【経済考】「経済成長」と豊かさ

経済

おはようございます。コロちゃんのリアルタイムは、現在午後3時です。先ほどワンコと散歩に出かけたのですが、なんと「冷たい雨」が降っていました。

以前の様に雪となったわけではありませんが、気温は7℃で雨がザーザー降っています。

コロちゃんは、ワンコを「ヨイショ!」と肩に持ち上げて、近くの道路の高架下でワンコの💦をさせてから、そそくさと帰ってきましたよ。

このワンコは、体重が4㌔強ありますからね。腰痛コロちゃんとしては、あまり抱き上げたくないのですが、雨が降っているとなると止むを得ません。

早く、暖かい春が来ないかなーと、空を恨めしげに仰ぐコロちゃんでしたよ。

下記に「高架下でクンクンにおいを嗅いでいるワンコ」のフォトを添付しますね。働くワンコの姿を見て、このブログをお読みの方々も、頑張ってしっかりお働きください。

(散歩はワンコのお仕事です)
(˶˚ ᗨ ˚˶) ニパッ

今日は「経済成長と豊かさ」をカキコキしますね。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「GDPがプラス転換と、消費支出は減少」

☆「実収入も減少と、三種の神器の時代」

☆「生活満足度は6割弱と、モノの豊かさは得られない時代が来た」

1.「GDPがプラス転換:10~12月」

先日の3月11日に「内閣府」は、昨年2023年10~12月期の「GDP改定値」を発表しました。

この「GDP」の値は、1年を四つに分けた「四半期」ごとに発表されますが、当該期終了の翌月末に「速報値」が発表され、その1ヵ月後に「改定値」が発表されます。

今回発表になったのは、昨年2023年10~12月期の「GDP改定値」となります。

下記に昨年2023年の「四半期ごとのGDP成長率」を書いてみますね。

◎「2023年:実質GDP成長率」

①「1~3月  :1.1%」
②「4~6月  :1.0%」
③「7~9月 :-0.8%」
➃「10~12月:-0.1%」(1次速報値)

この上記の「➃10~12月:-0.1%(1次速報値)」が、今回の「第2次速報値+0.1%」と修正されました。

「-0.1%」から「+「0.1%」と、上方修正されたわけですから、良かったのですが、その中身を見ると、なかなか興味深い内容に気が付きます。

全体をけん引して押し上げた項目は「設備投資」です。「速報値-0.1%」だったのが、「改定値+2.0%」と大きく上振れしました。

どうやら「半導体」と「自動車」関連の設備投資が、全体を押し上げた模様です。さすが「日本」の主力産業ですね。

そして「GDP」の過半を占める肝心の「個人消費」は、「速報値-0.2%」が更に低い「改定値-0.3%」と下振れしています。

「個人消費」は「GDPの約6割を占めるコンポーネントです※」から、これが上向かないと「GDP成長率全体」が上昇することは、なかなか見込めません。

(※日本銀行:調査・研究:消費活動指数より)

ですから、今回の「GDP改定値」発表の内容は、プラス転換は「喜ばしい」が、内容は「懸念がいっぱい」と言ったところかと、コロちゃんは思いましたよ。

2.「消費支出は減少し続ける」

上記で「GDP」の6割近くを占める「個人消費」が「-0.3%」と減少している数値を見ましたが、先日3月8日に「総務省」が「1月の家計調査」を発表しています。

このデータを見てみましょう。「二人以上世帯の消費支出」です。昨年2023年の10月から2024年の1月分まで見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「総務省統計局 消費支出の推移」より

https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_mr.pdf
出典:総務省統計局 家計調査報告家 2024年1月分より(3月12日利用)

上記のグラフは、2022年1月~2024年1月の「二人以上の世帯の実質消費支出額」の推移です。

グラフを見てもわかるように、2023年3月以降は低い水面下を推移しています。「消費のマイナス」は、1月で11ヵ月連続となります。

下記に4か月分だけ記載してみますね。

◎「二人以上世帯の消費支出」

❶「2023年10月:-2.5%」
❷「同11月   :-2.9%」
❸「同12月    :-2.5%」
➍「2024年1月 :-6.3%」

あらら、今年の1月になって、急にマイナス幅が拡大していますね。やはり「物価上昇」が効いているのでしょうか。

この「二人以上世帯の消費支出」のマイナスが続いている数字を見ると、消費者が必死に「生活防衛」に走っている姿が見える気がしますよ。

4.「実収入も減少している」

この「総務省」の「1月の家計調査」には、「二人以上の勤労者世帯」の「実収入の推移」も記載されています。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「総務省統計局 勤労者世帯の実収入の推移」より

https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_mr.pdf
出典:総務省統計局 家計調査報告家 2024年1月分より(3月12日利用)

