の生き方は、世の中の動きの先を進んでいるのかも知れませんね。そうだったら、コロちゃんは嬉しいですよ。

さて今日は「6月15日に支給された年金」の賃上げ額のあれこれと、「年金の賃上げの仕組み」や、「経済の好循環」などをお伝えしました。

更に最後にはコロちゃんの「人間にやさしい生き方」までを、指の趣くままに書いてみましたけれど、どれか一つでも、皆さんがお読みになって興味を示していただければ幸いですよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

manseok KimによるPixabayからの画像
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