おはようございます。コロちゃんの住む地方では、昨夜は「雪」となっていました。夜のワンコ散歩時にも「雪」がシンシンと降っていましたよ。
だから今朝のコロちゃんは、外にでたら「一面の銀世界」になっているかもと、ドキドキしながらワンコと玄関を出たら、既に「雨」となっていましたよ。
それでも、郵便ポストの上には「5㌢の雪」が積もっていましたね。幸いにして「道路の雪」は既に溶けていましたから、朝は気温が少し上がったみたいでしたね。
コロちゃんとワンコは、大雪になると「散歩」が出来ませんから、ホッとしましたよ。
この程度の雪なら「交通機関への影響」もさほどなさそうでしたね。
そんな一安心したコロちゃんが、今日は「あなたには賃上げがありますか?」をカキコキしますね。
0.「今日の記事のポイント」

コロちゃん
今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。
☆「賃上げの春闘の真っただ中ですよと、昨年の賃上げの全体像を見るよ」
☆「日本の企業構造が大幅賃上げを阻んでいるよと、労働組合があると賃上げが1%高いよ」
☆「賃上げはいつまで続けられるかな?と、コロちゃんと労働組合」
1.「賃上げの春闘の真っただ中ですよ」
現在は「3月」です、誰が何と言っても「3月」です。そして「3月というと春闘の時期」ですよね。
皆さんの会社では「春闘」はありますか? ない会社も多いと思いますよね。よほどの「大企業」でないと「春闘」はないのが実情だと思いますね。
しかし「大企業」ではなくとも、「賃上げ」は行なわれる会社がほとんどですよね。今日は、その「あなたの賃上げ」の全体像を見てみようと思いましたよ。
まず「春闘」では、「大企業」の労使で「賃上げ結果」が発表されますが、この「賃上げ額」はその後「全国の企業」で参考とされます。
だから「私の会社は大企業じゃないから関係がない」とはならないのですよ。
良くも悪しくも「大企業の春闘結果」は、日本全体の「賃上げの指標」となっているのが実状なのですよ。
まだ3月の初旬ですが、これからの「中旬から下旬」にかけて、順次「大企業の賃上げの回答」が出始めます。
その「金額」は、その後の「全国の企業」にも波及していきますから、実質的には全国民に影響が及ぶと考えても間違いはありません。
それはコロちゃんのような「年金生活者」も例外ではありません。
毎年1月に発表される「年金改定率」は、その「計算式」の中に「3年間の実質賃金変動率」が組み込まれています。
ということは、「実質賃金変動率が上がる(3年間平均)」ほど「年金は賃上げされる」となりますから、コロちゃんは毎年「春闘結果」には興味を持って見ているのですよ。
そこで、最初に「大企業と中小企業」の昨年の「賃上げの全体像」を見てみましょう。

2.「昨年の賃上げの全体像を見るよ」
それでは最初は、昨年2024年の「春闘結果」です。以下でしたよ。
◎「2024年:春闘結果」(連合発表)
➀「300人以上の企業」
・「定昇込み:5.19%」
・「定昇抜き:3.60%」(ベースアップ分)
➁「300人未満の企業」
・「定昇込み:4.45%」
・「定昇抜き:3.16%」(ベースアップ分)
上記は「労働組合の全国団体」の「連合」が発表した昨年「2024年春闘結果」です。ここで注目するのは「300人以上と300人未満の企業の賃上げ格差」ではありません。
「定期昇給」という「ベースアップ分」を含めた「賃上げ率」と、「含めない賃上げ率」とでは、どちらが「賃上げ」と言えるのでしょうか?
それを次にちょっと考えてみましょう。

➀「あなたの賃金は上がっても、全体の賃金は変わらないマジックだよ」
「春闘の賃上げ」は、「定期昇給」+「ベースアップ」で構成されます。この「定期昇給分」は、実は「賃上げ」ではありません。その理由は以下ですよ。
上記の例でいうと「①300人以上の企業での「定昇込み:5.19%」と「定昇抜き3.60%」の差の「1.59%」が「定期昇給分」ですよね。
だいたい「日本企業の定期昇給分は2%程度」と言われています。
この「定期昇給」は、毎年一定金額が上昇しますが、経営者にとっては「毎年高い給与の定年退職者」と「低い給与の若い新入社員」が交代しますので「賃金総額」は変わりません。
上記したように「定期昇給は一般的に2%前後」と言われています。そして「ベースアップ」こそが、「真水」の経営者の「負担増加分」なのです。
ここに「定昇のマジック」があります。
「定期昇給2%+ベアゼロ」だと、「社員は年齢が上がるごとに毎年2%の賃金上昇」を実感しますが、経営者にとって「賃金総額は変わらない」のですよ。
だから、上記した「①300人以上の企業」では「定昇込み:5.19%の賃上げ」が報道されますが、コロちゃんに言わせると、実際の賃上げは「定昇抜き3.60%」が正しいと思いますよ。