上記のグラフは、2022年1月~2024年1月の「勤労者世帯の実収入」の推移です。

これは酷い! 「実収入のマイナス」は、2022年10月以降の16ヵ月連続です。なんともう1年4か月も連続で「実収入」が低下しています。これでは「消費」が伸びるわけありませんよね。

下記に4か月分だけ記載してみますね。

◎「勤労者世帯の実収入」

❶「2023年10月:-5.2%」
❷「同11月   :-4.7%」
❸「同12月    :-7.2%」
➍「2024年1月 :-2.1%」

ポジティブな要素を無理して見つけようとすると、2024年1月はマイナス2.1%と、マイナス幅が縮小していることぐらいしか、見当たりませんね。

しかし、昨年2023年の「春闘」では、連合発表で「3.58%アップ(1万560円)」、そして経団連発表で「3.99%アップ(1万3362円)」の「賃上げ」があったはずなのですけどね。

それは、いったいどこに消えたのでしょうか?

やはり、「中小零細企業(従業員割合69%)」や「非正規雇用者(2146万人)」の「賃上げ」進まないと、「成長」に寄与するには少々の賃上げでは全体が持ち上がらないのでしょうね。

それに「重複のない年金受給者3975万人※」の賃上げ(改定額)が2.7%に抑えられていますから、その影響もあるのかもしれませんね。

(※厚生労働局年金局:令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況より)

5.「三種の神器の時代」

上記で「GDP・消費支出・実収入」を見て来た理由は、「日本経済の成長」を知りたいためです。

コロちゃんは、戦後の歴史を読む中で、日本人が営々として「経済の成長」を目指してきたことを知りました。

戦後の日本は、「経済成長」をひたすら目指したのです。

最初に庶民が豊かさを実感するのは、当時「三種の神器」と言われた「電気洗濯機・電気冷蔵庫・白黒テレビ」を入手することでした。これらの製品がほぼ全世帯に普及したのは以下の通りです。

◎「三種の神器」

①「白黒テレビ:1964年:普及率90.0%」
②「電気洗濯機:1970年:普及率91.4%」
③「電気冷蔵庫:1970年:普及率89.1%」

上記の「三種の神器」の家庭内普及率が90%を超えたのは、だいたい1960年代から1970年にかけてです。

これらが家庭内に入手できた時に、日本人は「豊かさ」を実感したのです。

コロちゃんの家で一番早く入った「三種の神器」は「洗濯機」でした。多分コロちゃんが小学校低学年だった頃だと思います。1960年代前半頃ですね。

その後「白黒テレビ」が入り、しばらく後から「電気冷蔵庫」が入ってきました。それらは、コロちゃんが小学校高学年だった頃でしたね。多分1960年代後半ごろだったのでしょうね。

コロちゃんは、飛び上がって喜んでいたことを覚えていますよ。

その後は、新しい「三種の神器」が現れました。

◎「新・三種の神器」

❶「カラーテレビ:1970年:普及率90.0%」

❷「クーラー:1990年代なかば:普及率80%越え」

❸「カー(自家用車):1990年代初頭:普及率80%」(2003年86.4%がピーク)

これらの「新・三種の神器」の家庭内普及率が90%を超えてきたのが、1990年代となります。

上記のように、「日本人」は経済成長に伴い「モノ」が手に入ることにより、「豊かさ」を実感していったのです。

さて現在にお話しは戻りますが、コロちゃんが「経済成長」について、あれこれポチポチしてカキコキする理由には、戦後日本が初めて「経済成長」が出来ない時代に入っているからです。