➁「物価上昇があると実質賃上げ分は消えちゃうよ」
上記で昨年2024年の「300人以上の企業」の賃上げ率は、「定昇抜き3.60%」が正しいと言ったコロちゃんですが、もう1つ指摘しますよ。
日本は2021年までの30年間も、物価が上がらない「デフレ時代」でしたから、「実質賃金」という考え方を忘れていましたが、2021年の後半以降「物価上昇」が急激に進行しました。
昨年2024年の「消費者物価指数の総合指数は前年比2.7%増」です。
これを計算に入れると、上記の「連合の実質的な春闘賃上げ率」は以下に変ります。
◎「2024年:春闘結果」(連合発表)
➀「300人以上の企業」
・「定昇抜き:3.60%」ー「物価上昇率2.7%」=「0.9%」
➁「300人未満の企業」
・「定昇抜き:3.16%」ー「物価上昇率2.7%」=「0.46%」
「実質賃上げ率」という言葉はありませんから、上記の計算式が正しいのかコロちゃんにはわかりませんが、「5%賃上げ」と言っても実態はさほど高くないのは分かるのではないでしょうか。
そして、これは「日本を代表する大企業」の数字なのですよ。
「日本」には「中小企業」や「零細企業」が沢山ありますから、上記の「賃上げ率」が全国に波及すると、より低い「賃上げ率」が広がることになっていますね。
なお「厚生労働省の毎月勤労統計調査」では「2024年の実質賃金」は以下と報じられています。
◎「2024年の実質賃金」
➀「現金給与総額 :0.3%減」
➁「決まって支給する給与額:1.2%減」
全体が増えていないのですよ。だから「現金給与総額」を増やすためには「昨年春闘の5%賃上げ」では足りないのは間違いがないと、コロちゃんは思いましたよ。

3.「日本の企業構造が大幅賃上げを阻んでいるよ」
コロちゃんは、報道で「賃金データ」が出て来るといつも注目しているのですが、「毎月勤労統計調査」による「企業規模別の所定内給与額(名目)」は以下とありましたよ。
◎「企業規模別所定内給与額:増加率(名目)」
➀「1000人以上:5.1%」
➁「100~999人:3.9%」
③「10~99人 :1.7%」
上記の「所定内給与額」の増加率は「名目」ですから、これから昨年の「物価上昇率2.7%」を引くと、それぞれ以下となります。
◎「企業規模別所定内給与額:増加率(実質)」
➀「1000人以上 :2.4%」
➁「100~999人:1.2%」
③「10~99人 :ー1.0%」
さらにここから「定期昇給の2%」を引いていいかは、コロちゃんは分かりませんね。だって「中小企業」の中には「定期昇給がない会社」も多いと言われていますからね。
しかし、これを見ると昨年2024年の「1000人以下の会社」は、平均すると「実質的には賃金が上がったどころか下がっている」となりますよ。
何しろ「昨年2024年の物価上昇率は2.7%アップ」でしたからね。

4.「労働組合があると賃上げが1%高いよ」
さて、上記で「春闘と賃上げ」の様子を見てきましたが、多くの皆さんは個人ではどうしようもない事とお考えになっているかと思われます。
だけど「賃上げ率を1%上げる方法」がありますよ。それは大変ですけれど「労働組合」をつくるか、既にあるならば「賃上げ」に動かすことですね。
下記のグラフをご覧ください。内容は下に書き出しますね。
「厚生労働省 1人平均賃金の改定率(労働組合あり・なし)」より
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/jittai/24/dl/10.pdf
出典:厚生労働省:令和6年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況より:3月5日利用
上記のグラフは、「厚生労働省」が発表した1999~2024年の「1人平均賃金改定率の推移(労働組合あり・なし)」です。下に書き出します。
◎「平均賃金改定率の推移」(労働組合のあり・なし」
➀「2018年」
・「労働組合あり:2.0%」
・「労働組合なし:2.0%」
➁「2019年」
・「労働組合あり:1.7%」
・「労働組合なし:1.7%」
③「2020年」(コロナ禍)
・「労働組合あり:1.6%」
・「労働組合なし:1.6%」
④「2021年」(岸田政権発足)
・「労働組合あり:1.6%」
・「労働組合なし:1.6%」
⑤「2022年」
・「労働組合あり:1.9%」
・「労働組合なし:2.0%」
➅「2023年」
・「労働組合あり:3.4%」
・「労働組合なし:3.1%」
⑦「2024年」(石破政権発足)
・「労働組合あり:4.5%」
・「労働組合なし:3.6%」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/jittai/24/dl/10.pdf
(出典:厚生労働省:令和6年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況より:3月5日利用)
うーむ、コロちゃんが見たところでは確かに昨年の「⑦2024年」は「労働組合あり」が「なし」を「0.9㌽」上回っているけど・・・。
( ̄へ ̄|||) ウーム
だけど、グラフを見ると「1999~⑥2023年」まではその差は「0㌽台前半」だよね。「⑤2022年」なんかは「あり1.9%、なし2.0%」って逆転しているし。
これじゃあ「毎月の組合費5000円※」を払う気になりませんよね。
(※2022年平均組合費:月5066円:連合総研:第20回労働組合費に関する調査報告書より)
これでは、今後もっと「労働組合」が頑張って賃上げを獲得しなきゃダメだよね。情けないですよ。
なお、最後に「労働組合がある企業の割合」を見ておきましょう。日本は「労働組合」が少ないと言われていますからね。
◎「労働組合の有無」(小数点以下切り捨て)
➀「5000人以上 :81%」
➁「1000~4999人:52%」
③「300~999人 :34%」
④「100~299人 :18%」
❺「全体 :24%」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/jittai/24/dl/10.pdf
(出典:厚生労働省:令和6年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況より:3月5日利用)
あー、「5000人以上の企業」って「大企業」ですよね。それでも「2割は労働組合がない」んですね。
( ¯ O¯)アー
そして「全体は24%」と1/4しか「労働組合」がありませんよ。コロちゃんは「日本の労働組合は力がない」と思いましたよ。
すくなくとも「日本経済の好循環の歯車を回す」のは、「労働組合」じゃあ無理でしょうね。
ヾノ゚д゚`)ムリムリ

5.「賃上げはいつまで続けられるかな?」
さて、上記の「大企業」を中心とした「賃上げ」がどこまで続けられるのか、どこまですそ野に広がることができるのかは分かりません。
報道によりますと「日本商工会議所」の調査では「2025年度に賃上げを予定している企業は48.5%だった」と報じられています。
ただ、これを逆にみれば半数の企業は「賃上げ」を予定していないとなりますね。
それに「賃上げ予定企業の引き上げ率は3%以上が48.3%」とも報じられていますから、明らかに「賃上げ率5%以上」とは落差があります。
コロちゃんは、「日本企業の労働組合組織率が低い」という「歴史的な経過」が現在の「毎年の賃上げ率の低さ」を招いていると思いましたよ。
コロちゃんが青年だった1970年代は、日本の社会で「労働組合の春闘のストライキ」は毎年激しく行なわれていました。
当時「国鉄」だった現在の「JR」などは、毎年「電車が止まるストライキ」を年中行事のように行なっていたことを思い出しますね。
当時は「都心にある会社」では、ストライキの前日から「会社に泊まり込む」ために、「貸布団屋」が繁盛していましたよ。
当時の日本人は、そこまでして「会社で働くこと」をしていたのですよ。
しかしコロちゃんの記憶では、その当時は「ストライキする労働組合への反感」は、そこまで強くなかったですね。
コロちゃんは、当時の「日本の社会」が「労働組合のストライキ」を許容していたように覚えていますよ。
その「社会の空気」が一変したのが、コロちゃんが見ていたところでは「1973年」に起きた「上尾駅暴動事件※」です。
(※上尾暴動事件:1973年に国鉄高崎線の上尾駅で乗客が起こした暴動事件:上尾駅で乗客1万人が騒ぎ駅長室や電車を破壊した)
これは「国電の順法闘争」と名打ったノロノロ運転への乗客が怒りが爆発して、上尾駅構内で暴動を起こした事件です。
当時の日本社会では「順法闘争をした組合」よりも、「暴動を起こした乗客」への同情と共感が強かったように思えますね。
また、その後も「1975年に公労協が行なったスト権スト」がありました。「ストライキ権」がない「公務員」が「スト権」を求めてストライキをしたのです。
「公労協」とは、当時あった「国労・全逓・全電通」などの組合の集まりですね。8日間にわたり「鉄道が止まるストライキ」となりました。
コロちゃんが当時見た感じでは「労組側の全面敗北」でしたね。しかし、当時の日本社会は今と同じく大部分の会社員は「中小零細企業」で働いています。
その方たちにとっては、「公務員がストライキ権を求めてストライキをすること」への「共感」は全く感じられなかったと思われますね。
そのような中で、1970年代後半以降、「日本社会」では「労働組合」はほとんど「影響力」をなくしていきました。
コロちゃんの見方では「社会の支持」を失ったのですよ。そして、「労働組合の組織率も組織人員」も現在まで低下し続けています。
その「哀れな労働組合」に、現在の「石破総理」と「十倉経団連会長」は一生懸命に「高い賃上げを獲得」させようと応援していますね。
だけど、コロちゃんは「今更それは無理なんじゃないの」と見ていますよ。「労働組合」が増えずに力がないのは「日本社会の反映」だと思うのですよね。
だからコロちゃんは、あと何年「高い賃上げが持続できるかな」と懐疑的な目で見ているだけですよ。