過去の「実質GDP成長率」の推移を見てみます。下記に書きますね。

〇「実質GDP成長率推移」

①「1956~1973年度:平均9.1%」
②「1974~1990年度:平均4.2%」
③「1991~2022年度:平均0.8%」

この①は「高度成長期」ですが、いわゆる先進国への「キャッチアップ成長」でしょう。そして②が「ジャパンアズナンバー1」の時代ですね。

最後の③が「失われた30年(1991~2022年度平均0.8%)」の時代となります。

かつての「①②の時代」でしたら、「三種の神器・新三種の神器」を手に入れて、「豊かさ」を実感できましたが、「③の時代」ではもうそれは出来なくなりました。

今の時代は、もう大きな「経済成長」が出来ない、「豊かさを実感できない時代」に入っているのです。

6.「生活満足度は6割弱」

最後に、既に「経済成長」が出来ない日本で、モノの豊かさを実感できないと思われる国民の「生活満足度」を見てみましょう。

下記は「内閣府」が毎年1回行なっている「満足度・生活の質に関する調査」です。

下記のグラフをご覧ください。

「内閣府 生活満足度の推移(男女別)」より

https://www5.cao.go.jp/keizai2/wellbeing/manzoku/pdf/summary23.pdf
出典:内閣府 満足度・生活の質に関する調査報告書2023~我が国のWell-beingの動向~ より(3月13日利用)

上記のグラフは、2019~2023年の男女別の「生活満足度の推移」です。10点満点です。

上の「茶色ライン」が女性で、下の「青ライン」が男性となります。このグラフを見ると、女性の方(5.90㌽)が満足度は高く、男性(5.67㌽)が低いとなっていますね。

ただ10㌽が満点ですから、男女共に6割弱が「今の生活に満足」となりますね。2021年の女性が低い谷となっているのは「コロナ禍」の可能性もありますね。

逆にいうと、現在は4割以上の方が「今の生活に不満」と言っているわけです。

もう一つグラフを見てみましょう。

下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出します。

「内閣府 生活満足度の推移(年齢階層別)」より

https://www5.cao.go.jp/keizai2/wellbeing/manzoku/pdf/summary23.pdf
出典:内閣府 満足度・生活の質に関する調査報告書2023~我が国のWell-beingの動向~ より(3月13日利用)

上記のグラフは、2019~2023年の年齢階層別の「生活満足度の推移」です。10点満点です。

上の「灰色ライン」が「65歳以上の高齢者」で、真ん中の「青ライン」が「39歳以下の若者」です。そして、一番下の「茶色ライン」が「40~64歳の中堅」です。

このグラフを見ると、「高齢者の満足度が高い(6.65㌽)」のが見て取れます。

コロちゃんも現在に不満はあまり感じていませんから、この結果は理解できますね。

そして、一番「満足度が低い」のは、「茶色ラインの40~64歳の中堅層(5.48㌽)」です。

この調査では、「高齢者」以外は4割以上の方が「現在の生活に不満」と思っているわけです。

上記の二つの「生活満足度」の結果を、5~6割の方が満足していると見るか、それとも5割なかばしか満足していないと読み取るか、どちらが正しい読み方なのでしょうか。

コロちゃんは、1980年代の「一億総中流社会」を見てきていますので、生活に満足している方たちが減ったと思っていますよ。

7.「モノの豊かさは得られない時代が来た」

コロちゃんの「時代認識」は、今の時代は、もう大きな「経済成長」が出来ない「豊かさを実感できない時代」に入っているというものです。

今日は「GDP成長率のプラス改定・消費支出の減少・実収入の減少」を見てきましたが、この状況下では、かつてのように「モノ」を手に入れて「豊かさ」を実感することは難しいでしょう。

コロちゃんが「清貧ライフ」を唱えているのは、別にこの時代を先取りしているわけではありません。

ただ、コロちゃんが20代の若い頃に世の中に流れていた「エコロジーの思想※」が、今でも好きなだけです。

(※人間生活と自然との調和)

ですからコロちゃんは、新しいものとか値段の高いものには、あまり魅力を感じないのです。

だいたいコロちゃんの青春時代は、まだまだ「モノ」が行き渡っていませんでしたが、それでも皆さんは幸せに生きていましたよ。

コロちゃんは、もう「日本」は「モノの豊かさを感じられない時代」が来たと考えています。

コロちゃんはそれでも「清貧ライフ」や「エコの思想」で満足していますが、皆さんはいかがお考えですか?

おそらく「日本」の成長が出来ない時代はこれからも長く続くと思いますよ。お若い方は、そう考えて将来の設計をした方が間違いないと、コロちゃんは考えていますよ。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

Мария АгейкинаによるPixabayからの画像
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