6.「コロちゃんと労働組合」
コロちゃんは、既に「リタイア」してから10年以上も経っていますが、「現役の時代」は「社員数が1200人ほどの中小企業」に勤めていました。
その「会社」には「労働組合」はありましたよ。
会社側と仲の良い「御用組合」でしたが、毎年「組合で温泉旅行」をするなど、なかなか「家族的な雰囲気」の組合でしたね。
この組合は会社側と「ユニオンショップ協定※」を結んでいましたから、コロちゃんたち社員は「全員組合に加入」していました。
(※ユニオンショップ協定:社員は労働組合に全員加入義務がある:組合から除名や脱退した時は会社も解雇となる)
この組合は「支部長」が「専従※」となっていましたが、その「給与」は会社から支給されていたのですよ。
(※お仕事は労組活動のみ:会社勤務はしない)
普通「労働組合」には、「便宜供与」と言って会社が負担を持つ場合もありますが、普通は「組合事務所の貸与」ぐらいですね。
それがコロちゃんの会社では、「組合支部長の専従給与」まで支給していたのですから、その「労使協調度合」はお分かりになるかと思われます。
「支部主催の温泉旅行」には、会社の「営業所長」も招待されており、夜の宴会の時には「支部長と所長」が正面に仲良く並んで座っていましたね。
しかしコロちゃんは、この「御用組合の執行部」は良く組合員の面倒を見てくれていたと思って見ていましたよ。
何と言っても、当時の「営業所」には200名規模の社員がいました。
それらで起こる「日常的な軋轢やトラブル」の解決は、全て「組合執行部」の役員が取り組んでいたのですよ。
そうなると「専従の支部長」だけでは、到底手が回りません。もちろん「会社側の管理者」は仕事ではない社員間のトラブルなどに手は出しません。
当時、昼間は普通に働いている「執行部の役員」が、勤務時間外に逐一「解決・処理」に奔走していましたよ。
コロちゃんは仕事一筋でしたから、この「組合役員」に就くことはとうとうありませんでしたね。何度も「組合役職に就くこと」を要請されたのですが、とうとう逃げ切りましたよ。
コロちゃんは、長く務めるうちに、それらの「組合執行執行部の面々」が全て後輩となり、会社内ではむしろ「役員がコロちゃんに相談してくる」ようになっていましたね。
コロちゃんは、おかげで「会社内での居心地」は良くなりましたが、今から振り返って考えると、あの「労働組合は昭和時代の空気を残していた」と思っていますよ。
「昭和の労働組合」とは、良くも悪しくも「家族的雰囲気」が漂うものだったのですよ。
だからコロちゃんは「労働組合」に拒否感・嫌悪感は全くありません。むしろ「職場の潤滑油」になる制度だと思っていますよ。
今後の「日本」で「労働組合」がどのようになるのかコロちゃんには分かりません。
だけど、出来れば「社会に必要な制度だ」と皆さんが受け止められるようになって欲しいと思いましたよ。その方が「賃上げ」も進むと思われますよ。
今日は「あなたには賃上げがありますか?」をテーマに、「労働組合」のあれこれとコロちゃんの「現役時代の思い出」を書いてみましたよ。
どこか一つでも、興味ある話題があったならばコロちゃんは嬉しいですよ。
コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。
このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)
おしまい。

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